やはり俺の戦車道は間違っている。【完結済み】   作:ボッチボール

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アンツィオ戦のOVAの出来って素晴らしいと思う、本編で結果の出てた話をここまで面白くできるなんて…。
さて、次回はいよいよ二回目の戦車探し、試合はいつ行うんだろう?(西さん風)


こうして比企谷八幡はソウルネームを得る。

「えっと…確かこの辺りのはずなんだけど」

 

地図を広げて西住が前を歩き、その後ろをとぼとぼと歩きながらついていく。

 

「本当にこのへんなのか?」

 

「うん、ごめんね…、わざわざついてきてもらって」

 

件のアンツィオ校の新型戦車、【P40重戦車】であるが、これがなかなかのレア戦車であの西住でさえ、本物は見たことがないらしい。

 

それだけ戦車道の試合には出ないという事だろう、そんなレア戦車を買うなら他のもう少し安い戦車が買えると思うんだが…。

 

つまり情報が少なすぎる、試合前に少しでもP40の情報を確保したいと思っていると、なにやら歴女チームの面々がその資料を持っているらしい。

 

大方エルヴィン辺りが集めていたのだろう、こちらとしては渡りに船である。

 

「歴女チームの奴ら、借家借りて四人で住んでるんだっけか?」

 

「そうみたいだね、なんだかとっても楽しそう!」

 

「…どの辺が楽しいんだか、俺には正気の沙汰とは思えん」

 

「そ、そうかな?お友達みんなで一緒に住むのってとっても楽しいと思うけど」

 

まーたこの娘は、お友達大好きっ子さんめ。同じ屋根の下で住むリスクってモンが全然わかってない。

 

ならば俺はその幻想をぶち壊すとしようか。

 

「…例えば?」

 

「そうだなぁ…、みんなで一緒にご飯食べるとおいしいよ?」

 

「他人に気を使いながら食う飯の何がうまいんだよ、飯の当番だって四人それぞれに好き嫌いあるだろうし面倒じゃないか?」

 

それは違うよ!!

 

「み、みんなで一緒におしゃべりするのって楽しいし、一緒に住んでるならいつでもできるよ?」

 

「学校でも家でも一緒だぞ?そう都合良くいつも話題がある訳じゃないし、話す事なんてすぐになくなるだろ」

 

それは違うよ!!×2。

 

「…みんなで一緒にテレビ見て楽しむ、とか?」

 

「見たい番組がバラバラだったらどうすんだよ?世界大戦の映画とローマの番組と大河ドラマと金魂が同じ時間にやってたらどうすんの?」

 

それは違うよ!!×3。

 

「うぅ…それは」

 

まぁ西住相手ならこんなものか、ふっ…完全勝利だな、敗北を知りたい。

 

「…というか最後のって幕末なの?」

 

単なる例えだ。ようはテレビ一つでもチャンネル争いが起きること必須なのだ、うちでは基本的に母ちゃんがこの権利を持っていて次に小町である。…親父ェ。

 

「じゃあ仮にだ、あんこうチームの五人で生活したとする」

 

「わぁ!すごい楽しそう!!」

 

うん、ちょっと黙っててね。あと本当にそうなったら武部はますますおかんになるし冷泉は絶対自力で起きないぞ。

 

「戦車道の試合中継とボコのアニメが重なったら…、西住、お前ならどうする?」

 

「その時は優花里さんに譲るよ」

 

え?そうなの?…なんかあっさりしてて意外だな。

 

「私!ボコのアニメのブルーレイ持ってるから、後でみんなで見ればいいんだよ!!」

 

「西住、あんこうチームの共同生活はとりあえずやめとけ」

 

「えぇッ!?」

 

…小町も持ってるんだよなぁ。俺は特に興味ないし、見たこともないけど。

 

そんなしょうもないやり取りをしているとガコンッと大きめの音が聞こえてきた。

 

「…ここか?」

 

その音を頼りに進むと小さな一軒家が見えた。いかにも純和風な雰囲気である。

 

「…みたいだね、表札もソウルネームなんだ」

 

ご丁寧にも歴女チームの人数分、4つの表札がそれぞれつけられている、表札にソウルネームとか、やっぱりアホなの?

