正直、色々あってご迷惑ばかりかけてしまい本当に申し訳ないな、と反省する事ばかりでした。コラボはそこそこ回数こなしてるはずなんですけどね←
まぁ、色々ありましたが……それでも、完成したものですので……是非ともご覧ください!
異世界の住人たち-1
「んで、どこまで行くんだ?」
俺は今、少し前に遊勝塾の仲間になった光一と共にデッキに入れる新しいカードの目星を付けるために光一のよく行くというカードショップへと歩いていっている…………が、もはや舞網市の中心部からかなり離れているところまでバスで来て、その後歩いて早20分近く。「そろそろ」とさっきから言うが、いつになれば着くのか……
「もうすぐ! ほら、そこを曲がったところだよ!」
もはや大通りからも離れて細い路地に来ている。しかし、光一の指差す場所には確かに曲がり角があった。そして俺たちがそこを曲がると…………
「ここ、は?」
「……あれ? なんで? 俺、道を間違えてないよ?」
俺たちの視界に見えたのは細い路地の先にお店がある光景……ではなく、どちらかと言うと、大通りの路地裏、と言った様子で建物もビルなどが多いが、どれも道中で見えたものとは違うものだ。
「ほ、本当に俺道を間違えてないんだけど……」
「いや、そこは信用するけど……それにしては明らかに変じゃないか?」
俺が振り返り、曲がった場所を確認すると、普通に大通りであり、そこから見えた看板を見るも、まず自分が見たものではない。それは確定的だった。
「……とりあえず、この路地だけでもいいから何か情報がないか調べてみよう。大通りに出ると迷う可能性があるし、出ないようにはしよう」
「そうだね」
そんな訳でとりあえず今いた場所を中心にあまり大通りに出ないように路地を歩き回ってみる事にした。
「……ダメだ、特に情報がないな……」
「うん、こうなったら人に聞くしかないんじゃない?」
「……正直、この状況を理解してもらえるか分からないし、あまり使いたくない手なんだが……」
この変な場所に来て、路地を歩き回って早十数分程。迷わない程度に歩き回ってみたが……情報がこれと言って無い。正直な話、光一の言う事も分かる……しかし、この状況を理解できる人に会えるとは思えない。だが、自分たちの得れる情報にも限度がある…………致し方ない、か。
「……仕方ないし、大通りに行く……ん?」
俺は大通りに行こうと振り返ろうとした……その時、何やら羽根が1枚落ちてきた。俺はそれを落ちてくる途中で手に取る。
「……? 羽根?」
「鳥にしちゃなんか変だよ……な……」
手に持っている羽根を見ていると、何か変な感じがして仕方がなかった。そしてふと光一の様子がおかしい事に気付き、ふと自分の後ろを振り返る。すると、そこには何か見覚えのある羽根を背中に着けているセミロングの茶髪で毛先に行くほど明るくなる髪に蒼色の瞳を持つ青年がいたことに驚きを隠せなかった。いつの間に……いたんだ?
「エアトス、もういいぞ」
青年がそう言うと、その背中の翼が消える……エアトスって……あのエアトス? いや、待って、どういうことだよ……あ、瞳が翡翠色になってる……
「さて、お前らが迷い人でいいな」
青年の言葉に俺は何と言うか……頷く以外にやるべきことがあまり見つからなかった。
「……え、えーと。あぁ、多分……」
「そうか、少しすれば俺の仲間が来る。何か知りたいことはあるか?」
「なぁ、ここってどこなんだ?」
青年の言葉を聞いて、即座に反応した光一は率直に問いかけていた。
「ここは“夢魅町”、“混合次元”だ。お前たちのいた場所の名は?」
とりあえず、次元ってスタンダード、シンクロ、融合、エクシーズ以外にあるのか……?
