遊戯王ARC-V 風纏いの振り子   作:瑞田高光

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さて、いよいよコラボ最終戦。多分1試合の内容としてはZEXALも含めても一番多いと言っても過言じゃないかと。でも、それだけとても重要な試合なので精いっぱい書かせていただきました!

勝太vs剣君


果たして勝つのはどちらか。

こちらの話数は多いですので、一気に読みたい方はあんぷら様の方へどうぞ!


幻想決闘録-7

 俺と剣君、黒霧の3人で校庭に到着すると、俺と剣君は一定の距離を置いて、黒霧は剣君の後ろに移動した。俺は小さく息を吸って長めに吐くとデュエルをするときのいつもの笑顔で剣君に告げた

 

「さぁ、デュエルを始めよう! 剣君に先攻を譲るから、遠慮なくおいで!」

 

 最初の手札は……意外と悪くない。先攻でモンスターを展開してくるならそれを逆手にとれる手段はある。さて、どう来るかな?

 

「わかった!」

 

 さて、剣君はどんなデッキかな?

 

「“星因子デネブ”を召喚」

 

星因子デネブATK1500

 

 星因子デネブ、か。テラナイトデッキ、とみるべきかな?

 

「デネブが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したことで、デッキからテラナイト、“星因子アルタイル”を手札に加える。カードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

剣LP8000

手札3(??・??・星因士アルタイル)

星因士デネブATK1500

伏せカード

伏せカード

 

 

「それじゃ、ドロー!」

 

 展開はしてこなかったか。ここからどうするかだけど……エアーマンが引けたからこれで様子を見てみるかな。

 

「俺は“E・HEROエアーマン”を攻撃表示で召喚! 第2のデッキからHEROをサーチする効果を発動!」

 

 これでとりあえずバブルマンあたりサーチしておけばいいかな?

 

「カウンター罠“神聖なる因子”発動。コストとして星因子デネブをリリース。カード効果を無効にして破壊。1枚ドローする」

 

 おっと、これは手痛いな……エアーマンで召喚権を使ってしまったし、相手のアドバンテージが増える一方だな。

 

「手札の“冥王竜ヴァンダルギオン”は、カウンター罠の成功と共にフィールドへ解き放たれる」

 

 ヴァンダルギオン、か。確かモンスター無効効果は……なら、とる行動はこれかな? 俺は笑顔を絶やさず自分のディスアドバンテージを少しでも取り戻すために手札のカードを1枚墓地に送る。

 

「うまいね、ならヴァンダルギオンの特殊召喚時効果に手札の“増殖するG”を墓地に送って相手の特殊召喚毎に1ドローだ」

 

 とりあえずこれで手札消費は実質0かな。通常召喚権失ったのは少し痛いけど。

 

「ありがとう。ヴァンダルギオンがこの方法で特殊召喚に成功したことで効果発動。無効にしたカードの種類によって効果は変わる。モンスター効果は、モンスター1体の蘇生。星因子デネブを攻撃表示で特殊召喚。“覚星輝士―セフィラビュート”を手札に」

 

冥王竜ヴァンダルギオンATK2800

星因子デネブATK1500

 

「それじゃヴァンダルギオン、デネブの特殊召喚によって2枚のドローだ」

 

 ドローできたのは……お、良かった。これならまだ何とかできるね。

 

「魔法カード“ヒーローアライブ”をライフを半分支払って発動! 自分フィールド上にモンスターが存在しないからデッキからHEROを特殊召喚するよ!」

 

 さて、どのHEROにするか、だけど……手札はこれだから……うん、全部通れば相手のモンスター全部倒せるし素直に行こうかな。

 

「この効果で“E・HEROシャドーミスト”を守備表示で特殊召喚だ! シャドーミストの特殊召喚に成功した時の効果でデッキから“マスク・チェンジ”を手札に加えるよ!」

 

E・HEROシャドーミストDEF1500

 

 本当なら次のターンに変身させるのが理想なんだけど、折角だから強行突破しちゃおうかな。そういうのも楽しいし。

 

「手札の速攻魔法、マスク・チェンジを発動! シャドーミストを変身! “M・HEROダーク・ロウ”へ変身召喚!」

 

M・HEROダーク・ロウATK2400

 

 うん、やっぱり変身ものは良いね、男心を擽られる。俺がHEROデッキが好きなのもこれが理由。それに、最初は十代のデッキを真似して作ってたのもあるね。今はこのM・HEROメインだけど、これまでも色んなHEROデッキを使ってきたんだ。

 

「強いね、コナミ。まだ数ターンしか戦ってないのに、背中が震えてきた」

 

 強い、かぁ。今のところそう言った見方をしてるってことか……俺のとは少し違うかな?

