ZEXALとARC-V両者同時2話投稿!
前話を見逃してる人は今すぐ前の話を見よう!!
通常ドローで手札を7枚に増やした雄飛は手札を見てどうやって突破をするべきか思考を巡らせる。しかし、ドローを終えたとき、シュウトが動いた。
「スタンバイフェイズ、餅カエルの効果です! オーバーレイユニットを消費してデッキからカエルモンスターを特殊召喚する! “引きガエル”を特殊召喚!」
引きガエルDEF100
「(どうしようか……テザーウルフはいるし、この伏せカードで色々対応はできるけど……あの餅カエルっていうのが気になる……効果は分からないけど……やるしかないか。まずは……)魔法カード“ブラック・ホール”を発動!」
「(味方を巻き込んでフィールドを一掃する気、か……けど、このフィールドを失いたくない……!)それはお断りですよ! 餅カエルのモンスター効果! 手札、フィールドの水属性モンスターを墓地に送り、そのカード効果を無効にし、自分フィールドにセットします! 手札の“カエルスライム”を墓地に送ります!」
「っ……!」
突然の出来事に一瞬の焦りを見せる雄飛だったが、すぐに表情をいつもの表情に戻し、手札に手をかける。
「(驚いたけど……手札はサーチしてたオレノイデスとかいう罠カードだけになったし、あとは伏せられてるカードに気を付けるだけ……!)魔法カード“二重召喚”! これでこのターン、2回の通常召喚可能! まずは1回目の召喚権を使用してテザーウルフを召喚! 効果でトークン生成!」
幻獣機テザーウルフATK1700
幻獣機トークンDEF0
「2体目ですか……」
「(フィールドは1つ使えないから……一度空けた方がいいよね?)幻獣機モンスターは基本幻獣機トークンのレベル分、自身のレベルを上げる効果を持つよ。だから、テザーウルフたちはレベルが7! レベル7のテザーウルフ2体でオーバーレイ!」
「なっ……!?」
「まさか!?」
雄飛の行動にLDSサイドはざわめきを見せる。それもそのはず。
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!
集いし戦闘機達を戦場に輸送せんがために発進せよ! ランク7! “幻獣機ドラゴサック”!!」
幻獣機ドラゴサックATK2600 ORU2
「エクシーズモンスター……!」
シュウトは出てきたモンスターに少し目を丸くし、戸惑いを見せていた。しかし、それよりも戸惑っていたのは……
『なぜ……なぜあのデッキにエクシーズが……!?』
LDS組を引き連れてきたLDS理事長である赤馬日美香。夫であり突然姿を消した赤馬零王によって手渡されたデッキについて色々調査済みではあったが、エクシーズカードが使用されていた過去は一度もないことは調査済み。故に戸惑いを見せていた。
「……僕は兄さんの事を知りたくてこのデッキを持って何度もLDSに行った。でも、あんたたちは知らない、そんな奴はいないの一点張り。それが許せない! LDSで強くなった兄さんはすっごくカッコよかった……けど、そんな兄さんの存在を無理やり消したあんたたちを僕は絶対に許さない!! シュウト君、に対しては八つ当たりだって知ってる。でも……LDSの人間には負けれないんだよ!!」
「っ……」
理事長の言葉を聞いた雄飛は静かに語り始めたかというと涙目になってそう叫ぶ。その気迫にシュウトは少し怖気づいてしまい、半歩下がる。
「僕はドラゴサックの効果! ORUを1つ使ってフィールドにトークンを2機生成!」
雄飛は勢いのまま、効果の宣言をし、さらにアクションカードを取得する。
「……(アクションマジックは……よし! これだったら!)アクションマジック“薫風新風”を発動!!自分フィールドのモンスターを2体破壊し、そのモンスターと同じレベル、同じ属性のモンスターをデッキから特殊召喚する! 僕はトークン2体を破壊して……風属性のレベル3のモンスター……“ガスタの神裔 ピリカ”を特殊召喚!」
ガスタの神裔 ピリカDEF1500
「ガスタ……!?」
思ってもみなかったカテゴリモンスターの登場にシュウトは再び半歩下がってしまう。
「これは僕のカード! そして、ピリカの効果! 墓地の風属性チューナーを特殊召喚する。甦れ、オライオン!」
幻獣機オライオンDEF1000
「そして……これが! 兄さんの!
