OP『GATE それは暁のように』
零斗たちがイタリカの街を出てから三日経ち、太陽が真上に上がった頃にはアルヌスの丘の基地が見える場所にまで来ていた。自衛隊が乗っている装甲車からその基地を見ていたピニャ、ボーゼス、ハミルトンはアルヌスの丘のあまりの変貌に驚きを隠せないでいた。今、アルヌス基地では先日『ウロボロス』に襲撃されたために作業用MS『デスペラード』、『作業用ガンタンク』、『作業用ザク』、『コロニーフラッグ』。作業用に改良されたKMF『グラスゴー』、『サマセット』などの機動兵器を使用し木材や機材の運搬、破壊された箇所の修復、木々の伐採などを行っていた。
ピニャ「な、何だあの鉄の巨人たちは・・・・」
レレイ「あれはMSやKMFと呼ばれる兵器の一種。あれらは人が乗ることで動くことが可能」
ハミルトン「あ、あれには人が乗っているのですか!?」
レレイ「そう。そしてあれらの兵器は既に彼らの世界で大量に造られている」
ボーゼス「あ、有り得ませんわ・・・・」
レレイから話された衝撃の事実にピニャたちは顔を青ざめながら体を震わせていた。もしレレイの話が本当なのだとしたら帝国は例え他国と協力して自衛隊と戦ったとしても帝国が勝てる姿を想像することが出来なかった。
ピニャ「何故、彼らは帝国に攻め込んできたのだ」
ピニャはそんな言葉をつい言ってしまった。確かにこんな圧倒的戦力を見せつけられたらそう思ってしまうのも仕方がないかもしれない。しかし、忘れてはいけない。
信長(ドリフ)「馬鹿かお前は?先に侵略しようとしたのはお前さんらの国だろうが。奴らは自衛のためにこの地に来たんだからな」
与一「ですよねー。ぶっちゃけ自衛隊の人たちも帝国の馬鹿な人達が攻めてこなければ何もしなかったんですもんねー」
ピニャの言葉を正論で切り捨てる信長と与一の言葉にピニャは反論することが出来なかった。ちなみに信長と与一が何故装甲車に乗っているのかと言うと、この間の戦いで豊久が重傷を負ってしまったために最初に乗ってきた馬車は豊久の治療で使っているのでエルフとオルミーヌを除いた他の連中はこうして他の所に乗せてもらっているのだった。
レレイ「帝国は古代龍の尾を踏んだ。こうなるのは必然」
ボーゼス「帝国が危機に瀕しているというのに、その言い草はなんですか!!」
レレイ「私は流浪の民、ルルドの一族。帝国とは関係ない。」
テュカ「はーい、私はエルフでーす!」
ロゥリィ「フッ…」
三人のまるで関係ない他人事のような表情と返答にボーゼスは奥歯を噛みしめて悔しがる。 彼女たちにとって帝国がどうなろうと関係の無いことである。ピニャは三人の様子を見て彼女たちにとって帝国など滅ぼうがどうなろうが関係ないと考えていることが感じ取れた。
ピニャ「(帝国は国を支配すれど…人の心までは支配できず…か…)」
ピニャがそんなことを考えている間にも装甲車は基地の中へ入り戦車やMW、MS、KMFなどの兵器が整備されている倉庫に到着し、ピニャたちはその整備されている兵器などに目を奪われ何も言葉が出なかった。その間に伊丹たち自衛隊の人達はイタリカでの出来事を報告しにいき、ピニャたちは別の自衛隊に案内され狭間陸将や紫、多種族平等主義国家の各代表たちと話し合いをするのだった。
一方、零斗たちはそんな話し合いなどに参加する必要も無いのでそれぞれが仮住まいしているテントへと戻って行った。
その時、零斗はスカサハとアルトリアと一緒にいたためにまた新しい女を連れていることに気づいた非リア充軍団と死の鬼ごっこをすることになってしまったのは言うまでもないだろう。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
零斗たちがアルヌス基地に戻ってから一週間。あちらの世界の報道陣を紫含む嵐獄島の権力者たちが黙らせた(脅迫など含む)おかげでマスゴミ連中も静かになっていた。その間零斗たち禍終素学園一同や異世界人の人たちは自衛隊と協力して基地を修復したり、現地人とコミュニケーションをとったり、炊き出しを手伝ったり、森で野生の鹿や鳥、食べられる魔物を狩りにいったりなど色々なことをして異世界を堪能していた。
その間にも自衛隊と多種族平等主義国家と嵐獄島、ピニャたちの話し合いも続いており、話し合いが終わると自衛隊と多種族平等主義国家、嵐獄島は同盟を結ぶことになりピニャもまた自衛隊や多種族平等主義国家、嵐獄島の力を理解したので和平をするために尽力を尽くすことを誓ったそうだ。
そして今日、零斗たちは元の世界へと帰ることになったのだがその前に紫から話があるとのことで門から少し離れたところで禍終素学園一同は朝の朝礼のように列ごとに並んでいた。
紫「はいそれじゃあ皆さんに帰る前に話したいことがあるのでよく聞きなさいよ」
