やはり俺の戦車道は間違っている。【完結済み】 作:ボッチボール
ただ人数多過ぎて誰が喋ってるかちょっとわかりにくいかな?ここら辺、台本形式とかだとわかりやすそうだけど。
サンダース戦まであと次話か次々話くらいかな?
それとお気に入り1000人突破記念アンケートですが、一番リクエストのあった三番の話しで行こうと思います。
じつは個人的に一番意外な結果、沙織さん愛されてんなぁ…、なんでモテないの彼女?
さて、翌日となり俺達戦車道受講者は全員、一つの空き教室に集まる事になった、昨日も言っていた作戦会議である。
本来ならこういった作戦会議は各戦車の車長だけでやるものなのだが、今回は初の公式戦試合という事もあり全戦車道メンバーを集めている。
「会議と聞くとやはり清洲会議だな、本能寺の変にて織田信長が討たれた後、その後継者を巡って羽柴秀吉と柴田勝家が激しく火花を散らせたという…」
「私としてはラシュタット会議を押したい、神聖ローマ帝国とフランス革命帝国の全面戦争の終結を目指した会議だぞ」
「いや、ここは1814年から1815年に行われたウィーン会議だろう」
「文久三年に京都で行われた参預会議も捨てがたいぜよ」
「「「それだ!!」」」
…どれだよ、しかもウィーン会議はかの有名な会議は踊る、されど進まず、だし、参預会議にいたってはなんの成果も得られませんでしたー!!なんだけど。
女三人寄るとかしましい(なぜか変換できない)とはよくいったもので、三人寄るだけで騒がしいなら戦車道メンバーが全員揃ったこの空き教室が騒がしいのも当然である。
歴女グループはこんなだし、一年グループはおしゃべりしてるし、バレー部にいたってはバレーのパス回しの練習をしている始末、ちょっと、最後のおかしいでしょ?教室で何やってんの?
「ええぃっ!?貴様等、静かにしろ!今から一回戦に向けての作戦会議を始めるんだぞ!!」
河嶋さんが先生のように黒板の前に立って激を飛ばした、なんだかんだ言ってこの人のこういう場を仕切る所は助かっている、西住はそこら辺苦手だろうしな。
さすがは我が大洗学園戦車道チームの副隊長だ、ん?もっかい言った方がいい?大洗学園戦車道チームの副隊長なんだよなぁ…。
「では西住、一回戦の作戦を頼むぞ」
「あ…、はい」
河嶋さんに促され西住が黒板の前に立つ、全員に注目されてちょっと戸惑っているのか物怖じしている様子だ。
「えっと…、皆さん、まず始めに公式戦ではこれまでの試合と違ってフラッグ戦となります、こちらのフラッグ車がやられてしまうと負けになってしまうので注意して下さい」
大洗がこれまでやった試合はどれも殲滅戦だったので、そこら辺の意識の違いは重要である、時には自分を盾にしてでもフラッグ車を守らねばならないのだから。
「では私達大洗学園の戦車道チームのフラッグ車ですが…、Eチーム、生徒会の皆さんの38(t)にしようと思います」
「西住隊長、質問です!!」
「はい、澤さん」
「フラッグ車ってやられちゃったら負けなんですよね、だったらうちのチームで一番強い西住隊長のⅣ号じゃダメなんですか?」
「そうだよね~、西住隊長なら安心だよ~」
ふむ…澤の奴、なかなか真面目に考えているようで感心感心、だがこれにはもちろん理由がある。
「えっと…、それはね」
西住の方はなんだか答えにくそうだな…、まぁ自分の乗る戦車が一番強いのは西住本人もわかってるだろうが、それを本人が言えば自慢みたいに聞こえるし、仕方ないか。
「澤、フラッグ車はやられたら負けな分、前線には出ない方がいい、つまりⅣ号をフラッグ車にするとうちの火力が大幅減になる」
「ふむ、大将と武将は戦力として考えれば別物だからな」
歴女チームの皆もうんうんと頷いている。
フラッグ車が前線に出せないなら、火力に影響する戦車をフラッグ車にする訳にはいかない、同じ理由でⅢ号突撃砲も除外だ。
それと同時にフラッグ車は何がなんでも被弾を避けねばならない、操縦手の技量がなにより大切になってくる。
火力が無くて操縦手の腕が良い、この二つに該当するうちの戦車メンバーといえば…だ。
「それで我々か、だが、火力の面で言えば八九式でもいいのではないか?」
あなたの砲撃が当たらないからです、…とは言えないよね、うん。
バレー部八九式の河西、生徒会38(t)の小山さん、チート冷泉に隠れがちながらどちらも操縦手としての腕は申し分ない。
バレー部をフラッグ車から外したのにはもちろん理由はあるが…、単純に38(t)の方が小さいし、被弾率も低いだろう。
「えっと…ほら、フラッグ車といえば将棋でいう王将ですから、やっぱり会長の乗る38(t)じゃないと」
「比企谷…、よくわかってるじゃないか!!」
嬉しがるのはいいですけど、あなたの砲撃が当たらないのが一番の理由だったりするんですよ?
