艦隊これくしょん ー夕霞たなびく水平線ー   作:柊ゆう

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いつも読みに来てくださいまして、ありがとうございます!

今回は、初の深海棲艦の一人称視点で書いてみています。

それでは、今回も少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。


水底の記憶

 ――こぽこぽと、緩やかに水が流れる音がする。

 その音は何故か私にはとても馴染み深くて……とても寂しい気持ちになる。

 

 ゆっくりと目を開けば、私は真っ暗な場所に立っていた。

 辺りを見回しても、ここがどこだかわかりそうな物は何一つ見当たらない。

 

(ここはどこなの……? 私は、どうしてこんなところにいるんだろう……)

 

 声に出したつもりの言葉が、口から出てこなかった。

 これでは自分の声ですら、どんなものだったのかも思い出せない。

 

(……どうしよう)

 

 私は、自分が何であるのか、何者なのかすらもわからなかった。

 

 

 

 ぼやけた意識のなかで、それでも私はここにいてはいけない、ここではないどこかへ行きたいと……漠然とした何かに追いたてられるように動き出す。

 それは、とても緩慢で、まるで海月のように、自分の意思とは無関係にただ水の流れに揺蕩っているような感覚。

 

(……体が重い)

 

 私は、もっと速く走れていなかっただろうか。

 世界はこんなにも暗かっただろうか。

 必死に思い出そうとしてみるが、何も思い出すことが出来ない。

 

 思い出すことが出来ないながらも、私は自分がこんな真っ暗な世界をふわふわと漂いながら生きていたとは、到底思えなかった。

 自分は何か、もっとこう……明るい、光のようなものが満ちている場所で生きていた気がするのだ。

 

 

 

 ずるずると、足を引き摺るようにして、それでも少しずつ前へと進む。

 もちろんどこか行く宛があるわけではない。

 しかし、辿り着きたい場所はあった。

 頭の中に微かに輝いている、温かな光を目指して、とにかく私は歩き続けている。

 

 

 

 闇雲に歩くこと数時間。

 突然暗闇の中に、薄ぼんやりと光る二つの青白い光が浮かび上がる。

 私は、初めての自分以外の生物に遭った。

 

(……! 誰か、いる……)

 

 ……だけど、この光は温かくない。

 むしろとても冷たい光だ。

 私は直感的にこの光の持ち主には用がないことを悟る。

 

『貴女、こんなところで何をしてるの?』

(……何も。歩いてるだけ)

 

 期待外れの相手にがっかりしていた私は無視して歩き続けようとするが、話しかけられてしまった。

 私は今、忙しいのに……。

 そう思いながらも、ついつい頭の中で答えを返す。

 

 どうせ声はでないんだから、問題ない……と思う。

 

『どうして黙ってるの? 何か、探してるの?』

(うるさいな……)

 

 案の定私の言葉はその子に届いていなかったのか、しつこく質問を重ねてきた。

 私は暇じゃないのに。……かといって忙しいのかも、わからないけれど。

 

 だけど、この子に構っている暇がないのは間違いない。多分。

 

(私の探し物は、貴女は持ってない。どこかへ行って)

 

 私はしっしっと手振りでその娘を追い払おうとして、初めて気がついた。

 

(……? 私の手って、こんなに白かったかな……。まるで――)

 

 まるで……何だろう?

 何かに例えたかったけれど、頭の中に何か引っ掛かるようなものは感じながらも、明確な答えは何も浮かんできてはくれなかった。

 

『手? 手がどうかしたの?』

 

 あまりの白さに驚いて自分の手を呆けたように眺めていた私の前に、ぬっと顔が出てくる。

 突然現れた顔に少しだけ面食らった私は、ついその姿をまじまじと眺めてしまった。

 

 改めてよく見てみれば、おかしな格好をした女の子だ。

 真っ白な肌に、服は真っ黒な女の子。

 その子の肌は、ちょうど私の手と同じ色をしているように見えた。

 中でも一番おかしいな、と思ったのは――その子が随分と変な形をしていたことだ。

 

 

 

 その子の両脚は、途中からなくなって(・・・・・)いた。

 

 

 

 私の不躾な視線に気がついたのか、その子が自分の脚?を見て笑う。

 

『うん、おんなじだね』

「……ァ?」

 

 初めて自分の声が出たことに対する驚きよりも、その子の言葉に対する驚きの方が遥かに大きかった。

 

(同じ? 誰が、誰と?)

