インフィニット・ストラトス 白き流星   作:朱羽総長

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お久しぶりです。
春休みだー、と羽を伸ばして溜めてたGレコを見てました。
もう面白すぎです、モンテーロのプラモ買っちゃいましたw
流石にこの小説にGセルフは無理かなぁ…。

あ、今回ある人がキャラ崩壊という暴走してますのでご注意を。



デート?

 

空は快晴。

只今、8時45分。

俺は学園前に居た。

 

(デート、ねぇ)

 

 

前日、会長から拒否権なしの笑顔で誘われたデート。

前世は覚えてないけど、この人生では初のデートなのに、何故か恐怖と不安しかない。

 

 

「お待たせ」

 

「あっ、いえこっちも今来た……」

 

 

後ろから声をかけてきた会長に定番のセリフを言いながら振り返ると、言葉が出なくなった。

 

やってきた会長は、鮮やかな白と水色のワンピースと同じ色合いのつばの広い帽子を被っていた。

 

 

「なに?見惚れちゃった?」

 

「なんというか………」

 

「なんというか?」

 

 

 

 

「お嬢様みたいですね」

 

「一応、本物のお嬢様よ!?」

 

 

いや、ほんとイメージと違い過ぎて。

どちらかというと、簪のイメージ。

 

 

「ほんと、失礼しちゃうわね。そこは似合わなくても似合うって言っておくのよ」

 

「い、いえ、イメージと違っただけで似合ってますよ!会長くらい綺麗だと、似合わない服を探すほうが難しいんじゃないんですか?」

 

 

怒らせたと思い焦って本心を吐露してしまった。

って、あれ?様子が。

 

 

「えっと…顔赤いですけど」

 

「なんでもないわよ」

(仕事柄、お世辞じゃないのが分かってしまうのよね)

 

「怒らせたならすいません!」

 

「違うわよ、もう…」

 

 

そう言ってこちらに背を向けながら、帽子で隠した顔だけこちらを振り向いて

 

 

「ホントに女心分からないんだから」

 

「!!」

 

 

―――『女心、わからないのね』―――

 

 

そう言われた瞬間、別の女性のビジョンが浮かんでいた。

なんだ、この女性をどこかで、見たことが…あるような、ないような。

 

 

「行くわよ、結人君」

 

「あっ、はい!」

 

 

会長の声にハッとして急いで後を追う。

今はひとまずこのデート(?)に集中しよう。

 

 

「あっ、それと今日は名前で呼ぶこと。敬語も禁止!命令よ」

 

「えっ!?わかりました」

 

「敬語!」

 

「…わかったよ」

 

「よろしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何の用で、ここに呼んだの?」

 

 

私、更識 簪は地下3階の隠し整備室―その5―に瑠璃に呼ばれて来ていた。

 

 

「ちょっとね」

 

 

これ、と差し出されたのは大きめのタブレット。

再生すると宇宙空間が映しだされた。

 

 

「こ、これ…は!!」

 

「はいはい、興奮しない。アニメみたいだからって」

 

 

いけない、ちょっと取り乱した。

けど、リアルな宇宙空間に歪な戦闘機みたいな機械がビームを撃ったり、変型したりして、あっ、ミサイルまで。爪が伸びた!?

 

 

「それ、結人が実際に遭遇した敵の映像よ」

 

「えっ、…じゃあこれ、IS?」

 

確かに人型になるし、ISのような動きも所々あるけど…。

 

 

「人間が乗ってたら無理な動き、でしょ?」

 

「うん。それに、細かいビットの操作をしながら…こんな機動するなんて、無理」

 

 

脳の処理が追いつかないし、仮に追いつける人がいたとしてそれは…。

 

 

「その機体は無人機よ。母さん以外の誰かのね」

 

「えっ、無人機って、そんなこと」

 

「前に学園を襲った組織。もしくは、また別の…」

 

 

私へと大きめのファイルを投げ渡してくる。開くとそこには、人型のロボットの絵がたくさん書かれていた。

 

 

「狙われるかもしれないあなたのために、打鉄弐式に変わる新たな機体を特別サービスで造ってあげる。欲しい装備と性能を教えなさい」

 

 

 

 

 

向かった先は都内の海沿いに面した地区だった。ここら辺はあまり来たことないけど、有名なテレビ局があるんだったかな?

 

 

「あ、これ美味しそうね。結人くんもいる?」

 

「いやまだ腹減ってないし」

 

「すいませーん、ホットドッグ二つ下さい」

 

「聞けよ!?」

 

 

なにかのイベントなのか出店が出ており色々と物色してまわってた。

これじゃあ本当にデートだ。

 

 

「あっ、美味い」

 

「ほんと。当たりね」

 

 

ホットドッグを食べながら歩く。

しかし、さっきから周りの視線が…。

会長…じゃなかった。楯無さんには羨望と好意的な目、俺には嫉妬と憎しみの目が向けられてる。意外にも女性が四割だけども。

 

 

「ところで、どこ目指してるんだ」

 

「もう少しよ」

 

 

そう言われてもここらへん来ないしなぁ。

そもそも何をするのかもわからないし。

 

 

「着いたわ」

 

 

ちょうどホットドッグを食べ終えると、目的地についたようだ。

 

 

『雨宮製薬会社』

 

 

「ここは…?それなりに大きいビルだけど、何故に製薬会社…?」

 

「さぁ、行くわよ」

 

 

スタスタと先を行く。急いで追いかけるが、建物の中を見ても普通の会社だ。

 

 

「はい、これ。首から下げておいて」

 

 

渡されたのは通行証のような物。

けど、このカードのマークを最近まで見たような。

 

 

「…あっ!」

 

 

そっか、ここってもしかして。

 

とりあえず着いていき、2階へと上がるとそこは製薬会社などではなかった。

スーツを着てる人は少なく、ほとんどがジャージのような整備服を着ている。

ほのかに臭うオイル臭もほんの2、3日前だというのに懐かしい。

 

 

「やっぱり…」

 

「ようこそ、ファクトリー日本支部へ」

 

 

声に振り向くと1人の女性が立っていた。

見た目は30代前半の鮮やかな栗色の長い髪をしていた。

 

 

「マリアさん、今日はお願いします」

 

「はい、社長からも聞いてますので準備は出来てます」

 

 

なんか2人して話が進んでるけど何するの?

 

 

「いい加減何をするか教えて欲しいんだけど」

 

「あれ、言ってなかったかしら。特訓よ」

 

「…はっ?いやいや、私闘は禁止って」

 

「校外に出ちゃえば関係ないわよ」

 

「無茶苦茶だ、この人!?」

 

 

確かにアメリカのファクトリーにも訓練場は室内にあったけど。

というか、この流れだと。

 

 

「私が相手よ。全力で来なさい。貴方には、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――あの銀髪をボコボコにしてもらわないと。

 

 

 

 

 

 

 

このシスコン、私怨しかない!?




簪の新型
簪の打鉄はコア以外大破、修復不可能レベル

次の次からタッグマッチに入ります。
簪の新型は色々なガンダム作品の装備を載せた機体になるかと。
感想、アドバイス頂けたらありがたいです。

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