今回、短いです。
とても短いです。
「…これは、何なんでしょうか?」
「ん?見ての通りよ」
現在、生徒会室に呼ばれたため行ってみると楯無さんに一枚の紙を渡された。
そこには、
『任命状
一年一組 橘 結人を生徒会会長補佐に任命します』
と書かれていた。
「いや、何故に!?」
「うーんとね、まずここの生徒会は会長が役員を自由に決めていいのよ」
椅子に座りながらクルクルと回りながら楯無さんは続ける。
「で、会長は倒した人が次の会長って決まりがあるんだけど、ほら、あの試合」
「あぁ、あれですか」
いつぞやのこの人との一騎討ちが思い出される。ってか、あの後20時間寝てたんだよなぁ。
「あれ、試合的には私の勝ちなんだけど、最後の攻撃でシールドエネルギーを削りきられちゃって個人的には敗けなのよね」
「それで、何故?」
「ある意味勝ちで、ある意味負けっていう変な感じだから、副会長より上で会長より下の補佐に突っ込んでみました♪」
みました♪じゃねぇよ!って叫びたかったけど、我慢した。
部屋を見渡すと、今は俺達二人の他に苦笑してる簪しかいなかった。
目を覚ましてから、簪から仲直りしたことを聞き、これからは『さん』はいらないと言われたから呼び捨てでいる。
「あ、簪ちゃんは副会長だから」
「よろしく、ね」
「はぁ、どうせ断れないんですよね?理事長のサインまで書かれてるし」
おとなしく諦めることにした。
「よろしい!あー、なんか思い出したら悔しくなってきた。ワンオフ使えたら余裕だったのに」
「楯無さん、使えるんですか?」
「使えるよ。けどね」
「駄目です」
生徒会室の入り口のほうから、声が聞こえた。そちらを向くと、メガネをかけた恐らく三年生がいた。
綺麗な人だった。
「あぁ、紹介するわ。三年で書記の布仏虚ちゃん」
「布仏 虚です。お嬢様共々よろしくお願いします」
「あ、どうも」
(お嬢様…?)
ちょっと疑問だったが、ひとまず流すことにした。
「お嬢様、あなたのワンオフ『金氷花』は、学園内ならびに試合では使用禁止です」
「わかってるわよ。あれの危険性は知ってるし。それとその名前嫌いなのよね」
「えっと、ちょっと気になったんですけどどんなワンオフなんですか?あ、答えられないならいいんですけど」
知ってるのが、一夏と自分のだけだから他のには興味が沸いた。
「詳しくは教えられないんだけど、橙赤色と水色で綺麗よ」
「使ったあとは、周囲に草一本も生えません」
「どんなの!?」
綺麗で草一本生えない状況作るって、想像しにくいんだけど。
「ついでに、対人で使えば相手は死にます」
「うわ、危険すぎる!」
そんな会話してると、チャイムが聞こえてきた。
「ヤバい、朝のHR忘れてた!すいません、先失礼します!」
急いで生徒会室を出る。
「それでお嬢様、例の…」
(あれ?あの人達、HRは…?ってそんなこと考えてる場合じゃない)
よし、間に合った。
ドアに手をかけ、開けようとした。
「「「「「「キャァァァァァァァァァァァァ!」」」」」」
ピシッ、パリンッ!
「ざくっ!?」
…何が起こったか説明しよう。
突然、女子の歓喜の叫びが聞こえたと同時に、ドアのガラスが割れて破片が額に刺さった。
「あぁ、ドアが……って、橘くん大丈夫ですかぁ!?」
あ、山田先生の声が、聞こえ…
そこで、意識は途切れた。
あ、前の話で三巻終わったら直すとか言ってましたけど今作ってるので二巻途中で新しく直したのを入れますので。
感想、アドバイスいただければありがたいです。