赤鬼転生記~異世界召喚・呼び出された赤鬼は聖剣と魔剣を持っていない~   作:コントラス

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晶のレベルを15から35に変更しました。


第四鬼

 山道を直剣を背負った学生服の猫背気味な青年と、刀身が赤く幅広の大剣を背負った全身赤鎧が登っている。宏壱とリーナだ。

 朝食のあと、晶達と別れた宏壱とリーナは山に向かっていた。

 ギルドのクエストだ。宏壱にとっては初ダンジョンでもある。

 

 複合都市・マグガレンには四つの門がある。それぞれ東西南北に一つずつだ。北には荒野が広がり、東には森林、南には山、西は北同様荒野が広がっている。

 そして近くにはダンジョンと呼ばれる地下迷宮があった。それは南の山にあり、三つの浅いダンジョンと一つの深いダンジョンがある。

 

 それぞれ、第1ダンジョン、第2ダンジョン、第3ダンジョン、第4ダンジョンと呼ばれている。基準は発見した順番だ。

 全てのダンジョンで、第4ダンジョンがもっとも深いダンジョンに位置付けられる。深いダンジョンは、他の浅いダンジョンの攻略後に姿を現すことが解っていた。

 宏壱達の目的地は第2ダンジョンだ。

 

 これはこの世界の特徴なのだが、浅いダンジョンの傍にはもう二つ浅いダンジョンがあり、それらの中心点に深いダンジョンがあるのだ。

 三つのダンジョンに出てくる魔物に大きな違いはないが、深いダンジョンに出てくる魔物は他とは一線を画す。レベルが違うのだ。

 

 例えばマグガレン傍にあるダンジョン。そこに出てくる魔物は虫系統だ。

 ダンジョンには決まった魔物が出てくる。水系統や無機物、植物、鳥類、最悪なのは幻獣類やドラゴン系統のダンジョンだが、この話は置いておこう。

 

 マグガレンのダンジョンは殆んどがアントという二足歩行のアリの魔物だ。浅いダンジョンの一階層にいるアントのレベルは5から10の間だ。しかも群れを組むという習性がないため一匹で行動することが多い。

 要は初心者向けだ。新米冒険者でも相手取れるレベルの魔物しか出てこないのだ。

 二層、三層と下っていけば出現する魔物のレベルは上がり、アント以外にも魔物の種類が増える。

 しかし、それも微々たるもので影響は殆んどないと言える。

 

 因みに宏壱達が向かっているのはバセットと呼ばれるダンジョンだ。名前の由来はダンジョンのある山がバセット山だからである。

 

 

「アントの顎を鍋の素材に、ねぇ」

 

「五つギルドに納品すればクエスト達成です」

 

 

 依頼書を見ながら宏壱はこれから行うクエストの確認をしていた。

 マグガレンを出て1時間。宏壱とリーナは山道を進む。

 

 

「にしても、三船君はもうレベル35だってさ」

 

「申し訳ありません。まさか他の勇者達がこれほど早い成長を遂げているとは……」

 

 

 リーナとの模擬戦ばかりしていた宏壱は、他の勇者達とは得る経験値に差があった。

 このままでは差が更に大きくなってしまう。そう思ったリーナは、今回魔物の討伐も含まれるクエストを受注したのだ。

 魔物討伐時に経験値が貰え、クエスト達成でも経験値が貰える二度美味しい仕事だ。

 

 

「気にしないでください。そんなことより、ここ右ですよね?」

 

 

 一本道の山道を右手に見ると、木々の合間から広がった空間が見えた。

 ポッカリ空いた洞窟の入り口。その奥は淡く青色に光っているのが見える。

 洞窟の入り口の横には小屋があった。

 

 

「詰め所の兵に声を掛ける必要はありませんので、このままダンジョンに入りましょう」

 

「分かりました」

 

 

 草を掻き分けて空間に出た宏壱とリーナは、そのまま詰め所を横切り洞窟、ダンジョンに足を踏み入れた。

 

 

「何で兵の詰め所があるんですか?」

 

 

 背負う直剣、グレートソードを抜き戦闘に備えた宏壱が聞く。

 

 

「ダンジョンに発生する魔物の量を見るためです」

 

「発生する量?」

 

「はい、ダンジョンには各階層の決まった場所に瘴気溜まりがあるのです。その瘴気溜まりはその場に滞留し続けます。その滞留した瘴気から魔物が生まれるそうです。何が原因かは未だ解明されていません。一説では魔素と瘴気が結合して……と言いますが、真実は解っていません」

 

「それで、兵の駐屯に意味はあるんですか?」

 

「あります。その滞留した瘴気から魔物が際限なく生まれるのです。発生率は不定期で、規則性がありませんし、発生する魔物の数は一体だけではありません。二体、三体、四体と同時に複数の発生が確認されています」

