全然先の事を……詐欺ってすみません……。
ーーそれにしても、今回のイベント周回大変ですねぇ。
「うわぁっ‼︎」
と、甲高い叫び声を上条当麻があげたのも無理は無い。
殺されかけている途中でもの凄い速度で飛んできた人影にぶつかって吹っ飛ばされたからだ。
元はと言えば今日は散々だった。入れ替わりから始まり、ただのクラスメイトだと思っていた土御門が魔術師側からの学園都市へのスパイという事を明かされたり、ただいま世界規模の入れ替わりの術式(よくわからん)が発動中という事を知り、その中心が上条自身だと言われたり、そのせいで上条が狙われているということも告げられ、散々な目にあった。
主にその散々な目というのは、イギリスのウインザー城にいたお陰で術式の難から中途半端に逃れられてしまった、神裂とかいうボロボロのGパンきた女性が、周りの人には皆に赤い長身の神父に見られるという目にあっていたらしく、上条が、術式の中心だったせいで犯人だと疑われ、パンツをピー(自主規制)される事件のことを主に指すのだが……。
そしてその散々な目ーー神裂に脱がされた事だけに、とどまらないのが上条当麻の不幸体質と言えるのだろうか。
……空き缶を踏んづけて、滑ると犬の上で、追いかけ回されてというギャグ漫画的な展開を、さらに超えてホームランボールやどっかの乱闘騒ぎの能力の余波をもろにくらうという出来事は日常茶飯事な上条当麻の不幸ぶりは最早神のレベルとも言いたくなるのだがここでは置いておいて。
つまり、不幸はそれだけにとどまらなかったという事だ。
具体的に言うと、その後、赤い修道服の少女に殺されかけた。
……少女との出会いは突然だった。
神裂にあらぬ事をされて傷心の上条当麻は、わだつみへと帰りの足を向けていた。
うだっと先ほど説明されたことを考えながら。
『御使堕し』という魔術が発動した。
それは莫大な力を持つ天使を手に入れるための術式らしかった。
副作用として、世界中のみんなの中身と外見が入れ替わってしまった
その効果範囲は世界中を覆い尽くすほどあった。
その術式は未完成の発動状態で、今なら異常を治せるかもしれない。
けれど、完成してしまったらもう直せないと考えていい。
それを止めるには、術者を倒すか儀式場を壊せばいいらしい。
歪みの中心は上条当麻にあり、どうも上条は術者と間違われているらしい。
そのせいで上条は事情を知る一握りの魔術師たちに命を狙われるかもしれない。
よって、上条は術式が完成する前に真犯人を見つけ出し倒すなり、儀式場の魔方陣を探すなりしなければならない。
「……、うーん」
そうやってぼやっと歩いていると、視界の隅に赤いものが映ったような気がした。少し取り過ぎてから気になって振り向いてみる。
……それは赤いシスターだった。
緩やかにウェーブする長い金髪に太陽光に照らされる白い肌。
可愛らしい容姿の少女だったが、身に付けているもの全てが異様だった。
本来なら修道服の下に着るインナースーツの上に外套を羽織っただけ。
しかしあちこちに黒いベルトや金具が付いていて拘束衣としても使えるように作られているらしい。
さらには太い首輪から伸びたリード。腰のベルトには金属ベンチや金槌、L形のバールやノコギリなどが刺さっていた。
無数の拷問具に彩られた症状を見た上条は、
あーこいつ、多分俺の知り合いでは……?
