決して年内に何とか投稿したかったけど、書ききれなかったとかではありませんので(汗)
来年は季刊ぐらいにはしたいなと思っております。
皆様どうか良いお年を
ソレイユとタンジェントが学園長室で会合をしている頃にセシリアも運び込まれた病院の個室病室で目を覚ました。体の所々には包帯が巻かれている状態であった。
「こ、ここは・・・うっ!・・・・い、痛い!・・・痛い・・・ですわ・・・」
ソレイユを本気で怒らせたことにより、降参を許されずに攻撃を受け続けたセシリアの体はボロボロだった。所々に火傷を負い、指銃による銃傷、嵐脚による切り傷といった具合に満身創痍といっても過言ではないほどであった。それでも生きていられたのは、ソレイユが男達が受けた苦しみを味合わせるために比較的殺傷力の低い攻撃を繰り返し続けた後に、ラースオブインティで焼き殺すことに拘ったからである。
「私は・・・あの時・・・もう少しで・・・殺されていたのですね」
セシリアは思い出していた。ソレイユとの圧倒的な実力差。ソレイユの女尊男卑主義者に対する激しい憎悪。そして、ソレイユに半殺しにされ、最後には巨大な火の玉に飲み込まれかけた事を。
「あ、あの海軍少将はISの絶対防御を無視する攻撃を・・・そして火を自在に・・・火・・・火が・・・火が・・・わ・・・私を・・・飲み込もうと・・・こ、怖い!怖いですわ!!あの海軍少将が!火が、火が・・・怖い!!!」
セシリアは完全にソレイユと火に対するトラウマが出来てしまったようだ。
そこにセシリアが起きたことに看護師が気付いた
「気が付いたのね、セシリアさん。・・・セシリアさん?どうしたの!しっかりして!」
セシリアの怯えきっている様子に看護師は心配して駆け寄った。
「火が・・火が・・」
「落ち着いてセシリアさん!ここには火は無いわ!」
「あ・・・か、看護師さん。す、すいません。みっともない姿をお見せいたしました」
「気にしないで。あれだけの傷を負ってたんだもの。PTSDになっていても不思議じゃないわ。傷の具合はどう?」
「え、ええ。まだ少しあちこち痛みますわ」
「まあ、あれだけ派手にやられれば当然ね。しばらくは痛むと思うけど、出来る限りの処置はしてあるわ。だから後が残る事は無いし、明日には退院できるから安心してね」
「そ、そうですか」
セシリアは後が残る事は無いと言われて、とりあえずは安心した。女性である以上体に怪我や火傷の跡が残るのは嫌なのである
セシリアがホッとしていると看護師はある事を思い出した。
「ああ、そういえばイギリス政府の方からさっき連絡があったのよ。貴方が気が付いたらすぐに連絡をするように。って言われたわ」
「え、な、なんでしょう?」
「さあ、でも何か急いでたみたいだからすぐに知らせてくるわ」
「よろしくお願いします」
看護師が部屋を出ていくのを確認すると、セシリアはいったい何のことだろうかと考え始めた。この時点ではセシリアは自分が敗北したことに対する叱責だろうと考えた。しかし、事態はセシリアが思っていたよりもかなり深刻な状態だった。
数分程すると政府の高官からセシリアの携帯にかかってきた。
「オルコット候補生か?」
「はい。セシリア・オルコットです。なにかありましたでしょうか?」
「なにかありましたかではない。とんでもない事をしてくれたものだな、君は!?」
「えっ?な、何の事でございますでしょうか。勝負に敗北したことで御座いますでしょうか?その件に関しましては誠に」
「そんな事では無い!!」
政府の高官はセシリアの言葉を遮った。どうやらかなり苛立っているようだ。
「ヒッ!で、ではいったい何が?」
「まだ解らないのか!!ならば教えてやろう!それはな、君がかの国の海軍将校に対して暴言を吐いたことだ!!」
的外れな答えを返したセシリアに役人は怒鳴りつけた。どうやらかなり不味い状況に陥っているようである。
「ぼ、暴言!?」
