居酒屋で愚痴を聞くだけの簡単なお仕事です   作:黒ウサギ

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蘭子ちゃんktkr!ってわけでガチャチケ使ったら真美とゆきぽが出ました。違うそうじゃない。Sレア欲しかったけどお前らじゃない。二人はスタドリに変身してNG凛に代わりました。

無課金だからバレ凛とか無理ですから!

今回も前編後編わかれてます


第10話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 皆さんは千川ちひろが販売している『スタミナドリンク』『エナジードリンク』をご存知だろうか?

 いや知らない人はいないだろう。ランナーだけではなくトレードにも使われるソレを。

転生という不可思議な現象のお陰で私、神楽はモバマスの世界で第二の人生を送っているのだが

 

「プロデューサー!お願いだから返事してよ!」

 

 未だにあのドリンクの原材料など知る事はない。基本飲み物だけではなく食べ物などには材料などの表記が載っているものなのだが千川が作るソレにはない。Pは気にすることなく事あるごとにソレを飲むのだが

 

「落ち着いて凛ちゃん!脈はあるから!・・・・・・だからどさくさにまぎれて抱きつく必要ないから!」

 

 まぁ飲むだけで体力回復出来るんだったら俺も飲むかもしれない。Pは仕事柄スタドリが必須になってしまったのだろう。あぁエナドリ、なんという甘美な響きか。無(理のない)課金時代だった私は当時は大変お世話になった。私の場合の主な使用用途はトレードだったが・・・・・・。温泉楓さん結局手に入れることできなかったな・・・・・・

 

「・・・・・・うぅ」

 

「!プロデューサーが動いた!」

 

 まぁここまで無駄な語りを入れて、ちょっと妄想したりして時間潰してたのはちゃんと理由があるんですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日お昼頃にPの事務所に出前届けに行ったんですよ。そしたらPの他にも渋凛にちゃんみお、島村さんは仕事だそうでその時はいなかった

 

「おっすおっす、出前届けに来たぞっ・・・・・・て何飲んでんの?」

 

「んースタドリ。神楽も飲むか?」

 

「お断りします。ほい日替わり定食お待たせっと。渋凛とちゃんみおは食わねーの?」

 

 岡持ちっから日替わり定食、本日は生姜焼き定食を取り出しPのデスクに乗せる。うちは基本出前なんかはしないのだが他ならぬPの頼みなので聞いていたりする

 

 ――バタンッ

 

「・・・・・・あ?」

 

「プロ・・・デューサー・・・?」

 

「え、も、もう!プロデューサーったら演技が上手いんだから!ほら早く起きた起きた!」

 

 音のした方を見るとPが倒れていた。口からは飲みかけのエナドリが・・・・・・

 

「おいちゃんみお」

 

「どどどどどどうしよう!警察?消防!?」

 

「ピンポイントで救急車抜いてんじゃねーよ。そんなことよりも聞きたいんだけど」

 

「そうだ救急車だ!番号何番だっけ!?334!?」

 

「な阪関無。違うそうじゃない、俺が聞きたいのはPが飲んでた液体Xについてだ」

 

「液体X・・・・・・?」

 

 そう、と頷き指をPの口元に向ける。そこには口からこぼれだした紫色した液体がぶくぶくと泡立っていた

 

「何あれ・・・・・・。バブル○ライム?」

 

「あんな色したバブルス○イムとか逆に見てみてーよ。はぐれよりも絶対見つけにくいし攻撃に毒ついてんだろあれ」

 

「確かに・・・・・・それに経験値大したことなさそうだね・・・・・・」

 

「おい渋凛、お前も見てみろ・・・・・・って、どこにいこうというのかね」

 

 足音も立てず、僅かな音も立てないように。まるでこの場から逃げ出すように動いていた渋凛と肩を掴む。その顔を見るとダラダラと汗が滝のように流れ出している

 

「被告人、何か言うことはあるか」

 

「・・・・・・やばいと思ったが欲望を抑え切れなかった」

 

 早苗さんこの人です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 んで冒頭に戻るわけだ

 起きる気配のないPをソファに寝かせ俺とアイドル二人は応接室で渋凛を正座させて話を聞いていた

 

「つまりなんだ?スタドリ・エナドリを別々に飲んでるのを見て思いついたと?」

 

「かっとしてやった、後悔はしている」

 

「ちゃんみお」

 

「イエッサー」

 

 ちゃんみおの名前を呟くと彼女は片手に持った雑誌を渋凛の膝の上に追加していく。その重みで渋凛の顔は苦痛にゆがみこちらを睨みつけてくる。ありがとうございます!

