遊戯王ARC-V 風纏いの振り子   作:瑞田高光

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因みに、出来る限りデュエル終了タイミングを合わせるのでたまに1日2話投稿になります。今回のように!


とある高校生達との決闘目録-7

現在の双方の状況

 

祐司&椿姫LP8000

手札3:1

ガガガマジシャンATK1500

メタモルポッドATK500

ドッペル・ウォリアーDEF800

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

杏子&柚子LP8200

手札5:4

堕天使スペルビアDEF2400

アーティファクト・カドケウスDEF2400

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトATK2600

 

(※現在:モーツァルト召喚直後)

 

 

「特に僕はチェーンしないよ」

 

「それじゃあ……幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトのモンスター効果! 手札から……“幻奏の音女エレジー”を特殊召喚!」

 

幻奏の音女エレジーATK2000

 

「エレジーの効果! 自分フィールド上の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

 

幻奏の音女エレジーATK2000→2300

 

堕天使スペルディアDEF2400(ATK2900→3200)

 

アーティファクト・カドケウスDEF2400(ATK1600→1900)

 

幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトATK2600→2900

 

「これなら……魔法カード“死者蘇生”を発動! 対象はアテナ!」

 

「アテナ召喚確定時に速攻魔法“皆既日蝕の書”を発動、フィールドのモンスター全て裏守備表示ね。そっちのモンスターはエンドフェイズに元に戻ってその枚数分ドローだけど」

 

「っ……! まさか、こんな返し方されるなんて……で、でも、まだ……! 堕天使スペルビアを反転召喚!」

 

堕天使スペルビアATK2900

 

「バトル! スペルビアでメタモルポッドに攻撃!」

 

「ネクガでバトル強制終了ね」

 

「うぅ……カードを伏せて、ターン終了……エンドフェイズに皆既日食の書の効果で裏側守備表示のモンスターたちが表側守備表示になってその数だけドロー……」

 

「私のターン、ドロー!!」

 

「私はまずカードを一枚伏せる。そして私はドッペル・ウォリアーを反転召喚!!そして手札の“ゾンビ・キャリア”を墓地へ送り、墓地のジェット・シンクロンを特殊召喚!!」

 

ジェット・シンクロンATK500

 

「私はレベル2ドッペル・ウォリアーにレベル1ジェット・シンクロンをチューニング!! シンクロ召喚!!

 

現れろ!! “ゴヨウ・ディフェンダー”!!」

 

ゴヨウ・ディフェンダーDEF1000

 

「うぅ……(だ、大丈夫……私の伏せカードはミラーフォース。どんなモンスターが来ても……!)」

 

「私はシンクロ素材になったドッペル・ウォリアーの効果は使用せず、ゴヨウ・ディフェンダーの効果発動!! 自分フィールドに地属性戦士族モンスターのみ表側で存在してるとき、エクストラデッキから二枚目のゴヨウ・ディフェンダーを特殊召喚!! さらにメタモルポッドを反転召喚!! その効果で互いに手札を全て捨てて5枚になるようにドロー!! ……そしてさっき伏せていた魔法カード“テラ・フォーミング”を発動!! デッキからフィールド魔法“神縛りの塚”を手札に加えて発動!! これにより、レベル10以上のモンスターは効果の対象にならず、効果では破壊されない!!」

 

「そして私は手札の“ジャンク・シンクロン”を通常召喚!! そしてレベル2メタモルポッドにレベル3ジャンク・シンクロンをチューニング!! シンクロ召喚!!

 

現れろ、“アクセル・シンクロン”!!」

 

アクセル・シンクロンDEF2100

 

「アクセル・シンクロンの効果!! デッキから“アンノウン・シンクロン”を墓地へ送って、このモンスターのレベルを1つ上げる!! 私はレベル3ゴヨウ・ディフェンダー2体に、レベル6となったアクセル・シンクロンをチューニング!! シンクロ召喚!! 現れなさい!!

 

白く輝く光の竜!! “シューティング・クェーサー・ドラゴン”!!」

 

シューティング・クェーサー・ドラゴンATK4000

 

「さらに私は、手札から“カグツチ・ドラグーン”を墓地へ送り、手札のクイック・シンクロンを特殊召喚!!」

 

クイック・シンクロンATK700

 

「そしてガガガマジシャンを反転召喚し、その効果でガガガマジシャンをレベル5にする!!」

 

ガガガマジシャン☆4→5

 

「レベルが同じ……最近見付かったっていうエクシーズ……かしら?」

 

「悪いけど、私達のデッキにはエクシーズモンスターに割ける枠は無いのよ、私はレベル5となったガガガマジシャンにレベル5クイック・シンクロンを()()()()()()()()()()!!」

 

「えっ……」

 

「マイナスチューニング……!?」

 

「正確にはシンクロ召喚じゃないのよ、このカードの特殊召喚条件は『チューナーとチューナー以外のレベル5以上の同レベルモンスターをそれぞれフィールドからリリースすること』、よってシンクロ召喚じゃなくて特殊召喚だから、ガガガマジシャンとクイック・シンクロンの両方の制約は無視できるの!! 現れなさい!!