「そうだ。身に覚えがないとは言わせんぞ。これを聞け!!」
役人は持っていたICレコーダーのスイッチを入れると、電話に近づけた。ICレコーダーからはセシリアがソレイユに対して吐いた暴言が流れ始めた。それを聞いたセシリアは顔を青ざめた。
「そ、それは・・・」
「そうだ。君が海軍将校であるソレイユ少将に吐いた暴言だ。オルコット候補生!!君のおかげで我が国とかの国の間に大きな問題が出来てしまった。候補生とはいえイギリスの代表がこんな暴言を吐けば当然の事だ!!!」
電話の向こうで蒼褪めたまま何も言えないセシリアに高官は言葉を続けた。
「そもそも私達は君に言っていた筈だ!「今度君が入学するIS学園にはかの国の海軍少将が来ることになっているが、決して暴言を吐いたり、喧嘩を売るような行動はしないように」とな!!なぜ守らなかったオルコット候補生!!簡単な事だと私は思うが!?」
「そ、それは・・・その・・・あの・・・」
「まあ大体予想は着く。大方聞き流していたか、聞いていたとしてもISがあれば大丈夫とでもおもっていたのだろう」
「・・・・・・・・・」
セシリアは何も言えなかった。いや、言う事が出来なかった。高官の言うとおりだったからだ。自分にはISがある。それも専用機が。これさえあれば恐れるものは無いと思い、国からの注意も完全に無視してしまったのである。その結果がこれである。愚かとしか言いようがない。
「何も言わない所を見ると図星の様だな」
高官はそう言うと大きくため息をついた。かなり呆れ果てているようだ。
「オルコット候補生。君は自分が代表候補生だから、選ばれた存在だとでも思っていたのかね。こう言ってはなんだが、わが国には君の代わりなどいくらでもいるのだよ」
「・・・いくらでも・・・いるですって・・・」
「当たり前だろう。国家代表ならいざ知らず。候補生など何人も選んでおくものだ。それに準じる実力を持つ者もな」
高官は更に言葉を続けた。
「そもそも国家代表という存在は、候補生同士を競わせて行き、候補生が一人リタイアすれば、準じるIS乗りを候補生にし、更に競わせて行く。そしてその競争に最後まで残った存在こそが国の代表になるのだ。そんな貴重な存在と君達候補生が同等なわけないだろう。はっきりいって天と地ほどの差がある」
セシリアは政府の言葉にショックを受けた。自分が必死に努力して手に入れた代表候補生という地位が何人も代わりがいるものだということに。政府にとってはその程度の存在でしかない事に。
「君にも理解できただろう。自分の地位がどんなものであるのか」
「・・・ハイ。解りましたわ・・・」
セシリアは力なく頷いた。それぐらいしか出来なかった。
「では本題に入ろう。オルコット候補生、君のせいでかの国と大きな問題が発生しているというのはもう既に話したと思うが、かの国は今回の件で完全に激怒してしまっており、我が国との国交断絶も辞さないようだ」
「こ、国交断絶!!」
意気消沈していたセシリアだったが国交断絶という言葉に反応した。そんな大事になっているとは考えもしなかった。
「そうだ。もしそんな事になれば我が国としても非常に不味いことになる。諸外国に対してのメンツもそうだが、かの国ともし国交断絶になり、敵国と見られでもすれば我が国はかの国によって殲滅される危険がある」
「せ、殲滅ですって!!ちょ、ちょっと大袈裟なのでは・・・」
「大袈裟だと!!オルコット候補生君はまだ事の重大さが解ってないようだな!!?忘れたのか!かの国は敵対した国に対して一切の容赦をしない事を!」
高官はセシリアに2年前に起きたある出来事を話し始めた。