 

謎の音の正体を探るべくチラッと庭の方を見ると歴女チームが自分達で作ったのか、装填の練習台でカエサルが砲弾を手に装填練習をしていた。

 

彼女達の乗るⅢ突は火力は高いが、そのぶん砲弾も重い、だからこその装填練習なのだろう。

 

地面に落ちている砲弾の量が彼女の練習量を物語っている。

 

…あんこうのやつらもアヒルのやつらもそうだが、見えない所でもいろいろやってるんだな。

 

「ごめんくださーい!!」

 

西住が声をかけるとエルヴィンと左衛門佐とおりょうが出迎えてくれた。

 

…制服を改造してコスプレっぽくしてる連中だが、普段着もそんな感じなのね、君達。

 

「お茶入ったよー」

 

中に通されてお茶を出されるが、そのコップのどれもが特徴的だ、本当に徹底してんなこいつら。

 

「P40の資料はあまりないけど」

 

そう言ってエルヴィンがどさりと机の上にP40関連であろう資料を置く。あまり無いっていうか…多いくらいなんですが。

 

「こんなに沢山…」

 

「英語じゃないぜよ」

 

当然、日本語でもない、なんでエルヴィンはそんなもん持ってるんだ?

 

「イタリア語…?」

 

イタリア語なんて誰が読めるんだよ、冷泉ならスラリと読みそうではあるが。

 

そう思っているとカエサルがスラスラとテキストと読み上げる。

 

「イタリア語、読めたんだ」

 

「びっくりぜよ」

 

「イタリア語ラテン語は読めて常識だろ」

 

驚く一同に対しカエサルは『いったい何を言ってるんだ?』みたいな表情をする。いや、お前が何を言ってるんだ?

 

「図面やスペックはわかるから、コンビニコピーにしよう」

 

スラスラとノートにP40のスペックを翻訳して書き写してくれる。カエサルにこんな特技があったのか。

 

「キリがないけど、だいたいこんな所かな」

 

「ありがとう」

 

P40の基本的なスペック、情報の書かれた資料を西住が受け取る。

 

「本当は私の知り合いがアンツィオ校に居るから、聞いてみる方が早いんだけどな」

 

「そんな奴居たのか?」

 

「初耳ぜよ」

 

「どんなお友達なんですか?」

 

「小学生からの友達で、ずっと戦車道やってる子だ」

 

…戦車道って小学生部門まであるの?いいのか小学生に戦車なんか使わせて?分別がないぶんある意味一番残酷な年頃だと思うんだけど。

 

「あぁ、たかちゃん、鈴木 貴子ってお前だったのか」

 

「なっ!なぜ八幡が私の名前を知っている!?」

 

いや、顔真っ赤にさせてそんな恥ずかしがる事か?

 

「アンツィオ校に潜入した時その知り合いに聞かれたんだよ、えっと…なんかカルパッチョって名乗ってたけど」

 

別に俺に真名看破スキルがあるわけではない、むしろどちらかといえばアヴェンジャーだし。

 

「たぶんひなちゃんの事だと思うけど…、カルパッチョ?」

 

カエサルが首を傾げる。どうやらお互いのソウルネームは知らないらしい、なんだそりゃ?

 

「しかし、そんな情報源があるなら最初から聞けば良かったのに」

 

それな、本当それ、マジそれ、いいぞエルヴィン、もっと言ってやれ。

 

「いや、敵が友達だからこそ正々堂々と情報を集めたいな、私は」

 

「なるほど…、友情は友情、試合は試合ぜよ」

 

…いや、なんかすいませんね、ずっと友達居なかったんでよくわかんないんですよ。

 

「ライバルですか、羨ましいです」

 

あれ?西住殿にもそんな相手居ませんでしたか?ほら、黒森峰でめっちゃ君のこと敵視してた…、伊豆見エリカさん、だったかな?

