“7転ばせ6起き”と。
冬華「言わないよ!
何その“何度起き上がっても転ばすよ” みたいなことわざ!」
今回の話を載せた事に後悔はない! そして反省もしていない!!
冬華「反省位はして下さい!」
おめでとう、冬華は美少j
冬華「言わせないよ!」
ってな感じで今回の話は悪ふざけ100%で書いた為、ココアとユキ以外の3人が軽く(?)キャラ崩壊してる部分があります。
ご了承しなさい。
冬華「命令的!?」
私とかずねえの間には、あるルールがあるの。
“トー君を女装させちゃいけない”ってルールが。
前に一度トー君を女装させた時に本当に女の子みたいになったトー君がとっても可愛いくて、ついやり過ぎちゃった過去があるから。
だから自制の意味を込めて2人でそんなルールを作った。
『
……だから、今回のは別にルール違反じゃないから大丈夫だよね♪
――第24話 おもいで3――
冬華side
「うぅ……///」
ラビットハウスのホール。
時間的要因もあって全くお客さんのいないその場所に今、羞恥で顔を赤らめ、両腕で自分の身体を隠すようにしてその場にしゃがみ込んでいる僕の姿があった。
「こ、これは、なんて言うか……///」
「か、かわいい///」
「似合い過ぎて全く違和感がありません///」
僕の目の前には多分僕程ではないにせよ赤らめた顔をしたリゼとココアちゃんとチノちゃんの姿。
その3人からかわいいだの似合ってるだの言われるけど全然嬉しくない。
……だって、今僕が着ている服は、
ラビットハウスの女性用の制服だから……。
きっかけは何の前触れもなく放ったココアちゃんの一言だった。
『トウカ君って女の子の服、似合いそうだね。』
という一言。
そんな突拍子もない言葉に固まる店内。
すると『バタン』とホールの扉が閉まる音と共に、さっきまでそこにいたチノちゃんが消え、少ししてパタパタという足音と共にホールにやって来た彼女が手に持っていたのは、みんなと色違いのラビットハウスの緑色の制服。
それは前にチノちゃんが僕の性別を知らなかった時に彼女から間違えて渡されたもの。
その時点で嫌な予感しかしない。
そして、その嫌な予感は見事的中して、僕の元にやって来たチノちゃんは、『では、これを着てみてください!』と、少し興奮気味でその緑色の制服を渡してきた。
もちろん断った。
……断わったのだけど、それでも尚迫ってくるチノちゃんと言い出しっぺのココアちゃん。
その迫力に押された僕は助けを求める為にリゼの方に顔を向ける……が、
そこには赤い顔で何処からか取り出したロープを持ってジリジリと近付いてくるリゼの姿があった。
『着ないのなら私が無理矢理でも着替えされるぞ!』
と迫ってくるリゼ。
その姿に恐怖を感じ、前から迫ってくるチノちゃんが周りに聞こえないように呟いた『そういえばこの前の“出来ることがあったら言ってよ。”と言う約束ありましたよね?』と、ティッピーの正体を知った時に言った約束を呟いたのが決め手となり、僕はチノちゃんの持つ女性用の制服を手に取ったのだった。
2階のいつも着替えている部屋で『どうしてこうなった……。』と自問自答しながら、合わせが逆な上着にもたついたり、スカートを履くのにかなりの抵抗があったりと、色々なものと戦いながら女性用の制服に着替えた僕は1階に降りる。
そしてホールに続く扉を開けた瞬間、僕を待ち構えていたのは、
3人によるかわいいや似合ってるという嬉しくない感想だった。
リゼside
「こ、これは、なんて言うか……///」
「か、かわいい///」
「似合い過ぎて全く違和感がありません///」
女性用の制服に着替えたが、恥ずかしさから顔を真っ赤にしてその場にしゃがみ込んだトウカの姿を見てそんな言葉を零す私達。
女性用の服を着ているトウカだが、トウカ自身が女の子みたいな顔立ちと身体付きの為、全くと言っていいほど違和感なく、どこからどう見てもラビットハウスの制服を着た女の子にしか見えなかった。
そんなトウカから私は視線を外し、横を向く。
そこにはトウカ程ではないにしろ、真っ赤な顔をしたチノとココアがトウカを見入っていた。
かと言う私の顔もきっと赤いのだろう。
さっきから顔が暑いのはその証拠だ。
私は視線を再びトウカに向ける。
緑色のラビットハウスの制服を着たトウカの、その赤くなった顔と涙で潤んだ瞳を見ていると、
(なんだろう。こう、ドキドキが止まらない……。)
男の子であるトウカに女の子の服を着せている背徳感からか。
