ISー無限の軌跡ー(スランプ中につき更新速度低下中) 作:ハマトラ
一人の女は大企業の系列企業令嬢に生まれ何不自由無く育った
一人の女はどこにでもある普通の裕福とは言えずとも暖かな家庭で育った
女は一人の男に一目惚れした、しかしその恋は叶わなかった
女は大企業の息子と恋に落ち、そして結ばれた
女は狂気に走り、「アリア・デュノア」になろうとした
アリア・デュノアは狂気に襲われ、森の奥に監禁された
一夏とシャルロットはフランス支部に向かい、人混みに紛れて移動した。事を秘密裏に処理したい向こうも人の多い場所では動かないと判断したからだ。
シャルロット「じゃあ、一夏はあの織斑千冬の弟なんだね」
一夏「ああ、本当に凄い姉を持ったよ」
シャルロット「剣術もお姉さんの影響?」
一夏「いや、強いて言うなら・・・・・・・・自分だけの強さを見つける為、かな」
一夏達は雑談しながら平静を装っているが、一夏はその中でも警戒を怠っていなかった。常にすれ違う通行人が怪しい動きをしないかチェックする。
シャルロット「ねぇ一夏、ずっと怖い顔してるよ?」
一夏「え?ああ、ごめん!痺れを切らせた向こうがいつ襲って来るかと思ってさ」
シャルロット「ん~・・・・・・・・ねぇ一夏、少しだけ寄り道して行こうよ」
一夏「え・・・・・・いや、君狙われてるんだよ?」
シャルロット「解ってる、けどいざとなったら守ってくれるんだよね?ナイト君?」
一夏「・・・・・・・困ったお姫様だ。仕方ない、フランス支部へ向かいながらですがお供させていただきます」
シャルロット「うん、よろしい♪」
二人は芝居がかったやり取りをしてそんな自分達が可笑しかったのか互いを見合うと笑い合い、目的地へ向かいつつフランスの街を歩き出した。
一夏は最低限の警戒を継続しながらシャルロットに街を案内してもらっていた。シャルロットの行きつけの喫茶店からたまに覗きに来るアクセサリーショップ、彼女にとってこの街は庭の様なもののようだ。
案内している時のシャルロットはとても楽しそうだった。ここ数日、殺し屋に狙われていたのだから無理も無い。
明るく暖かな笑顔を見せるシャルロットを見て、一夏は不意に指示が無くても守りたいと思っていた。
ただそんな二人を見た通行人の数名が壁を殴ったり血の涙を流していた事に二人は最後まで気付かなかった。
シャルロット「こんなに楽しいの久しぶりだよ~」
一夏「ずっと追われてたからな」
公園のベンチに座り休憩していると、一夏の携帯が鳴る。電話の主は大体想像出来る為すぐに電話に出た。
一夏「アリオスさん、どうしました?」
アリオス『一夏、テオの娘・・・シャルロットは見つかったか?』
一夏「はい、今一緒にいます」
アリオス『よし、お前は予定通りフランス支部に行け。俺は少しやることが出来た。』
一夏「やること?」
アリオス『偶然だが、アリアの監禁場所を見つけた。監視も少ないから助けていく』
一夏「!!解りました。気をつけてください」
一夏は携帯を切り、周りを警戒してシャルロットに事情を話してすぐに亡国機業フランス支部に向かった。
フランスの郊外の森林に小さな小屋がある。そこには武装した怪しげな男が二人と監禁されている女性が一人いた。
???「ちょっと!この『○撃の巨人』フランス語吹き替え版じゃない!!私は日本語の読みたいの!」
「いや、なかったし・・・・・・・・フランス語でもいいだろ?」
???「わかってないわね~日本の漫画よ?日本語版で読みたいって思うでしょ!?」
監禁されている筈のアリア・デュノアは何故か監禁している側に我が儘を言って逞しくも暇そうに監禁生活を送っていた。
「なぁ・・・・・・・・俺受ける仕事間違えた気がする」
「奇遇だな・・・・・・・・俺も・・・・・・」
女尊男卑主義者というわけではなく、根が子供のようなのだ。故にこの通り我が儘放題で監視役も既に心が折れる寸前だった。
その時、扉が蹴破れて一瞬で監視役二人の意識を刈り取った。
アリオス「やれやれ、どれだけひどい状況かと思ったが・・・・・・・・・・・逆の意味で想像以上だな」
アリア「あ、アリオス!久しぶり~テオのお見舞い?」
アリオス「・・・・・・・やはりお前はこうでなくてはな、行くぞ。フランス支部でお前の娘を保護している」
アリア「本当?よかった~娘がどうなったか心配だったのよね~」
アリオス「その割には随分好き勝手やっていたようだが?」
アリア「だって退屈過ぎるんだもん!」
何事もなかったかの様に平然と小屋を出る二人、それを見た意識が覚醒した監視役(元)の二人は思った。
((・・・・・・・・・・・・そうだ、職安に行こう))
アリアさんはこのキャラにしてみました、大して意味はありませんが・・・・・・・・
書いた後でこの性格がシャルに遺伝しなくてよかったと割と本気で思いました