遊戯王ARC-V 風纏いの振り子   作:瑞田高光

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2週間ぶりですかね……今回は本編投稿です。

一応、書き溜めをしていますが、コラボだったり八人目だったり、ヴァンガード(今あるやつも、そして新規でのも)の方も書いてるので、何とも言えません。



まぁ、カメより遅いかもしれない執筆スピードですが、気長に待っていただけるととても嬉しいです。


第1章第2幕 強襲! vsLDS!! 遊勝塾の日常
第2話-1


「はぁ……」

 

「…………」

 

「……はぁ」

 

 ……遊矢が困り顔でため息。これでかれこれ34回だ。どうしてなのか……それは至極単純だ。

 

「どうして遊牙兄さんが先にマスターしちゃったんだろ…………」

 

 ……と、いう訳である。ついでに言えばこれで35回目である。最も、実はペンデュラムに関して説明をしたつもりなんだが……あのデュエルはみんなの中では夢の中での話のようで……その時のデュエルを覚えてない様子。その為にさっきも遊矢がスケールで失敗したのを見てインチキ扱いしだした見物客を見ていてもたってもいられず、一度デュエルを中断。その後俺が代わりに説明することでその場は沈静化した(遊矢は緊張してただけだ、と追加で説明)。ちなみにペンデュラムカードの販売に関しては自分たちはレオ・コーポレーションに頼まれただけなのでレオ・コーポレーションに問い合わせるように説明した事に関しては俺は悪くないはずだ。結局、原作では出てこなかった人物で の入塾以外は特に変わらず、タツヤも入塾してくれた。違うとすれば……今頃、レオ・コーポレーションは大混乱だろうな、うん。

 まぁ、結局あの後で改めて遊矢に再度レクチャーすることでとりあえずは覚えれたらしい……けど、この状況である。

 

 俺は遊矢の兄だから……という言い訳はしたくない。あくまでも俺は遊矢とは対等にデュエルをしたいからだ。遊矢が俺を尊敬してくれるのは自由だが……それでも、俺は兄だからという理由で遊矢より先に進む事はこれまで一度もしていない。それはこれからも同じだ。

 俺としては遊矢の事がとても心配なんだが……遊矢自身は心配しないでほしいって言うもんだから助けてやれないんだよなぁ……って、そういやそろそろ出かけないと……

 

「……じゃ、じゃあ俺ちょっと母さんに買い物頼まれてるから……出かけてくるな?」

 

「うん……」

 

 重症の遊矢を置いていくの忍びなかったが……仕方なしと割り切り、俺は自宅を出発した。

 

 

 

 

 しかし、俺はこの時……LDSの存在を……そして、色んな意味で厄介なアイツの存在とイベントを忘れていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後……LDSデュエル場内

 

 

 ここはデュエルスクール最大手であるLDS。そのデュエルフィールドにて、とある2名のデュエルの勝敗が決した。しかし、その直後……ある青年がそのデュエル場の扉を勢いよく開けた……かと思うと一気に跳躍、その勢いのままに先程のデュエルで敗北した者へと殴りかかった。突然の出来事にその場にいた全員が唖然に取られている中で殴りかかった青年は殴った相手を見下ろし、一言告げた。

 

「……おい、デュエルしろよ」

 

「いや、明らかにオレ様は殴られてんだけど……「問答無用。デュエルの相手を要求する」何でだよ!?」

 

「え、えっと……遊牙兄さん? 俺達は何ともなかったんだしさ……「遊矢は優しいな。だが、黙ってて。良いね?」アッハイ」

 

 青年……遊牙は自宅に帰った後に家に弟の遊矢が居ないことに気付き、ある事実を思いだして慌ててLDSに突撃。つい先程遊牙に殴られた沢渡シンゴの居場所を聞き出してデュエルフィールドに殴り込みをし、現在に至る……と言うわけだ。

