2018/10/01
リミットレギュレーション
で進めております!
記載し忘れ申し訳ございません!
「……変わった模様だな。ここは」
燐という猫耳の少女に主を連れてくると言われて少し時間が経過しているが……不可思議な紋様に埋め尽くされた壁を見ていた。まぁ、何というか……至って普通の感想しか出てこないんだが……
「さとり様、こちらです」
そんな時、丁度タイミングよく聞こえてきた先ほどデュエルもした相手である燐という少女の声のした方を振り向くと、紫髪を肩にかからない程度に伸ばしていてカチューシャから何か紐の様なものが出ていて、その紐に瞳のようなのがくっついている球体がついている女性(?)がそこにいた。
「こんなところにいて気が狂わない?」
開幕早々そんなこと聞くのか……普通何者か訊くのが妥当じゃねーのかよ……まぁ、聞かれたからには答えねーとな。感じたそのままを。
「さぁ、どうだろうね。多少なりとも暑い、とは感じてはいるけども」
俺はさとりと呼ばれた女性(?)の問いに肩を竦めて返す。実際問題、気が狂うとかそういった感覚は一切しない。俺自身旅を色々していたからこそ、そういった類のものに耐性があるのかも知れないな。
「そうですか。お燐。後は任せて見張っておいて」
「はい。お気をつけて」
ん、わざわざ主人が残るのか。そらご苦労なこって……燐とやらは急げ急げと奥に引っ込んでいった。何があるのかと思えばロックが外れるような大きな音が響き、瞬間的な揺れを皮切りに足下が上昇を始めた。へぇ、ここエレベーター的な何かだったのか。
「七並べ、しませんか?」
今いる場所の駆動に少し心を惹かれていたらなんか唐突に聞かれたんだが……七並べ?その割にトランプらしきものはないが……予想があっているのなら…………
「七並べも面白そうだけど……俺は一応デュエリストなんでね。良ければこっちの相手をしてほしいもんだが」
俺はそう告げて自分の左腕に身に着けているデュエルディスクを構える。ここで戦った
「七並べ、楽しいんですけどね。一戦くらいならいいですよ。地上に出るまでにやりましょう」
どうやら予想は当たっていたらしく、相手もデュエリストのようだ。ならばやるべきはただひとつ。相手が構えたのを確認して俺は後攻の方が動きやすいデッキと言う事もあって先攻を譲ることにした。
「わざわざデュエルを吹っかけて先攻を取るのは流石に気が引けるんでね。先攻はお譲りしますよ」
そう言って俺は手札の確認をすると……うん、下級モンスターが一切いない手札にポーカーフェイスは貫くつもりだけど、正直辛い。せめてドローで引ければいいんだけど……まぁ、とりあえず攻撃を防ぐ手段はあるし何とかなるかな?
「それはどうも。余裕のようで」
別に余裕ってわけじゃないんだがな。実際手札キツイし……果たして、展開準備をしてくるかどうか……
「ターンエンド」
さとりLP8000
手札5
何もなし
ん、なにもせず、か……手札誘発メインのデッキか? まぁ、何はともあれ実質先攻ドローアリで俺が動ける的な感じなのは有難い……いや、俺も今のままじゃあ動けないんだがな。
「俺のターン、ドロー」
ひとまずモンスターは引けた。でも、アタッカーと言うにはコイツはかなり心許ない。でもセットして出すよりは別の方法で出したいから……ここは動かずの一手が良さそうだな。
「俺はカードを2枚伏せてターン終了だ」
遊輔LP8000
手札4
伏せカード
伏せカード
「私のターン」
さぁて、いい加減動いてくるか?
「“イービル・ソーン”を召喚」
イービル・ソーンATK100
イービル・ソーン、か。上げれる候補としてはレベル1デッキ、植物族……か。
「イービル・ソーンの効果発動。このカードをリリースすることで相手に300ポイントダメージを与え、デッキから2体のイービル・ソーンを特殊召喚する」
イービル・ソーンの効果は防ぐ手立てはないし、これは仕方ない。まぁ、余程の事が無ければこのターン中は発動しないでいいか。
「2体のイービル・ソーンで攻撃」
おっと、本当に余程の事が無かったな。ならば俺の宣言は一つ。
「発動はしない。そのまま受けよう」
遊輔LP8000→7700→7500
まだダメージは軽微だ。相手の動きを見てどんなデッキか考察させてもらうとするか……
「2体のイービル・ソーンでオーバーレイ。エクシーズ召喚。“キキナガシ風鳥”」
キキナガシ風鳥DEF0 ORU2
キキナガシ風鳥……これで相手のデッキはレベル1ベースであるのはわかったけど……何となく嫌な予感がするな。
「ターンエンド」
さとりLP8000
手札5
キキナガシ風鳥DEF0 ORU2
「俺のターン、ドロー」
レベル1デッキ、と考えるならあのモンスターが存在するはず。なら、一応無意味であろうと使用させるに限るな。丁度良さげなモンスターは引けている。
「“ファイヤー・ハンド”を召喚し、バトルフェイズだ。ファイヤー・ハンドでキキナガシ風鳥に攻撃」
ファイヤー・ハンドATK1600
「キキナガシ風鳥の効果発動。ORUを2つ使い、このターンの戦闘破壊と戦闘ダメージを0にする」
まぁ、そうするしかないよな。俺だってそうするし。多分問題はここから。次のターンが気になるな。一応対応しようと思えばできるし……
「俺はこのままターンエンド」
遊輔LP7500
手札4
ファイヤー・ハンド
伏せカード
伏せカード
問題はこの次。多分あのデッキならあのカードは入っているはず。デッキ的にも相性は悪くないはずだし、色々調整してるから多分殴り勝てるはず……だとは思う。
