ONEPIECEの世界で大切なものを   作:与麻奴良 カクヤ

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33 「33ページ目 戦場中、どうでもいい話」

エイちゃんが刀を振るうと大将の体が切れて血が流れる。それを見てエイちゃんのテンションがおかしい位に上がる。もうあの姿は血を見て興奮する狂人だと私は思う。血を見て喜ぶなんて狂人と呼ばないでなんと呼べばいいんだろう?しかもどんどん狂っていく。これだと例え三大将を倒したとしても止まらず海軍どころかこの島にいる人を全員殺してしまうんじゃないかと心配になる。

とりあえず私は足手纏いなので体力回復に専念する事にした。少ない体力を使い自分の周りに防御結界を張る。

 

ふと目を上げるとエイちゃんは消えていた。が三大将はボロボロな状態になり立つのがやっとみたいだ。エイちゃんが私の体の中に戻ったらしい。これで体力がかなり戻ってきた。

(なんじゃ、やっと妾が戻っておったことに気づいたのか)

だって、体力回復に集中していたから…。

(嘘をつけ、単に本を読むのに夢中になっておっただけでおろう)

な、なぜわかった。エイちゃんまさかサトリなの!?

(二十年近くも一緒に過ごしておるんじゃ、貴様の思考ぐらい分かるのじゃ)

そ、そっかぁ

(しかし、まだ血が…戦い足りんのじゃが。)

はい、聞きましたか皆さん。あ、私以外は今のエイちゃんの声は聞こえないのでした。この子血がもっと欲しいとおっしゃいましたよ。

(血が欲しいとは言っておらんじゃろう。……確かに血は好きじゃが。まだ、戦い足りないと言っておるのじゃ)

………あれで?

目の前にある光景、ボロボロの三大将に目を向ける。

(あれは準備運動ぐらいだったかの、妾が昔生きておった国じゃったら三大将、よんこう?じゃったかの)

あぁ、四皇ね。私が死ぬ何日か前の単行本にやっと登場し始めた。あり得ない程に強すぎる人達だね。

(そうそう、そ奴らなんて妾達王族には到底及ばぬ。父上なら目に入る前にやられてしまうじゃろう。)

エイちゃんはいつもお父さんと戦っているもんね。だから準備運動にしかならないんだ。もうなんなんだろう、エイちゃんのいた世界。異世界か何かかな?でもエイちゃん覇気とか知ってたしなぁ。まあどうでもいいや。

(ところでもう一度妾の実体化をせんか?)

嫌だよ。次実体化したら確実に全滅させちゃうでしょどう見ても。

(つれん奴じゃのう)

また機会があればね。私がそう言うとエイちゃんはそれっきり何も言わなくなった。

 

暴れ狂人を言い籠めた私は戦場がどうなっているか見渡した。

処刑台には石で出来た橋が架かっていた。その橋を登るルフィ、前にはガープさん。

丁度良いタイミングだった。

 


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