 

「じゃあ坂本龍馬と武市半平太!!」

 

「ロンメルとモントゴメリ!!」

 

「武田信玄と上杉謙信!!」

 

「ミハエルヴィットマンと、ジョンエイキース」

 

「…ルルーシュとスザク」

 

「「「「それだッ!!」」」」

 

君ら実は割りとなんでもいいんでしょ?

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

「Ⅲ突は本来待ち伏せが得意ですから、相手のアウトレンジから攻撃出来ればベストですね」

 

さて、P40の資料も得た事で早速戦車訓練の開始だ。そういえばこうやって指導する西住を見る機会ってあんまりなかったな。

 

基本的な激は河嶋さんが担当しているが、こういう細かい指示はやっぱり西住でないと勤まらないのだろう。

 

…西住の性格を考えたら、なんか優しめな訓練になりそうだけど。

 

「どのくらいなら大丈夫なんだ?」

 

「1500メートルです、じゃあ実際に見てもらいましょう」

 

そう言って西住の乗るⅣ号戦車はカバチームから離れていく、俺も興味があったのでⅣ号に乗せてもらった。

 

「西住、どこまで行くんだ?」

 

「1500メートルだよ」

 

そのままカバチームのⅢ突から離れ、ずっと遠くまで来たⅣ号は停車する。

 

「このくらいかな」

 

…パッと見ただけで距離までわかるのね、向こうのちっちゃいのがⅢ突か。

 

「この距離で当てて下さい」

 

西住が無線で指示を送る。とりあえずやってみろ、という事か。

 

遠くのⅢ突がⅣ号に向きを合わせて発砲するが、砲弾はⅣ号の横に逸れていった。

 

まぁ…別にそれはこの際どうでもいいんだよ。

 

「急停車して、車体の動揺が収まると同時に発砲して下さい」

 

西住の指示に合わせて向こうのⅢ突がもう一発、Ⅳ号に向けて砲撃を放つ。

 

今度も砲弾はⅣ号の横に逸れていった。

 

「………」

 

いやー、もうね、なんと言っていいのか。この一連のやり取りを西住さん、いつもの如くⅣ号から身体を出してやってるのよ。

 

Ⅲ突がこちらに向けて砲撃してきても微動だにしないとか、おかしい、この娘絶対おかしいよ。

 

「どうしたの?八幡君」

 

「…いや、危ないし、戦車の中に入ってた方がいいんじゃないか?」

 

「ありがとう、危なくなったらそうするね」

 

…訓練で使ってるのが練習弾とはいえ、Ⅲ突に砲撃されてる今の状況は危なくないの?おかしい、この娘絶対おかしいよ。

 

「華さん、お願いします」

 

「はい」

 

続いてⅣ号の五十鈴がⅢ突に向けて砲撃、遠目で見ても向こうのⅢ突にはしっかりと当たっていた。

 

五十鈴のやつ、サンダース戦を経てますます砲手に磨きが掛かってないか?ゴルゴなの?

 

「撃ったら必ず移動して下さい」

 

そして撃った相手に向けて西住が指示を送る。割りとスパルタなのね…、やはり西住流。

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

「んで、相手の装甲はどんな感じ?」

 

「P40の前面はカバさんチームなら相手の有効射程の外から貫通可能です」

 

そんな訓練も一段落し、現在、各戦車チームの車長が集まっての作戦会議中である。

 

「じゃあぴよぴよの相手はカバさんチームだね」

 

「心得た」

 

P40だからぴよぴよって事ですか、本当うちの会長は適当だよな…。

 

「じゃあまた敵味方に別れて模擬戦しようか、ぴよぴよ役、どれがいい?」

 

「P40に比較的近いのはⅣ号ですね」

 

「あれ?P40って重戦車なんですよね?Ⅳ号って重戦車なんですか?」

 

澤が不思議そうに聞いてくる。うーん、やっぱりそこ気になる?