 

 

 リーナは一本道を歩きながら説明を続ける。

 

 

「それが増えすぎないようにと監視しているのです。後は外に出ないようにという意味もあります。感知系の魔法使いが常に網を張っているので、魔物が洞窟の入り口に近付けば直ぐに対処するようになっています」

 

「魔物が増えすぎた場合はどうするんですか?」

 

「その場合は一人が傍の街に走り、ギルドに報告します。そしてギルドからクエストとして、魔物討伐を冒険者に依頼するのです。定期的な間引きを行うため、報告が来る前に対処できていますが、それが間に合わない場合もあります。ですから、監視のための駐屯兵が必要なんです。増えすぎた魔物はダンジョンの外に出て人を襲いますから」

 

「なるほど」

 

 

 そうして会話すること5分。宏壱とリーナは既に日の光の届かない場所まで来ていた。

 だが、真っ暗ではない。壁や床、天井までもが淡く青色に光っていた。強すぎない光で、暖かみがある。

 

 

「これは?」

 

「“魔光石”です。周囲の魔素を吸収して自然発光するんですよ」

 

 

 宏壱は「へぇ~」と頷きながら興味深げに周囲を見渡す。五人の大人が並んで通れるほど幅があり、天井まで3mはある。

 地面を除く全ての土壁に“魔光石”が埋まっている。

 

 

「自然発光する石、か。これって採取とかできないんですか?」

 

「できません。ダンジョンから取り出すと、効力を失います」

 

 

 リーナの説明に納得して、宏壱は土壁の“魔光石”を撫でる。

 発光現象で石の形や本来の色は分からないが、撫でる感触はツルツルしていて、ひんやりとした冷気を放っているようだった。

 そう意識してみると、洞窟全体が肌寒く思えた。

 

 

「勇者コーイチ、構えてください」

 

 

 一本道を進んでいるとリーナが宏壱に注意をする。

 宏壱も分かっていた。前方から人とは違う気配が接近していることに。

 

 淡く青色に光る通路の先から姿を見せたのは二足歩行する150cm台のアリだ。このダンジョン、バセットダンジョンの序盤に出てくる主な魔物、アントだ。

 黒光りする硬質そうな身体。細い2本の足と左右2本ずつ生えている4本の腕。ギチギチと鳴らされる顎が不気味さを増幅させる。

 

 

「レベル6ですね。私は手を出しませんから、一人で倒してみせてください」

 

「……(訓練時もそうだが、やっぱりリーナさんはスパルタだな、ホント)」

 

 

 赤いフルフェイスの兜を取り外し、リーナは赤縁の眼鏡を掛けていた。“鑑定眼鏡”という魔道具だ。

 本来、魔物のステータスやアイテムの情報を見るには鑑定というスキルが必要だ。これは本職の鑑定士か盗賊が得るもので、冒険者や騎士では身に付けることは難しい。

 しかし、“鑑定眼鏡”を掛けると、魔物のスキル以下を除くステータスやアイテムの情報を読み取ることができるようになるのだ。

 

 アントとの距離は10m。未だ宏壱達に気付いている素振りはない。何かを周囲を探りながら徐々に距離を詰めている。

 

 

「(出方を見る、何てまどろっこしいことをする気はない。後も戦闘が控えてるんだ。速攻で決める。先手必勝だ!)っ!」

 

 

 宏壱は脳内で幾通りもの戦闘を瞬時にシミュレーションして最適なものを導きだし、駆け出す。

 

 今の宏壱では10mの距離を一足で詰めることはできない。しかし、既に5mの距離を二歩で潰していた。

 そこで漸くアントは自分に接近する敵に気付いて顔を向ける。

 

 

「遅いっ!」

 

 

 そこから更に二歩でアントとの距離を潰した宏壱は、左膝を突き出して飛び掛かり膝蹴りをアントの腹部に叩き込む。

 

 

 〔ッ!!?〕

 

 

 くの字に身体を折るアント。

 宏壱は止まらない。着地と同時に左足を軸に回転、アントの首に宏壱の右手に持つグレートソードが振るわれた。

 

 ザンッ!