「なんか…上手い事乗せられてる気がするんだけど」
「まー、直接戦わない分楽でいいんじゃない?」
会長はまた干し芋食べる気満々なんですか…、マジで働いたら負けなの?この人。
…この人が本気を出したらどうなるんだろ?なんか普段飄々としてる分妙にやれそうな気がするけど…、やらないんだろうなぁ。
「ではフラッグ車は38(t)で、試合中は全車、常にフラッグ車の位置を意識して下さい、次にサンダース側の戦車ですが…」
「今回、サンダース戦に向けて秋山と比企谷がサンダース校に潜入偵察してくれた、皆、感謝するように」
パチパチと教室内に拍手が響き渡る、ちょっと…恥ずかしいからやめて!!
「なんだか照れますね…」
「恥ずかしがるのはここからだぞ、秋山」
「それはどういう意味ですか?比企谷殿」
「では、秋山が撮ってきてくれたビデオを流す、全員、心して見るように!!」
「…え?って!それはダメです!勘弁して下さい!!」
秋山が必死に抵抗しようとするがさすがはうちの生徒会、さっさとプロジェクターを起動させて電気を消すとあの秋山の【突撃、サンダース大付属高校】の映像が流れた。
「あわ…、あわわわわ…」
顔を真っ赤にさせて恥ずかしがる秋山、そりゃ恥ずかしいよね、だってトイレの着替え直前シーンあるんだし、あっ…映像回してもらうの忘れてた、あとで生徒会に頼まねば。
ちなみにこれ、俺と西住はちゃんと止めたからね?まぁ秋山も秋山で変な編集入れる時間あるならあのシーンカットしとけばよかったのだ、うん。
秋山の羞恥プレイが終わり画面をミーティングの所で止めた、ちょうどサンダースが出場車両を発表している場面だ。
「相手のM4シャーマンは攻守共に私達より上ですが、落ち着いて戦いましょう」
「シャーマンって?」
「幽霊とか呼ぶ人だよ」
「じゃあ試合会場はオバケでいっぱいだねぇ~」
「私、漫画読んでたから知ってるよ!王様目指すやつ!打ちきりだったけど面白かった!!」
「………」
違う、そうじゃない、シャーマン違いだ。あと、あの漫画を打ち切った編集部は無能と言わざるを得ない。
まったく…一年共は相変わらずフリーダムだな、丸山の奴は相変わらずだけど、と思っていると急に後ろから誰かが寄りかかってきた、えっ?幽霊!?