 

「重戦車とか中戦車とか軽戦車は一応、世界的な基準はあるが基本的に作った国が決めるんだよ」

 

澤に軽く補足説明しておく、P40のPは重さの意味だし、そこら辺、尊重してあげてね。

 

「なるほど…言ったもん勝ち、みたいなものか」

 

うんうんと頷いて納得する磯辺、ちなみに君らアヒルチームの八九式も、…これ以上は逆鱗に触れそうだしやめとこう。

 

「じゃああんこうがぴよぴよ、アヒルさんがカルロヴェローチェってことで」

 

「あんこうとアヒルさんを仮想敵にしての模擬戦ですね」

 

「そゆこと~、はい、そんな訳で比企谷ちゃんも準備はいい?」

 

あっ、やっぱり俺もやるんですね…。

 

「八幡君、よろしくね」

 

「…お、おう」

 

さっきのやり取りを見ていたせいか西住がなんか怖い、戦車道に関してはガチなんだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

さて、そんな訳であんこう、アヒルチームとカバ、ウサギ、カメチームに別れての模擬戦をやる事になった。

 

奇しくもこの組み合わせは初めて校内模擬戦をやった時と同じ組み合わせである。

 

「さーて、対アンツィオ戦を意識した模擬戦だからね、今度は勝たないと」

 

そう思うならもう少し働いてくれませんかね?その手に持った干し芋なんなの、没収していい?

 

「いいか!模擬戦だからといって決して気を抜くな!必ず勝つぞ!!」

 

「でも、向こうには西住隊長も居ますし…」

 

「ちょっと勝てないよね~」

 

うわー、ウサギチームの奴ら最初からやる気ねぇな。ごめんね、西住じゃなくてうちのチームで。

 

なんかいつも『はないちもんめ』とかで最後まで売れ残ってしまったのを思い出して泣きたくなる。

 

「その西住が問題だ。ぶっちゃけ今の大洗は西住率いるあんこうチームが抜きん出て強すぎる」

 

でも八幡泣かない、気を強く持ってウサギチームの一年連中に声をかける。…ぐすん。

 

「それって何か悪いんですか?」

 

「相手チームから見たら西住の乗ってるⅣ号さえ抑えれば勝てるチームって事だよ。実際試合であんこうチームが集中的に狙われたらどうする?」

 

「大将を狙うか、桶狭間の戦いにおける織田信長だな」

 

Ⅳ号はフラッグ車ではないが、撃破されてしまえば実質的な敗北だろう。

 

「だからこそ、他のチームが上手く立ち回る必要がある。特にカバチームのⅢ突だ」

 

「我々か」

 

「Ⅲ突は砲塔こそ回らないが、大洗では一番の火力だ、試合の勝敗を一気に左右する力を持ってる」

 

もちろん相手もそれを警戒してくるとは思うが、火力、射程距離、そして待ち伏せに適していると優秀な戦車だ。ただ砲塔は回らないけど。

 

「アンツィオの隊長はスカウトされるくらい優秀な人だ、必ずⅣ号に対策してくる」

 

「それって…アヒルさんがファイアフライ相手にやったみたいな?」

 

「あの時のアヒルさんすごかった!私もやってみたい!!」

 

「やれば出来るよ!桂利奈ちゃん!!」

 

やればできる子桂利奈ちゃん!!…新しいラノベかな?

