ユウキがキリトを選んでいたら   作:壺井 遼太郎

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アスナ対ルクス

「では!!次の選手は、毎月の大会に参加し、いつも上位でありながら、ヒーラーであると同時に、バーサクヒーラーの二つ名を持っている。アスナー!!」

 

「バーサクヒーラーって、言わないで欲しいなぁ。」

 

バーサクヒーラーの二つ名で呼ばれるのなら、まだ閃光と呼ばれていた方が有り難いと思いつつ前に進む。

 

「こちらは、私達シルフの一人ですが、私達もあまり情報を持っていない、ルクスー!!」

 

「よ、よろしくお願いします。」

 

小さな声でそう言い、前に歩くも緊張しているのか、転ける。

 

急いで立ち上がるも、慌てた様子で手をバタバタさせて歩いている。

 

観客達からは、可愛いぞー!!等の声が上がり、指笛を吹いていた。

 

「本気でやるよ!!ルクス!!」

 

「は!!はい!!」

 

ルクスは剣を抜き、前に構える。ソードスキルを使う体制ではないので、少し気を抜き、細剣を構える。

 

相手の戦い方は知らないが、単純な攻撃の速さでは負けてはいない。

 

「10!!9!!8!!7!!6!!5!!4!!3!!2!!1!!0!!」

 

「ふぅん!!」

 

最初の一撃はあえて遅めにしておき、横に避けるようにして、避けた先に、時間差でもう一撃、流石にルクスも驚いていたが、剣がもう一本出てきた。右手には白い剣を既に持っているが、出て来たのは、左手に黒い剣を持っていた。

 

「二刀流!?」

 

――――――――――――――――――――――

 

「二刀流だと!?」

 

ガタッと椅子を動かし、テーブルに手を乗せて叫んだ。二刀流は使用するには長い練習が必要で、キリト本人も二刀流を使いこなせたのは半年以上にも達する練習で、使えるようになった。それを、使えると言っても、キリト本人、対人戦では、ヒースクリフにしかしたことは無かったが、対人ではモンスターの時とは違い、中々当てられる物ではない。だが、対人戦では、この上無く有利なカテゴリと言っても良いほどの、隙の無さと、攻撃力の高さ。

 

――――――――――――――――――――――

 

「まさか、二刀流なんて。」

 

「そんな身構えないでください。二刀流はまだまだなので、ガードにしか剣を使いこなせてません。」

 

「そ、そう。」

 

が、一切安心はしていなかった。二刀流でも、先程のガードをされてしまう可能性が高い。

 

「なら!!」

 

今度は高速で剣を動かして、二刀流の反応しづらいだろう。だが、突如右の剣が回りだし。攻撃を弾いていった。片手剣カテゴリのガード技《スピニングシールド》

 

「こ、この技はやっぱりキツい!!」

 

ルクスが後方に大きく飛び去り、体制を立て直した。

 

「も、もしかして、ルクス、戦い馴れてる!?」

 

「あ、はい。今回の大会に参加する予定だったのでPvPの練習をしてたんですよ。」

 

PvP自体はSAO時代から、何かを決める時にいつもしていたが、そんなに多い頻度でやっていた訳ではない。精々月に二回か三階程度。

 

「ルクス、一体何回デュエルしたの?」

 

「フィリアやレインに手伝って貰ったけど、100回は越えてるかな。」

 

ユウキが一度でもALOのデュエルで負けたとは一度たりとも聞いたことは無いが、この回数はユウキのALOのデュエルの数を圧倒的に上回っている。

 

「でも、二刀流に馴れてないのなら。」

 

片足を後ろに下げて、さっきより数倍の速さで剣を動かす。キリトが言うには、最大の速さの一撃は一つ一つがソードスキルに匹敵する程の速さであるため、避けるのはほとんど無理らしい。

 

「わ、わわわ!!」

 

ルクスの反応が遅れて行き、一発一発が当たるようになったのを確認し、大きく足を前に動かし、軽く後ろに体制を崩す。

 

「はああ!!」

 

OSSを作る中で偶然出来た。4連撃《フォース・スラスト》名前をシステムでランダム決定にした結果がこの名前であるため、もう少し名前を考えれば良かったと思いつつ、頭、右足、左足、胸に向かい高速の4連撃を叩き込んだが、ルクスも剣を動かし、高速4連撃バーチカルスクエアで浅く刺さった。

 

アスナのHPイエロー中盤、ルクスのHPレッド

 

「く、ううう。」

 

「ふん!!」

 

後ろに飛んで行き、右足に大きく踏み込み、倒れる寸前まで前に屈み、一気に飛び出して細剣を突き出す。細剣最上位剣技《フラッシングペネトレイター》

 

「えええ!?」

 

フラッシングペネトレイターは、通常デュエルでは使わない。理由は、使うのには長い助走か、《勢い良く飛び出す》しかない。が、後者はどんなにしようとも発動しない。だから基本は、長い助走で発動させるしかない。だが、アスナが発動させたのは、バーチカルスクエアに飛ばされた勢いを利用し、一気に前方に飛び出し、発動させたのは流石としか言いようが無い。

 

「勝者ー!!アスナー!!」

 

「お疲れ。」

 

長い蘇生魔法を使い、ルクスを復活させる。

 

「ま、参りました~。」

 

後ろにペタンと座り込んで息を吐く。これがわざとなら、あざとい等の声が出ただろうが、ルクスの性格上、そんなことは有り得ない。

 

高レベルの回復魔法を使い、お互いの体力をほぼ全回復し、控え室に歩いた。




前回聞いた質問で3のソードアートオンラインの要望が多かったんですが、今のキリユウかキリトと誰が良いのか解らないので、そこを教えて下さると助かります。

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