 

 私が貴方と? 質の悪い冗談だ。迷惑極まる。

 私はその子の吐いた嘘を確かめるために、視線を下へと向けようとする。

 だってさっきまで私は普通に歩いていたし、今だって決して速くはないけどちゃんと歩いてる。

 

 やっぱりこんなおかしな子に構うんじゃなかった。

 とんだ時間の無駄だった。

 

 

 

 でも……少しだけ気になった。

 気になったから……本当はほんの少しだけ怖かったけど、私はこの目で確かめてみることにした。

 

 

 

 ――あの子が言った通り……あるはずの私の脚は、どこにもなかった。

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 あれから、一体どれくらいの時間が経ったんだろう。

 ここは何にもない世界だ。

 変化がないから時間の経過もよくわからない。

 

 目覚めた瞬間から光を求め続けていた私は、この世界に光なんてない事を知ると、今度は自分の内側に光を求めた。

 

 来る日も来る日も、私は私の中の光だけを見つめ続ける。

 朧気で、形のないぼんやりとした光。

 不確かなものでしかないその光だけど、それが今の私の全て。

 その光だけをずっと見つめ続けていた甲斐あって、その光は誰かの『声』なんだということに、私は最近気がついた。

 

 誰かが私を呼ぶ声。

 温かい、力が湧いてくる声。

 今の自分ではどれだけ頑張っても届かない位置にあると分かっていたとしても、その声は私にとって紛れもなく希望(ひかり)だった。

 

 

 

『ねぇ、貴女の探し物ってなぁに?』

 

 

 

 あの時から、この子は私の周りを常にうろちょろしている。

 余程暇なんだと思う。

 

 だって私は、話だってまともに出来ない。

 う、とか。あ、とか。うがー、とか。

 そんな言葉にならない声しか出てこないのだ。

 

 勿論この子の問いかけに答えることなんて、出来ない。

 本当に……近くにいられるだけで、ただただ鬱陶しい。

 

 

 

 でもこの子がいてくれたから、私は今でも平静を保てているのかもしれない。

 そうでなければ、今頃物言わぬ屍のように成り果てていたのではないだろうか。

 音も光もない世界で、ただ一人生き続けるなんて、私にはとてもじゃないけど出来そうにない。

 

 だから…あんなのでも、私の恩人であると言えなくもないのかもしれない。

 

 

 

 私は初めて、この子に伝えてみることにした。

 私の欲しいもの。求めているもの。足りないものを。

 

 初めて必死に身ぶり手振りで伝えようとする滑稽な私を、その子は馬鹿にすることなく一生懸命に頷きながら見てくれた。

 

 これで伝わらなかったら、私の努力は水の泡だ。

 ただの変な動きをしている馬鹿だ。

 それだけはとても嫌なので、必死に伝わるように努力した。

 

 

 

 たっぷり時間を使って、いい加減諦めようかと思っていたところで、その子が漸く口を開いた。

 

『そっかぁ……貴女は、お話がしたいのね?』

 

 

 

 どうやら私は、ただの変な動きをしている馬鹿だったらしい。

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 あの日以来、あの子は私の前からいなくなった。

 探し物がわかったから、興味をなくしてしまったのかもしれない。

 どうせ話なんて、できっこないのだし。

 

 今の私は、暗い世界に一人きり。

 私は宛もなくさ迷いながら、光を探す。

 こんな場所で見つかるわけがないとわかってはいるけど、ただ何もしないでいるよりはいくらかマシだった。

 

(私って、一体何者なんだろう……)

 

 答えてくれる人はもういない。

 

 

 

 そんな不毛としか言えないような事を繰り返していたある日、私はあるものを見つけた。

 それは、この何もない世界でも割りとよく見かける鉄の塊。

 だけど今日のそれは、何かが違う気がして……私は引き寄せられるように、その鉄の塊を手に取る。

 

 因みに、私には右腕がなかった。

 これも最近気がついたことだ。

 思い込みっていうのは怖いものだと思う。

 あるはずのものがないのに、ないことにすら気づかないなんて。

 

 ひょっとしたら顔にだって、無いものもあるかもしれない。

 自分の顔なんて見られないから、確かめようがないんだけど。

 

 

 

 ――その時。

 

 

 

『………か……み…』

(……え?)

 

 その鉄の塊から、『声』が聞こえた。

 

 

 

『……かすみ、ど……たの?……』

(……かす、み?)

 

 私の頭にかかっていた(もや)が一気に晴れ渡っていく。

 

 この『声』だ、間違いない!

 私に光をくれる、優しい『声』。

 私の希望。私の全て。

 

(私の……彼方君!)

