ISー無限の軌跡ー(スランプ中につき更新速度低下中)   作:ハマトラ

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アンケート結果ですが、救済有希望が多かったので有にします
ただし、無しに投票した人達の意見も参考にしようと思いますので箒には一度絶望を味わってもらいます
すぐに救済せずじっくりやって予定ではアニメ1期終了辺りで救済させたいと思います
アンケートへの沢山の回答ありがとうございました!


第20話 狂信の悪意

IS学園には外からの襲撃を防ぐ為に、見えない防護壁が張られている。その防護壁が破られた、観客席の生徒達は動揺し、事前に聞いていた専用機持ち達は空を睨む様に見上げる。

 

防護壁に開けられた穴から降りて来たのは、フルスキン型の、映像で見せられた無人機『オルトヘイム』、そしてそれを囲む様にして悠々と降りるラファールが3機、そのどの機体にも長髪の女性が弓を構えている様なエンブレムが刻まれていた。

 

「我々は"アタランテの矢"!!女神アルテミスに代わり、世界を調停する者!」

 

「我々にこの学園の未来ある生徒達を傷付ける意思は無い!」

 

「我々の目的はただ一つ、織斑一夏、そして烏丸蒼也を引き渡してもらおう!」

 

"アタランテの矢"の構成員がすぐそこにいる一夏を睨みつける。その目はまさに汚物を見る様な目をしていた。

 

「ISは世を支配すべき女の為に天より賜った神器!にも関わらず、男という賎しい身分の分際で奴らはISを動かすという愚行に出た!!奴らは生かしてはおけない。存在すら許されぬ世界の異物!世界の病巣!」

 

「なれば、我々は世界を調停する者としてそれにしかるべき罰を与える!」

 

「要求に応じられぬのならば、天が授けしこの使徒『ヘカトンケイル』が、この学園を更地に変えるだろう!」

 

あまりにも聞くに堪えない妄言を並べる敵の声に『オルトヘイム』だった者は応える様に目の部分を光らせる。

直後、観客席の非常シャッターが降りて、全出入口が封鎖された。

 

真耶「!!織斑先生!システムがハッキングを受けています!!」

 

千冬「奴らの仕業か!警戒中の全教員部隊に通達!!第3アリーナに敵性勢力が侵入!各員外部から脱出経路を確保せよ!!」

 

『こちらA班!敵性勢力の襲撃を受け現在抗戦中!!』

 

『こちらB班!同じく敵性勢力が襲撃!こちらも抗戦中です!!』

 

千冬(こちらが防備を固めていることを知った上で教員部隊を足止めさせて外部からの救援を潰した!奴ら・・・・・学園の生徒を人質に!!)

 

「何を迷う?ブリュンヒルデ。その異物共を渡せばそれで済む話だろう」

 

「貴女は我々の・・・・・・いや、全ての女性の象徴とも言うべき存在!その貴女が世界を乱す劣等種を切り捨てることに何を躊躇う」

 

その時、千冬の中で何かが弾けた。かつて弟を誘拐した女性利権団体、弟を切り捨てさせようとした女尊男卑主義者、幾度と無く弟に害を成し理不尽な理由で命を狙う。

千冬の沸点が臨界点に到達する。怒りの篭った拳は管制室のガラスに打ち付けられ、ガラスにくもの巣状の大きなヒビが入る。

 

千冬「・・・・・・・・・・いい加減にしろよ、小娘共!どいつもこいつも寄ってたかって!!答え等決まっている!一夏も烏丸も、貴様らに渡すつもりは無い!!」

 

「残念だ、貴女は良識ある人間だと思っていた・・・・・・・ならば異物共々果てるがいい!!」

 

リーダー格が合図するとヘカトンケイルは咆哮をあげて武装を拡張領域から展開して一夏と鈴音に襲い掛かり、そしてアタランテの矢の構成員は防護壁の穴から飛び去ろうとしていた。

 

マドカ「姉さ・・・・・・織斑先生!私と蒼也で追撃します!!」

 

千冬「マドカ・・・・・・・・・解った。織斑妹と烏丸に逃げた主犯の拘束を命じる!山田先生、ピットは開けられますか?」

 

真耶「はい、なんとかピットの開閉ロックは解除しました!織斑さんと烏丸君は主犯を追って下さい!」

 

千冬「オルコットは他の組の代表候補生と連携して一般生徒の避難誘導を頼む!」

 

セシリア『了解しました!』

 

マドカが急いでピットに向かうと既に蒼也が出撃準備をしていた。

 

蒼也「行くぜ、マドカ!」

 

マドカ「うん!!」

 

蒼也「来い、『蒼騎士』!!」

 

マドカ「行こう、サイレント・ゼフィルス!!」

 

待機形態のISが光り、二人はISを身に纏う。直後、ピットが静かに開き外の光が差し込む。

 

蒼也「烏丸蒼也、蒼騎士!出る!!」

 

マドカ「織斑マドカ、サイレント・ゼフィルス!行きます!!」

 

二人はピットから飛び出し、防護壁の穴を抜けて逃げた主犯を追いかけて行った。そして、アリーナでは、一夏に狙いを定めるヘカトンケイルがマシンガンを乱射していた。

 

一夏「織斑先生!教員部隊は!?」

 

千冬『敵の足止めを受けている!すぐには来れそうに無い』

 

一夏「なら、せめて皆の避難が完了するまで俺と鈴で時間を稼ぎます!」

 

真耶「危険です!!相手は未知のIS!教員部隊が来るのを待ってーー」

 

一夏「こいつの狙いは俺です!それに下手に刺激すれば周りにも被害が出ます、ならせめて皆の避難が完了するまで俺達でここに釘付けにします!!」

 

一瞬の沈黙、そして千冬は一夏の覚悟を決めた目を見る。

 

千冬『織斑、凰、やれるか?』

 

一夏「やれます!」

 

鈴音「私だって伊達に代表候補生名乗ってませんよ!」

 

千冬『・・・・・・・いいだろう、責任は私が持つ!織斑兄と凰は一般生徒の避難が完了するまで時間を稼げ、完了後状況を教員部隊に引き継ぎ離脱しろ!!』

 

一夏・鈴音「「了解!!」」

 

一夏と鈴音は武器を構え、ヘカトンケイルを迎え撃った。その様子をモニター越しに見る千冬はため息を吐いて微笑を浮かべた。

 

千冬「山田先生、弟妹とは、知らない内に大きくなっているものですね」

 

真耶「私は一人っ子なのでなんとも・・・・・・」

 

千冬は昔のいつも自分の後ろをちょこちょこ追いかけていたあの頃の一夏を思い出し、弟の成長を喜ぶ半面寂しさを覚える。

一夏にも姉離れの時が来たのだなと千冬はしみじみ思った。

 




クラス対抗戦終了後辺りから絆イベント編追加しようと思います

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