ISー無限の軌跡ー(スランプ中につき更新速度低下中)   作:ハマトラ

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報告に箒アンチ救済有か無しかのアンケート出しました


第18話 緊急会議

一夏がマドカのピットに行くと、丁度飲み物を渡しに来た蒼也もいた。

 

蒼也「お、一夏もお疲れ!」

 

蒼也は一夏の分の飲み物を投げ渡す、一夏は受けとると一口口に含んで一息ついた。攻撃せずただ避けるだけだが、その分相当精神と集中力を擦り減らす。

一夏もただ避けるだけというのがこれ程疲れるとは思ってもみなかった。

 

マドカ「まだ思ったより曲がらないな・・・・・・」

 

蒼也「んじゃいっそ『凶れ!凶れぇ!!』って念じるのはどうだ?」

 

一夏「蒼也、それやったら人体すら捩曲げそうだから止めような!マドカも本気にしてやろうとしない!!」

 

某型月の浅○の様なやり方を面白半分で勧める蒼也、そしてそれを真に受けるマドカの目からハイライトが消えかけたところで一夏がストップをかけた。

その時、蒼也とマドカの"業務用"の携帯からアラームに似た音が鳴る。

二人が慌てて携帯を取り出して画面を見る。

 

 

 

 

 

『緊急業務連絡

 

長期任務中のコードネーム"M"及び"C"へ

 

織斑千冬を伴い、回線8番のオープンチャンネルより緊急会議に参加せよ』

 

 

 

 

 

マドカ「回線8番って、確か緊急で重要な案件の時に使う回線だよね?」

 

蒼也「あぁ、んでウチの人間以外のはずの織斑千冬を参加させるか・・・・・・・ちょっときな臭いな」

 

一夏「どうかしたのか?」

 

蒼也「あぁ、緊急会議へのオープンチャンネル参加要請だ。しかもお前の姉ちゃんも同伴でな」

 

一夏「千冬姉も?」

 

マドカ「うん、ごめんね兄さん。セシリアに事情説明してもらっていい?すぐ行かないと」

 

一夏「解った、じゃあ後でな」

 

一夏がピットから出たのを見送った二人は職員室から千冬を呼び寮管室に入ると、盗聴、盗撮が無いことを確認してオープンチャンネルの回線を繋ぐ。

いくつものウインドウが現れて最後にエージェント統括のオータムと代表のスコール、そして束がウインドウに映された。

 

蒼也「コードネーム"C"、烏丸蒼也」

 

マドカ「コードネーム"M"、織斑マドカ、織斑千冬さんを伴い会議に参加しました」

 

スコール『二人共ご苦労様、そして久しぶりね。千冬』

 

千冬「あぁ、マドカとドイツでの件では世話になったな」

 

スコール『気にしないで、早速だけど本題に移らせてもらうわ。今回貴女を呼んだのは貴女が学園を守る教員部隊の指揮官でもあるからよ』

 

スコールがコンソールを操作すると新たにウインドウが開かれる。そこにはフルスキン型のISと小さい虫の様なものが映されていた。

 

オータム『ISを整備していた束が、こいつを見つけた。かなり高性能な発信機で盗聴、盗撮も出来る代物だ。こいつが仕掛けられていたのは束が世界中にある隠し研究室へ行く時に警護させている護衛班だ』

 

マドカ「まさか・・・・・・・・・束さんの研究室の場所がばれた!?」

 

オータム『あぁ、束が遠隔で全ての研究室を要塞並の防衛線張ったが間に合わなかった所が一つあった。メキシコの奥地、マヤ文明の遺跡の最奥地にある研究室だ。ここからは現地を調査した奴の口から聞いた方が速いな。ヨシュア』

 

新しく開いたウインドウから整った顔立ちの黒髪の少年が映された。

 

ヨシュア『はい、亡国機業エージェント部諜報班所属のヨシュアです。統括の指示ですぐに現地へ飛びましたが・・・・・・・・・研究室は荒らされ、複数の資料とこの篠ノ之博士が開発途中だったISが持ち去られていました。』

