禍終素学園の混沌な日常   作:有頂天皇帝

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今回は半分位説明が入ってます

OP『GATE それは暁のように』


GATE編五話 束の間の休息

門が出現してから一週間が経っていた。

門へと軍勢が逃げ帰ったあと自衛隊が用意した簡単な施設にて怪我をしたものは治療を受け、それ以外の者達は自衛隊と一緒に避難した人に炊き出しを配ったり家族や友人と離れ離れになった人を一緒に探したりなど今自分にできることをしていた。

本来なら三日前には禍終素学園の全員は皇居から出て嵐獄島へと戻れるはずだったのだがマスコミが皇居の門前にて集まっているので出るに出れない状況なのだった。

 

零斗「うざいな」

 

鍵「本音を言うなよ。そんなこと言ったって何も変わんないからな」

 

明久「でも零斗の気持ち凄く分かる」

 

零斗たちは自衛隊が用意した簡易テントから出てそんなことを話していた。

零斗たちがマスコミをウザがっているのには理由がある。それというのも四日前にマスコミがまだ事件の傷が癒えていない被害者に対して『事件のことを詳しく話してくれませんか?』などといったことを無理やり聞こうとしたり禍終素学園で戦闘に参加した人達に敵を殺したことをどう思うかなどととてもじゃないが相手のことを全く考えずに自分たちがネタに出来ればいいとしか考えてないようなことばかり聞いてきた。

それで自衛隊もマスコミが入ってこないように規制しているのだ。

 

沖田「土方さん。あいつらうぜーんでぶっ飛ばしますか?」

 

土方「止めとけ。んなことしたら余計騒がしくなるだけだ」

 

紗夜「麒麟ちょっと視界のアレがウザいから撃ってもいいよね?」

 

麒麟「ダ、ダメですよ紗夜さん!!」

 

クレア・ユリス・ステラ『燃やす(わ)』

 

ハヤト・綾斗・一輝『やめて!?』

 

マスコミにいい加減嫌気がさした生徒達がチラホラ出てきて中には沖田たちのようにマスコミを蹴散らそうと考えるもの達まで出始めてきていた。勿論本当に蹴散らしたりしたらそれこそマスコミが好き勝手書くに決まっているのでそれを止めるのだった。

 

銀時「おいてめぇら。これから帰るからとっととテントの中に戻れ」

 

新八「帰るってどうやってですか?」

 

神楽「そうアルよとうとう頭の中糖分で埋まっちゃったアルか?」

 

銀時「酢昆布しか頭にねぇ奴に言われたくね────」

 

ゴシャッ(神楽が銀時の顔面を殴った音)

 

銀時「い、いいから言われた通りにテントの中に入れ」

 

『はぁ・・・・』

 

痛々しい顔をした銀時を見てとりあえず言われた通りそれぞれのテントへと移動するのだった。

 

零斗「よし明久お前が先に入れ」

 

明久「杉崎くん!君に決めた!!」

 

鍵「零斗ここはお前に任せた」

 

零斗たちはテントに何か仕掛けがされているんじゃないかと思い、それぞれ生贄として最初に入るように勧めるが中々入らないのであった。

 

銀時「いいから入れ」

 

零斗・明久・鍵「「「オゥッ!?」」」

 

中々入らない三人にイラついた銀時が蹴りを入れてテントの中へと無理やり入れるのだった。

そして三人はそのままテントの床─────

 

零斗・明久・鍵「「「へぶっ!?」」」

 

ではなく船の甲板に顔を打ち付けるのだった。

これは紫がテントにスキマを作ってテントから船の甲板まで繋げたことでマスコミに気づかれることなく移動出来たのであった。

 

霊夢「なんで顔から着地してんのよアンタ達」

 

零斗「いや、ちょっと事故っただけ・・」

 

妹紅「どう事故ったら顔を地面に打ち付けるんだよ」

 

明久「アレだよアレ。柔らかい布団に飛び込む疲れきった社会人の真似」

 

華扇「どんな真似ですか・・・・」

 

鍵「ま、まぁ細かいことは気にするなよ」

 

零斗たちは霊夢たちに顔を打ち付けている姿を見られたのを恥ずかしく思って誤魔化そうとしていた。

周りを見るとちゃんと着地できたようで零斗たちのように間抜けな格好をする者はいなかった。

 

紫「さ、色々あったけど今回の東京旅行はこれでおしまい。明日からまたいつも通りの授業をするわよ」

 

いつの間にか船の先頭部分に来ていた紫

が手をパンっと叩いてみんなの意識を向けさせ、今回の旅行終了を告げた。

それに対して生徒達はえぇーっと嫌な顔をしていた。やはり楽しい旅行の筈が侵略者との戦いやその後の後始末やらで旅行の殆どが潰れてしまってそこまで楽しめなかったのだからこの反応も仕方が無いだろう。

 

紫「はいはい、みんなの文句も分かってるわ。だから今度やる修学旅行は今回楽しめなかった分楽しめるように手配しておくわ」

 

紫がそう言うと『まぁそれならいいか』と諦めがついたようで生徒達は大人しく引き下がった。

 

紫「それじゃあみんな帰りましょうか」

 

紫はニコりと微笑みながらそう言い、船は嵐獄島へとむかうのだった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