「半年前、かって南北に分かれた国があっただろう。その北側の国がかの国にスパイを送り込もうとして失敗した。それが発端となり、かの国と北側の国との間で緊張状態に陥り、とうとう戦争になった。北側の国の独裁者はかの国に核ミサイルを放った。しかし、かの国の兵器は其れを遥かに上回っていた。かの国が放った兵器は北側の国が放った飛行中の核ミサイルを飲み込み、そのまま北側の国への飛行を続けた。最終的に北側の国に落ちたそれは国を一瞬で滅ぼした。後には更地が残っているだけだったよ。そして、その行為に謝罪と賠償を要求した南側の国もかの国によって滅ぼされた。この事を忘れた訳ではあるまい」
「は、はい。覚えております。忘れるわけが有りません」
セシリアはかって起きた惨劇を思い出し、体を震わせた。今更ながら自分が起こした事の重大さを解ったようだ。解った所で後の祭りであるが。
「あの一件は世界でも問題になり、国連でも取り上げられた。しかしかの国は国連非加盟国だ。国連がどれだけ騒ごうと、かの国は気にもしなかった。それどころかかの国はこう宣言した」
「「我が国は敵対する国に対して一切の容赦をするつもりも無く、いかなる国からも干渉を受けるつもりも無い」と。これに各国は震え上がった。核を遥かに上回る兵器を持つ国が敵対行為を行った国に対しては容赦なく南北に分かれていた国を滅ぼした兵器を放つと、宣言したようなものなのだからな。この宣言から各国はかの国の機嫌を損ねないように外交に十二分に注意を払い始めた。あの共産主義の2つの国ですらだ。我がイギリスも同様にかの国対しての外交には細心の注意を払い続けてきた。しかしそれも君のおかげで全てが無駄になったよ」
「そ、そんな・・・」
「かの国が我がイギリスに対して国交断絶を取り下げるための条件を提示してきたが、これが少々問題だ。賠償金として7億ベリーの支払いと我が国にかの国の海軍基地を置くことを要求してきた。
「な、7億ベリーに海軍基地の設立ですって!!」
この要求にセシリアは驚愕した。7億ベリーというと日本円にして70億円にもなる金額。そして海軍基地の設立というあまりにもとんでもない要求に。普通に考えて他国に自分の国の軍隊を駐留させろというのは余りにも荒唐無稽な要求だろう。
注:(作者はアメリカ軍基地問題に対して反対的な考えがある訳ではありません。このお話を面白くさせるために書いているだけです。上の国に対しても同様です。どうか誤解しないでください)
「む、無茶苦茶ですわ!そんな条件受け入れられるわけありませんわ!!」
「・・・普通ならばそうだろうな。しかし今回は相手が悪い。それに相手側は被害者。こちらが加害者のようなものだ。下手に騒げばかの国は容赦なく我が国にあの兵器を落とすだろう」
高官の言葉にセシリアは顔を歪めたが、急に何かを思いついたような顔になった。
「・・・わ、私が明日すぐにあの海軍少将に謝罪を致しますわ!そうすれば多少は・・・」
「・・・いや、君はもう何もするな」
「え?な、何故ですの!?」
高官は首を力なく振り疲れた顔で返した。
「もはや君が謝罪した程度では済まない事態になってしまっているんだ。そんな事も解らないのか?」
「し、しかし・・・」
「今本国の外交官たちが条件を緩めてもらおうと必死に交渉を行っている。君が出来ることは何もない。いいか、とにかく何もするな。これ以上問題が拗れでもすれば、それこそもう我が国は終わりだ。これは命令だ。絶対に何もするな。解ったな」
高官はそう言うと電話を切った。セシリアはベッドの上で呆然としていた。自分の行動の結果、国際問題にまで発展したという事実に呆然とするしかなかったのである。
それでもセシリアはある事を思案していた。
「(・・・あの人はああ言っておりましたが、やはり謝罪することにしましょう。こちらが誠意をみせて謝ればあの海軍将校もきっと許してくださいますわ。そうすれば私の今回の不祥事も多少は大目に見てもらえるはず・・・)
セシリアはそう決めると、どのように謝るかを考え始めた。しかしセシリアのこの甘い考えは自身とイギリスを更に窮地に追い詰めるものでしかなかった。そしてセシリアは明日それを身を持って知る事になるのであった。