 

「つーかどーすんだよ・・・・・・この後もP仕事あんだろ?起きる気配ねーぞ?」

 

「それについては大丈夫、この後の仕事はPさん書類仕事だけって言ってたから」

 

「お前なんでPのスケジュール覚えてんだよ」

 

 そう指摘すると顔を真っ赤にし慌てて弁明する渋凛をちゃんみおと二人で2828と眺めていた時だった

 

『おはようございますぅ・・・・・・。あらぁ・・・・・・プロデューサーさんったらこんなとこで寝ちゃってぇ・・・・・・』

 

「あかん」

 

「アウト」

 

「Pの貞操が危険でマッハ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい佐久間」

 

「なんですかぁ?」

 

「俺を縛りあげる必要性を聞きたい」

 

「気分ですぅ」

 

「ふぁっきゅーまっゆ」

 

 現在俺はPとの逢瀬を邪魔したという冤罪中の冤罪でままゆに縛り上げられている。面と向かってままゆって呼ぶと睨まれそうなので佐久間と呼んでいるのは内緒だ。別にあの目が怖いからとかそんな理由ではない、断じてない。

 

「ねぇ未央、プロデューサー起きそうにないね」

 

「そうだね。それでその手をどうするつもりなの?」

 

「今ならナニをしてもばれないと思わない?・・・・・・既成事実とか」

 

「神楽さん止めて!敵はまゆちゃんだけじゃなかった!」

 

 事務所内でPのpがお披露目されるとか洒落にならんぞ

 

「ちくしょうこのプロダクションの癒しは茄子ちゃんしかいないのか・・・・・・」

 

 正座を崩しながら一人愚痴る。その呟きが三人にも聞こえていたのか三人とも心外だと言わん顔をしている。ちゃんみおはまだわかるが渋凛とままゆは自分の行動を今一度見直して来いと言い放ちたい

 さて、と改めて現状を確認する。一向に目を覚ます気配のないP。そのPのpを一目見ようとちゃんみおと争っている渋凛。ままゆはPの寝顔を見て満足しているのか段々と自分の顔をPの顔に被せるように・・・・・・

 

「うぇいと」

 

「あぅ・・・・・・。神楽さん何するんですかぁ・・・・・・」

 

「それは俺の台詞。やるんだったらせめて子供の目の届かない場所でやりなさい」

 

 事務所の入り口に指を向けると顔を真っ赤に染めながらもみりあちゃんの目を隠している蘭子ちゃんがいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴホン・・・・・・闇に飲まれよ!(お疲れ様です!)」

 

「お疲れさまでーす!」

 

「おっすおっす小悪魔コンビ。星花ちゃんはいねーの?」

 

「・・・彼女なら別次元にて聖戦を繰り広げているであろう(星花ちゃんは今日は別々なんですよー」

 

 あっは相変わらず何言ってるのかわかりにくいわこの子。でも可愛い

 一度Pがうちの店に連れてきた時、本気で切れたことがあったが割愛しておこう

 

「ねーねー神楽さん」

 

「んーどったみりあちゃん」

 

「プロデューサーさんお昼寝してるの?」

 

「そうそう、疲れてたんだろうなー。みりあちゃんも一緒にお昼寝する?」

 

「うん!」

 

 無邪気な笑顔に凄く癒されます。悟り開きそうで怖いわこの事務所・・・・・・

 みりあちゃんも寝るとなるとソファだと少し狭いかなとPの方を見ると、ちゃんみおが倒れ、ままゆと渋凛が無言で睨み合っているという悪夢のような空間が発生していた

 

「ま、魔王同士の戦争が・・・・・・(な、なんですかこの空気!?」

 