雄飛の叫びに呼応するように風が巻き起こり、3体のモンスターを包み込む。
「風のホログラムと風の力を持ちし神の子孫よ! そして、風を纏いし宇宙船よ! 風を白き翼へとその姿を変え! 大切な人の想いを胸に、今! 世界にその声を轟かせよ!! シンクロ召喚!!」
そして、その風は輝く光となり、その光を纏ったオライオンは2つの光輝く緑色の輪となり、光を纏ったトークンとピリカがその輪を通過する。
「レベル8! 風を導く白き翼の龍! “スターダスト・ドラゴン”!!」
スターダスト・ドラゴンATK2500
「綺麗……」
誰が言ったかは分からない。もしかしたら全員だったのかもしれない。しかし、その一言はその場にいる全員が思っていた事だった。雄飛が「スターダスト……宜しくね」と声をかけると、デュエルフィールドに舞い降りた1匹の龍は静かにフィールドを見まわし、一声吠えた。それは兄から主としての責任を引き継いだ小さな主を主君と認めたようであった。
「……いくよ。まずはオライオンの効果でこのカードが墓地に送られたからトークン生成! そして手札のレベル3の“ダックファイター”とレベル7の“マシンナーズ・フォートレス”を墓地に送り、墓地に送ったマシンナーズ・フォートレスを特殊召喚!」
マシンナーズ・フォートレスATK2500
「バトル!(あのキャット・シャークってモンスター、低能力だけど効果は厄介……なら!)フォートレスでキャット・シャークに攻撃!」
「っ……!(狙われるか……だったら最も残したいモンスター……)キャット・シャークの効果! オーバーレイユニットを使って餅カエルの攻守を倍に! キャット・シャークはそのまま破壊されます……!」
餅カエルATK2200→4400
「(効果を使われた……だったらあのモンスターが一番あのデッキのカギって事!)スターダスト・ドラゴンで、オパビニアを攻撃っ!! シューティング・ソニック!!」
「(オレノイデスの破壊効果はモンスターには打てない。正直つらいけど、今オパビニアを失うなら、ここで使うしかない……! あのスターダストっていう龍の効果は知らないけど……さすがに通るだろうし、通れば墓地からバージェストマモンスターを出してそこからまた展開できる……!)手札の罠、バージェストマ・オレノイデスを発動! 相手の場の魔法・罠を破壊する!」
「(破壊効果!!)その罠、待った!! スターダストの効果発動!! このモンスターをリリースして破壊効果を無効にして破壊する!! ヴィクテム・サンクチュアリ!!」
「なっ……!?(モンスター効果を挟まれた!? これじゃあ蘇生ができない……! この伏せカードはブラフの魔法……展開が止められたら……一気にこちらの行動が遅くなる…………!)」
相手の反応に完全に動きを止められてしまったシュウト。ライフに若干の余裕はあるものの、フィールド魔法を貼っている状況でアクションマジックを取りに行く余裕などありもせず、発動した罠が不発に終わってしまう。そして自陣のカードを護ったスターダストの光によりオパビニアはその体を霧散させるしかなかった。
「うぅ……!(完全にミスした……! あの時選択すべきは“バージェストマ・カナディア”か“バージェストマ・ハルキゲニア”のどちらかだった……焦りすぎた……)」
「(これでいける……あとは少しだけでもダメージを与える!)ドラゴサックでサキュバスを攻撃!」
LP4750→3550
「これでさっきまで使えなかったフィールドが使える! バトルフェイズを終了して2つ目の召喚権を行使してモンスターをセット、そしてカードを1枚セット! ターンエンド!!」
「エンドフェイズ時、自身の効果でリリースしたスターダストは舞い戻る! 再び飛翔せよ! スターダスト!」
雄飛LP800
手札0
幻獣機ドラゴサックATK2600 ORU1
スターダスト・ドラゴンATK2500
幻獣機トークンDEF0
マシンナーズ・フォートレスATK2500
???
伏せカード
伏せカード