「……舞網市だ。それより、次元ってどういう意味だよ」
「いずれわかるさ、いずれな」
俺の言葉に青年は完全にはぐらかしてくる……俺が問い詰めようとしたら……
「きーらー!」
声が聞こえて、そちらへと振り向くと橙色の瞳でロングのクリーム色の髪を持つ同年代と思われる女性、白のナイトガウンのような服と白のナイトキャップのような帽子を身に付けている金色の髪と黄色の瞳を持つ女性?(明らかに金色の尻尾が見えるんだが……)と赤い服と緑色の帽子を身に付けている茶髪で黄色い瞳の少女(?)(茶色の耳と細い尻尾が見えるんだよなぁ)がやってくるのが見えた。
「ああ、ちょうど仲間が来たようだ」
「はぁ、はぁ。この人たちが迷い人?」
「ああ、舞網市からのな。さて、そろそろ自己紹介しよう。俺は
「私は
「私は
「
橙色の瞳でロングのクリーム色の髪を持つ同年代と思われる女性、白のナイトガウンのような服と白のナイトキャップのような帽子を身に付けている金色の髪と黄色の瞳を持つ女性?(明らかに金色の尻尾が見えるんだが……)と赤い服と緑色の帽子を身に付けている茶髪で黄色い瞳の少女(?)(茶色の耳と細い尻尾が見えるんだよなぁ)
「……うん、色々聞きたいんだが……まず、迷い人ってどういう意味だ? それと、次元ってなんだ? それと……さっきのお前の背中にあった羽根はどういうギミックなんだ?」
何がなんだか分らなかったが……とにかく聞きたい事実をいくつか質問することにした。少なくとも、夢魅町なんて場所は俺は知らないし、そもそも混合次元と言うものを聞いたことがない……今は光一もいるから、ボロが出せない。とりあえず無難な質問にしておこう。
「1度に聞くな、1つずつ聞け。まず、ここ“次元”というのは簡単に言えば世界だ。召喚法に特化した世界、とかのな。で、ここ“混合次元”は様々な次元の影響を受ける。それゆえに時空が歪み、別次元の住民が迷い混む。そいつらが迷い人だ。羽根に関しては……いずれわかるさ、いずれな」
えーと、とりあえず、ここは色々混じってる世界、って事か? んで、ここはその世界の街、と……羽根の理由は聞けなかったが、まぁ……後々聞くとしようかな。
「ったく……重要な所が分からねぇが……まぁ、良いか。俺は
「俺は
俺が自己紹介をすると、光一も自己紹介を済ませる。
「遊牙に光一だな。とりあえず……」
「ねえ煌」
「あん? ……ちょっと待っててくれ」
煌はそう言うと、俺らに背を向け、何やら相談し始めた。
「……ねぇ、彼らは信用できるのかな?」
「……まだ分からない事もあるが……少なくとも、情報はしっかり提供してくれている。信頼してもいいだろうな」
光一の問い掛けに俺は少し顔を横に振りそうになったが……よくよく考えてみれば、情報はしっかりと提供してくれているし……信頼はしてもいいだろう、そう思ってそう返す。
「さて、これからお前たちを元の次元に戻すためにある場所へ向かう。着いてきてくれ」
そう軽く話し終えると、煌が向き直りそう言うと、携帯のようなものを起動しながら路地裏から出た。
「こっちだよ」
俺たちは誘導してくれる悠紀らの後を追いかけるように彼らの言うある場所へと向かう事となった。
暫くして、入り口の右に青眼の白龍、左にはDDD死偉王ヘル・アーマゲドンの像が建っている上の方にLKCとロゴが書かれてある超高層ビルに着いた。煌が建物に入ろうとすると藍という奴に止められてた。
「煌、すまないが紫様に呼ばれてしまったのでな、失礼する」
「わかった」
「じゃーねー」
藍という奴は橙という少女を尻尾に乗せて、どこかへ飛んで行った……うん、もう深く考えるのはやめよう。すると今度は赤と白の巫女服のような服を着た女性と黄色い髪の黒と白の魔法使いっぽい服装を着た女性の2人が入れ代わりでやってくる……
「ん? 今のは藍と橙?」
「霊夢に魔理沙じゃない。どうしたの」
「タッグデュエルしてきたんだ。その後ちょっとブラブラしてたら悠紀たちがいたんだぜ」
「そうか」
煌たちが話終えたのを確認して俺は声をかける。
「なぁ、ここは?」
「LKC。唯一、次元の研究をしている会社だ」
LKC? 恐らく略称なのだろうけど……なんなんだろうか…………? 煌が辺りを見回していると中から少年が歩いてきた……って、あれはモクバ?
