遊戯王ARC-V 風纏いの振り子   作:瑞田高光

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プロローグー3

予選cブロックトーナメント1戦目

 

「神聖魔導王エンディミオンで直接攻撃!」

 

「ウワアアアアッ!?」

 

LP2100→0

 

 

2戦目

「神聖摩魔導王で“魂を削る死霊”を攻撃! 罠カード“メテオレイン”発動! これで貫通ダメージがお前を襲う!」

 

「この俺の闇の力のデッキが敗れるだとぉ!?」

 

LP1400→0

 

 

予選準決勝

 

「“魔法の操り人形”と“魔導戦士ブレイカー”で直接攻撃!」

 

「私の除外デッキがあああああああああ!?」

 

LP3000→0

 

予選決勝

 

「”魔導騎士ディフェンダー”で直接攻撃!」

 

「ぬゎんだとぉう!?」

 

LP800→0

 

 

決勝戦

 

『さぁ! やってまいりました決勝戦! そして、ここにいるのは予選を勝ち抜いた精鋭8名! それでは決勝トーナメントの組み合わせを発表いたしましょう!』

 

 さて、なんだかんだでやっぱり結構強いし、かなり苦戦は強いられてきたからな……決勝も相当苦戦しそうだが、決勝からはアクションデュエル……アクションデュエルの始祖と言われた榊遊勝の息子としては……やっぱり負けられないな。最も、そんな言葉は聞き飽きたがな。

 んで、次のデュエルの相手は……

 

 

『第1フィールド  LDS総合コース シルヴ・ヴァニウス vs チェーンスクール 火野 鉄鎖』

『第2フィールド  遊勝塾 榊 遊牙 vs ワイトスクール 闇丘 巌』

『第3フィールド  LDS総合コース 渡部 良一 vs LDS総合コース 超野 保』

『第4フィールド  LDSシンクロコース 不知火 夢花 vs LDSシンクロコース 然野 大地』

 

 ん……ワイトスクールか。確か【ワイト】デッキの使い手が集うデュエルスクールだったな。でも、決勝進出メンバーの8人の内LDS所属が5人もいるのにLDS以外の塾と当たるなんて……ナニコレ?

 ちなみに、次に当たるプレイヤーのデッキ内容の把握ができないように試合はすべて同時進行で行われるという徹底ぶりだ。それにしても、なんでこんな措置をとったんだろうな……まぁ、気にすることでもないか。名前である程度察する事出来る奴多いし……

 

「宜しく頼むぜ。俺が闇丘巌(やみおか いわお)だ」

 

「俺は榊遊牙だ」

 

「それにしても……まさか、あの榊遊勝の息子と当たれるなんてな。光栄だよ」

 

 あぁ……またそれ、か。まぁ、いいや。そして、ニコの声が聞こえる。

 

『さぁ、それでは全員が所定の位置に着いた所で、アクションフィールドオン!』

 

 ニコの言葉と共にすべてのフィールドの上にあったアクションフィールドカードが公開される……そして、ソリッドヴィジョンシステムがそれに呼応するように対応したフィールドへと辺りを変える…………赤黒い大地に朽ち枯れた木……そして中央には何かの建物が大きくそびえたっていた。

 

「このフィールドは……『死神の巣』か?」

 

 一度だけ父さんが同じフィールドで戦っていたのを思い出してフィールドの様子を伺う。そして対戦相手の闇丘の方を見ると、フィールドを見てニヤリと笑っていた……

 

『さぁ、それでは参りましょう!!』

 

 ニコの言葉に俺と闇丘はアクションデュエルスクールには欠かせないあの台詞を使う。

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!」

「フィールド内を駆け巡る!」

「見よ、これぞデュエルの最終進化系!」

『アクショーン!』

「「デュエル!!」」

 

YUGA LP4000 先攻vs後攻 LP4000 IWAO

 

「先攻は俺だ! 俺は手札から魔法カード“愚かな埋葬”を発動!」

 

 っと、いきなり墓地肥やしかよ。それにしても、【ワイト】って派生がそこそこあるがコイツのはどんなデッキなんだ……?

