ONEPIECEの世界で大切なものを   作:与麻奴良 カクヤ

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20 「20ページ目 安定した国」

偉大なる航路(グランドライン)後半の海、通称“新世界”ある島

 

 

その過酷な海に位置するこの島は7年前にある海賊の手により滅んでいた。

 

その後、滅んでしまった王家の親族が独裁政治に走り、国はまたしても崩壊。

 

しかし最近になり、5年間にも及ぶ内乱も終わりを告げ、新たな王家が誕生し、国は安定していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼頃

 

 

一か月に一度、訪れる客船から一人の女性が降り立った。

 

町を歩けば十人中十二人が振り返る程、綺麗な女性だ。

 

彼女は新しい町に行ったら、まず本屋に行きそこで大量の本を買う。

 

その後、カフェに行き、そこのテラスでアップルティーを飲みながら買ったばかりの本を読み始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、島では隣国を訪問していた女王が帰国するため大勢の人が港に集まっていた。

 

隣国の訪問から帰国するだけでこの集まり。

 

つまりそれだけこの国の女王は国民に親しまれている証拠だ。

 

船が港に着き、女王様が降りてくる。降りてきたのは十五歳の少女。

 

「王女様か?」と別の島から来た者は思うだろう。

 

しかし国民は

 

「女王様」

 

「お帰りなさい」

 

などと十五歳の少女の事を女王様だと認めている。

 

それもそのはず彼女は五年間に及ぶ内乱を止め今の安定した国へと導いたのだから。

 

彼女が内乱の表舞台に現れたのは一年程前、それからわずか一か月程で内乱を無くしてしまったのだ。

 

彼女は優秀な頭脳の持ち主だ。

 

半年で政権を勝ち取り、今では「7年前の崩壊よりも豊かになった。」などと言われるまでの優秀さ。

 

一部の家臣たちからはこう呼ばれている

 

 

 

 

      『前第二王女の再来』と

 

それもそのはず彼女は7年前の王家の親族なのだから。

 

親族といっても独裁政権を作った親族とは異なり別の親族になるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェのテラスで本を堪能していた彼女は段々と近づいてくる歓声に始めは気にしていなかった。

 

しかしその歓声がカフェの前までくると遂に本から目を離し、道を走る馬車へと向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、女王を乗せた馬車は城へ続く道を走っている。

 

道には港と同様にたくさんの人が女王様を城へと見送っている。

 

そんな中、女王様は国民に向かって手を振っている。そんな中、女王はこの歓喜が聞こえないかのようにカフェのテラスで本を読んでいる女性が気になった。

 

なんだか懐かしい感じがする。

 

そう思った瞬間、その女性が顔を上げ馬車へと目を向けて、

 

彼女の事が気になっていた女王様と目が合った。

 

女王様は瞬時に懐かしさの正体を知った。

 

そして馬車を止め彼女の元へ歩む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の名はソフィア・ツァーリ

 

 

 

そしてこの島の名前はファンスィー

 

 

 

 


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