 

 

 

 未だに自分のことは思い出せないままだけれど、私の最も大切な人の名前は思い出せた。

 

 彼方君。

 

 私の、大切な人。

 

 

 

『あ、いたいた! 探したよー!』

 

 歓びにうち震える私の下へ、いつかの女の子が現れた。

 とっくに私を捨てていったと思ってたのに。

 

 だけど、今度こそもう私は貴女に用はない。

 探し求めていた光が見つかったんだから。

 早く彼方君を見つけなくては。

 きっと彼方君も私を探してくれている。

 

『これ、あげる!』

 

 夢中で音のしなくなった鉄の塊に耳を傾ける私の目の前に、何かが差し出された。

 

 

 

 何だろう、この。

 一言で言えば、気持ち悪いもの。

 

 黒くて、赤くて、重くて、痛くて、悲しいもの。

 

 こんなものを持ってきて、私にどうしろって言うんだろう。

 

『貴女がヒメになればいいんだよ! あの子より、貴女の方が速そうだもん! ナガトさんも許してくれるよ、大丈夫大丈夫!』

 

 速そうって、何が?

 私、脚ならないけど……。

 手かな?

 

 相変わらず黙り続けている私の手に、その子は無理やりその気持ち悪いものを握らせた。

 

 

 

 そう……この時になって、取り返しのつかないものに手を出してしまってから漸く、私は自分が()だったのか思い出すことができた。

 

 

 

 ――私は、沈んだのだ。この海の底に。

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

『カスミちゃん、手と脚の調子はどう?』

「悪くないわ、シマカゼ」

 

 あれから、またいくらかの時間が流れた。

 ただの深海棲艦と呼ばれる艦娘の一隻だった私が、ヒメと呼ばれる艦娘よりも高位の存在になってから。

 

 

 

 シマカゼは言っていた。

 

 私達艦娘というのは、この世界に棲む人間という種を存続させるために存在している。

 闘争を繰り返し、お互いに食いあって滅びへと向かっている人間という種を管理、統制するのがヒメの役割だと。

 

 人類種に対する絶対悪であるヒメ(私たち)は、人間同士での闘争を抑制し、更に人類種繁栄の害となり得る人間を間引くことで、種の存続を図っている。

 

 だそうだ。

 

 

 

 だけど、私にとってはそんなことどうでもよかった。

 私はようやく、彼方君を手に入れる力を手に入れたのだ。

 戦いの記録をなぞることしか出来ない、量産された脱け殻の深海棲艦ではなく。

 私たちの影として、人間に寄生しながら生きている艦娘モドキ(・・・・・)とも違う、本当の意味での艦娘としての力を。

 

 

 

「……シマカゼ。ナガトって奴があのガラクタを迎えに来るのは今日なのよね?」

『ん? うん、そう聞いてるよ。どうかしたの?』

 

 ガラクタ、というのはシマカゼにヒメの因子を奪い取られた深海棲艦のことだ。

 

 深海棲艦の胎内で長い時間をかけて、この海に揺蕩う死者の想念を溜め込み、一つの魂とも言える程に集められ結晶化したものがヒメの因子。

 このヒメの因子を持つことで初めて、深海棲艦はただの闘争の記録をなぞるだけの存在から脱却することが出来る。

 後は『艦としての魂』を持つことが出来ていさえすれば、ヒメとして羽化する資格が得られる、というわけだ。

 

 だから、ヒメの因子を失ったその深海棲艦はもうヒメになることは出来ない。

 また長い時間かけて死者の想念を溜め込まない限りは。

 つまりは、用済みのガラクタなのだ。

 

「……なら、やるなら今日しかないわね。ナガトに私が認められなければ、今度はヒメの因子を奪われるのは私だろうし」

『やる? やるって何を?』

 

 ナガト、とシマカゼに呼ばれているヒメは、そのガラクタがヒメとして無事に羽化したら、私達の本拠地へと連れ帰る役目を与えられているそうだ。

 生憎その役目は目の前のシマカゼに邪魔されて、達成することが不可能になってしまっている。

 

 であれば、その事に気がついたナガトは私に代わりのヒメとして迎え入れるに足る能力があるのかどうか、確認にやって来る筈だ。

 そこで私が自分の力を示すことが出来なければ、私はただの深海棲艦に逆戻り、ということになるのは想像に難くない。

 

 

 

 だが運がいいことに、私は対艦娘性能だけはずば抜けて高いらしい。

 何でも、ヒメなら当たり前に持っているはずの『艦としての魂』が著しく欠落しているせいか、他者の魂を求めようとする力がとても強く、その力というのが艦娘に対して効果覿面(こうかてきめん)なんだとか。

 まぁ、その分艤装の性能はヒメの中でも最低レベルらしいけれど。

 

 シマカゼの言うことは時々よくわからないが、あの子は私に嘘を吐いたことがない。

 私の魂が欠けているというのは、本当のことなんだろう。

 

(実際私が何の艦の魂を持っているのか……本当に『カスミ』なのかも、私にはよくわからないし)