 

「俺はデッキより“ワイトプリンス”を墓地に送る……そしてワイトプリンスの効果……手札の“ワイト”とデッキより“ワイト夫人”を墓地に送る……」

 

 おいおい……一気に墓地肥やし3枚かよ…………と思っていた俺が甘かった。

 

「俺は手札より“ワン・フォー・ワン”を発動……手札のワイトプリンスを墓地に送って……デッキより現れよ、ワイト達の王! “ワイトキング”!! プリンスの効果で再び手札のワイト夫人とデッキのワイトを墓地に!」

 

 完全に俺は虚を付かれた状態だった。まさか既に2体目のワイトプリンスが手札に来ていたとは……

 

「ワイトキングは墓地のワイト達の数×1000の攻撃力を持つ。よってその攻撃力は……」

 

ワイトキングATK0→6000

 

「攻撃力6000……!」

 

 思わず相手のエースの火力を見てとても攻略が難しいな、そう考えてしまう。しかし、それと共にどう攻略するか……それが楽しみになってくる。

 

「俺はこれでターンエンド!」

 

 闇丘はそう宣言すると、アクションフィールドを探しに駆け出した……

 

アクションフィールド:死神の巣

 

闇丘LP4000

手札0

ワイトキングATK6000

 

 相手の場のワイトキングを見て改めて手札の確認をするも、攻略への糸口が見えない。守備に徹してもいずれデッキが息切れする……それ以前に俺のデッキは元々アクションデュエルとの相性が悪い。と言うのもフィールド魔法を発動させるのに1000のライフを支払わないといけないんだよなぁ……しかも厄介極まりないのはフィールド魔法をはってしまったら……アクションカードを使用する度に1000ダメージを受ける……これが何よりも辛い。その上、効果ダメージ無効のアクションカードもタイミングを逃してしまうという厳しい条件付き。

 魔法都市エンディミオンが使えないと言うことは必然的に神聖魔導王エンディミオンも使えなくなる。俺の持つカードは素の火力がどうしても低いものが多目でエンディミオンは貴重な戦力の1つだっただけにどうしても辛いものがある。だが、俺はこのデッキのコンセプトの『魔力カウンター軸』を変えるつもりは全くない。その為にこそ、事前に調整をしていたのだ。まだ、どうにかなる状態ではないが……ここからどう持っていくかに勝敗が掛かっている。

 

「俺のターン、ドローっ!」

 

 そしてチラリと見たドローカードを見てまだ戦える事を確認。即座に行動に移した。

 

「俺はモンスターをセットして……魔法カード“魔導書庫クレッセン”を発動!」

 

 それに、俺のデッキは元々エンディミオンに依存してる訳では無いからな!

 

「俺が公開した3枚のカードの中からランダムに1枚を選択してもらう。俺が選択するのは“グリモの魔導書”、“魔導書廊エトワール”、“ゲーテの魔導書”だ」

 

 俺が宣言をすると3枚のカードの裏面のヴィジョンが現れる。既にカードの位置はシャッフルされてるようだった。

 

「……ならば俺は折角だからこの右のカードを選ぶぜ」

 

 そして相手によって選択されたカードがデッキから排出される……っと、これか。

 

「俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ!」

 

 俺はターンを終えると即座にアクションカードを求めて走り始めた。

 

遊牙LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

 

 何で伏せカードを2枚だけにしたのか? 羽箒を警戒したってのもあるけど……相手に心理戦を仕掛ける意味も込めている。

 

「(奴の公開したカードの中で何故使わないのか考えると一番シックリ来るのはゲーテを引いたから……だな。そしてそれは伏せられてる可能性が高いか……)俺のターン、ドロー」

 

 さて、相手はどう出るよ……!

 

「……俺は2体目のワイトキングを召喚!」

 

 おっと……2体目が来たか…………ゲーテがセットされてると読んでる……のか?