 しかし、遊牙は沢渡のしたことに怒っている訳ではなかった……

 

「(畜生、このイベントあるのすっかり忘れていた……遊矢の雄姿を見逃してしまった……!)」

 

 ただただ弟の雄姿を見逃してしまった自分に腹をたてていたのだった。そして、その怒りを沢渡にぶつけた……ただそれだけであった。要するに八つ当たりである。

 しかし、彼ら……沢渡と遊矢達はそう思っていない。沢渡の起こした誘拐(?)事件に関して怒っているのだと思っているからだ。遊矢も兄への置き手紙を残していたこともあり、それを見てきたのかと思っているのだ。

 

「さぁ、お前の実力を俺に見せてみろ!」

 

「くっ……仕方ねぇ、デュエルだ! アクションフィールド“決闘の荒野”を用意しろ、お前たち!」

 

『わっかりました! 沢渡さん!! アクションフィールドオン!! 決闘の荒野!!』

 

 沢渡の取り巻き達がアクションフィールド制御室でアクションフィールドを展開すると、無機質な壁から周囲の風景は一転……西武劇にありそうな広い荒野、そして両者とも変わらない距離にあるのは、これもまた西武劇に出てきそうな街並みであった。

 そして、遊牙と沢渡は互いに一定の距離を取り、デュエルディスクを展開し……

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!」

 

 まず始めに沢渡が勢いよく口上を述べると

 

「モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い!」

 

 それに続く形で遊牙が返す。

 

『『『フィールド内を駆け巡る!』』』

 

 そして取り巻き達が口上の続きを言えば

 

『『『『『見よ、これぞ、デュエルの最強進化形、アクショ~ン』』』』』

 

 遊勝塾の面々がデュエル宣言目前を告げ

 

「「デュエル!!」」

 

 デュエルが開始された。

 

 

 

 

 

 

Yuga LP4000 vs Singo LP4000

 

 

「先攻は俺だ! 俺のターン!」

 

 先攻は俺。遊矢に一応このデッキの内容は見せてるがその時からは大分と内容も変わっている。というのも、遊輔先生にこのデッキの相談をしたらなんかすげぇアドバイスをくれたんだよな。しかもいくつかカードもらったし……

 

「俺はモンスターをセット、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

 まぁ、今はまだ出せないけど……な。

 

遊牙LP4000

手札3

???

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

5→6

 

「よぉし、オレ様は“ライトニング・ボード”を通常召喚!」

 

ライトニング・ボードATK1400

 

「そして魔法カード“ダーツ補充”! 手札を1枚捨ててデッキからダーツモンスターを2枚手札に加える! その後墓地のこのカードと手札を1枚を除外して手札のレベル6以下のダーツモンスターを特殊召喚する! “ロケット・ダーツ・シューター”と“ダーツ・ユニット・バレル”を手札に加えて……手札のロケット・ダーツ・シューターを特殊召喚!」

 

ダーツ補充(オリカ) 通常魔法

手札を1枚墓地に送ることで発動できる。「ダーツ」と名の付くモンスターを2枚手札に加える。この効果を発動した後、墓地に存在するこのカードと手札を1枚を除外することで手札のレベル6以下の「ダーツ」と名の付くモンスターを1体特殊召喚する。

 

除外されたカード

・ダーツ補充(墓地から)

・異次元からの宝札

 

ロケット・ダーツ・シューターATK1900

 

「魔法カード“破天荒な風”でライトニング・ボードの攻撃力を1000あげて……バトルだ! ロケット・ダーツ・シューターでセットモンスターを攻撃!」

 

???→神秘の妖精 エルフィリアDEF900

 

「セットモンスターは“神秘の妖精 エルフィリア”。そのまま破壊される……が、アクションマジック“荒野の追い風”! 戦闘で相手モンスターによって自分フィールドのモンスターを破壊された時、デッキから破壊されたモンスターの攻撃力以下のモンスターを特殊召喚! 攻撃力1500以下……“マジェスペクター・フロッグ”を特殊召喚! そしてフロッグのモンスター効果!デッキからマジェスペクターと名の付く魔法・罠カードをセットする。俺は“マジェスペクター・ソニック”をセット!」