 

 ただ、彼方君がそう呼んでくれた声で私は目覚めた。

 だからきっと、私はカスミなんじゃないか……そうだったらいいな、という思っている。

 

 

 

「シマカゼ。私にこの力をくれて、ありがとう。貴女に会えて、私は本当に幸運だった」

『? うん、私もカスミに会えて良かったよ!』

 

 シマカゼは、私の願いを叶えてくれたのだ。

 私の彼方君と会いたい、という願いを。

 叶うはずもないと思っていた願いが、今はもうすぐにでも手が届きそうになっていた。

 全て、彼女のお陰だった。

 

「調度今彼方君に寄生している艦娘達が、この海域を手に入れるために出撃しているわ。そっちは恐らくナガトが全滅させてくれるだろうし、私は夜になったら彼方君を取り返しに行ってくる」

『カナタクンって? もしかして人間?』

 

 シマカゼは、小首を傾げて私に問いかける。

 人間を欲しがる深海棲艦は、やはりおかしいのだろうか。

 

「そうよ。私の大切な人なの」

『ふぅん? でも人間なんて連れてきても、お世話できるかなぁ』

 

 確かに、私達は人間がどうやって暮らしているのかもわからない。

 何が必要なのか、調べる必要があるだろう。

 でもそれは本人に聞いて、ゆっくり揃えていけばいい話だし、そんな話も彼方君とすればきっととても楽しいに違いない。

 

『まぁいっか。私も手伝ってあげようか?』

「いえ、いらないわ。貴女に手伝ってもらったら、私の力を示したことにはならないし……」

 

 彼方君を確実に手に入れるためには、シマカゼに助力を頼んだ方が確実なのはわかっている。

 だけど、彼方君はわたしだけの彼方君だ。

 例えシマカゼでも、他の女に触れさせたくはない。

 

 

 

「私だって一応深海棲艦の召喚は出来るし、居残っている艦娘なんて、私一人でも十分――」

『……そ、だ。僕が彼女……命、て……鬼、倒した。僕が、殺した……』

「――彼方君!?」

 

 傍受していた手元の通信機から、唐突に信じられない言葉が飛び出してきた。

 彼方君は自分が装甲空母鬼を殺した、と宣言したのか?

 

 一体誰に?

 自分の艦娘?

 そんなことをして何になる。

 艦娘が深海棲艦を沈めることに罪の意識なんて感じるはずがない。

 

 それならば、誰に宣言しているかなんて決まりきっていた。

 

 ナガトだ。

 彼方君は何を思ったか、ヒメであるナガトに自分から名乗りを上げた。

 それは、自分が力のある人間――間引かれる側(・・・・・)の人間であることを宣言したことに他ならない。

 

 

 

「シマカゼ! 私は今すぐ彼方君を迎えに行くわ! ナガトが彼方君を狙うかもしれない、貴女はナガトの足留めをお願い!」

『ヒメ同士では戦えないから、長くは無理だよ?』

「それでもいい、頼むわよ!」

 

 シマカゼの答えも聞かず、私は海の底を力一杯蹴って矢のように海上へと飛び立つ。

 

 同時に私は自分の(ちから)を解放した。

 海が赤黒い色に汚染されていき、私の魂と同化する。

 

(ここから彼方君の居場所まではまだ遠い……せめて先に深海棲艦を送り込んで艦娘を消耗させないと……)

 

 私の力の影響で、大切にしていた彼方君の声を届けてくれていた通信機が崩れ落ちた。

 ……だけど、そんな事は構わない。もう彼方君は目前なのだ。

 彼方君の声なんて、これからはいつでも聞くことが出来るようになるんだから。

 

 

 

 ゆっくりと視界が開けていく。海の終わりが近い。

 キラキラとした天井、海面が見えた。

 

「……ッ!」

 

 水しぶきを上げて、海面から飛び上がる。

 

(ここが、海の上。光が満ちた世界。私の求めていた世界……)

 

 なんて、美しくて憎らしい世界なのだろう。

 既に深海の住人となった私は、その美しい世界を私の色で塗り潰しながら前へと進む。

 

 深海棲艦の展開は既に済ませた。

 後は邪魔な艦娘を沈めてしまえば、彼方君は私のものだ。

 

 必ず、彼方君を取り返す。

 この手で、必ず。

 

「カナタクン、マッテイテ……!」




ここまで読んで下さいまして、ありがとうございました!

この深海棲艦は、ある艦娘の破壊された艤装の一部が深海棲艦となって、それがたまたま姫級として覚醒してしまった稀有なケースとして考えています。

それでは、また読みに来ていただけましたら嬉しいです!

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