鬼と骨 オーバーロード   作:たる・とり

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ユグドラシエル最終日、そして異世界にモモンガが転移したあの日。
一人の鬼が同一時期に異世界に飛ばされていたら・・・?

オリジナル主人公がナザリックメンバーとは別に転移したらのIFストーリー

丸山くがね先生のオーバーロードの二次創作作品です。
ベースは書籍版、アニメ版となりますがオリジナル設定、魔法、スキル、人物、捏造
又、別作品からネタや名前等、アイテム、グロ描写など登場する予定ですのでご注意下さい。


第壱話--転移--

DMMORPG ユグドラシエル 発売当時革新的ともいえる自由度の高さで一世を風靡した。

 

職業やスキル、武具などをは始め、作りこみ要素をふんだんに盛り込んであり、

クリエイトツールを使えば自分の思い描いたキャラクターを作成でき、絶大な人気を誇っていた。

 

無限の楽しみを追求できるDMMO、しかしその人気も一昔前・・・

長い月日が経過し、人気も下火になったことで輝かしい栄光に終止符(サービス終了)を告げることになった。

 

そんなサービス終了日の夜・・・

 

「あっこれも安い!買いですね!」

サービス終了日ということもあり、投売りの価格で神器級の作成に必要なデータクリスタルや

現物が多数販売されているのを買い漁る巫女服を着た女。

「これなら全部揃えられるかも、時間ももうあんまりないし帰ってさっそく・・!」

サービス終了まで2時間を切るころになり、残っているプレイヤーやGMがオープンチャットで盛り上がってる中、

独り言を呟きながらいそいそと買い占めた品をストレージに放り込み転移魔法で自宅に帰る。

 

転移した先は神社の境内。

裏手に回り敷地内にに増設した離れにある工房に一直線に向かい、さっそく買い占めた品々をストレージから作業台の上に広げていく。

「~~~♪」

上機嫌で買ってきたデータクリスタルを組み立て、次々に神器級の武器や防具の基礎(ベース)を作ってく。

それらに元から用意していたテクスチャーと組み合わせて出来たものからストレージに放り込む。

作業を始めて1時間が経過するころにはすっかり作業台の上にあったものは、加工されストレージに収納されていた。

 

「なんとか時間には間に合いそうですね」

一人呟くと工房を扉を開け、境内の大きな桜の元へ向かう。

桜の下には6人、自分の本当の子供のように手塩に掛けたNPCが待機していた。

大太刀を腰に履いた全身武者鎧姿、天目(てんもく)

黒い翼を生やして弓と矢筒を持った天狗の面を付けた男、鴉丸(からすま)

頭から狐の耳と9本の尻尾を生やした巫女服をきた童女、玉藻(たまも)

精緻に模様を編み込まれた振袖を纏った妙齢な女、宵月(よいづき)

顔立ちが瓜二つの真っ黒な丈の短い巫女装束の服装の少女と真っ赤な花魁のように着崩した和装を纏う少女、咲夜(さくや)時乃(ときの)

大人の力(課金)をふんだんに注ぎ込んで外見から装備までこだわりぬいたNPC(自慢の子供)だ。

 

 

NPC達の前に着くなり、先ほど作り上げた装備を今まで装備させていた装備と入れ替えていく。

着せ替え人形の如く、NPC達の装備を切り替え終わったころには、もう時刻はサービス終了の5分前を指していた。

 

「うん、これでばっちりね。 最後くらいは晴れ姿にしてあげたかったし遅くなっちゃったけどなんとか揃えられてよかった・・」

NPC達に装備させた神器級の装備を眺め、満足そうに頷きながら花見用に置いておいた縁台に腰掛け

 

