なんと!このSSに色が付きました!5人以上に評価してもらえたってことですよね!どんな評価でも今はとてもうれしいです。今後の活動の励みになります。
前回まぁ・・・あんなことになってしまったんので
ちょっと甘味を入れてみました。
今回はあまり物語に影響ないので気軽に読んでいただければ幸いです。
「フッた女に普通相談する?私だってまだ傷ついてはいるんだけどなぁ。」
「!…わりぃ。やっぱいいわ。忘れてくれ」
「ちょ、ちょと待って!嘘だから!私も聞いてあげるって言ったじゃん。」
帰ろうとした比企谷の腕を必死にとる。
これが未練か・・・・私が未練?比企谷に対して?ウケるw
とっさに手を出してしまったわけだが…やっぱり私は比企谷のことが好きだ。ここまで執着したものはないし、失いたくないと思えたものもない。
ここで別れちゃったら、もう出会えないとでも思っちゃったのかな私。
すっかり恋愛脳になっちゃって・・・これからは千佳のこと笑えないなぁ。
葉山君葉山君うるさい千佳のことを思いだす。千佳もこんな気持ちなのかな…
「あ、あの~お、折本さん?ちゃんと話すから、その…腕を離してもらえると嬉しいんですが…」
「あ…ごめん。」
「お、おう。」
おい、私。そこは「何照れてんの?キモいんだけどウケるw」とか軽くあしらうとこでしょ。
何素直に謝ってんの。あー!もう調子狂う!
そして、ずっと比企谷の腕つかんでたの?私。
あはは…いよいよ笑えなくなってきたよ。
「いいから話してよ。」
ちょっと不機嫌な感じになっちゃった。私だってなんで不機嫌なのか分からないから仕方ないよね。
「なんで不機嫌なんだよ…じゃ…よろしく頼む。」
再び私に頭を下げる比企谷。
「店員さーん!アイスコーヒーとピーチソーダください。」
「おい、人が頭下げてるのに何してんの。」
「私やっぱりこういうの苦手てさ…比企谷とは軽い気持ちで話したいんだ。今日のデートみたいにさ。」
「ふっ・・・そうだな。俺も重苦しいのは嫌いだ。」
私の苦笑いに比企谷は苦笑いで返してくれた。
「それにしても、よく俺が飲みたいもんがわかったな…ちょっと飲んでみたかったんだよピーチソーダ。」
「はぁ?比企谷はコーヒーだよ。ピーチソーダは私の。」
「俺、コーヒー飲めないんだけど・・・」
「うん。そう思ったから頼んだ!」
「故意かよ…」
「そそそ『恋』。私の愛情だから受け取ってくれると嬉しいな~」
「うげ・・・お前ってそういう奴だっけ。」
「あははwその嫌そうな顔ウケるw」
そう、これでいい。
この距離が私と比企谷との「正しい」距離。
今回で変わったとすれば私の少しの恋心くらい。
「お待たせしました~」
「はやっ!?」
あいかわらずの速さに、比企谷が驚く。
やっぱりこのカフェの店員さんは只者ではない。今度TVにはがきを送ってもいいかもしれない。きっと早すぎるカフェとして有名になるだろう。
店員さんはどちらがどっちを頼んだか聞くことなく私の前にはピーチソーダ、比企谷の前にはコーヒーを置いた。
あからさまに嫌な顔をする比企谷。
「ぷっwそんなに嫌なわけ?」
「俺は苦い人生ならコーヒーは甘くてもいいじゃないかって精神でな、甘くないコーヒーはお断りだ。」
「あははははwwwなにそれお、お腹痛いww」
コーヒーで、こんなにかっこつける奴なんて比企谷くらいだろう。本当にこの男はいつでも私を笑わしてくれる。
どれ、私は飲ませてもらおうかな。
「うーん!このピーチソーダ結構おいしいかも!」
さっきまでアイス食べたから喉が渇いてたんだよね~。
対して比企谷はコーヒーから目を離さない。
彼も喉が渇いてるはずだろう。ちょっと意地悪しちゃったかな…
「一口飲んでみる?」
「・・・は?」
「いや、ちょっと意地悪しすぎたかな~と思ってさ。」
フラれたのを理由としていじりすぎたかもしれない。似合わない感情ばっかりで今日は疲れてたのかな。
「いや・・その・・お前気にしないのか?」
ん?気にするって何を?もしかして間接キスのこと!?