それとも女の子の格好をしたトウカが女の子みたいに恥ずかしがっている姿がものすごく可愛いいからなのか。
理由は知らないが、とにかく私の心臓は煩い位にバクバク鳴っていた。
「なぁ、トウカ。1つ聞きたい事があるんだけど聞いていいか?」
……だからきっとそう口走ってしまったのはこの煩い心臓のせいだろう。
「今、履いてる下着は男性用、女性用どっちなんだ?」
だって私の口から漏れたその言葉は普段の私なら絶対に言わない言葉だから。
トウカside
「なぁ、トウカ。1つ聞きたい事があるんだけど聞いていいか?」
「う、うん、な、何?」
不意にリゼが声をかけてくる。
その時点で嫌な予感はしていた。
だけど、突然だったせいで身体がビクリと跳ねながらも聞き返してしまった。
「今、履いてる下着は男性用、女性用どっちなんだ?」
「……え?」
最初、彼女が何を言っているのか理解出来なかった。
というかしたくなかった。
だってその言葉は、この数日リゼと一緒に暮らしてきて感じた彼女の印象とかけ離れていたから。
「えっ、ちょっと待って。リゼさんなんかキャラ違いますよね? てか、なんで3人ともジリジリと迫ってくるんですか!? 何をしようと思ってるんですか!!?」
「大丈夫、ちょっと確かめるだけだから♪」
危機感から早口&敬語口調になった僕の質問にココアちゃんが笑顔で答える。
「いや、全然大丈夫じゃないですよ! 何を確かめようとしてるんですか、ってなんでそこで3人とも顔を赤くするんですか!? てか、リゼさんそのロープほんと何処から出してるんですか!?」
赤い顔で迫ってくる3人から逃げようと下がるけど、すぐ後ろが扉で既に逃げ場なんてない。
(もう、ダメだ!)
文字通りお縄につかれる。
そう思って諦めかけた時、入り口の扉が開き、
「みんな、おっはよう! ……ってあれ?」
「ユキ!」
ユキが来た事により出来た一瞬の隙を突いて、リゼ達の包囲網を突破してユキに抱きつく僕。
「と、トー君!?」
いつもはユキが僕に抱きつくけどその逆はほとんどないし、僕のこの格好も相まってユキはビックリしていたけど、瞬時に状況を理解して、
「もうみんな、トー君に何着せてるの!」
3人に向かって怒った。
「トー君に似合うのはもっとお淑やかな服だって!」
リゼ達が僕に女装させた件ではなく、僕に着せた服について……。
(……うん? ユキさん、なにをいっているのかな?)
そう思いながら、(そういえば昔、ユキと姉さんにも女装させられて大変な目に遭ったなぁ)と、思い出したくなくて封印した過去の記憶が蘇り、恐る恐るユキを見上げると、彼女と目が合った。
……ユキがニッコリと微笑む。
「トー君、前みたいに可愛くしてあげるね♪」
その笑顔のまま彼女が放ったその言葉は、僕に最後の希望が潰えた事を告げるには十分過ぎる言葉だった。
(ちょっとユキさーん!)
そんな心の叫びをあげながら、僕は後ろから迫って来たリゼ達によって2階にドナドナされて行くのだった。
ーーーー
(……よ、ようやく、おわった。)
バイト終了後、僕は更衣室として使っている部屋で今まで着ていた服を脱いできれいに畳んでいく。
着せ替え人形みたいに次々と女性用の服を着せられ、しかもその姿で接客させられ、やって来たお客さんからも“違和感がない”とか“似合ってる”と言われ続けたけど、僕は女装の趣味はないので嬉しくないし、恥ずかしいだけだった。
「もう、女装はこりごりだよ。」
そう言いながら自分の服に着替える僕。
久しぶりに着た男性用の服が妙に懐かしく、何処か安心するのを感じた。
そんな風に安堵を感じるのはこの服が女性用の服ではない事が大きいからだろう。
もう女装をしなくても良い。
……そう、思っていた時期が、僕にもありました。
「ちょっと待って! ソレ何なの! 何なんだよ!」
外は大雨、身体からは滴り落ちる水滴。
そして目の前のタカヒロさんからは、
「すまないトウカ君、この家には君に合うサイズの男物の服はないんだ。」
そんな死刑宣告を先ほど告げられた。
……どうやら僕の
今回、にゅうがく1で登場したお願いが出て来ましたが、実はチノは「そんな約束しましたよね?」と確認しただけで、お願いを行使していなかったりしてます。(結構無理やりで申し訳ないですが。)
果たして彼女はそのお願いをいつ使うのでしょうか。
2/20(月)
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