 

束『ここからは私が説明するね。この子の名前は『オルトヘイム』、人の入れない原発被災地や山火事などの時の災害救助用に作ってた遠隔操作対応型半自立のIS、つまり無人機だよ』

 

千冬「無人機だと!?」

 

スコール「企画したのは私よ。ISの兵器という見方を少しでも改善したいと思って思いついたのが、人命救助。災害救助用の装備や削岩機などを粒子変換で持ち運べる上に無人機だからどんな所に要救助者がいてもすぐ助けに行ける。これでまずIS兵器というイメージを払拭するつもりだったのに」

 

ISの粒子変換機能を使えば拡張領域に救命具から医療機器まで積める。その上ISは有害物質の影響も受けず火の勢いの強い火災の中にも入ることが出来る。

これが実現出来れば災害救助で救える命がどれ程増えることだろうか。おそらくかつての束であれば気付くことはなかっただろう。

 

蒼也「それで、犯人の目星はついてるんで?」

 

ヨシュア『あぁ、監視カメラは破壊されていたけど、相当間抜けなんだろうね。映像が残っていたよ』

 

監視カメラの映像が流れる。研究室の扉が乱暴に開けられ、量産型のISのラファールや打鉄、テンペストに乗る侵入者の姿あった。

そのISには必ず肩部分に長い髪の女性が天に向けて弓矢を構えているエンブレムが刻まれていた。

直後、ラファールの銃口がカメラに向けられそこから先は何も映らなかった。

 

ヨシュア『データベースに検索したところ、このエンブレムは欧州を中心に活動する国際的要警戒対象に指定されている過激派女性利権団体"アタランテの矢"のものであることが判明しました。』

 

オータム『暗部から妙な動き見せてるとは聞いてたな、確かISは天が女性に与えた神器とか言ってたんだっけ?』

 

スコール『団体名にアタランテなんて付くくらいだし理由は想像出来るけど。そして、多分狙いは・・・・・・』

 

千冬「烏丸と・・・・・・・一夏か、それで私を呼んだのか。警戒態勢を取らせる為に」

 

オータム『そういうことだ、コードネーム"M"と"C"は千冬の指示に従い警護に着く様に』

 

千冬「ちょっと待て、烏丸も狙われているなら・・・・・」

 

オータム『そいつなら大丈夫だろう。何せ、亡国機業創設時からのメンバーで最初のエージェント、何より私直々に徹底的に鍛えた。腕なら一夏以上だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会議が終了し、千冬は第7アリーナに教員部隊を集めた。過激派女性利権団体の襲撃の可能性に部隊全体がざわつく。

 

千冬「よって、本日20:00より学園に警備態勢を敷く!ただし、生徒に悟られない様に少人数で行う。またISだが、待機形態で常備を原則とし襲撃のあった際はいつでも展開出来る様にすること!ローテーションは送った通りだ。そして烏丸と織斑妹だが、授業は普通通りに受けてもらうがローテーションが回った時は公欠扱いとする。私からは以上だ、各員はISを装備して常に警戒を怠らん様に!解散!!」

 

教員部隊はIS保管庫へ移動し、蒼也はマドカと警備時の打ち合わせをしていた。

 

マドカ「"アタランテの矢"・・・・・・・・許せない。束さん達の思いを踏みにじって、兄さんや蒼也を・・・・・・・・」

 

蒼也「あんま気張りすぎるなよ。がもし襲撃があれば、間違いなく一般生徒にも被害が及ぶ」

 

マドカ「解ってる、静寝も清香ものほほんさんもさゆかや癒子、それに理子も・・・・・・皆、大切な友達だから」

 

蒼也「あぁ、守るぞ。絶対」

 

守りたい友人達、そして狙われている兄の為に、マドカは必ず守ると心に誓った。

 

 

 

 

 




今回は軌跡シリーズ、空の軌跡でおなじみのヨシュアに登場してもらいました。
彼の嫁?・・・・・・・・登場させるタイミングを決めてからで

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