その頃、ソレイユとタンジェントは海軍基地に帰っていた。
「ふーようやく帰ってこれたな」
「そうですね。しかしあの学園長も気の毒でしたね~一日に二回も我ら海軍と会談を行わなければならないとは。ニャハニャハニャハ」
「ああ、その点は同情するぜ。あの学園長は別に悪い人間じゃねえからな」
二人はソレイユの私室にある椅子に座り、テーブル越しに向かい合わせになって今日起きたことについて話していた。
織斑千冬を半殺しにしてすぐ二人は学園長室に向かった。血だらけの二人の姿を見た学園長夫妻は驚愕したが、タンジェントが事情を説明すると顔を青ざめた。すぐに監視カメラの映像と、ソレイユが密かに動かしていた録画デンデンムシの映像を確認した後に夫妻はすぐソレイユとタンジェントに謝罪した。その後話し合いが始まり、今回の件は正当防衛であること。そしてソレイユが学園にいる間は護衛としてタンジェントが付くこと。そしてもう一つある事を認可してもらう事で今回の件は手打ちにした。
「しかしあれぐらいの要求でよろしかったのですか?もう少し無茶を言っても通ったと思いますが?」
「何言ってんだよ。あの事を認可してもらったこと自体がかなりの無茶だろ。他に何を言うつもりだったんだよ?」
「そうですね~しいて言うならば「緊急時における戦闘の指揮権」などを要求しても良かったかもしれませんね。我々海軍はIS学園の教師の命令を聞く義務はありませんがそれを知らない馬鹿な牝が偉そうに命令をしてくる可能性が大いにありますからね」
「・・・一理あるな。でももう今回の件はあれで手打ちにしたんだ。その件は次に問題が起きた時にでも考えよう」
「まあ、近いうちにでも起きると思いますよ。あの学園は問題の宝庫ですからね」
「まあな、それは言えてるな」
「ハハハハハ!」「ニャハニャハニャハ!」
二人は笑いあった。ソレイユにとってそれは、久しぶりに腹の底から笑える笑いであった。
しばらくの間ソレイユは笑っていたが、急に真顔になりある質問を投げかけた。
「ところでタンジェント聞きたいことがあるんだが」
「はいはい。何でしょうか?」
「・・・麦わらの一味について何か情報はあったか?」
ソレイユの質問にタンジェントはゆっくりと首を横に振って答えた。
「いえ、全くです。CPの方にも聞いてみましたが、情報は0です。最近では死亡説も出ているようですが・・・」
「それだけは絶対に無い!あの一味が・・・麦わらがそう簡単にくたばる訳がない!」
ソレイユは力強く断言した。ソレイユには麦わらの一味の死亡説など到底信じられるものでは無かった。
「・・・やはり友達としてはそう思いますか?」
タンジェントの言葉にソレイユは気まずそうな顔をした。海兵にとって海賊と友達ということは良くは無い事であろう。
「・・・元な。麦わらは海賊で捕えるべき相手だ。それに・・・」
ソレイユは少し悲しそうな顔でこう言った。
「サカズキ元帥は・・・俺の義父さんは火拳のエース、ルフィさんにとっての義兄を討った仇だ。ルフィさんは俺の事を憎んでるだろうよ」
「・・・そうでしょうか。私は麦わらと話した事は一度しかありませんが、そのような男には見えませんでしたが」
「ハハハハ、慰めてくれてありがとうな。でもな、さすがに義兄を討った男の義息子は憎いだろう。半年間一緒に生活していたとはいえな・・・」
ソレイユはそう言うと口を噤んだ。
「ソレイユさん・・・」
ソレイユの落ち込んだ姿を見たタンジェントは何かソレイユの元気が出るものは無いかと考え、こちらに来る前にサカズキ達から預かっていた物がある事を思い出した。
「おっと、そう言えば元帥達から預かりものがあるんでした」
「預かりもの?」
「この雰囲気で出すものでは無いかもしれませんが、これで少しでも元気を出してもらえれば私も嬉しいです」
タンジェントは鞄から包みを取り出してテーブルの上で広げた。
