「俺のターン、ドロー!! ……!! ここでこのカードか……。なぁ遊牙、俺はこれから、お前たちの絆をこのカードで確かめさせてもらうぜ?」
「絆? 一体どういう……」
「魔法カード“トリックチェンジ”を発動!! 俺はカードを宣言し、相手のデッキを確認して、その宣言したカードが存在してたとき、そのカードを俺は相手のデッキから手札に加える。存在しなかったとき、相手は俺のデッキから好きなカードを一枚手札に加える」
「ここでギャンブル……!? いや、俺のデッキ内容が分かっている時点でギャンブルとは言えんか……」
「俺が選ぶのは……魔法カード“スマイル・ワールド”!! さぁ遊牙、お前の絆を見せてみろ!!」
「……なるほどな。お前の言いたいことはよくわかった」
遊牙はそう呟くとデッキの公開を行った。その中には…………
・スマイル・ワールド
・スマイル・ワールド
・スマイル・ワールド
スマイル・ワールドは確かに存在していた。それも何の因果か、デッキトップに3枚揃っていた。
「容れてるとは思ったが三積みとはな……しかも山札トップたぁ……」
「……俺も正直、驚きさ。普段はあまり表に出てこないからな……だが、これが俺のお前への回答にはなったか?」
「そうだな……とりあえずその回答に見合ったデュエルを見せてやる!! 俺は永続魔法“王家の神殿”を発動し、カードを伏せる。この瞬間“王家の神殿”の効果で今伏せた罠カード“貪欲な瓶”を発動!! 墓地の非常食、切り株都市、聖者の樹の実、破壊輪、緊急同調をデッキに戻して、1枚ドロー!! ……さらに魔法カード“強欲で貪欲な壺”を発動!! デッキトップから10枚除外して2枚ドロー!! ……速攻魔法“異次元からの埋葬”!! 除外されている“鳥武神シシグイ”を3枚、墓地へ送る……さらに魔法カード“命削りの宝札”を発動!! 手札が5枚になるようにドロー。さらに魔法カード“貪欲な壺”!! シシグイ2枚、ターコイズ、サファイア、コバルトをデッキに戻して2枚ドロー!!」
「ここにきてデッキを圧縮しながらのドロー、か……(お前も人の事言えねーじゃねぇか……)」
「さて、ここからが本番だぜ!! 俺は魔法カード“飛翔融合”を発動!! 手札の“ゲニン・スズメ”と“ジョーニン・トンビ”で融合!!
集いし翼が、天風逆巻く覇をなさん!! 融合召喚!!
現れろ、レベル10!! “鳥武姫神シシグイ・アスカ” !!」
鳥武姫神シシグイ・アスカATK2000
「シンクロにエクシーズ、融合までも……!」
「『シシグイ・アスカ』の効果!! 融合召喚に成功したとき、墓地から融合素材の数まで、フィールドに鳥獣族モンスターを特殊召喚する!! 俺はハーピィ・レディ1ともう一体!! 我が分身にして我がエース!! “鳥武神シシグイ”を特殊召喚!!」
ハーピィ・レディ1ATK1300
鳥武神シシグイATK500
「攻撃力500がエース……? 一体どんな効果が……」
「さらに速攻魔法“地獄の暴走召喚”!! 俺のフィールドに攻撃力1500以下のモンスターが特殊召喚されたとき、同名モンスターをデッキと手札から特殊召喚可能な限り特殊召喚できる!! 俺は『シシグイ』を選択!! デッキから来い!! 2体のシシグイ達!!」
鳥武神シシグイATK500
鳥武神シシグイATK500
「……俺の場はすでに埋まっている。一応選択はオッドアイズ・ファントム・ドラゴンとするが、こいつは1体しかデッキにいない」
「俺のエースの本領はここからさ!! 鳥武神シシグイは永続効果として、自分フィールドの風属性モンスターの攻撃力を、フィールドの鳥獣族一体につき、200ポイントアップする!! そしてお前のペンデュラムモンスターの効果で、お前のフィールドのモンスターの種族は鳥獣または魔法使いとして扱う。よってフィールドの鳥獣族は10体!! そして同じ効果を持つシシグイは3体よって攻撃力は2×3×10×100だから……」
鳥武神シシグイATK500→2500→4500→6500→6800
鳥武神シシグイATK500→2500→4500→6500→6800
鳥武神シシグイATK500→2500→4500→6500→6800
鳥武姫神シシグイ・アスカATK2000→4000→6000→8000→8300
ハーピィ・レディ1ATK1300→3300→5300→7300→7600
現時点の総攻撃力だけでも36100。初期ライフ4000を考えても余裕のオーバーキルである。
「はは、流石というべきだな……」
これに加えてスマイル・ワールドもあるわけだろ? とんだバカげた火力だよ……
「期待に応えられたみたいで助かるよ。というわけで“スマイル・ワールド”発動!! フィールドのモンスターは1000アップ!! そして……」
蓮は近くのアクション魔法を手札に加え、姫鳥に飛び乗った。それと共に、シシグイ三体がガルード以上の暴風による乱気流を生み出し、同じ鳥獣のモンスターですらあまりの勢いに悲鳴をあげてる。
「バトルだ!! シシグイ・アスカでオッドアイズ・ファントム・ドラゴンを攻撃!! 疾風のクロスフルバースト!!」
ダメージは受け付けない!