「よし蘭子、逝ってこい」

 

「!?!?!?」

 

「冗談だ」

 

「ざ、戯言も程ほどにしておくがよい!(冗談に聞こえませんでした!」

 

 蘭子ちゃん可愛いです。

 

「しかしどうしたもんかなぁ・・・・・・」

 

 みりあちゃんはあの空間を見て怯えながら蘭子の腰に抱きついている。俺も抱きつきたい。蘭子はそんなみりあちゃんを年上の威厳を無くさないように宥めているがその手は震えている。俺も撫でてほしいです

 軽く欲望が漏れかけていたが気にせずにこの状況をなんとかすべく動こうとしたときPが動いた

 

「・・・・・・ニブルヘイムで幸子がスカイダイビング・・・・・・ッ」

 

「お前実は起きてんだろ」

 

 ズビシッと額にチョップして突っ込みを入れる、幸子不憫すぎ笑えない。なぜか抱き枕が販売されると思ったら腹パン専用で発売されるっていう嘘を教えたときの顔が頭を過ぎった

 

「いたっ・・・・・・何が・・・って神楽か」

 

「おう俺だ、出前頼んでおいて自分は眠ってるとかいい度胸だな貴様・・・・・・」

 

「出前・・・・・・?あぁそうだ確かに出前頼んだわ。あれでも出前受け取った時は起きてたような・・・・・・ウッ頭が・・・」

 

 それ以上は思い出してはいけない。エナドリとスタドリを混ぜて飲むと危険だという事がよく理解できた

 

「まぁいいさっさと飯を食え、食器下げられんだろうが」

 

「寝起きで食事ですかそうですか・・・・・・」

 

「40秒で食事しな」

 

「鬼!悪魔!ちひろ!」

 

 鬼と悪魔に謝れって言ってんだろ!

 なんて軽くふざけていたらままゆがPに近づいていく・・・・・・が。Pの様子がおかしい

 

「どったのよお前」

 

「え、いや神楽この子知り合い?」

 

「・・・・・・わんもあ」

 

「え、いやだからこの子がお前の知り合いかどうか聞いてるんだけど・・・・・・」

 

「集合ぅうううううううううううううう!」

 

 どうやらP君記憶が飛んじゃっているようです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Pが生姜焼きに舌鼓を打っている間にアイドル+俺による作戦会議が始まった

 途中みりあちゃんがPに駆け寄りそれに対してPが「託児所か何か?」という返答をしてしまいみりあちゃんが涙目になるといった事件が発生したがキャベツを増量させて黙らせておいた

 

「みりあちゃんが寝てる間に終わらせよう。Pにどう接するか、それがこの議題だ」

 

「うん、もしプロデューサーがこのままだったら明日以降の仕事が神楽さんに降りかかることになっちゃうよ・・・・・・」

 

「え?」

 

「怯える必要はないぞ我が下僕よ、我が同胞も戯れが過ぎる(そんな顔しないでください!未央さんなりの冗談ですから!」

 

「だよね!ちゃんみおの冗談だよな!」

 

「え、いや、この前ちひろさんとPさんが仕事が増えてきたから神楽さんを引き込もうって言ってたんだけど・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「(あ、目から生気が消えた・・・・・・)」

 

 千川と同僚とか搾り取られて終わる未来しか見えない。俺の老後の貯金が音を立てて崩れるヴィジョンが浮かんだ

 ガチャリと事務所のドアが元気な声と共に開かれる

 

「にょわー☆おひゃーごじゃーまー!」

 

「漬物ォ!」

 

「ひっ!」

 

「ふぅ落ち着いた・・・・・・」

 

「闇の力が光を奪い世界を包んだ!(きらりさんの目から光が!」

 

 今このタイミングできらりの口調に付き合うと俺の正気がギガドリルでブレイクしてしまう。すまない漬物、犠牲になってくれ・・・・・・

 

「しかし本当にどうすっかなぁ・・・・・・、原因ってーと一つしか思い浮かばないんだが」

 

「私も原因がアレしか思い浮かばないんだけど・・・・・・やっぱり?」

 

「?何事か?(何の話ですか?」

 

「プロデューサー何かあったんですか?私の事すっごいチラチラ見てくるんですけど・・・・・・」

 

「おうきらり、あれじゃねーの?一目惚れでも痛い痛い蘭子止めろ手を離せ」

 

 一目惚れでもしたんじゃねーのと言おうとしたら蘭子に太ももを抓られた。おこなの?

