禍終素学園の混沌な日常   作:有頂天皇帝

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今回はプール編の後日談です


男はナースに夢を見る

零斗「うわっ何これ!」

 

プールの覗き事件から少したった休日に混沌寮の前にお登勢が持ってきた発泡スチロールの箱を開けた零斗が驚いて声をあげた。

発泡スチロールの中には大量の毛ガニが入っていたのだった。

 

お登勢「学園の支援者のお偉いさんたちから来たんだけどね。冷蔵庫に入りきらなくて腐っちまったんだよ。あんたら捨ててきてくんないかい?」

 

銀時「出来ることなら食べる方を手伝いたかったぜ。あ~あ、もったいねぇな」

 

新八「本当ですよね」

 

先にお登勢に頼まれていた銀時が傷んだ毛ガニを新八と一緒にまじまじと見ていた。

 

お登勢「ちょいっとあんたたち。間違っても食べようだなんて考えるんじゃないよ。カニはあたると相当酷いらしいからね」

 

お登勢がそう忠告すると銀時たちは嫌そうな顔をした。

 

銀時「いい加減にしろよババァ。いくら俺たちだからって腐ったものには手を出さねぇよ」

 

新八「あんまり僕たちをなめないでくださいよ」

 

零斗「俺たちにだってプライドってもんがあるんですよ」

 

お登勢「ならいいけどね・・・・・・」

 

こうして銀時たちはお登勢に頼まれて毛ガニを捨てにいった、ハズだった。

 

ピーポーピーポー

 

やはり、というかお登勢の悪い予感は当たっていた。

何故か男子寮の所に救急車が出勤し、救助隊が三人の男たちを運んでいった。

その三人は、紛れもなく零斗たちであった。三人は傷んだ毛ガニを捨てないで食べたようだった。

 

お登勢「だからやめとけって言ったのに・・・・・・・・・・」

 

お登勢が学園に戻りながら運ばれていく銀時たちを呆れながら見ていたが、

 

明久・霊夢・鍵「「「うごォォォォォォォォ!!」」」

 

何故かお登勢の近くで明久・霊夢・鍵の三人が腹を押さえて倒れていた。

 

明久「カ、カニに当たった!!」

 

鍵「きゅ、救急車呼んでくれぇぇぇ‼」

 

お登勢「あんたらいつの間に食ったんだい?」

 

お登勢は呆れながらも救急車に電話してあげるのだった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

ーーとある病室

 

その病室の窓際の隅のベッドで長谷川がタバコを吸いながら窓の外を見ていた。

 

長谷川「(ーーーどうしてこうなっちまったのかな俺は)」

 

長谷川は昨日起こったことを思い出していた。

昨日は久しぶりの給料を手に入れたことに喜んで一人酒を飲んだのだった。

酔っていたことが原因かもしれないが長谷川は用務員用の寮に戻る帰り道に白いロボットのようなものによって跳ねられた後、この病院のこの病室に入院していたのだった。

 

長谷川「まぁ今は大人しくたまの休みを平和にすごすとするか」

 

そう言って長谷川かベッドに寄り掛かったときだった。

 

新八「なーにが、腐る一歩手前がうまいだよ!完全に腐ってたじゃねーかよ!」

 

銀時「何でも人のせいにしてんじゃねーよ!自分の胃袋ぐらい自分で責任持ちやがれ!」

 

新八「テメーもな‼」

 

新八と銀時が互いに枕を投げながら言い争っていた。

 

零斗「全く。腐った毛ガニを食べるなんてバカなことをするもんだよ」

 

銀時「元はといえばテメーが『焼いたらいけるんじゃね?』とか言ったからダローが‼」

 

零斗「うるせー!しょうがないだろが!カニなんて正月にしか食えねーんだよ‼」

 

銀時と新八の戦いに零斗も枕を持って参戦してきた。

 

明久・霊夢「「看護婦さんおかわりー!!」」

 

鍵「お前らよくそんなに食えんな」

 

明久と霊夢は病院食を食べまくっていて、それを鍵はあきれたように見ていた。

 

長谷川「え、何でお前らが入院してるの?」

 

長谷川は銀時たちの存在に気づくと顔をひきつらせながらそう聞いた。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

長谷川「え?銀さんたちも入院してるの?」

 

銀時「そーだよ。あ~あ、腐った毛ガニなんて食うもんじゃないな」

 

霊夢「全くね」

 

零斗「それでも車に跳ねられた長谷川さんよりはましだよな」

 

鍵「俺たちもそういうことには気を付けた方がいいよな」

 