 

「バトルだ! 今出したワイトキングでセットモンスターを攻撃!」

 

 お、アクションカード見つけた……けど今は使わないし、持っておくままにするか。

 

「セットしていたのは“見習い魔術師”だ。よって効果発動! デッキより再び我が場に現れよ、見習い魔術師をセット!」

 

「……アクションマジック、“闇夜の進撃”発動。俺の場の闇属性モンスターが相手の場のモンスターを破壊した為、攻撃力を1000上げて再び攻撃できる用になる!」

 

闇夜の進撃(オリジナル)

Aマジック

自分の場の闇属性モンスターが相手の場のモンスターを破壊したときに発動できる。

モンスターを破壊する度にモンスターを選択し、攻撃力をエンドフェイズ時まで1000ポイントアップさせて、再びモンスターへの攻撃を可能とする。

 

 う~む、これはちと面倒だな。こうなればこれを使うしかないか。

 

「再びセットモンスターを攻撃!」

 

「見習い魔術師の効果で……(デッキ圧縮しても良いけど、ここは!)俺は“魔導書士 バテル”をセット!」

 

「まだだ、三度セットモンスターに攻撃!」

 

「攻撃対象となった時にアクションマジック“深淵の盾”を発動!」

 

深淵の盾(オリジナル)

Aマジック

セットモンスターが攻撃対象となったときに発動できる。対象となったモンスターは戦闘では破壊されず、モンスターのコントローラーが受けるダメージは0となる。

 

「バテルのリバース効果発動! その効果によりデッキから“セフェルの魔導書”を手札に!」

 

「む、そうくるのか……(だとすればあの時手札に加えたカードは……?)ならばこのままターンエンド」

 

 少し顔をしかめた状態で闇丘はターンを終えた。

 

闇丘LP4000

手札0

ワイトキングATK6000

ワイトキングATK6000

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

4→5(セフェル)

 

 よし、コイツが来てくれた! 対処をどうしようか迷ったけども……これなら!

 

「俺はフィールドのバテルをリリース! 敵をも操る魔術師よ、今戦場に来たれ! “魔法の操り人形”をアドバンス召喚!」

 

魔法の操り人形ATK2000

 

「くっ……ソイツは……!」

 

 こっからが……俺のアクションデュエルの真骨頂!

 

「俺は伏せていた魔導書廊エトワールを発動! そして魔法カードの発動により、魔力カウンターが魔法の操り人形に乗るぜ!」

 

魔法の操り人形

魔力カウンター0→1

 

「なっ……!?」

 

 実を言うとこのデッキは罠カードがそこそこ少ない。今回はフィールド魔法関連の枠が丸々空いたから罠を突っ込んだけど……正直速攻魔法だけでもある程度護りきれるからなぁ……さて、改めて行きますか!

 

「俺はさらに伏せていたグリモの魔導書を発動!デッキから“ヒュグロの魔導書”をサーチ&発動!! 魔法の操り人形の攻撃力を1000アップさせて魔力カウンターも増やすぜ! 更に魔導書の魔法カードが発動されたもんだからエトワールにも魔力カウンターが乗る! エトワールと魔法の操り人形は乗ってる魔力カウンター×100と200ほど攻撃力を上昇させる効果を持つ。エトワールは魔法使い全体に、魔法の操り人形は自身のという違いはあるがな!」

 

「ブラフだった……だと!?」

 

魔法の操り人形ATK2000→3000→3600→3800

魔力カウンター1→2→3

 

魔導書廊エトワール

魔力カウンター0→1→2

 

 よし、アクションマジックゲット! こいつぁ、いいもん引けた!

 

「こいつぁ、オマケだ! 魔法の操り人形のモンスター効果! 自身に乗ってる魔力カウンターを2つ取り除く事で相手の場のモンスターを1体破壊する! ワイトキングを1体破壊する!」

 

 さぁ、相手はどう来る……?

 

 

遊牙LP4000

手札4(セフェル・???・???・???)

魔法の操り人形ATK3800→3400 魔力カウンター3→1

魔導書廊エトワール

魔力カウンター2


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