 

「まぁ色々あってな、ちょっとPの記憶が飛んでるんだ」

 

「それって色々あったで済ませていい事じゃないですよね・・・・・・」

 

「まぁなんとかなるだろ、千川が戻ってきたら色々問いただせばいいことだしな」

 

「ちひろさん?・・・・・・あっ(察し」

 

 勘のいい餓鬼は嫌いだよってか?

 そんなことを思いつつPをどうするか話合い気がつく。人が足りない、主に今のPと二人っきりにさせてしまうと取り返しのつかないようなことになりそうな人たちが足りない

 慌てて食事中のPを確認しようと振り向くとそこには生姜焼きしか残っていなかった

開かれた窓から入ってくる風が生姜焼きの香りを運んでくる

 

「くそっ・・・遅かったか・・・」

 

「プロデューサーがいつの間にか消えてる!?」

 

「我が下僕は何処に!(少し目を離した隙にどこに!?」

 

「何が起きたんですか!?プロデューサーさんは何処に!?」

 

「何処にも何も思いつくのは隣の応接室くらいなんだけど・・・・・・」

 

 その応接室からただならぬ気配が漏れ出している。そこに誰が入るのか目で会話する

 

(ここは男性である神楽さんよろしくお願いします!)

 

(ふぁ!?)

 

(私もそれがいいと思います!)

 

(どうした蘭子!口調が変だぞ!)

 

(頑張ってください神楽さん!)

 

(何時もみたいにきらりん☆とか言ってお前がいってこいよきらり!)

 

 くそ!誰だきらりをこんな風にしたやつは!

 こうなればどうにでもなぁれと腹をくくり扉に近づく。ゴクリと誰かが唾を飲み込む音が聞こえた。それほどにまで皆緊張しており、静かという事だ。みりあちゃんの規則正しい寝息が聞こえる。俺も一緒に寝て現実逃避したいです

 

「いざ・・・・・・っ」

 

 ドアノブを捻り勢いよく扉を開ける!

 

「そこまでだぁ!・・・・・・馬鹿なっ!」

 

「嘘・・・・・・」

 

「境界にズレが・・・・・・(・・・・・・いない?」

 

「隠れる場所なんてほかにはないですよね・・・・・・?」

 

 応接室じゃないとしたら何処に・・・・・・?考えろ、入り口を通るなら俺達が見てないとおかしい。応接室には人が隠れる事が出来る場所なんてない・・・・・・

 ふと思い出し部屋を飛び出す。開かれた窓に駆け寄る。ちゃんと見るとカーテンが取り払われていた。窓から顔を出すと猿轡を着けられ叫び声をあげる事も出来ないPがまゆに運ばれタクシーに乗り込むところが見えた。渋凛はまだカーテンを降りているところだ。スカートを穿いているので下から見られることを考えてしまったのか、恥ずかしさのせいかその顔は赤い。その柔らかそうな太ももでしっかりとカーテンを挟み込んでいる是非俺にもお願いしたい。ままゆもスカートだったはずでは?と思ったが相手はままゆだ、常識なんて通用しないと諦める

 

「くそっ、お前達は事務所に戻れ!千川が来たら事情を話しておいてくれ!」

 

「か、神楽さんは!?」

 

「俺は佐久間を追う!きらりは仕事があるんだろ、ここは俺に任せて先に行け!」

 

 そう叫び俺は事務所を飛び出す。急げ、急げ。早くしないとPの人生が終わってしまう。他人の恋愛にあれこれ言うつもりがないがコレだけは言っておく

 

「せめて結婚できる年齢になってからにしろぉおおおおおおおお!」

 

 そう叫びながら俺は走り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?確かまゆちゃんって16だから結婚できる年齢だよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 え、まじ?


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