「………」
「…冷泉?なにしてんの?」
慌てて後ろを見ると冷泉が俺の肩に手を乗せて顔を背中に預けてきている。
「…なんでもない、気にするな」
「いや、重いんだけど…、離れてくんない?」
「気にするな!それと少しこのままでいさせてくれ、頼む!!」
と、言いつつ俺の肩をぎゅっと握ってくる、ちょっと!痛いんだけど?あと顔がなんか必死だし。
「あー、一年共、シャーマン戦車は簡単に言えばお前等M3リーの後継機だ、ほら、頭のMが同じだろ?」
「あ、そういえばそうだ…、じゃあ私達って先輩?」
「先輩っていい響きだね!!」
「先輩としては後輩には負けられないね!!」
「後継機だからこそ向こうの方が性能上なんだけどな、ワンダースワンとワンダースワンカラーくらいには」
「比企谷先輩…、例えがよくわかりません」
んー…、伝わらなかったか、最近の若い娘は勉強不足だな。
「えと…、特に注意しなければいけないのはこのシャーマン・ファイアフライです」
話しがだいぶ脱線したな…、西住が戻そうと必死だ、ごめんね西住さん。
「有効射程は3000メートル、17ポンド砲の威力は絶大です」
「恐らく…ファイアフライにはナオミ殿が乗ってきますね、高校戦車道で特集が組まれるほど有名な砲手ですから」
「…ナオミ?」
「この人です!!」
秋山が示すその人物は…、ん?あれ?コンビニでガム買い占めたおっぱいの付いたイケメンさん!おっぱいの付いたイケメンさんじゃないか!!
「私達より強い戦車に…砲手」
「キャプテン、じゃあもう一人横に居る人もとんでもない選手なんじゃ…」
「きっととんでもないスパイクを放ってきますよ!!」
「大丈夫だ!相手がどんな強豪校でも根性でなんとかなる!!」
…もう一人はアリサって言ってたな、立ち位置的にあいつもサンダースの副官だったのか。いや、スパイクがとんでもないのが能力ならむしろありがたいんだけどね、戦車道的に。
あー…しかしこれはいかんな、おっぱいの付いたイケメンさん、ナオミさんが戦車道でも有名な砲手とは。
教室内もざわざわとしている、相手の情報に飲まれてんなこれは。
「えと…、皆さん、落ち着いて下さい」
西住もなんとか場を正そうとしているが…まだこういう事には慣れてないし、苦戦している。
…仕方ないな、相手を侮るのはもちろんよくないが、必要以上に萎縮してしまうのはマズイ。
「そんなに不安がるな、言ってもこのナオミって人、コンビニのガムを大量に買い占める人だぞ、売り場のガム全部な」
砲手と聞いてそれには納得したけど、たぶん、集中力を高める為にガムを噛んでるのだろう、そういうのは聞いた事がある。
「…え?」
「つか、なんで比企谷がそんなこと知ってるのよ?」
「サンダースに潜入した時に会った、もう一人はアリサって言ってヒステリック起こすしな」
さすがにたかし君にフラれて…の下りは彼女の名誉の為にも言わないけどね。
「ガムを大量に買う人と…」
「ヒステリック起こす人…」
これでこの二人のイメージがどうあっても勝てそうにない選手、からこの二つに変わった、イメージって大切だなぁ。
「ちなみに比企谷さん、相手の隊長さんとも知り合ってるんですよね?どんな方なんですか?」
「どんな…って言われてもな、まぁ…普通に良い人だったけど」
「比企谷が良い人って言うくらいなら…本当に良い人なんだ」
それはどういう意味ですか武部さん?俺だって良い人には良い人って素直に言いますよ、ただ周りに良い人が少な過ぎただけで。
「一回戦の試合会場は平原と森林がメインですが、相手側にファイアフライが居る以上、開けた平原での戦いは的にされる可能性があります、なので隠れられる場所が多い森林をメインにします」
ちなみに一回戦の試合会場はなんと南の島である、戦車道の試合ってよくよく考えたら相当大金動いてるよな。
ファイアフライにスナイパーとしての力を存分に発揮されてしまえばこちらに勝機はない、一方的に撃たれる可能性すらある、なのでこちらは容易には狙えない森林に潜むべきだ。
