遊戯王ARC-V 風纏いの振り子   作:瑞田高光

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今回、コラボさせていただいたのはあんぷら様の『幻想郷の決闘者達』です!
自分の小説なんかよりもずっと描写が上手く、モンスターの動く描写とかが脳内再生余裕すぎて自分の内容が御粗末に感じてきてしまうほどでした!

お声がけいただいてから時間を大分待たせてしまった上にコラボ内容の執筆も自分の方が遅筆でどれほどご迷惑をおかけしてしまったか、計り知れません……本当に申し訳ありませんでした!!

それでも、無事に投稿できる内容に仕上がり、今回の投稿とさせていただきました。

また、同時更新したコラボと時間軸が同じ、という設定の下進めております(実は後付け設定なんて言えないですが)

自分の小説よりあんぷら様の方を見た方が断然良いと思いますが、自分の拙い文章でもよければ、どうぞご覧くださいませ!


風纏いの振り子 番外編 δstory
幻想決闘録-1


 今日は俺とコナミさん、そして遊輔さんの3人でデッキ改築のために色々カードショップをめぐっている。

 

「珍しいなぁ、遊牙がついてこねぇの……」

 

「今日は確かLDSに呼ばれていたらしいけど……どうしたんだろうね」

 

「そういえば、二人は遊牙君の知り合いらしいけど、二人から見てどんな存在だい?」

 

 んー、そうだなー……俺はぶっちゃけデュエルスタイルが通じねーから苦手だけど……あんまこの人にスタイルを見せてないから言えねーし……

 

「まぁ、良いやつだよ」

 

「自分はやっぱり愛弟子、かな」

 

「愛弟子?」

 

 あー、アイツのデュエルスタイルの大元ってコナミさんのデュエルだもんなぁ。何というか憎めないというか……楽しそうってか……

 

「あぁ、引っ越すまではアイツにデュエルを仕込んでたからな」

 

「そうなのか……あのデュエルセンスは小浪さん仕込みだったのか」

 

 ……遊牙は遊輔さんの事気をつけろ、とか言ってたけど、ぶっちゃけ原作に居なかったってだけしか思い当たらねーんだよなぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんだかんだで色々話していると、路地裏の方に何か珍しい名前のカードショップがあったので俺は二人を呼んでそっちへ向かおうと提案してみることに。そして俺たちがそのお店に近づくと、店名がハッキリと見えてきた。

 

「……『カードショップ fanntazia』か」

 

 fanntazia……確か、幻想曲って意味だっけ? 何か何処にでもありそうな建物だけど……

 

「ん、初めて見るな、ここ……」

 

「そうなんですか?」

 

 確か遊輔さんって色々カードショップ巡ってるんだっけ。知らないとなると最近できたんだろうなぁ……

 

「でも、意外とこういう店の方が品ぞろえ良かったりするもんな、入ってみるか?」

 

「ですね、遊輔さん行きませんか?」

 

「……ん、そうだな」

 

 ん? 今一瞬間があった気がしたが……まぁ、いいか。とりあえず俺たち3人はそのままお店のドアを開けて入ってみることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side遊輔

 

「……ん?」

 

 『カードショップ fanntazia』のドアを入るとその中……いや、そこにはまた扉があった……

 

「……まぁ、何と言うべきか…………」

 

 一応、変な予感はしてたんだが……まさかこういう意味で大当たりだったとは思わなかったな……まさか、別の場所に飛ばされるとはな……

 

「二人は……居ないか…………仕方あるまい。進むしかないな」

 

 一緒に来ていた二人もそうだが周囲に自分以外の人の姿がない事を確認した俺は意を決して目の前のドアを開いて進むことにした。

 

 

 

 

 

 ……にしても、やけに暑いな……? ドアの上の方に間欠泉地下センターって書いてあったし、それが影響しているのかもな……

 

 

 

side衣音

 

「……あれ?」

 

 俺らがドアを潜ったら、そこは赤い花が道の両脇に無数に咲き誇っている一本の道だった……え、俺たちカードショップに来てたんじゃあ……?

 

「コナミさん、遊輔さ、ん……」

 

 俺は他にいた二人の名前を呼ぼうとしたけど、一緒に同じドアに入ったハズの二人の姿はどこにも見えなかったし入ってきたはずのドアすらもそこにはなかった……いやいやいや、ちょっと待って!?

 

「え、え、二人ともどこ行ったんだよ!?」

 

 もしかして、また別の世界に飛ばされちまったのか!? いや、でもあの時はコナミさんは一緒に飛ばされたけど、同じ場所に居れたし……どう言う事なんだ?

 

「……考えてても埒が明かねぇな、戻るって選択肢は……出入口が無いから当然ないよなぁ」

 

 その場にずっといても意味がないと思った俺は仕方なく、道を進むことにした。

 

 

 

 

 

「っつーか、めっちゃきれいだな、この光景。写真、撮っとこ」

 

 本当に綺麗なんだよなぁ。赤い絨毯みてーに綺麗だし、OCG次元(雄牙曰く元俺たちがいた世界の事)の都会に住んでたらまず絶対見れない光景だよなぁ……確か、この放って何て花だっけ。火花? いや、違うよな……なーんか、どっかで聞いたことあるような名前の筈だったんだけど……度忘れしたなぁ……一応スマホで花の写真だけでも撮っとこうかな。後で調べればいいや。

 

 

side勝太

 

「うーん……他の二人とはぐれてしまっているな……」

 

 お店のドアを潜ったら……自分の目の前には何というか江戸時代のような建物の並ぶ街並が見える門があり、他の二人の姿はどこにもなかった。

 

「……まぁ、人がいるというのは非常に嬉しい。情報を集めたかったし、丁度良いな」

 

 とりあえず門の中に入って情報を集めて二人と再会することを第一の目標に決めると早速行動に移すことにした。最初に話を聞く人は……あの男性にしようかな?

 

「すみません、お時間宜しいでしょうか」

 

「ん? どうしたんだい?」

 

「実は自分は知人2名と旅をしていたのですが、道中で知り合いと逸れてしまいまして……そういった類の話は聞いておりませんでしょうか?」

 

「ふむ……いや、生憎とそういった話題は聞いたことがないねぇ」

 

 ……まぁ、そうだよな。そんな簡単に情報が手に入ったらどこぞのRPG主人公だものな。

 

「そうですか、ありがとうございます……」

 

「……ん? きみ、デュエリストかい?」

 

 あ、そういえばデュエルディスクを腕に装着したままだったな……あ、もしかして?

 

「えぇ、そうですよ」

 

「実は私もちょいとやっていてね。良ければ相手をしてくれないかい?」

 

「えぇ、良いですよ」

 

 やっぱりそうかぁ。この前、久しぶりに純HERO(ヒーロー以外も入れてるけど)組んでたのをそのまま持ってきてたしな……折角だしこのデッキの調整度合いを調べてみるか。

 

「では始めましょうか」

 

「おうともよ」

 

「「デュエル!!」」

 

 あの二人がどこにいるかも気になるけど、異世界でのデュエルも存分に楽しみたいものだな。


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