「リバースカード、オープン! “攻撃の無力化”! ダメージ遮断効果を選択!」
「む……だったら他のモンスターもそれぞれ攻撃!! そしてモンスターが減ったことにより、モンスターの攻撃力はそれぞれ3000ずつダウン」
全員に攻撃してきた! これはチャンス!
「だが、最後の攻撃で俺の場のモンスターが戦闘で破壊された時……“アルティメット・ショカツリョー”のP効果発動! 相手のコントロールするカードにより自分の場のモンスターが破壊されたとき、この効果は発動できる! Pゾーンに存在するこのモンスターを特殊召喚できる! 仲間の痛みを糧として舞い降りよ、アルティメット・ショカツリョー!」
アルティメット・ショカツリョーATK2000
「やべ!! 確かショカツリョーの効果って……」
「更に、俺の手札が2枚以下の時に自身の効果で特殊召喚された時、相手の場のすべてのモンスターを守備表示にする! アルティメット・ストーム!」
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武姫神シシグイ・アスカDEF2800
ハーピィ・レディ1DEF1400
「俺はアクション魔法“マジックドロー”を発動!! 自分フィールドの表側表示の魔法カード“王家の神殿”をリリースして1枚ドロー!! ……俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」
蓮LP7000
手札0
フィールド
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武神シシグイDEF2000
鳥武姫神シシグイ・アスカDEF2800
ハーピィ・レディ1DEF1400
伏せカード
「俺のターン、ドロー!!」
手札
1→2
手札は心許ないけど……さっき手札に加わったあのアクションマジックなら……!
「アクションマジック、“カオスドロー”を発動。相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターの数だけドローする!」
「く……アクション魔法は……」
蓮は慌ててアクション魔法を探し、足元に見つけたそれを手に拾うが……それはすぐに発動された。
「げ!? アクション罠“カムバック!!”が発動しちまった!? 自分フィールドのモンスターが相手より多いとき、フィールドのモンスター1体を手札に戻して、互いに1枚ドローする……」
蓮は対象を決めるのに少し悩んでいる様子であったが……何か思いついた様子で対象を告げた。
「俺は……シシグイ・アスカを手札に戻す!!」
「一番攻撃力の高いシシグイ・アスカを……どうするつもりだ……」
手札
蓮
0→1
遊牙
1→2
ん、これは……
「そしてカオスドローの効果でお前のフィールドに存在する守備表示モンスターの数分……4枚ドロー!」
遊牙
2→6
さて、引いたカードは……このカードか。火力は申し分ないし、良いかもな。丁度出せるスケールのが手札に揃っている……
「俺は空いているペンデュラムゾーンにスケール10の“アルティメット・セッコーキジ”をセッティング!」
ペンデュラムゾーン
赤:翼の覇獣スパ・ルーダ:スケール1
青:無し
↓
ペンデュラムゾーン
赤:翼の覇獣スパ・ルーダ:スケール1
青:アルティメット・セッコーキジスケール:10
「これでレベル2からレベル9までのモンスターがペンデュラム召喚可能! 揺れろ、新風纏いしペンデュラム! 天空を翔ろ新風のアーク! ペンデュラム召喚! 羽ばたきて舞い降りろ、俺の仲間達よ!
手札より“乙の跳獣女王アルレ・クイーン”、“マジェスペクター・ユニコーン”! そしてエクストラデッキより己の跳獣王 ライオ・ビット、そして……未来の幻を視る眼、オッドアイズ・ファントム・ドラゴン!」
乙の跳獣女王アルレ・クイーンATK2900
マジェスペクター・ユニコーンATK2000
己の跳獣王 ライオ・ビットATK2400
オッドアイズ・ファントム・ドラゴンATK2500