「待たせたな煌、悠紀」
「モクバか。彼らが迷い人だ、例の場所へ」
やっぱりか。ってことはKCは海馬コーポレーションだろうな。けど、L? ……ダメだ、思い浮かばない……何か忘れてる気がするんだけど……なんだっけ…………?
「わかったぜ」
「霊夢と魔理沙はどうする?」
「そうね、折角だし同行しようかしら」
「私もだぜ」
「なら、着いてきてくれ」
俺たちはモクバに続いて、LKCの中へ入り、エレベーターで5階に到着した。部屋名に「デュエル試験場」と書かれてあった。
「ここだ、入るよ兄さま」
「“破壊竜ガンドラ-ギガ・レイズ”の攻撃! デストロイ・ギガ・レイズ!」
「ふああああっ!?」
遊戯(と思われる声)の攻撃宣言と共に(実際はタイムラグがあるが)が、海馬(と思われる声の)の悲鳴(?)が聞こえてきた。煌たちと中を覗いてみると遊戯と海馬が向かい合っていて、海馬が膝をついていた。
「大丈夫、兄さま……」
「遊戯、貴様ぁ! もう少し手加減せんか! デュエルフィールドが壊れたらどうする!」
「ご、ごめん」
海馬が遊戯を睨みながら叫び、立ち上がる。
「それより兄さま、迷い人だよ」
モクバが説明するために振り返る。
「迷い人の遊牙と光一だ」
「榊遊牙だ。よろしく」
「宝良光一だ、よろしくな!」
煌が俺たちの名前を言ったので、それに続けるように俺たちが自己紹介を済ませる。
「よろしく、遊牙くん、光一くん。僕は
「ふん、
「わかった兄さま」
海馬と木馬が管理室に入りなにか操作する。するとスピーカーから海馬の声が聞こえてきた。
『次元移動装置を起動させるには貴様らのデュエルエナジーが必要だ。さっさとデュエルフィールドに立て』
「ちなみに、君たち迷い人がデュエルしないと座標がわからないからね」
「だったら俺が先でも良いかな、遊牙?」
「あぁ、構わないよ」
海馬の声と遊戯の忠告を聞いた光一が真っ先に名乗りを上げ、俺に聞いてきた。無論、俺としては問題ないからOKを出した。
「俺たちはどうする?」
「私と魔理沙はいいわ、デュエルしてきたし」
「そうだぜ」
「なら、俺と悠紀、それから遊戯になるが」
「僕は止めておくよ」
「あ! なら、私が行きたい」
「んー。まあいいか。頑張れよ、悠紀」
「うん!」
悠紀は、煌と拳の甲を合わせてからデュエルフィールドへ向かった。どうやら俺は煌と、光一が悠紀とやることになるようだ
「……ま、頑張れよ。アクションデュエルじゃないけど……楽しんでいけ」
「あぁ。元より、アクションデュエルはそこまで得意じゃないからさ……その辺は問題ないぜ」
俺の声掛けに光一は笑顔で返し、デュエルフィールドへと向かった。そして俺たちは観戦できる位置まで移動した。
〔ディメンションムーバーシステム作動準備完了!〕
〔デュエルエナジー吸収装置起動! デュエル開始の宣言をしろ!〕
管理室からモクバと海馬の声が聞こえて来る。それを聞き、デュエルフィールドの二人はデュエルディスクを構える。
「よし、行くぞ!!」
「ええ、来なさい!」
『『デュエル!!』』