 

原初の赤龍!! “アルティマヤ・ツィオルキン”!!」

 

アルティマヤ・ツィオルキンDEF0

 

「そして私はカードを一枚伏せ、この瞬間、アルティマヤ・ツィオルキンのモンスター効果発動!! 魔法、罠ゾーンにカードがセットされたとき、エクストラデッキからレベル7または8のドラゴン族シンクロンモンスターを特殊召喚する!! 私はこれにより“閃こう竜スターダスト”を特殊召喚!!」

 

閃こう竜スターダストATK2500

 

「さらに私は手札を一枚デッキトップに戻して、墓地のゾンビ・キャリアを特殊召喚!! そしてレベル8閃こう竜スターダストにレベル2ゾンビ・キャリアをチューニング!! 虚無の狭間より流れる氷の調べが、全てを凍てつかせ無へと帰す!! シンクロ召喚!!

 

現れなさい!! レベル10!! “冥界濁龍ドラゴキュートス”!!」

 

冥界濁龍ドラゴキュートスATK4000

 

「バトルフェイズに入る前に……さて、柚子ちゃん、さっきのターン、アンタのミス、多分次のターンに回っても何もできないで杏子ちゃんは終わるしか無くなるわ。どうしてか分かる?」

 

「え、どういう……?」

 

「じゃあ分かりやすく言ってあげる、アンタ、どうして『スペルビアだけを表側にした』の? 同じ条件だったカドケウスも居たのに? もしあのターン、カドケウスも表側にしておけば、ドロー枚数は減るけど、もう一度攻撃できる。そうなったなら祐司はネクロ・ガードナーではなく、寧ろ超電磁タートルを使わざるを得なかった。メタモルポッドを私に使わせる為に」

 

「……あっ!」

 

「気がついたかしら? ネクロ・ガードナーも超電磁タートルも確かにバトルを強制終了させる効果だけど、前者は対象のバトルだけ、後者はバトルフェイズそのものを強制終了させるの、つまりもし柚子ちゃん、アンタがあのとき冷静にフィールドを確認して、カドケウスも攻撃表示にしていれば、私の次のターン、もし杏子ちゃんが私のモンスターを破壊できうるモンスターを二枚揃えれば、ネクロ・ガードナーで一度は防げても二回目で確実に戦闘破壊できたのよ」

 

 実際、タッグデュエル初心者にはありがちなミスだが、こういった少しのミスで負けが確定することもある。それが遊戯王なのだ。現に柚子は自身の焦りからとは言え、1体しか表示形式を変えずにバトルを行った。それが自らの首を絞める羽目になるとは知らずに……

 

「柚子ちゃん、この際だからはっきり言っておくわ。デュエルにおいて一番必要なのは、どんなときでもフィールドを冷静に観察し把握する技術と、相手の墓地やフィールドからどんな動きをすれば最善かを把握する知性よ。それを怠れば、その隙を突かれて敗北する。それがデュエルよ」

 

 椿姫が白熱しかけた、その時祐司が椿姫の肩に手を置く。

 

「姉さん、少し言い過ぎだよ」

 

「…………」

 

「柚子ちゃん、タッグデュエルはカードが単純に倍になる試合形式だ、その分、姉さんが言ったような技術とかはシングルよりも大きくなる。それを知ってるからこそ、一般的な塾はタッグデュエルをあまり勧めたがらないし、大会も大々的には開こうとはしない。けどね、タッグデュエルはやればやるほど、カードに対する知識を沢山深められるんだ」

 

 祐司はまるで語りかけるように喋る。そこにはさっきまでのゲス顔の悪魔のような心は微塵もない、正々堂々としたデュエリストの目をしていた。

 

「……話が長くなったわね。デュエルを再開するわ!! バトルフェイズ!! シューティング・クェーサー・ドラゴンでアテナを攻撃!!」

 

杏子&柚子 LIFE8200→7200

 

「クェーサーはシンクロ素材になったシンクロモンスターにつき一回攻撃できる!! 続けてスペルビアを攻撃!!」

 

杏子&柚子 LIFE7200→6100→5100

 

「続けてドラゴキュートスでプロディジー・モーツァルトを攻撃!!」

 

杏子&柚子 LIFE5100→4100

 

「ドラゴキュートスは相手モンスターを破壊したとき、もう一度攻撃できる!! 今度はカドケウスよ!!」

 

杏子&柚子 LIFE4100→3100

 

「きゃあああああっ!」

 

「っ……!」

 

「私はこれでターンエンドよ。さぁ、最後の足掻きを見せてちょうだい!!」

 

 

椿姫&祐司LP8000

手札

0:3

フィールド

アルティマヤ・ツィオルキンDEF0

シューティング・クェーサー・ドラゴンATK4000

冥界濁龍ドラゴキュートスATK4000

伏せカード三枚

 

フィールド魔法

神縛りの塚

 

杏子&柚子LP3100

手札5:5

フィールド

伏せカード(働かないミラーフォース)


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