明久「そうだね」

 

長谷川「ってか何でみんなしておじさんの見舞い用のバナナ食ってんの?」

 

長谷川は勝手にバナナを食ってる零斗たちにツッコんだ。

 

零斗「果物が無償に食いたくなって」

 

霊夢「最近パンの耳しか食べてないのよ」

 

零斗と霊夢がそう返したときだった。

 

魔理紗「なんだよ霊夢。親友の私に内緒で良いもん食ったのかよ」

 

長谷川の隣のベッドから聞き覚えのある声が聞こえたのでそっちを見ると魔理紗が座っていたのだった。

 

霊夢「ゲッ、魔理紗何でここに」

 

魔理紗「オイ、ゲッってなんだよ。私もここに入院してんだよ」

 

鍵「道端に生えてるキノコでも食って腹壊したか?」

 

魔理紗「なぜわかった!?」

 

新八「本当に食ったのかよ!?」

 

鍵「冗談だったんだけどな・・・・・」

 

まさか魔理紗が道端に生えてるキノコを食ったことに新八は驚いてツッコんだ。

 

魔理紗「なんか学園を散歩してるときに赤と紫が混ざったような色をしたキノコを見つけてな。焼いてくったら腹壊した」

 

銀時「バカだろ、お前絶対バカだろ。そんな明らかに危険色なキノコ普通食わねぇだろ」

 

魔理紗「そこにキノコがあるなら私は食うのさ」

 

魔理紗がどや顔しながら言ったのでいらっときた霊夢と零斗は魔理紗に向かって長谷川の見舞いの果物を投げた。

魔理紗も負けじと枕を投げつけてきた。

さらに外れた果物と枕が銀時たちに当たり、争いはさらに悪化した。

 

長谷川「ちょっとぉぉぉぉぉ‼ここ病室なんだから静かにしてよぉぉぉぉぉ‼」

 

看護長「貴方たち静かにしなさい‼」

 

騒ぎすぎたために看護長がやって来て、怒られてしまった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

 

看護長に怒られた零斗たちは大人しくベッドに横になっていた。

しかしベッドに静かに過ごすのは退屈で仕方ないことだ。

しばらくの間そうやって静かにしていると病室の扉が開き、神楽・華扇・妹紅・知弦・ゼノヴィアが入ってきた。

 

神楽「銀ちゃん。新八大丈夫アルか?」

 

銀時「おうオメーら見舞いに来てくれたのか。早く俺に甘味をくれ」

 

新八「あんた医者に甘味控えるように言われてンだろうが」

 

華扇「霊夢も鍵も腐った毛ガニを食べるなんてなに考えているんですか?」

 

鍵「いや~生徒会の仕事で疲れて腹が減ってたからつい・・・・・・・」

 

霊夢「カニなんて滅多に食えないんだからしょうがないじゃない」

 

神楽たちが見舞いに来てくれたお陰で病室が賑やかになった。

 

ゼノヴィア「零斗、私が看病してやるぞ」

 

零斗「すごく不安を感じるけど何をするつもりなんだ?」

 

やけに自信満々なゼノヴィアに少しの不安を感じるが一応聞くことにした。

 

ゼノヴィア「フッフッフ、これを見ろ!」

 

そう言ってゼノヴィアが制服を脱ぐとそこにはナース服を着たゼノヴィアがいた。

 

明久・鍵「「ナースキターーーーーーー‼\(^_^)/」」

 

ナースに反応した明久と鍵が興奮すると華扇と妹紅がジトーッと二人を見た。

 

新八「銀さんやっぱりナースっていいですよね」

 

銀時「ナース服はな、七点の女が着ると十点満点になるんだよ」

 

神楽「マジでか。なら私が着れば・・・」

 

銀時・新八「「三点」」

 

神楽「それはどういう意味アルか?ゼロからのスタートか?」

 

霊夢「それよりなんであんたナースなんて着てきてるのよ?」

 

霊夢が少しイラつきながらゼノヴィアに聞くとゼノヴィアは腕を組ながら答えた。

 

ゼノヴィア「零斗の見舞いに行く前にリアス部長から男性の見舞いに行く時にはナース服を着るのが一番だと聞いたんだ」

 

明久「なにそれはじめて聞いた」

 

魔理紗「それを普通に着てくるなんてある意味スゴいぜ」

 

誇らしげにどや顔しているゼノヴィアに魔理紗は少しあきれていた。

 

明久「あれ?紅葉先輩はどこにいったかな?」

 

妹紅「え?さっきまで一緒にいたんだけど」

 