と予想した。
上条は7月28日以前の記憶をなくしているので何故かはよくわからないが、上条当麻は何やら変な格好の知り合いが多い。
赤い髪の長身神父とか、なぜかシスター服を安全ピンでとめているシスターとか、奇抜な格好の日本刀女とか……。
すると予想がどんどん確信に近づいてくる。
とりあえず話しかけてみるかなぁ、と思い口を開きかけた瞬間。
その少女は腰に差してある工具の1つ、ノコギリを引き抜いて上条の首筋に押し付けた。
彼女は機械のような平坦な声で、いう。
「問一。エンゼルフォールを起こしたのは、貴方か」
上条は言葉を失った。どうやら知り合いではなく、先ほど注意された刺客の方であったらしい。
やべ、殺される、上条当麻が思った瞬間、どこからか聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ちょっと、そこ待つぜよーーっ!」
少女と上条の2人がそちらを向く。そちらから向かってきているのは土御門であった。誤解を解いてくれるのかと、思った上条は、次の瞬間横から飛んできた人影に吹っ飛ばされた。
「うわぁっ‼︎」
◾︎◾︎
「どうしました?」
外の惨状を見て倒れているツンツン頭な少年を見つけた衛宮士郎はそう声をかけた。言わずもがな、上条当麻である。
「うわ、大変だ。大丈夫か?」
そう言ってツンツン頭の少年上条当麻に手を差し伸べる。すると上条は手を掴んで立ち上がった。
「ええ、すいませんだいじょぶです」
よかったよかった、と言いながらまわりを見渡す。すると奇妙なメンツが揃っていた。
金髪サングラスに人気俳優の顔がが被って見える。どうやら、衛宮士郎には、元の姿と今の姿が重なって見えるようだ。ミーシャが上条に対して、問いをしていたため、嘘探知の魔術を使っているかもしれないので、できる限り見た通りにいう。
「って、一一一《ひとついはじめ》さんじゃないか。なんでアロハシャツ着てサングラスなんかつけてるんですか。そちらの方も、男にポニーテールはにあいませ……成る程な」
そこまで言いかけたところで納得したふりをする。神裂の日本刀に意味深げに視線を送って。
つまりはまず魔術師だってやっと理解したと言うポーズを示すのだ。
一人一人見るように言う。
するとその間に土御門が衛宮士郎に向かって怒気を強めていった。
「何もんだ、てめえ。なんで俺の姿が両方見えてやがる」
その反応が欲しかった。
なぜならこの時期にかかる上では魔術師であると言うことが欠かせないからだ。
「俺か? 俺はこの現象と止めようとしてるお前らと同じ、しがない魔術使いだよ。そういう理由だ。どうやら、レジストした人は姿が重なって見えるようだがな。んで、そこのあんた」
魔術師であれば誰でもいいが気付くと、原作禁書目録の中で土御門は言っていた。
ゆえに気づいたと言う事はアピールしなければならないのだ。あくまでに魔術師であると言い張るならば。ここで魔術使いといったのは、投影なら出来ることがわかっているが、基本的な魔術のことはわからないので、そこをつかれた時に逃げ道にするためである。
そしてすかさず上条さんを指名したのは、疑われる間も無く、疑う方に回る作戦の続きである。
「……俺?」
キョトンとした顔で上条当麻がそう聞き返してくる。
そして俺はそれに確認と言う形で聴く。
それにはミーシャも続いた。
「一応聞いとくが、あんたは歪みの原点だ……犯人か?」
「……私も、問一を重ねて言う。この現象を起こしたのはあなたか?」
その魔術師2人(1人は偽物だが)の問い詰めに上条当麻はーー、
「いや違う。本当だ」
そう答えた。
「一応私からもイギリス清教の公式見解を述べることができますが」
神崎が丁寧にも申し出てくれた。
原作で知っていて今は知らないはずのことがあるといけないなと思い、情報をすり合わせるために、状況を聞くならばこのタイミングしかないなと思い、こう衛宮士郎はいった。
「聞こう。それであんたがイギリス清教というなら、金髪サングラスのあんたと赤いシスターのあんたもそうなのか?」
「オレっちは、そうだけどそこの赤いシスターさんは知らないにゃー」
「私はミーシャ・クロイツェフ。ロシア成教『殲滅白書』所属の魔術師だ」
そしてそれに続くように神崎が衛宮士郎に言ってくる。
「それで貴方は?」
「フリー。フリーの魔術使いの衛宮士郎だ」
感想とかお願いします。
あと、最初の方とか何か自分の文章足りないのでアドバイスとかお願いします。
……fgo星5はアルトリアの宝具レベル2と両儀さんしか持っていないのだぜ……?
そろそろ来ても良いではないか。
某英雄「これで来るか……間抜けか俺は! ? 「これで来る」を何度見せつけられればいい! 星5はガチャで出でこない……そんな幸運は訪れない……!」