まぁそれ抜きにしても、平原で真正面からぶつかれば物量差と性能差で勝ち目ないし。
「序盤は相手の戦力を削ぐために各個撃破します、Bチームの皆さんとDチームの皆さんで敵を誘いだして私達AチームとCチームがフラッグ車を守りつつ、誘いだされた敵を撃破して行こうと思います」
…まぁこんな所だろうな、昨日西住とも話し合ったが、もともと戦車の数が少なく俺達に出来る戦術は限られている。
フラッグ車の護衛をゼロにする訳にもいかないし、こちらから相手のフラッグ車を叩きに行くにしても、まずはこの戦力差を埋めねばならない。
「相手側の戦力をある程度減らしたらフラッグ車を狙いにいきます」
「…平原での戦いは避けられませんね、となるとやはりファイアフライが脅威です」
やっぱりこの試合でのラスボスはファイアフライだな…、隊長であるケイさんは指揮もあるし、相手側で一番脅威なのはファイアフライで間違いない。
さすが、大戦時にドイツから最優先攻撃目標にされた戦車である、その貫通力はティーガーの装甲だって叩き割るのだから。
まぁうちの戦車は弱いから装甲に関しては関係ないっちゃないんだけどね。
「うん、相手側のファイアフライなんだけどね…、八幡君」
西住がチラリと俺の方を見る、本当に大丈夫なのかな…と少し不安がっているようだ。
「あぁ、ファイアフライの相手は…バレー部、頼めるか?」
その不安を取り除いてやるように頷いて俺はバレー部に声をかけた。
「ひ、比企谷殿!八九式でファイアフライを相手するつもりなんですか!?」
秋山が驚いている、うん、そりゃ驚くよね、八九式の砲じゃシャーマン倒せないし。
「わ、私達で…ファイアフライを?」
「比企谷コーチ!それは私達バレー部が一対一で戦うって事ですか?」
「戦う?いや…、悪いが戦いにすらならないけどな」
「はぁ…、比企谷コーチの言ってる意味がよくわかりませんけど」
「…この前教えただろ、アレだよ、アレ」
「あれって…、やっぱり本気だったんだ」
本気も本気、もう観念してファイアフライに突貫して下さい。
「みんな!確かに相手は私達よりずっと強い…、だが、どんな強豪校のスパイクもブロックが必要だ!怯むな!必ず止めるぞ!!」
「「「はい!キャプテン」」」
「バレー部ファイトーッ!!」
「「「おーっ!!」」」
作戦会議中だというのに円陣を組んで盛り上がるバレー部達、士気が高いのはなによりだが…、相も変わらず暑苦しい。
「バレー部の皆さんは盛り上がってますが…」
「というか、比企谷はいつバレー部のコーチになったのよ?」
「本当に…いつからだろうなぁ」
「そういえば私を学校まで送った後…、たまに練習を見てるな」
「それ、お前を学校まで送る手間なければ解決だからね?そこら辺わかってろよ」
たまに冷泉が調子良い時、とはいえほぼ寝てんだけど…、まぁそんな時に時間があったらバレー部の練習に顔を出してるくらいだ。
とはいえファイアフライについてはバレー部が全てだ、根性でもなんでも、彼女達に頑張ってもらう他ない。
さて、作戦はそんな所か…、あとは。
西住と軽く目線で合図をかわす、ここから先は俺と西住しか知らない裏の作戦、通信傍受機を相手側が使ってきた場合の作戦だ。
「俺から一ついいか?」
「なんだ比企谷、何かあるのか?」
手を上げると河嶋さんが拾ってくれる、無視されないってちょっと嬉しいよね、この喜びわかります?
「もしもの時の為に、無線以外の連絡手段を考えた方がいいかと思って」
「えー…、それって比企谷、私達通信手を信用してないの?」
「ちげぇよ、そうじゃなくて…無線の調子が悪かったり壊れたりした時の為だ、いざって時に連絡がとれなかったら困るだろ?」
あと通信傍受された時とかね、言えんけど。
「その時は私、秋山優花里が伝令します!!」
却下、いや、妙に似合いそうではあるが、戦車行き交う戦場を生身で伝令するつもりなの?