いつの間にか神楽たちと一緒に来てたはずの知弦がいなくなっていた。

するとまた病室の扉が開き、そっちを見るとそこには恥ずかしそうにナース服を着た知弦が顔を赤くして立っていた。

 

知弦「ど、どうかしら?似合ってる?」

 

零斗「に、似合ってると思います」

 

零斗は目の前にいるゼノヴィアと知弦のナース服姿を見て顔が赤くなっていた。

 

霊夢「・・・・・・・・・・・・」

 

華扇「止めなさい霊夢。無言で花瓶を投げようとするなんて」

 

霊夢が零斗に向かって花瓶を投げようとしているのを華扇が羽交い締めして止めた。

 

???「さっきからやかましいぞお前たち。病院の中ぐらい静かにできんのか」

 

???「騒ぎてーならよそでやれ」

 

そう言って入ってきたのは桂と土方だった。

 

銀時「ヅラ、とうとう頭がおかしいって医者に言われて入院か?」

 

零斗「マヨ方はマヨネーズのとりすぎで医者に注意を言われたか?」

 

桂「ヅラじゃない桂だ。俺はエリザベスの見舞いにきたんだ」

 

土方「誰がマヨ方だ三枚に下ろすぞ。俺は近藤さんの見舞いだ。ってかさっきからそこにいるだろうが」

 

確かに土方の言う通り、長谷川の向かいのベッドにエリザベスと近藤が見舞い用のバナナとリンゴを食っていた。

 

新八「いたんですか近藤さん。全然気が付きませんでした」

 

神楽「流石はストーカーアル。気配を消すなんてへそで茶を沸かすぐらい簡単なことアルな」

 

近藤「いや、さっきまで寝てて今起きたところだ」

 

鍵「あんなうるさい中よく寝れましたね」

 

近藤「ところでお前らは何でどうして入院してるんだ?」

 

銀時「ここにいる全員腹壊して入院してるんだよ」

 

近藤「何っ‼まさかお前たちもこのお妙さんの卵焼きを食って腹をこわしたのか!?」

 

そう言って近藤はベッドの横にあった黒焦げの塊〈ダークマター〉を銀時たちに見せてきた。

 

新八「いや全然違うんですけど!?つか何であんたが姉上の料理持ってるんですか‼」

 

近藤「二日ぐらい前にお妙さんに話しかけたらこれを口の中に入れられたんだ。気づいたらここにいた」

 

銀時「流石は志村姉の料理だな。ゴリラを一撃で気絶させるとは」

 

零斗「ポ○モンでいう一撃必殺の技みたいなやつだな」

 

妙の料理の威力を再確認した銀時たちはウンウンと頷いた。

 

桂「腐ったカニを食べたり、暗黒物質を食べたりして入院するとは貴様らそれでも侍か?」

 

零斗「一般人だ」

 

霊夢「巫女よ」

 

魔理紗「魔女だぜ」

 

桂「そんなことは些細な違いだ。とにかく俺が言いたいのは貴様らには注意力が足りないということだ」

 

桂「というわけで貴様らにはこれを食べてもらおう」

 

そう言って桂が持ってたビニール袋から出したのはタッパーで、その中には団子が入っていた。

零斗たちはそれを一本ずつ手にとって口の中に入れた。

 

零斗「うん。中はネバネバ」

 

明久「外はゴリゴリ」

 

近藤「甘すぎず辛すぎず」

 

土方「この謎の風味が・・・・・・」

 

全員『ンゴパッ!?』

 

その途端、団子を食べた零斗たちは顔を青くして気絶した。

 

ーーー零斗たちが目を覚ましたのは二日後で、退院は1週間後となった。




有頂天「コスプレには男の夢と希望が詰まってるってどこかの国の偉い人は言っていた」

霊夢「誰がよ」

華扇「知りませんよ」

有頂天「もし二人がナースとかのコスプレしたら零斗と鍵も堕ちるかもしれないよ?」

霊夢・華扇「「早くコスプレ衣装渡しなさい!」」

有頂天「早い!早すぎるよ君たち!?まぁいつか女性キャラのコスプレ大会みたいな話書いてみたい」

明久「それ完全に作者の欲望みたいなのだよね」

有頂天「さて次回の話ですが」

明久「スルーした!?」

有頂天「次回は銀魂のふんどし仮面の話です」

霊夢「変態はチリにかしてやるわ‼」

華扇「私は北○百烈拳をします‼」

明久「これ絶対女子が暴走する話でしょう!?」

有頂天「では次回もよろしくお願いします‼」

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