 

マジェスペクター・フロッグATK1300

 

 俺の場に現れたのは赤いマントのようなものを羽織っている緑色の大蝦蟇……要するに蛙だ。そう、蛙だ。

 

「ちょっ! 蛙っ!!??」

「蛙、気持ち悪~い……」

 

 …………想定していたとはいえ、杏子、と柚子……あと小学生組も特に叫ばないが嫌悪感を抱いている様子…………あ、フロッグが落ち込んだ。

 

「ふん、そんな弱小モンスターを出して何になる! ライトニング・ボードで攻撃!!」

 

「……お前は落ち込んだモンスターに対して容赦無いな!? だが、俺は護るぜ! アクションマジック “回避”で戦闘を無効に!」

 

「ッチィ……俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ!」

 

 

シンゴLP4000

手札2

ライトニング・ボードATK2400

ロケット・ダーツ・シューターATK1900

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

3→4

 

 ひとまず、展開はもう少し先かな……

 

「俺はマジェスペクター・フロッグを召喚! 召喚時効果でマジェスペクター・ソニックをデッキからセット!」

 

マジェスペクター・フロッグATK1300

 

「バトル! 前ターンに特殊召喚したフロッグでライトニング・ボードに攻撃!」

 

「何ッ!? 攻撃力が低いのに、だと!?」

 

「当然さ。フロッグの攻撃宣言時“マジシャンズ・サークル”を発動! 魔法使い族の攻撃宣言時に発動可能! 互いに攻撃力2000以下の魔法使い族を特殊召喚する!」

 

「何!? お前の場にいるのは魔法使いじゃないだろ!?」

 

 うん、テキスト見ないのはいつものことかな?

 

「よく見てみろ、しっかりテキストに書いてあるぞ」

 

マジェスペクター・フロッグ:魔法使い族

 

「……マジかよ」

 

「っつーわけで正規で処理される。俺はデッキからこいつを特殊召喚する。来い! “マジェスペクター・ユニコーン”!!」

 

マジェスペクター・ユニコーンATK2000

 

「さぁ、お前も特殊召喚しな。出来ないならその確認をする権利はこちらにあるが……」

 

「……っちぃ、ねーよ」

 

「……まぁ、良い。お前のデッキに別にいるとも思ってねーからな。そしてダメージステップ時前ターンにフロッグの効果で伏せていたマジェスペクター・ソニックを発動! フロッグの攻撃力をこのターンの間だけ倍に! もっとも、戦闘ダメージも半分になるがな」

 

シンゴLP4000→3900

 

「っちぃ……!」

 

「ユニコーンで攻撃!」

 

「させねーぞ! リバースカードオープン! “次元幽閉”!」

 

「こっちがさせねーっての! アクションマジック“鎮魂の一撃”!」

 

鎮魂の一撃(オリジナル) アクションマジック

自分の場のモンスターが相手のコントロールする罠カードの対象となったときに発動できる。その効果を無効にし、自分の場のモンスター全ての攻撃力をエンドフェイズまで500ポイントアップさせる

 

マジェスペクター・フロッグATK1300→1800

マジェスペクター・ユニコーンATK2000→2500

 

「なあっ……!?」

 

シンゴLP3900→3300

 

「フロッグで直接攻撃!」

 

シンゴLP3300→1500

 

「くそっ……」

 

「俺はカードを1枚セット、ターンエンドだ」




今回の、沢渡のデッキの【ダーツ】ですが……正直ペンデュラムがないと展開がしづらい様子でしたので、様々なオリカで補強しております。なのでパッと見では強く感じると思います





あ、デュエル前の遊牙は平常運転です。気にしないでください。

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