 

「いいや? 俺は強くない。このデュエルが楽しいだけさ! バトル、ダーク・ロウでデネブを攻撃! 分かってると思うけどダーク・ロウの永続効果でデネブは除外ゾーンに行ってもらう!」

 

 これでデネブは除外、再利用は難しくなったね。本当ならこのまま維持したりが良いんだろう。でも……

 

「これだけじゃあ、まだ楽しさは物足りない! バトルフェイズ中、速攻魔法“マスク・チェンジ・セカンド”を手札の“サイレント・アングラー”をコストに発動し、ダーク・ロウをさらに変身!」

 

 サイレント・アングラーはエクシーズ素材としてだったり、チェンジ・セカンドのコストや対象になるからデッキに入れていた。特殊召喚しやすいのもあるし、元々のデッキが“餅カエル”入りだったことも要因の一つだ。今は全部外してエクストラデッキは一部エクシーズを除いてシンプルなHEROデッキにしてるけど。

 

「変身召喚! “M・HERO闇鬼”!」

 

M・HERO闇鬼ATK2800

 

 さて、行くか。

 

「バトルフェイズ中により攻撃続行! 闇鬼でヴァンダルギオンに攻撃!」

 

 このままだと攻撃力は同じ。相打ちだけど気まぐれで入れていたカードがここで役に立った。

 

「ダメージステップ時、速攻魔法“突進”を発動! 闇鬼の攻撃力を上げてヴァンダルギオンを突破!」

 

剣LP8000→7100→6400

 

 うん、たまにこういう無理矢理の突破もなかなか乙なものだよな。これ以上展開できないし、ここでサーチするチェンジは当然あれだな

 

「闇鬼が戦闘破壊に成功した時、デッキからチェンジカードを手札に加える事が出来る。俺は“フォーム・チェンジ”を手札に加える。メイン2に移行して、カードを2枚伏せてターンエンド! さ、次は剣君のターンだよ!」

 

 

勝太LP4000

手札1

M・HERO闇鬼ATK2800

伏せカード

伏せカード

 

 

「僕のターンドロー。手札のスケール1“竜星因子―セフィラツバーン”と、スケール7覚星輝士―セフィラビュートをペンデュラムスケールにセッティング」

 

青:竜星因子―セフィラツバーン:スケール1

赤:覚星輝士―セフィラビュート:スケール7

 

 ペンデュラム……さて、剣君のデッキはテラナイトかと思ったけど、どちらかというとセフィラメインの混合デッキかな? さて、どのモンスターを出してくるかな?

 

「光の希望と神託よ、今交差して光の翼を導け! ペンデュラム召喚! “秘竜星―セフィラシウゴ”」

 

秘竜星―セフィラシウゴDEF2600

 

 セフィラシウゴ、か。そしてシウゴでサーチしたのは“セフィラの神意”、か。ここからどうなるか楽しみだな!

 

「魔法カードセフィラの神意。デッキからセフィラカード、“セフィラの神託”を手札に加える。さらにモンスターを伏せてターンエンド」

 

剣LP6400

手札2(セフィラの神託・星因士アルタイル)

秘竜星―セフィラシウゴDEF2600

???

伏せカード

 

青:竜星因子―セフィラツバーン:スケール1

赤:覚星輝士―セフィラビュート:スケール7

 

 

 守備固めか。そして伏せカードが何か……やっぱりデュエルは楽しいな。さて、次のドローでどういけるか……

 

「行くよ、ドロー!」

 

 引いたカードは……と、これなら……これより先にこっちを使うかな。

 

「魔法カード“戦士の生還”を発動。墓地からエアーマンを回収し、召喚! 第2の効果を選択するよ!」

 

E・HEROエアーマンATK1800

 

 今度は……妨害はナシ、だね。ならサーチ先は一択だ。

 

「効果によりデッキから“E・HEROバブルマン”を手札に加えるよ。そしてカードを1枚セットして特殊召喚!」

 

E・HEROバブルマンDEF1200

 

「そして今伏せた“マスク・チャージ”を発動! シャドーミストとチェンジ・セカンドを回収するよ!」

 

 これでまた変身可能。セカンドにしたのはシャドー・ミストを使うためだね。

 

「バトル! 闇鬼でセフィラシウゴを、エアーマンでセットモンスターをそれぞれ攻撃!!」

 

 闇鬼の効果は使えないけど、別に問題はないかな。チェンジカードは今はそこまで欲しいわけじゃないからな。

 

「“精霊獣使いウィンダ”の守備力は1800。互角だよ」

 

 っと、それが伏せられてたか。攻撃力1800だから戦闘破壊出来るかと思ってたが……やっぱり、これだからデュエルは何が起こるか分からないから楽しいんだよな!

