ONEPIECEの世界で大切なものを   作:与麻奴良 カクヤ

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22 「22ページ目 女王様の思い」

 「女王様!なぜこのような奴を止めるのです!?」

 

アスの手を引っ張っている女王様に向かって家臣の一人がアスを呼び止める理由を尋ねる。

 

「分からないのですか?この国の為です。」

 

この国の為、そう答える女王様、しかし家臣たちはその言葉の意味が理解出来ていない。一方、アスはこの言葉の意味が理解できた。つまり彼女はアスがソフィアである事を見破っているのだと言う事をアスは理解した。アスと彼女は、ツァーリ家が崩壊するまでに数回、会っていた。いや、アスが図書室で読書している姿を一方的に彼女が見ていてだけであるが。当時、彼女は秀才であったがソフィアは天才であった。彼女はソフィアの事をとても尊敬し、ソフィアに追いつこうと努力した。その結果が今、彼女を女王にしていた。そしてこの国の発展為にしなければならない事が分かっていた。

 

「どうか、私のお城にいらしてください。先ほどの無礼を謝りたいのです。」

 

彼女はアスに行なった無礼を謝る為と言う口実を作りアスを城(実家)へと招待する。しかし城へ帰ると厄介な事になる、と分かりきった事なので断る。

 

「先を急いでるので手を離しなさい」

 

「そ、そんな!?考え直して下さい。お願いします。」

 

アスに迫る女王様、アスは頑として城は行かないと言う。これに家臣たちの反応は様々だ。ツァーリ家から仕えている古参等は女王様が考えている事が分かり、アスが城へ来る事を望んでいた。一方、内乱後にはいった家臣たちは様々な反応をしていた。アスを悪く思い早くこの国から出て行って欲しいと思う者、騎士を全滅させる程の実力の持ち主なのでなんとかこの国に取り込めないかと考える者、単にアスが欲しい者など様々だ。

 

「あっ、そう言えばお城の図書室にない本が大量に届いたと報告が合った様な…」

 

「気が変わったわ。さぁ早く行きましょう。」

 

しかし、まだ見たことがない本の誘惑にアスは耐えられなかったのであった。女王様が言った独り言はアスを即座に城へと興味を持たせ、女王様は自分の予想が当たった事に口元をゆるませていた。女王様はあるアスの知らない秘密がある。

 女王様はすぐに馬車を用意してそれにアスと女王様が乗りお城へ向かう。アスは城へ向かう馬車の中でも本を読んでいた。女王様はアスの読書姿を見つめていた。アスはそのことに気がついていたが読書に集中力を持っていった方が良いと判断し気にしていなかったが。

 

「いい加減にして!」

 

ついに切れた

 

「なんでしょうか?」

 

「なんでしょうか?じゃないわ、私ばかり見て何がしたいの?」

 

「始めの方は気にされていなそうでしたが?」

 

「それは始めの方は普通に見ていたからでさっきまでの顔はなに?気持ち悪いのだけど」

 

女王様はアスの事が恋愛感情で好きだった。いわゆる、アス限定の同性愛者であった。

 


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