銀時「いよいよ職員の給料アップですかコノヤロー。ありがとうございますBBA学園長」
桂「何をバカなことを言ってるんだ銀時。もちろんカツラップを校歌にするんですよねBBA学園長」
辰馬「ヅラも金時も何を言うちょるか。無論旧校舎に遊郭を建てる計画についてじゃよなBBA学園長」
紫「とりあえずそこのバカ三人の今月の給料は5000円にして志村弟くんの眼鏡を壊すわ」
新八「いや、なんでだァァァァァ!?なんで僕の眼鏡が壊されなくちゃいけないんだよ!?」
神楽「うるさいアル新八」
妙「新ちゃん。学園長が真面目に話をしているんだから静かにしなさい」
新八「いや、何で僕が悪いみたいになってるんですか!?」
新八がそう叫ぶが周りのみんなが『静かにしろよ新八』と言う目で見てきたので新八は泣く泣く黙るのだった。
紫「じゃあ話を続けるわね。私達はこれから帰ることになっているのはみんな知ってるわね?」
紫が確認するように全員に尋ねると全員肯定の意志を示すように頷いた。
紫「それでその事を自衛隊の人達と話している時にこちらの世界に来た人達が、私たちの世界に興味を持ったみたいで学園に一時在籍したり島で働きに来ることが決まりました!!」
トーリ「学園長!それはつまり新たなオパーイを学園でも拝めるという事だよな!!」
学園の変態共『『『なんだとぉ!?それはなんと素晴らしいことではないか!!』』』
トーリの言葉に反応した学園の変態たちのテンションは天元突破するほど高ぶっていた。それも仕方ないことであろう。学園にも多くの美人、美少女がいるがそれに負けず劣らずの美人、美少女たちが異世界にもいることは既に全員知っていることなのでこれには変態の皆さん大歓喜である。
紫「誰が来るかまでは島に着いてからの、お楽しみ♪じゃあ伝えたいことは以上だからこのまま帰りましょう」
紫がそう言うと次々と門を通るのだった。学生たちの後ろの方では伊丹たち第三偵察隊とテュカたちエルフ族、レレイを含む一部のコダ村住人、ロウリィ、ピニャ、ハミルトン、ボーゼスたち現地人。南雲ハジメ一行、サトゥー・ペンドラゴン一行、カズマ一行そして貿易を行うためにやってきたジュラ・テンペスト連邦国やブリュンヒルド公国などの多種族平等主義国家の商人などが門へと向かっていた。
栗林「隊長、どうして私たちまで嵐獄島に行くことになったんですか?」
伊丹「仕方ないよ。テュカたち現地人を一時的に嵐獄島で預かることになったんだから、その護衛しなきゃいけないんだから」
黒川「私たちの護衛なんて必要ないのでは?」
富田「我々よりも明らかに強いですからね。少なくともイタリカで戦った人達はですが」
伊丹「その認識で合ってるぞ富田。基本的にあの島の住人の殆どは戦争みたいな血なまぐさい経験があるからね」
桑原「つまり隊長も軍に入る前にそのような経験を?」
伊丹「まぁ学園の授業の一つとして無理やり連れてかれて狩りに行ったぐらいだよ」
伊丹は学生だった頃、授業の一環として強制的に狩りに参加させられ何度も命の危機を感じたのは遠い思い出でそれを思い出したのか伊丹の目から光が消えていた。
上司からの命令とはいえ、まさか嵐獄島に正月などの休み以外で戻ることになるとは伊丹も思いもしなかったが命令は命令なので、その言葉に従ってゆっくりと過ごそうと考えていた。
そして異世界人の者達もそれぞれの考えを持って嵐獄島へと行くのだった。
これから先、新たな仲間が増えたことによって面白おかしい日常が始まるのか、はたまた今回のような大事件に巻き込まれるのかは神も仏も悪魔すら知るよしのないことである。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
───────2つの世界を繋いだものを後に、人々は『GATE』と呼んだ。
何故『GATE』が現れたのかは未だ解明されていない謎の一つだが、一説によると異界の神々が暇潰しとして2つの世界を繋いだなどと言われているがそれも定かではない。しかし、今現在分かっていることはこの『GATE』という存在は争いや新たな出会いを呼びよせる存在だというのは変えられない事実だろう。
有頂天「はい、これでGATE編は一旦終わりになります。正直予定とは違った感じなのでこれから先挽回しようと思います!!」
零斗「それはいけどこれからの話はどうするのか決まってるのか?」
有頂天「大晦日にちなんだ話を次は書こうと思ってます」
零斗「まぁ流石にクリスマスは去年やったから同じようにやる訳にはいかないしな」
有頂天「とりあえずここで参戦作品の応募を一旦終わらせてもらいます。数多くの応募ありがとうございました!」
零斗「何作品出せるかは分かりませんが出せる限りは出すよう努力致します」
有頂天「それではこれからも『禍終素学園の日常』をよろしくお願いします!!」
ED『ぷりずむコミュニュケート』