「これは・・・海軍おかきに海軍せんべい、そしてこれは俺の大好物の海軍紅葉まんじゅうじゃねえか」
「ええ。おかきはセンゴク大目付から、せんべいはガープ中将から、もみじまんじゅうはサカズキ元帥からです」
「そうか、ありがてえな。この味が恋しくなってたんだ」
「ニャハニャハ、喜んでいただいて何よりです。どうです少しは元気になりましたか?」
「ああ。ありがとうタンジェント」
「ニャハニャハ。元気が出たようで何よりです。それとサカズキ元帥から伝言が1つあります」
「何だ?」
タンジェントは飄々とした雰囲気を消し、真剣な顔で告げた。
「「ケリつけて来い」だそうです」
その言葉を聞いたソレイユは顔を引き締めた。
「・・・・・・・・・・・・ああ、そのつもりだ」
「・・・そうですか。我々も全力でサポートします」
「・・・ありがとう」
重い空気が部屋を支配した。その空気は非常に重いものであった。
その空気を払うようにソレイユは手を一叩きし立ち上がった。
「まあ、とりあえずは」
ソレイユは部屋にある冷蔵庫に向かい、ビールとワインを取り出し、テーブルの上に置き、再び冷蔵庫に向かい、今度はカマンベールチーズと小鉢に入った漬物を持って来た。
そして元々置いてあったジョッキとワイングラスにそれぞれを注いだ。
「タンジェントの復帰を祝って乾杯」
「乾杯」
二人は注がれた酒を一息で飲み干した。
「ふぅーきくぜ。悪いな、こんな簡素な祝いで。本当ならこの支部にいる部下全員で宴会を開きたいところ何だが」
ソレイユはビールを注ぎながらタンジェントに軽く詫びた。
「いえいえ、これで十分ですよ。ここは仮にも敵国のようなものです。用心するに越したことはありませんよ。宴会は全員が揃い、此処の部下を鍛え上げた時にとっておきましょう」
「ああ。そうしよう。それにしても本当にご苦労様だったな、タンジェント」
「ええ、本当に疲れましたよ。契約した事とはいえあんな屑共の為に動かなければならなかったのは」
そう愚痴りながらタンジェントは2杯目のワインを注ぎ、すぐに呷った。
「おいおい。俺達は海兵なんだぜ、そんな発言してると問題になっちまうぞ」
「良いんですよ。ここには私とソレイユさんしか居ないんですから。愚痴ぐらい言わせてください。だいたい他の海兵も口に出さないだけで思ってますよ。あいつらはゴミ屑のような連中だと」
「そりゃ、まあ、な・・・」
タンジェントの言葉にソレイユは苦笑いをしながら返した。ハッキリ言ってソレイユも奴ら・・・天竜人の事は大嫌いなのである。数が減ったとはいえ天竜人の傲岸不遜ぶりは相変わらずなのである。
「まあ、久しぶりにルッチさん達と仕事が出来たのは少し嬉しかったですがね~余計な奴が一人いたのでマイナスですね」
「おまえの元上官の事か?」
「ええ、その通りですよ。契約上ではあの馬鹿よりも上の地位なんですが、それを理解していないようなんですよ。なので居丈高にこちらに命令してくるものでこちらも頭にきて技をかけてしまいましたよ。ニャハニャハニャハ」
「・・・どんな技を掛けたんだよ?」
「ご心配なく、タンジェントペナルティを掛けただけですから」
「そりゃやばいだろ!生きてんのかよそいつ!?」
「残念ながら生きてるんですよ・・・ッチ!」
「舌打ちすんなよ・・・」
ソレイユは半分呆れ、半分笑いの顔をしながらビールを飲んだ。
「まあ、私の話はこれぐらいにして貴方の話も聞かせてください」
「わかった。こっちに来てから俺は・・・」
その後、ソレイユとタンジェントの二人きりの酒盛りは続いた。それはソレイユにとって久しぶりに心から楽しいといえる時間であった。
ソレイユに謝罪するセシリア
しかしソレイユはそれを冷たく拒絶する
そんなソレイユに対して織斑一夏が異を唱える
次回、IS 復讐の海兵
「セシリア・オルコット破滅!愚かな行為の代償(後編)」
あいつらは必ず地獄に落とす!!