とある投影の魔術使い〈エミヤシロウ〉   作:機巧

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更新遅れてすいません。
いろいろ忙しかったもので。
今回なんかちょっと意味の薄っぺらい回になりましたが、お許しを。
また感想でご指摘いただいたので、言っておきます。
感想欄にはネタバレが含まれております。見たくない人は、見ないようにしてください。


翌日 next day

今の状況をかんけつにせつめいしよう。(あえてひらがな)

 

今、土御門というストッパーがない中、神裂さんに問い詰められていて、めちゃくちゃ怖いです。

 

 

 

 

 

 

この状況を説明するにはやはり時系列順がいいだろうから、そのまま言ってみることにする。

 

あのあと後起きた展開といえば、一言で言うと原作と同じであった。

 

二重人格と気づき、犯人ではないと分かり、火野さんは警察に土御門さんにご丁重に届けに行ってもらった。

 

 

まあそういう訳で、手がかりがなくなってしまった上条達は、取り敢えず寝た。

 

 

途中、夜中上条とミーシャが外に出ていて何かしていたが、原作にもあるシーンであるのだから、と思って放っておいた。

 

そしてその翌日、つまり今日になった訳だが、どうやら上条詩奈(当麻の母。インデックスの姿)が家の鍵をかけ忘れたと言って、戻っていった。……つーかこれで火野の立てこもりを許したんじゃないか……と原作とアニメとの共通点を見つけ、衛宮は呆れた。

 

そこで、衛宮士郎はあれ、と思った。

 

なんか、今起きてるのって、アニメ展開じゃね?と。

 

 

案の定、アニメの通りに、

 

上条は自分の考えを話し始める。

 

「御使落しはどんな記録にもない、新しい術式だと言ったよな。だけどミーシャは、それが未完成だと言った。まるで、その意味を知っているかのように」

 

そしてその上、ミーシャは、自分の右腕に触ろうとしなかった、という。

それはすなわちーー

 

「御使堕しを打ち消されたくなかった……?」

 

 

ーーこのことを意味する。

 

「上やん! 行くぞ!」

 

ミーシャが犯人でないかと疑った上条と土御門は、顔を青ざめさせながらミーシャの向かった上条宅へ向かっていった。

 

 

……この後姫神の姿のトラックの運ちゃんに乗せられていくのだろう。

 

 

そんなほのぼのとした想像は長くは続かなかった。

もっとも状況は緊迫している訳ではあるが、そう意味ではなく。

衛宮士郎は命の危機が迫るのは天使が来てからだと思っていたんだ。

 

 

 

 

それはお昼過ぎのことだ。

ロシア成教に連絡を取り合っていたはずの、神裂から話しかけられた。

 

「……話があります」

 

「何だ? サーシャについてあらってんじゃなかったのか?」

 

「いえ、そうなのですが、あの、別件で。……貴方の聖骸布はこの魔術から身を守れるそうですね……少し貸していただけませんか?」

 

沈黙。

その変な発言に思わず周りがシーンとなった。

そんななか、テレビのニュースだけが響く。

 

『な、何と火野神作が見つかったとの情報が入ってきました。どうやら善意の一般人によりーー』

 

2人の視線がそちらの方を向く。

そして再び沈黙。

 

そして衛宮士郎の出した答えは肯定だった。

 

 

 

 

 

その後。

 

「かかる直前からならまだしもかかった後じゃダメだと思うけどな」

 

聖骸布の効能を消さないように魔術的要素に従って、赤い布を切っていく衛宮。

そして出来上がったので。

 

「いいぞ」

 

「有難うございます 」

 

神裂に聖骸布を渡す。

そして先ほどのロシア成教の成果を聞く。

 

 

「そうか、それで……」

 

「そういうことです」

 

そのように話しているうちに、宿屋の親父がこっちに向かってくるのが見えた。

 

「ま、待ってください。何で逃げるのですか?」

 

急いで逃げようとする衛宮に、そんなことを聞く神裂。

 

決まっている。

 

「あれ? 赤髪の兄ちゃん何してるんだい?」

 

そしてやはり宿主はそういった。

そのことが意味することはつまりーー。

 

 

 

「防げていないじゃありませんか!」

 

 

 

これからずっと聖人に追いかけられました。

 

 

 

 

あたりを飛ぶ7のワイヤー。

一つ一つが直撃すれば重症は免れないだろう。

それをブンブンと放ってくるため逃げるしか方法は無い。

 

それから何分経っただろうか。

いよいよ疲れてきた衛宮は、がくん、と膝が折れてしまった。

 

ーーああやばい。これしぬ。

 

そんな一瞬の中、こんな声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

ーー刻印を使え。お前ならできるはずだ。もとよりその体は◾︎◾︎だけに特化した魔術回路であるが、その刻印を使いこなせないと言うわけではない。

 

 

 

 

 

 

そして叫ぶ。

 

 

「ーー固有時制御(タイムアルター)二倍速(ダブルアクセル)

 

 

その瞬間、衛宮士郎の体は2倍の速さで動いた。余裕でワイヤーを回避する。

 

「ふー、危なかった……」

 

そんなふうに一息ついていると、後から、さすがにやり過ぎだと思ったのか神裂が刀を仕舞って向かってきた。

 

 

「すみまーー」

 

「親父はどこだ⁉︎」

 

 

神裂のことばをさえぎるように上条が飛び込んできた。

そしてそのままキョトンとしたまま、先ほど海辺に行ったと伝える。そして再び上条当麻はかけて行った。

 

そして入れ替わるように土御門がやってくる。

いったいどうしたのだと聞く。

すると、土御門は説明してくれた。上条の新居には、魔術的なものがあり、この術式の魔方陣になっていたと言う事。

そして上条の父が、入れ替わっていないと言うこと。

決定的な事実を土御門は告げる。

 

 

「つまりは、上条当夜が犯人ってことだ」

 

 

 

夕焼けで赤く染まる海辺。

 

「……父さん」

 

 上条の悲痛さえして思わせる呼び掛けに、歩いていた刀夜は振り向いた。

 上条は父親と話し始める。

 

 

「……何で、だよ?」

 

「当麻? 何を――」

 

「何でオカルトになんか手を出したんだよ!」

 

 




誤字報告、感想評価お待ちしております。少しだけ次の投稿が早くなるかもしれません。


……雷光きたのだぜ?

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