「私のターン」
相変わらずの暑さだが……夏の暑さより若干暑い程度。額に汗はにじむけど、まだ何とも言えない状況だ。それに今は目の前のデュエルに集中しなければデュエルをしている相手にも失礼だしな。
「儀式魔法“イリュージョンの儀式”発動。手札の“バトルフェーダー”を生け贄に、“サクリファイス”を儀式召喚する」
サクリファイスATK0
そしてやはりと言うべきか、予想していた通りのモンスターが相手の場に姿を現した。バトルフェーダーを素材に使うのは少し驚いたな。まぁ、他に素材となるモンスターがいないのかもしれない。
「サクリファイスは相手モンスターを吸収し、その力を奪う。ファイヤーハンドを装備し、攻撃力を1600に変化」
サクリファイスATK0→1600(ファイヤーハンドを装備)
攻撃力1600、か。別に受けても良いのは良いんだが……受けるのならダメージを抑えればいいか。
「ダイレクトアタックよ。サクリファイス」
さとりの指示を受けたサクリファイスの口からサクリファイスのの体と同じ程度の大きさの火球が現れる。しかし使えそうな手札はこれしかないが……まぁ、これで十分か。他に欲しいカードがあれば引けばいい。
「罠カード“始源の帝王”を発動、トラップモンスターとして守備表示で特殊召喚だ。更に特殊召喚時に“天帝従騎イデア”をコストにして効果を発動して闇属性を選択。これでこいつは闇属性のダブルコストモンスターとする」
始源の帝王DEF2400(トラップモンスター:闇属性のダブルコストモンスター)
攻撃への牽制はサクリファイス相手には到底無理だが、被ダメージ軽減は出来る。それに残す必要があるからここはダメージ覚悟で突っ込んでくるのを予測しての守備表示だ……どうする?
「〈始原の帝王〉を攻撃。モンスターを装備した〈サクリファイス〉の戦闘で発生するダメージはお互いが受ける」
さとりLP8000→7200
遊輔LP7500→6700
やはり攻撃続行か。攻撃を阻まれた火球が弾けお互いに降り注ぎお互いのライフを削る。ライフアドバンテージは先制してきた相手にある。しかし、まだこの手札ならばドロー内容にもよるが……少なくとも対応策は色々ある。
「バトルを終了して、“ミスティック・パイパー”を召喚。このカードをリリースすることでカードを1枚引き、それがレベル1モンスターだった場合はさらに1枚ドローできる。私が引いたのは“サクリボー”。これを貴方に見せてさらにドローする」
サクリボー……少し面倒なカードを手札に加えられたな……まぁ、それでも何とかなる範囲だろう。
「カードを1枚伏せてターン終了」
さとりLP8000
手札3(サクリボー)
キキナガシ風鳥DEF0
サクリファイスATK1600(ファイヤー・ハンドを装備)
伏せカード
ファイヤー・ハンド(サクリファイスに装備状態)
「俺のターン、ドロー!」
引いたカードは……お、“地帝家臣ランドローブ”か。だとしたらサクリファイスはデッキへ戻すよりも面白い除去方法があるな。でもまずはサクリファイスを護る伏せカードだと困るし……まずは伏せカード処理だな。
「始源の帝王をリリースして“冥帝エレボス”を召喚、デッキから“帝王の凍気”と“帝王の開岩”を墓地に送り伏せカードをデッキへバウンスする」
冥帝エレボスATK2800
これで後顧の憂いはなくなった。手札誘発も可能性はあるけど……ここで止まるつもりはない。
「サクリファイスを裏守備にして地帝家臣ランドローブを特殊召喚。ここで墓地にさっき送った帝王の凍気の効果を発動だ。帝王の凍気と帝王の開岩を墓地から除外して裏守備のサクリファイス破壊する」
地帝家臣ランドローブDEF1000
「大胆で小回りの効くデッキなのね。強そうだわ」
「そりゃどうも。俺は“汎神の帝王”を発動。“進撃の帝王”を墓地に送り2枚ドロー」
お、この2枚か、こりゃ丁度いい。だとしたらほしいカードはアレかな?
「汎神の帝王と進撃の帝王を墓地から除外して効果発動。そして俺はこの3枚を選択する。さぁ、どうする?」
公開したカード
●帝王の深怨
●帝王の深怨
●真帝王領域
「帝王の深怨よ」
まぁ、そう簡単に直接サーチさせてもらえるわけないよな。別に構わねぇけど
「それじゃ、帝王の深怨を手札に加えて他はデッキへっと……“天帝アイテール”を公開して帝王の深怨を発動。“真帝王領域”をサーチして、そのまま発動」
とりあえず、これでエクストラデッキは封じた……けど、他の出方に警戒するに越したことは無いな。だとすればランドローブを残す理由もない。
「伏せていた“二重召喚”を発動し、地帝家臣ランドローブをリリースし“ヴェルズ・コッペリアル”を召喚。地帝家臣ランドローブで天帝従騎イデアを墓地から回収」
コントロール奪取にはコントロール奪取。これで万が一突破されても何とかなる範囲だろう。
「バトルだ、ヴェルズ・コッペリアルでキキナガシ風鳥を攻撃して、冥帝エレボスで直接攻撃」
相手のライフが直接攻撃で大きく削れる。これである程度のライフアドは取れたはずだ。
「俺はこれでターンエンド。次はそちらのターンだ」
遊輔LP7500
手札手札2枚(天帝従騎イデア,天帝アイテール)
冥帝エレボスATK2800
ヴェルズ・コッペリアルATK2450
流石に俺の目論見はバレてはいるかな。だが、バレても問題ない。一応はこれでなんとかなるはずだ。ここからどうしてくる?