 

 頭と胴を繋ぐ僅かな隙間にある関節をグレートソードが通過した。

 

 ゴトッ。

 

 と重い音を響かせてアントの頭部が地面に落ちて転がる。

 残された身体は倒れ行く過程で光の粒子となって世界に溶け込んだ。それは転がった頭部も同様だった。

 

 あとに残ったのはアントの足1本と白色透明の親指サイズの結晶体、“魔石”だけだった。

 

 

「お見事です」

 

 

 パチパチと拍手をしながらリーナが宏壱に近付く。

 

 

「足……ですよね?」

 

「え? ああ、勿論です。魔物からは基本一つしか部位が取れません。“魔石”と部位一つで討伐の証となります。顎がでる確率は足より低いです。地道に狩っていきましょう」

 

「そう、ですね(これは長期戦だな。気張って行きますか!)」

 

 

 勇者全員に支給されているアイテムポーチ(最大50種の物が入る魔道具。サイズは関係ない上に、1種の物はほぼ無制限に入る)にアントの足と“魔石”を収納して探索を再開する。

 

 ◇

 

 そこは広い空間だった。バセット第2ダンジョン5階層にある。

 宏壱は視界に映る十数体のアントを前に直剣、グレートソードを構えていた。

 

 

「シッ!」

 

 

 鋭い裂帛の呼気と共に放たれたグレートソードがアントの胴に深く食い込む。

 

 

「らぁっ!」

 

 

 グレートソードが食い込んだ状態で振り抜き、横から襲い掛かってきたアントにぶつけて吹き飛ばした。

 追撃を掛けることはせず、しゃがみ込む。すると頭上で4本の腕が通過した。

 宏壱は低い姿勢のまま右足を蹴り上げる。

 

 

 〔ギエッ!?〕

 

 

 下顎を蹴り上げられたアントは、思わぬ奇襲に悲鳴を上げる。

 

 

「っ!」

 

 

 そのまま足を引いて、腰を引いて、地面に付けた手を引く。全身で縮むようなイメージで、直後一気に伸ばす。

 バネのように伸びきった勢いで下顎を蹴り上げたアントを両足で蹴り飛ばし、着地。それと同時に別のアントに斬り掛かる。

 

 

「やはり、凄まじいな。ステータスでは私の方が圧倒的優位にいるというのに……」

 

 

 そんな宏壱を眺めながらリーナは、自分に迫るアントの額にデコピンを打つ。

 

 パンッ!

 

 軽い破裂音を鳴らせてアントの頭部が弾けた。彼女からすればこのダンジョンは経験値の足しにもならない上、片手間で倒せるほどにレベル差があった。

 

 そうして迫り来るアントを片付けながら、リーナは宏壱の動きを観察する。

 複数のアントの中心に彼はいる。その光景はまさに砂糖に群がるアリだ。

 

 ここは5層の魔物溜まりという場所だ。開けた空間で魔物が集まる場所。

 ダンジョンにはそういった特殊な場所がある。全てではないにしろ、この階層のアントが多く集まってくる。

 今もリーナの視界の端で新たなアントが通路から姿を見せた。

 

 

「はっ!」

 

 

 裂帛の気合いで放たれた回し蹴りが3匹のアントを吹き飛ばす。

 ここに集まるアントのレベルは7が5体、8が2体、9が1体、10が6体、13が1体だ。

 

 宏壱の今のレベルは10、一撃で倒すには心許ない。現に吹き飛ばされて倒れていたアントが起き上がり、宏壱包囲網に加わる。

 

 

「ぜあっ!」

 

 

 強烈な掌底が放たれ、2体のアントが吹き飛び光の粒子となって消えた。HPが尽きたのだ。

 

 

「この姿を見れば誰も侮ることなどないだろうに」

 

 

 深い深い溜め息がリーナの口から溢れる。

 このダンジョンに入って2時間、リーナはアントの討伐を完全に宏壱に任せていた。

 目的はアントの顎ではあるが、宏壱のレベル上げも目的の一つなのだ。

 

 だからこそここに来るまで出てくるアントを全て宏壱が処理した。

 聖剣、魔剣を持たない勇者。落ちこぼれ。役立たず。そう陰で言われているらしいが、今の彼にそんな雰囲気はない。

 瓶底眼鏡は相変わらずだが、動き回る彼の前髪は煽られ、素顔がさらけ出されている。

 

 鋭い眼孔で目前の敵を見据え、的確な方法で、最小限の動作で屠る。

 その戦い様は歴戦の戦士そのものだ。

 

 

「しっ!」

 

 

 下段に突きを放ち、的確に足の根本の関節を貫き断ち斬る。

 支えをなくし、崩れ落ちるアントに二発蹴りを叩き込む。光の粒子となるのを確認する間もなく、宏壱は掴み掛かってきたアントの腕の間合いから外に逃げ、一歩踏み込んで一閃。首と胴を断つ。

 

 アントの弱点は身体を繋ぐ関節だ。微妙な隙間を通過させればその関節を断ち斬れる。

 宏壱は最初にそれに気付いた。

 これができればアントよりレベルが低くても一撃で倒せる。だが、相手も動いているし、ステータス面では劣っているため、まず当てることはできない。

 

 

「それを難なくやってのけますか、貴方は」

 