「でももうあと少しで此処ともお別れなんて・・・寂しいですねぇ・・・」

惜しむようにNPC達を、桜を、そして神社を眺めながら

「はぁ・・・こんなに居心地の場所なのに、出来るならずっとここに居たいのに・・」

ユグドラシエルでの楽しかった出来事が走馬灯のように頭の中を過ぎる中、

刻一刻と流れる時を数え、幻想の終わりが近づいていき---

23:59:59

00:00:00

---そして世界が切り替わった---

 

「あれ・・・?」

何時までたってもこない終わりに首を傾げ、コンソールを開こうとするが--

「コンソールが開かない? なにこれ、バグ?不具合?そんな馬鹿なことって・・」

GMコールや強制遮断などを試してみるがどれも反応はなく、打開策がまったく見えず頭を抱える。

明日は平日、このままログアウトできなければ睡眠時間、果ては仕事に響くことは間違いない。

そうなったらどうしよう・・・と考えていると

「主様、如何されましたでしょうか?」

だれもいないはずなのに声を掛けられた。

いったい誰が・・・?と思い声の主を探す.

そこには我が子同然のNPC達がこちらを不安げに、そして心配そうに見つめていた。

「そんな・・・・うそ・・・!?」

「どうされましたか、主様!」

あまりの衝撃に、そうゲームではありえないほどの行きてる感情をNPC達が見え、そして会話することに・・・

ぽつりと零れた言葉により一層の不安を感じたNPC達は主に付き添うように傍に近づく。

 

「いえ・・・もう大丈夫よ。しばらく下がってて」

「御意」

必死に頭を再起動してなんとか声を絞り出すようにNPC達に声をかけ、状況を整理していく。

 

運営に問い合わせ、出来ない。コンソールでのログアウト、無理そもそもコンソールが開かない。

強制ログアウト、不可能・・・。それになによりさっきの・・・

『NPC達が勝手に話しかけてきた』

一体全体これはどうゆうことなの?まさか・・・?

自分の口元に手を当て---

口が動いてる・・・?そんなありえない!

ユグドラシエルでは、いやDMMORPGでは絶対にありえない現象が起こっていた。

外装の表情は固定され動かない。例外的にマクロや特定感情タブを作って、それ毎に登録すれば表情を動かすことはできる。

しかし発する言葉に完全に・・・・そうまるで生きてるかのごとく口が動いてるこれはDMMORPGではありえないことなのだ。

それに加えて・・・甘い匂いが鼻腔をくすぐる、現実世界ではもうありえない桜の匂いが。

「まさかゲームの世界が現実になった・・・?それともゲームが現実の世界になったとでもいうの?」

普通であれば悲嘆にくれる状況であるが、しかし--

--現実世界よりこっちの方が楽しいし、世界も現実ではありえない程綺麗だから悩むことないじゃない--

と一人心の中で結論を出していた。

 

「まずは周囲の状況の確認しないと・・・かな」

「その役目、我等にお任せください、主様」

黒い大きな翼を生やした鴉丸が6人を代表して話かけてきた。

んっ?また勝手に話しかけてきた?そういえば6人の纏め役だったわね、鴉丸は。

もしかしてこの子達、完全に生きているの?

独立した考えを持って行動できるの?というか拠点の外に出られるの、この子達?

「えっとあなた達、ここから外に出れるの?」

「・・・?はい、今すぐにでも」

なぜそんな事を聞くのかと不思議に、感じながらも答える。

あーこの子達も大きくなって・・・って違うそうじゃない。

「じゃあ各自傭兵モンスターを呼び出して・・」

「お待ち下さい」「神楽様」

黒と赤の少女達が割り込む様に声を上げる。

「なにかしら、咲夜、時乃?」

そういえば咲夜と時乃は双子って設定してたっけ。

黒と赤の虹彩異色(オッドアイ)で二人で一人のコンセプトで宝物殿の管理と運営も一緒にしてるって設定してたけど。

「傭兵を呼び出すための金貨は」「もう宝物殿にほとんど残されていません、神楽様」

「・・・・・え? な、なな、なんで!?いつの間に!?運営資金として結構あったのに、って、あっ・・・」

そうだ最終日だからって、運営資金のほとんどを装備作るのに使っちゃんだった・・・

やばい、やばいどうしよう!異世界にきたのに初日でもう積んでるってこと!?

