自分がコラボ相手の作者様とそのコラボ小説のタイトルをメモし忘れたので、タイトルなどは無記載としますが、これは自分のミスですのでどうかご容赦くださいませ。
お相手様、大変申し訳ありませんでした!
そして、お相手様の去就についてもし何かご存知の方がいらっしゃれば、ぜひ感想欄やメッセージで教えてくださいませ。もし、可能であればお相手様とコンタクトを取りたく思います。
そしてもし万が一お相手様がこのコラボの話を見てくださったときのために後書きを残しておきます。
兄たちの苦悩と意地-1
「……遊矢はもう出ちゃってたし、母さんも話しかけるなって雰囲気出してたから散歩に来たけど……霧隠料理スクールってどこだっけ?」
遊矢は確か、今日は舞網CSジュニアユースクラス出場に必要な公式デュエル勝率6割に必要な4勝を目指す為に未知夫とのデュエルだっけ? でも、霧隠料理スクールの場所知らねぇんだよなぁ……一応俺にも特別推薦枠も来てたらしいけど、あくまでも遊矢と共に特別推薦枠を辞退して通常枠での参加に拘ることに。まぁ一応、俺は今季の公式デュエルの勝率6割6分6厘でクリアしてるから、問題ないんだけどな……
ただ問題があるとすれば、ここ2年間の大会での結果は最高でベスト4止まりだからなぁ……そこが唯一の懸念、と言ったところか。
「……それにしても、こうなるんだったらあの時、優勝目指すんじゃなかった……中3の時の俺に馬鹿野郎と叫んでやりたい……」
……けど、俺は3年前に舞網CSジュニアユース優勝したからという理由でユースにしか登録できなかったのが非常に辛い……ジュニアユースで遊矢の雄姿を見たかった……あ、因みに一昨年と去年は舞網CSに参加してないよ。舞網CSの後にストロング石島と父さんのデュエルが予定されてて、あんなことがあったもんで、遊矢の事が心配だったからね……
「いや、待てよ? たしかユースクラスはジュニアとジュニアユースのスタートより少し早く開催されるし、頑張ってユースクラスのトーナメントを早く終わらせれば見れるかも……」
よし、そうと決まればどこかでデュエルをして少しでもマジェスペクターデッキの調整を済ませようか。
「……とは言ったものの、遊勝塾は衣音と勝太さんと遊輔さんがカードショップ巡り、素良とユギトはジュニアユース出場の為の6連戦、雄飛はジュニアクラスの出場条件クリアを目指して残りの3戦をしている最中だっけ……? それ以外のメンバーも総出で遊矢の応援に行っちゃってて全員不在だし、デュエルを申し込むにしても俺はかなり敬遠されてしまうし……野良デュエルなら受けてもらえるかもなぁ」
公式デュエルじゃなく野良デュエルなら、って言われること多いからなぁ……俺の今期の勝率は全て参加した大会での成績のみだ。大会なら開催者のモラルが関係するから門前払いを受けないからね。
「……とりあえず、あの公園行くか」
野良デュエルをする。そう決めた俺はある場所へと向かう。そこは奥まった場所にある公園なんだけど、結構野良デュエルを希望するデュエリストが良く来る穴場スポットだ。俺が行くと大抵誰かがデュエル待ちをしてるかデュエル中だったりするんだよな……
そんなこんなで歩いていると、目的地の公園が見えてきた。すると、誰かがベンチに座っているのが見えた。
「お、誰かいた……って、なんか落ち込んでる?」
俺がベンチに座っている人物にゆっくり近づくと……緑がかった黒髪のショートヘアーの青年が落ち込んでいる様子だった。
「それにしたって結構キツいわぁ……」
……うん、これはほっとけなさそうだ。何か辛い事でもあったのかな? とりあえず、俺は落ち込んでいるであろう相手に声をかけることにした
「どうかしました?」
顔を上げたその青年はルビーのように綺麗な赤色の瞳を持っていたんだけど……何というか、酷い顔だった。何か……絶望したような表情をしていた、うん。何があったんだろう……
「あぁ、いや、何でもないんだ。辛気臭い顔してて悪かったな」
