半年以上時間を空けてしまいましたが、復活です。
三巻突入、よろしくお願いします。
ショッピングモール『レゾナンス』。
地元において、ここに無ければここら一帯全てにない、とまで言われる大規模なショッピングモールだ。
その駅の改札口で時間を気にしつつ待つ。
すると、時間の15分前に彼女は現れた。
「早いね…」
「そっちこそ。まだ15分はあるぞ?」
「楽し…コホン、待たせたら…悪いかなって…」
「こっちもそう考えて早めに来た。じゃあ、少し早いが行くか…簪」
「うん」
簪に誘われての買い物に来ていた。
その物陰には………。
「いい雰囲気ね……」
「かんちゃん、がんばれー」
こっそりとのぞき込む布仏姉妹。そして、
「ブツブツ…ブツブツ…ブツブツ…」
何かしらの言語を呟きながら、睨みつけるかのように2人を目線で追う会長がいた。
「ほら、呪詛吐いてないで追いますよ」
「分かってるわ……手を出したらコロス」
「っ!?……なんか今、ゾッとした」
「風邪?」
「いや、違うと思うけど……」
臨海学校まであと1週間なのに、風邪なんて引いてられない。
「ところで今日の目当ては?」
「まずは…ア〇メイトかな」
同室ってこともあり、簪がアニメとか特撮好きなのは知ってる。
「了解。えっと、こっちか」
そうやって曲がり角を曲がろうとした時、
「ん?」
「どうしたの?」
「いや、ちょっと…変な感じが…」
気のせいかな、と言ってまた歩き出す。
セシリア・オルコットはその日、特に予定も無く過ごしていた。敢えて予定とするなら、間近に迫った臨海学校の準備を早めにすることと、今日帰ってくるという想い人を待つくらいだった。
「あら鈴さん、お出かけですか?」
彼女を見つけたのも偶々だった。荷造りが一段落して外の空気でも吸おうかと外に出てばったり、という感じだった。
「あぁ、セシリアじゃない……そうね、ちょっと出かけてくるわ」
「何かありまして?」
彼女の纏うオーラは明らかに不機嫌、それを感じさせるものだった。
「弾って、地元の一夏と私の友達から連絡あってね、一夏が今レゾナンスにいるって」
「まぁ!一夏さん帰ってらっしゃったのですね!」
何処に行ってたかは定かではないが、遠くに行っていたという。
しかし、それだけでここまで不機嫌になるだろうか?
その疑問を解消するように、目の前の彼女は、片手に握っていた携帯の画面を向ける。
「えぇ。で、その連絡がね『女』と『2人』でいるらしいのよ」
「……鈴さん、私も付いて行ってよろしくて?」
そこに写っていたのは、後ろ姿ではあるが横に話しかけ、横顔が見えている一夏と、金髪の女性が腕を組んでいる姿だった。
篠ノ之箒は困惑していた。
「えっと、織斑先生」
「今はプライベートだ。いつも通りでいいぞ」
「…では、千冬さん。外に出るのは良いんですが何故私まで?」
「いつまでもウジウジしてるから、私が頼んだのよ」
そう答えたのは瑠璃。日傘を差しながら後ろを付いて来ている。
「連れ出そうと思って織斑先生に聞いたら、引率として来るって」
「上からの指示もあってな。篠ノ之の人間を外に出すのは危険、それも2人もとなると尚更な」
「なので、織斑先生の他に追加の引率として私も来たんです!」
なるほど…って、そうではなく!
「何故外に連れ出したか、でしょう?」
「そうだ。私はウジウジしてなど」
「はいはい、目的地着いたら教えてあげますよ」
「……ところで何処に行くんだ?」
「レゾナンスよ」
感想、アドバイスお待ちしております。
久しぶりに書くと簪の口調が………。