 

 新たに入り込んできたレベル12のアントの頭と胴を上手く切り離している宏壱を見て、リーナは苦笑いを浮かべる。

 

 振るわれたアントの腕の根本の関節を斬り、後ろ回し蹴りで吹き飛ばし、飛び掛かってきたアントの頭を斬り離し、四方から迫るアントの腕を流麗に躱す。

 

 

「はぁっ!」

 

 

 アントの身長に個体差は殆んどない。宏壱はそれをいいことに、アントの首の位置でグレートソードを固定して回転した。

 その際にグレートソードが薄く深紅の光を纏う。

 深紅の残光が宏壱の周囲にラインを引く。それは、全てのアントの頭と胴の間を的確に通過していた。

 

 

「あれは【回転斬り】か!」

 

 

 リーナが驚愕に目を見開く。

【回転斬り】とは剣術スキルの一つだ。剣を水平にして独楽のようにその場で一回転する。乱戦向きのスキルだ。

 普通に回転して斬ることはできる。ただ、スキル発動と比べると威力が落ちるのだ。

 

 そして今宏壱が放った回転斬りは【回転斬り】だった。

 スキルは自然に覚えるものではない。誰かに師事を仰いで授かるか、指南書を読み取り己で鍛練を積み得られるものだ。

 しかし、リーナには宏壱に【回転斬り】を教えた覚えがなかった。

 リーナが騎士隊の仕事でいない時に王城にある図書室に行っている。リーナは宏壱からそう聞いたことがある。

 そこにはスキルに関する指南書や魔法の記された魔導書、歴史書、魔物の生体が記された文献、御伽噺等々が保管されている。

 

 

「……そこで学びましたか」

 

 

 リーナは宏壱が【回転斬り】を使えた理由を察した。習得に一月(ひとつき)は掛かるスキルを、たった一週間で自分のものにした宏壱に驚きが隠せない。

 聖剣や魔剣がなくても勇者は勇者だ。取得する経験値がやはり自分達とは違うのだろう。そう納得することにした。

 

 

「ん?」

 

「いえ、……終わりですね」

 

 

 さっきの【回転斬り】でアントは全て倒した。勿論、時間が経てばまた集まってくるだろう。

 その前に“魔石”とアントの部位の回収を行う。

 

 

「顎も揃ったし、戻りましょう」

 

「そうですね。レベルも上がった筈ですし、もう意味はないでしょう」

 

 

 宏壱とリーナはそう話し合って部位の回収を終えると、来た道を戻っていく。

 結構な数を狩ったからか、アントの気配がない。

 

 

「どれ程上がりましたか?」

 

 

 そうリーナが宏壱に問うのはレベルのことだ。

 ここまで戦い通しだった。レベルが上がっていることは間違いない。

 

 

「さっき14になりました」

 

「ステータスを見ても?」

 

「構いませんよ」

 

 

 宏壱はリーナにも見えるようにステータスを公開して眼前に展開する。

 

 ◇◆◇

 

 Lv14 名前:コウイチ・ヤマグチ(♂)

 

 年齢:16

 

 種族:人族

 

 HP:511

 

 MP:349

 

 SP:286

 

 STR:423(+158)

 

 DEF:411(+2000)

 

 INT:275

 

 AGL:522(+200)

 

 DEX:258

 

 MND:452(+2000)

 

 LUK:153

 

 ◇◆◇

 

 そう表示された。

 

 

「上昇値が凄まじいですね」

 

「え? そうですか?」

 

「はい、元々勇者コーイチの地力は並外れていましたが、現段階でLUKを除いて全て200を超えています。これは凄いです。私がレベル14の時は150前後だったと思いますよ」

 

「そうなんですか……」

 

「そうなんです」

 

 

 宏壱の気のない返事に鸚鵡返しして、リーナはくすくすと笑いを溢す。

 

 

「リーナさんはよく笑いますね」

 

「あ……気に障りましたか?」

 

 

 宏壱の言葉に不安そうに聞くリーナ。それに「いえ」と頭を横に振って宏壱は……。

 

 

「何時もの凛とした姿もいいですけど、そうして笑っていると可愛らしさが出てて、凄く良いです」

 

「なぁっ!?」

 

 

 宏壱の言葉に不安に染まっていた顔が一転、真っ赤に染まる。

 

 

「な、なななっ、な何をとちゅじぇんっ! こんな大きい女を捕まえてっ!」

 

「……」

 

 

 慌てるリーナににやにやといやらしい笑みを浮かべる宏壱。リーナの慌てる姿を見て楽しんでいるのだ。

 だが「あわわわわっ」とパニックになっているリーナは気付かない。

 

 こうして宏壱の初ダンジョン探索は幕を閉じた。


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