 

「破壊されたセフィラシウゴの効果。デッキからセフィラの神意を手札に加える」

 

 勿論、ここで手を緩めることはしない。何故なら全力でぶつかってこそ、楽しいから!

 

「マスク・チェンジ・セカンドをシャドーミストを墓地に送り発動! エアーマンを変身! “M・HEROカミカゼ”に変身召喚! コストで墓地に送ったシャドーミストの効果で2枚目のバブルマンを手札に加えておくよ」

 

M・HEROカミカゼATK2700

 

 当然、バトルフェイズ中だからこそ攻撃は可能。

 

「カミカゼでウィンダに攻撃!」

 

「破壊されたウィンダの効果発動! デッキ・エクストラデッキの霊獣を特殊召喚できる」

 

まぁ、ここでの効果発動は当然だろうね。さて、何を出してくるかな?

 

「エクストラデッキの“精霊獣騎ガイアペライオ”を特殊召喚」

 

精霊獣騎ガイアペライオATK3200

 

 ここでこれか……やっぱ、面白いデッキを持っているな。こっちも楽しさで負けられないな。

 

「カミカゼの効果で1枚ドロー!」

 

 おっと、モンスター……通常召喚権は使ってしまってるからもうこのターンは動けないな。

 

「このままターンエンド!」

 

 

勝太LP4000

手札2(内1枚E・HEROバブルマン)

M・HERO闇鬼ATK2800

M・HEROカミカゼATK2700

E・HEROバブルマンDEF1200

伏せカード

伏せカード

 

 

「僕のターン!」

 

 さて、カミカゼで攻撃制限は出来ているけど、セフィラが相手だとそううまくはいかないかなぁ? さぁ、どう来る?

 

「フィールド魔法セフィラの神託、通常魔法セフィラの神意発動。デッキから竜星因子―セフィラツバーンと“剣聖の影霊衣―セフィラセイバー”を手札に加える」

 

 神託の発動時効果でツバーン、神意の効果でセイバーをそれぞれ手札補充……ペンデュラムスケールは破壊してないから十分……来るかな?

 

「カードを1枚セットし、ペンデュラム召喚! エクストラデッキから秘竜星―セフィラシウゴ。手札から竜星因子―セフィラツバーンと剣聖の影霊衣―セフィラセイバー」

 

秘竜星―セフィラシウゴDEF2600

竜星因子―セフィラツバーンDEF2100

剣聖の影霊衣―セフィラセイバーATK1500

 

 サーチした2体とさっきのターンに破壊したモンスター……やっぱり破壊するのはあまり正解とは言えないよなぁ。これがペンデュラムモンスターの特徴とは言え致し方なし。

 

「ペンデュラム召喚に成功したことでセフィラツバーンとセフィラシウゴの効果発動」

 

 ツバーンの効果対象は……っと、ツバーンから放たれた光がセイバーとカミカゼに来たか。

 

「僕の剣聖の影霊衣―セフィラセイバーと君のM・HEROカミカゼを対象に、破壊。さらにデッキからセフィラの星戦を手札に加える」

 

 まぁ、防げないことは無いけどこれを容易く通すのも癪だし……かといってペンデュラムモンスターが多いしあんまり破壊させたくないし……ここは仕方ない。意味は薄いけどガイアペライオが火力的な意味で面倒だし……こっちにするか。

 

「ちょいと待った。その効果に対してリバースカードオープン、“狡猾な落とし穴”をガイアペライオとセフィラセイバーを対象に発動。その2体は破壊させてもらうよ。ガイアペライオには耐性効果あるけど……今は制約で使えないからね、悪いけど破壊させてもらうよ」

 

 相手から特に反撃があるわけでもなく、ガイアペライオやセイバーが落とし穴に落ち、そして自陣のカミカゼが破壊された。

 

「ターンエンドだ」

 

 どことなく、悔しそうな、それでも抗おうとするその視線にデュエルへの勝敗に対する強い思いがどこか見える気がしたのは多分気のせいじゃないだろう……

 

 

剣LP6400

手札2(セフィラの星戦・星因士アルタイル)

秘竜星―セフィラシウゴDEF2600

竜星因士―セフィラツバーンDEF2100

伏せカード

伏せカード

 

フィールド魔法

セフィラの神託

 

青:竜星因士―セフィラツバーン:スケール1

赤:覚星輝士―セフィラビュート:スケール7


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