「宝物殿に残された資金で約1月ほどは現状維持が可能です」「しかし傭兵、道具の作成、施設の使用、復旧は不可能です」

 

・・もうお酒飲んでなにも考えたくない。

 

巨大ギルド拠点と比べればこの八重神社の維持コストは微々たる物だ。

もちろん巨大ギルド拠点と比べれば作成できるNPCの上限やギミック、構造は天と地の差もあるといえる。

それでも拠点維持のために少なくない金貨を消費する。なので常に一定以上の金貨をストックしておく事がユグドラシエルでは常識であった。

最終日だから運営資金のほとんどを使い込んだ後に、まさかこんな事態になるどと誰が予測できようか。

 

「神楽様?」「大丈夫ですか?」

 

もうかわいいなーこの子達っていけない現実逃避してたら

傭兵も施設も使えないってことは現状、動けるのは私入れて7人・・

今やらないといけないのは

・現在の状況の把握

・スキルや魔法、アイテムが使用できるのか

・拠点周囲の状況確認

・外敵、とくに他のプレイヤーの存在

そしてなによりも、金貨の確保!

お金がなければ拠点の存続も消耗品の確保、傭兵召喚もなにもできない。

 

「----」「------」「---様」「---神楽様!」

「ああ、ごめんなさい。ちょっと色々と考えていたから」

「滅相もございません、神楽様。我等は神楽様のために全てを奉げましょう。」

そういって6人は傅きながら、主たる神楽の言葉を待つ。

 

「ありがとう・・貴方達は私の自慢の子供です。」

本当の子供の様に大切にしていた6人からの心からの献身の言葉に目頭に涙を浮かべながら答える。 

「・・・身に余る勿体無き御言葉です、神楽様。」

震えるような声を必死に取り繕いながら絞り出して鴉丸は答える。

鴉丸をフォローするように咲夜と時乃が言葉を繋げる。

「御命令頂ければ」「如何なることでも」

「神楽様」「我等にご命令下さい」

「そうね、じゃあまずは---」

 

 

その頃、ナザリック一同は・・・

「アルベド、胸を揉んでも、か、かまわにゃいな?」

アルベドにセクハラしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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オリジナルキャラ 

神楽:かぐら

外見:黒髪 巫女服

武器:???

性別:女性

年齢:20

特徴:本作主人公 親馬鹿 6人のNPCの主人 

身長:160cm

 

天目:てんもく

外見:全身武者鎧姿 

武器:大太刀

性別:???

特徴:NPC

身長:190cm

 

鴉丸:からすま

外見:黒髪 大きな黒い鴉の羽を背に生やして天狗の面を着けている 

武器:弓矢 

性別:男性

特徴:NPC NPC6人の纏め役

身長:175cm

 

玉藻:たまも

外見:金髪 巫女服を着た狐耳、9本の尻尾

武器:???

性別:童女

特徴:NPC

身長:140cm

 

宵月:よいづき

外見:銀髪 精緻に模様を編み込まれた振袖

武器:???

性別:妙齢の女性

特徴:NPC 

身長:165cm

 

 

咲夜:さくや

外見:黒髪 真っ黒な丈の短い巫女装束の服装 赤と黒のオッドアイ 

武器:???

性別:少女

特徴:NPC 時乃とは双子

身長:155cm

 

 

時乃:ときの

外見:黒髪 真っ赤な花魁のように着崩した和装 黒と赤のオッドアイ 

武器:???

性別:少女

特徴:NPC 咲夜とは双子

身長:155cm

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




初投稿作品になりますが最後まで読んでいただき有難うございます。
読みづらい文章、誤字脱字が多々あるかと思いますが、ご容赦下さい。

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