「私達バレー部がバレーボールにメッセージを書いてオーバーハンドパスで回します!!」
却下、バレーはそこまで万能じゃないから。
「連絡手段か…、古代ローマでは情報を素早く伝達する為に全ての道はローマに通ずと言われる、総計二十万キロに及ぶ道があるな」
「情報の伝達といえば忍びしかいないだろう、武田忍軍の出番だな」
「いや、やはり江戸から幕末までずっと親しまれた飛脚ぜよ」
歴女チーム、こいつらにいたってはもうつっこむのも面倒くさい。
「あの…先輩達、普通に携帯でいいんじゃ…」
却…、と、勢いに任せて一年グループまで却下しそうになったじゃないか、というか先輩達、それで恥ずかしくないの?
「しかし西住、戦車道の試合に携帯電話を使ってもいいのか?」
「一応…仲間内での連絡であれば問題はありません、ただ、外部の人間に連絡を取ると反則になるとは思います、なので八幡君と連絡は出来ません」
もし俺と連絡が取れれば観客席から試合を見てる俺を通じて試合全体の様子がわかるもんな、言わば神の目である。そうか…、俺が神だったのか。
「まっ…、普段から俺の携帯が鳴るなんて滅多にないがな、試合中連絡するなよ、必要ないならアドレス削除してもいいから」
「いや、誰もそんな事しないけど…、比企谷もどれだけ捻くれてるのよ」
いや…、だって、戦車道始めて当たり前といえば当たり前だけど女子のアドレスとか増えて慣れないんだよ、中学生の時の俺だったら絶対毎晩アドレス帳みてニヤニヤしてたぞ、何それキモい。
「えっと…作戦については以上ですが、何か質問はありますか?」
「はい!西住隊長!!」
「阪口さん、どうぞ」
阪口が元気よく手を上げて西住が答える、ここだけ見ると完全に教師と生徒だ。西住のやつ、案外先生とかに向いてそう。
「AチームとBチームとか、わかりにくいです!!」
お馬鹿さんか!!
「あ!それ私も思ってた、なんか可愛くないなって」
「可愛さなんて関係ないだろ!我々は試合をするんだぞ!しっかりとした規律が必要だ!!」
「まーまー、河嶋、可愛い方が良いじゃん」
「か、会長…」
チーム名ね、まぁ確かに…AとかBとかじゃわかりにくいかもしれんけど。
もう単純に西住流、バレー部、歴女、一年、生徒会で良いんじゃない?見てる人もその方がわかりやすいだろ、見てる人って誰だ?
「チーム名…、えと、なら動物とかの名前ならどうかな?」
「いいですね!戦車も動物の名前のものがありますし」
あぁ、ティーガーとかエレファントとか、あとマウスとかね、ちなみに俺の一押しはチャーチル・クロコダイル、是非ともダージリンさんに今度見せてもらいたいわに、持ってるか知らないけど。
「なんか良いよね、チーム名って」
「はい、私達もなんだかやる気が出てきました」
まっ…、みんなの士気が上がるなら何よりだ、俺?チーム名どころかチームすら無いからね、ソロプレイヤーだから。試合にすら出ないけど。
「よーし!早速練習だ!!」
うんうん、やる気は良いんだけどね、君ら全員、練習の前にそろそろやんなきゃいけない事あるでしょ?
「お前ら、ちょっと待て、練習よりももっと大事な事があるぞ」
「む…、せっかくの士気向上に水を差すのか、八幡」
「当たり前だ、全員…戦車の塗装を元に戻しなさい、Ⅲ号は旗もな」
「「「「「「えーーーーー!!」」」」」」
いや、えーじゃないでしょ、えーじゃ。まさか全員、あの珍戦車で試合に臨むつもりじゃないよね?