 

「でも…相手にはアヒルさんも居るんですよね」

 

あぁ、それも厄介だなぁ、もう八九式だからとか言ってられないくらいだ、バレー部恐るべし。

 

「まぁそんな訳で今回はガチで勝ちにいく、あんこう、アヒルを倒す」

 

「勝算はあるのか?」

 

愚問だ、寧ろなければこんなこと言わない、恥ずかしいだけだし。

 

「…もちろん、会長、例のあれは出来てますか?」

 

「あぁ、比企谷ちゃんに頼まれてたアレ?出来てるよ、かーしま」

 

「はっ」

 

会長に言われて河嶋さんが例のあれを取りに行ってくれた。あの人、会長の言うことには文句一つ言わないよね。

 

がらがらと河嶋さんが持ってきてくれたのは今回の模擬戦用に俺が事前に会長に頼んでいた秘密兵器。

 

「…なんですか?これ」

 

「見てわからんか?戦車の絵が書かれたパネルだ」

 

「いや、それはわかりますけど…」

 

「我々のⅢ突、ウサギさんのM3リー、カメさんの38(t)の絵か」

 

「美術部の人達に協力してもらって、急いで作ってもらったの、比企谷君、これでいいの?」

 

「えぇ、ありがとうございます」

 

しかし自動車部もそうだけどうちの美術部もチートだな、頼んですぐにここまでのクオリティの物を作ってくれるとは、大洗の美術部には問題がない!!

 

「これ、なんに使うんです?」

 

「囮だ、これを設置して西住達の注意を引きつつ、後ろから包囲する」

 

もちろんただの板なので近付かれれば一発でバレるだろうが、多少の時間稼ぎには充分だ。

 

「トロイの木馬か…」

 

「いや、新撰組の追撃をかわした桂小五郎の変装術のようなものだ」

 

「いや、美濃攻めにおける秀吉の一夜城だろう」

 

「「「それだ!!」」」

 

…なるほど、わからん。

 

「さっすが比企谷先輩、やり方が汚い」

 

「ちょっと姑息だけど、これなら勝てるかも…」

 

そして一年共の俺に対する評価、相変わらずちょっとひどくない?

 

「しかし八幡もいろいろよく考えるものだな」

 

「あぁ、西住隊長と共に作戦を考えてるだけはある」

 

…実は却下される事の方が多いけどね、まぁ素人意見だから別にいいんだけど。

 

「ふむ…、そろそろ頃合いだな、八幡も何かソウルネームを名乗ったらどうだ?」

 

「は?やだよ恥ずかしい」

 

そんな厨二病はとうの昔に卒業済みなんだよ。頼むからやめて、いろいろ思い出しちゃう。

 

「遠慮するな、ぴったりなのを考えてやる。そうだな…マルクスなんてどうだ?」

 

「いやいや、やはりここは松永弾正であろう」

 

「いや、ここはやはり幾松ぜよ」

 

だから嫌だって!あとチョイスがおかしい、特に最後のやつ。

 

「ではヘルマンでどうだ?」

 

「それだ!!」

 

…あっ、しまった。ついこいつらのノリに乗っかってしまった。

 

「決まりだな、今日からはヘルマンと名乗るといい」

 

「いや…名乗らないけど」

 

あぁ、もういいや、これ以上絡むのもめんどくさい。

 

べ、別にちょっと嬉しいとか…思ってないんだからね!!

 

「それじゃあそろそろ始めようか?比企谷ちゃん」

 

「へいへい…、いい加減西住のやつにギャフンと言わせてやりますか」

 

「ギャフンって何か古くない?」

 

「ギャフン~♪」

 

「ギャフンギャフンッ!!」

 

「うるさーい!みんな、そろそろ試合始まるんだからね!!」

 

あぁ、澤の苦労がこっちにまで伝わってくる。

 

「それじゃあツチヤちゃん、また審判の方よろしく~」

 

『了解っと、それじゃあ…試合開始!!』

 

始めるか…比企谷君リベンジ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

『試合終了、あんこう、アヒルさんチームの勝利だよ』

 

…ギャフン。

 

はい、負けました。なんならこのままエンディング流していいレベル。

 

『壊れた戦車はうちで預かるから、修理は任せといて』

 

続いてツチヤから連絡が入る。本当、うちの自動車部には頭が上がらないね。

 

まぁ西住相手ならこんなものか、ふっ…完全敗北だな、…勝利を知りたい。


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