禍終素学園教師生徒達が嵐獄島に戻ってから三週間。日本が門のことで問題になっているのとはまた別で問題があった。

南の森にて現れた謎の水晶生物。それによって南の森警備隊の四分の一が犠牲となりMSやKMFなども大半が半壊していた。

いつまた例の水晶生物が現れるかわからないので警備は通常よりも厳重にされ禍終素学園機動科や異能科の教師と生徒、軍からも人手不足として警備隊の手伝いをしていた。

そして紫たちこの島の権力者たちは日本の野党からの門が現れたことによる責任として賠償を求めるなどお門違いなことをほざいてきているのに対応していた。

野党は天人や天竜人などに対しては友好的というかゴマをすっているがイニシエーターや魔術師、亜人、悪魔、堕天使、天使などといった人間とは異なる種族のものを劣等種と蔑む者達を中心とした派閥で日本にも数は多くないが野党派の人間がいるのだ。

そもそも何故門が現れたのを紫たちが責任を取るようにいってくるのかと言うとそれは十年前の攘夷戦争に遡る。

十年前の地球にはKMFといった機動兵器は存在していたがカタクラフトや幻晶騎士は当時なかったし、軍に関してもギャラルホルンやヴァース火星騎士なども存在していなかったし、イニシエーターや亜人なども存在していなかった。

では何故今の世界では普通にいるのかというとそれは今回銀座に出現した門とは別の門が嵐獄島に出現したからだ。

今ではその門も地下深くにて封印されておりその場所に行けるのは紫など限られたものだけである。

最初に門を通ってきたのはエルフやドワーフなどといった亜人族とライヒアラ国の幻晶騎士を扱う騎操士などのファンタジー感溢れる者達で最初は動揺していたがあっさりと受け入れは行われた。

次に来たのはイニシエーターと名乗る少女たちとその少女たちをパートナーとしてガストレアなる化け物を狩る民警と別世界の東京の一般市民、ヴァース帝国と別世界の地球の軍。

イニシエーターたちは八意永琳が造ったワクチンのお陰でガストレア化することがなくなったのである。そしてそのイニシエーターの少女を害悪として虐待していた者達やヴァース帝国の火星騎士の身勝手な行動をするものは紫たちによって容赦なく島から追い出された。そのもの達が勝手な逆恨みでテロリストになっていたりする。

そして最後にやってきたのがギャラルホルンやザフト、ジオン、連邦軍などといったMSを扱う軍組織。

最後に門を通った後に門は機能を停止し、やってきた者達の世界とこの世界が融合し今の世界では本来存在しなかった大陸や国が出現したりあらゆる世界の歴史が混ざりあったり機動兵器の素材などになる鉱石などが発見されたり、世界各地にて魔獣や魔物が発見されるなど色々と世界で異変が起こり、世界は混乱していた。

その中でも嵐獄島は争いがなく資源も豊富だったため平穏を保っていた。

しかしそれをよく思わない者達が嵐獄島を手に入れようと侵略しにやって来てそれに対抗するために嵐獄島の住民と侵略者たちの敵対組織が手を組んで戦った。これが攘夷戦争の始まりである。

その戦争は一年と続いていたがこれ以上血を流すことをよしとしなかった各国の権力者たちは話し合いの場をとり、戦争は終わった。

その戦争の時、日本もまた戦火に巻き込まれた国の一つであるが日本は戦いの中、野党などといった一部の者が嵐獄島の情報を敵国に提供し 見逃してもらった。その情報提供によって本来死ぬ必要がなかったはずの人々まで死んでしまった。

紫は当初野党を全員惨たらしく殺し尽くそうとしていたがお登勢にそんなことをしても島のみんなが悲しむだけだと諭され、紫は島のみんなを大切にしているため悲しむ姿を見るのは嫌だったので殺すことを止めた。

戦争が終結したあとは日本のまともな大臣たちが土下座をしにきたことで紫の溜飲が少し下がり、一応は許した。

その後は日本の実権のほぼ全てを紫が握ることになり、それに納得がいくわけがない野党が今回のように度々いちゃもんをつけていた。

それに対しての対応の書類をまとめ、野党の連中を黙らせるのが現在の紫たちがやっていることだった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

───────ところで読書の皆さんには異世界系ラノベを読んだ時にこのような展開があることを知っているだろうか?

 

 

教室にいたらクラスメイト全員が異世界転移

 

 

通り魔に殺されて異世界で魔物に転生

 

 

トラックに引かれて転生

 

 

神様の手違いで殺されてお詫びにチート能力持って異世界転生

 

 

くじ引きで特賞を引いてチート能力を持って異世界へ

 

 

図書館で本を読んでいたら無理矢理勇者として異世界転移

 

 

ヤンデレストーカーに殺されてゴブリンに転生

 

 

サラリーマンが気づいたら貴族の八男として転生などと異世界系ラノベにはこのような様々な展開がある。

 

 

───────しかし、このような展開を誰が予想できるだろうか?

 

 

零斗「な」

 

銀時「な」

 

ルルーシュ「な」

 

士郎「な」

 

『なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

 

──────島にいる禍終素学園在校生と教師、卒業生全てが異世界の草原へと転移するなどと誰が予想できるだろうか?




有頂天「HUNTERHUNTER面白すぎワロタ」

零斗「小説書いてないで何してんだ」

有頂天「課題やらテスト勉強、それと同じくらいアニメやジュラシックワールド見てたら遅れました(๑>؂•̀๑)テヘペロ」

零斗「死ね。氏ねじゃなくて死ね」

有頂天「酷いっ!まぁそう言われても仕方ないけどね」

零斗「さて、くだらない話は置いといて次回予告に入るか」

有頂天「次回から舞台はいよいよ異世界!」

零斗「どんな展開になるのかはまだ秘密です!」

有頂天「次回からも読んでください!そして今私たちの後ろでスタンバっている人たちに出番はあるのか!?」

ディアヴロ(異世界魔王)「・・・・・・・・」

邪神ちゃん「・・・・・・・・・・」

シン「・・・・・・・・・・」

ED『ぷりずむコミュニュケート』

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