「あっはははw比企谷間接キスなんて気にしてんの!?ぷっ子供みたいw」
「いや、普通気にするだろ。折本は…その、慣れてんのか?こういうの。」
「いや、したことないけど?」
これは本当のこと。もともと男と付き合った経験はないし、男友達と遊ぶときも、なるべくそういうことは避けてきた。
「なら、なんで…」
「うーん。比企谷ならいいっかなーって。私の好きな人だし役得的な?」
「お、おう…。い、いやでも」
なんだこの男可愛いぞ。間接キスくらいでこんな反応を普通するのだろうか。
やっぱりいじめよう。私の欲求が彼をいじめろと告げている。
「え~比企谷。フッた女とは間接キスもできないっていうわけ~?ショックだなぁ・・・私は親切心で言ってるのに。」
大げさな演技をしてみる。
チラッと比企谷のほうを見ると何かと葛藤しているようだった。
諦めがついたように息を吐くと、
「わ、わかったよ!飲めばいいんだろ?」
「あ、ちゃんとストロー使ってね?私、コップに口あと付くとか嫌なんだよね。」
さらにいじめてみる。どうだ比企谷、これで逃げ道はない!
「おま…ずるいぞ。」
「はやく飲んでよ~。私も飲みたいんだから~。」
「…覚えとけよ。」
そういうとゴクリッと比企谷の喉がなった。ストローに口をつけるまで彼から目を離せなかった。彼が私のストローを使うことに目が離せなくなっていた。
彼の口がストローについた瞬間少し体が熱くなった。
吸い出せれるまでの過程を眺めてると、どんどん彼の顔が赤くなってるのが分かる。
数秒間のこととは思えないほど長く感じた。
「ま、まぁうまいんじゃねぇの。レモンの香りが広がってなんていうのハーモニーを奏でるっていうか「ピーチソーダなんだけど。」…ごめんなさい味なんて分からなかったです。」
そういうと私の手元に返してくれた。
味が分からなかったか…よっぽど緊張してたんだね。ちょっとうれしい。
まだ私のこと意識してくれてるんだ。
「へえ~味がわからないくらい緊張してくれたんだぁ~」
「し、仕方ないだろ。間接キ、キスとか初めてなんだし。」
よーし。満足したし私も飲もうかな!
・・・目の前に比企谷が使ったストローが…うん。これはただのストロー。そう市販で売ってるのと同じ。でも比企谷が使ったストロー。あれ?ただのストローよね。
よくわからなくなってきた。
「…」
「お、おいどうした?」
「これはストロー、ただのストロー。」
「おーい、折本さん。・・・もしかして緊張してる?」
「ななな何を言ってるのかなぁ~!私が緊張とかありえないし!」
比企谷がにやにやしているので、少しムキになってストローを口にする。
…味がしない。あ、あれ~?もしかして私も…。
「お味はいかがでしたか?折本さん?」
まだにやにやしてる比企谷が意地悪そうに聞いてきた。
あれ?これ何味だっけ?私は何を飲んでいるんだっけ?
くっ…分からない!でも、比企谷にやられっぱなしなのは嫌だ!
「・・・比企谷の味がする。」
「はぁ!?」
照れ隠しに、さらに照れるようなセリフを言ってしまった。顔が熱い。
なるほど…間接キス恐るべし。バカにしてごめんね比企谷、私も子供でした。
やられっぱなしは嫌だと思って発した言葉が、思ったよりも比企谷に効いたらしく彼の顔も赤い。
「「…」」
しばしの無言。お互い目を合わせられないで黙ってしまった。
私はそのまま味の分からないピーチソーダを飲み続けている。
比企谷は・・・あれ?比企谷コーヒー飲んでない?
なんと彼はあれほど苦手だと言っていたコーヒーを飲んでいた。
それにしても気まずい…。
な、何か話さないと
「あのさ」「おい」
「「…」」
「あはは~な、なんか気まずいね。」
「そ、そうだな。」
「「…」」
もう、どうすればいいのこの状況。
誰でもいいから助けて!
「あ、八幡だ!」
入口からジャージ姿の女の子が入ってきた。
この子、比企谷のことを下の名前で呼んでる…一体どういう関係?
「と、戸塚!?」
「…」
え!なによその比企谷の態度!?
見たことないくらい生き生きしてるんですけど!
…それにしても比企谷の周りってレベル高い女の子多いよね。
やっと味が分かったピーチソーダを泡立てながら彼女を睨みつけてた。
いかがでしたでしょうか?次回から天使が降臨します!
個人的に折本が嫉妬してるだけでも悶え死にそうになります。原作ではありえないですからねw
次回からはちゃんと物語を進めていこうと思います!
突然ですが今新しい俺ガイルSS(オリジナル)を書いております。そこでひとつ読者様に答えていただきたいのですが、登場させたい原作キャラを教えていただけませんか?感想に添える程度でいいのでよろしくお願いします!
感想・評価お願いします。多いほど執筆活動が捗ります。誤字報告も引き続きお願いします。本当いつもいつも誤字ばっかですいません。
では、読んでいただきありがとうございました!次回もよろしくお願いします!