「……何でもありますよね? もし自分で良ければ話を聞きましょうか?」
どう考えても何かなきゃそんな表情出来ないって……とりあえず、俺に出来そうなことが話を聞くだけだからな。それを提案すると、青年はポツリポツリと語り始めた
「実は…………」
コイツの話を聞いてたら、何というか……凄く同感できそうだった。
「なるほど……気が付いたらパッと見では同じ世界なのに妹さんが自分の事を覚えていなかった……と。確かにそれは堪えますね……俺も弟が居るんですけど、同じ状況になったらかなり堪えちゃいますね……ハハハッ」
いや、俺がコイツと同じ状況だったら確かに絶望感じちゃうな、うん。間違いない。あんな可愛い弟に誰かと問われるなんて……考えたくない。
「君も弟がいるのか。はは、同じ境遇の人にわかってもらえると何か救われた気分だ。おっと、自己紹介まだだったな。俺は……そうだな、真也と呼んでくれ」
「それは良かったです。あ、俺は遊牙って言います。宜しくお願いしますね」
青年……真也は苗字は伝えてくれなかったけど、とりあえず同じ兄として凄く馬が合いそうだ
「遊牙君か、こちらこそよろしく頼む……いやぁ、ウチの妹お年頃だってのに兄の事邪険にしない本当にいい子でなぁ……俺もあいつが可愛くて仕方なくって大切にしてただけに、本当に今日のあれは応えた」
…………んー、ちょっと待て。いや、女の子が可愛いのは分かる。それは非常によくわかる。それは認める、認めるが……
「…………お言葉だけど、うちの弟の方が絶対可愛いですよ。間違いなく」
それよりも遊矢の方が断然可愛いだろう? なんてったって遊矢は小さい頃から父さんと俺を目標にしてくれてるんだから。そんな遊矢より可愛い? あり得ないあり得ない。
「……聞き間違いか? 今、俺の妹より間違いなく可愛い弟がどうとか聞こえたんだが」
……あー、うん……何で当たり前のことを説明しなきゃいけないんだ。面倒だし……とりあえず自分の意見はしっかり伝えるか。
「えぇ、言いましたよ。俺の弟の方が絶対可愛いですから」
なぁ、そっちが折れてくれないか? そうじゃないとちょっとイラっとしそうなんだ。
「……遊牙君、君は見ず知らずの俺の悩みを聞いてくれたいい人だ。そんな君に育てられた弟君も、さぞいい子だろう。君とは同じ立場の者同士、友になれるとも思う。けどな、こればっかりは譲れねえよ。俺の妹より可愛いのがいるわけねえだろ」
前言撤回。真也とは馬が合わないようだ。これがいわゆる重度のシスコン、兄バカってやつか。言っとくけど、俺は兄バカは認めるがブラコンじゃないけどな?(※いいえ、貴方も十分重度のブラコン&兄バカですby作者)
「いやいや。女の子が可愛いのは分かるが、少なくともうちの弟より可愛い筈が無いでしょう」
「言いたい事は色々あるが、それはそちらも同じだろう。当然、平行線になり話はいつ終わるかもわからない。見た所君もデュエリストだろ? ならば互いの思いを、デュエルでぶつけ合おうじゃないか」
なるほど、それならば非常に平等に決着が着きそうだ。
「ハハッ……良いぜ。こっちも負けるつもりはねぇんでな。弟への想いを全力でぶつけるまでだ」
「そうこなくっちゃな! 互いの大切な者への敬意として、全力で勝負だ!」
俺と真也は互いにデュエルの意思を確認し合うと、互いにある程度距離を取り合う。そして、互いにデュエルディスクを展開する。そして、互いに改めてデュエル相手を見やり……
「「デュエル!!」」
デュエルの開始を宣言した。
(※一部高圧的ともとれる台詞になる事をお許しください……)
今回、コラボしていただき、本当にありがとうございました。
主人公がARC-Vのキャラの兄という共通点でお声がけさせていただいたとき、本当にコラボを受けていただけるなんて思っておりませんでした。心から感謝の言葉を伝えさせていただきます。
もし、またどこかで同じ話を紡ぐ場合は、このコラボの話を入れて頂いても構いません。
あなた様の今後のご健勝、ご活躍をお祈り申し上げます。