ユウキがキリトを選んでいたら   作:壺井 遼太郎

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ぼくの事情で投稿が遅くなりました。

これからもこんな風に遅くなるときがあります。そこの所は出来たら見逃してください。


リズ対シリカ

「さあさあ!!お次は我らケットシーの中でもトップクラスの強さ!!可愛い顔をして侮れない、フェザーリドラのピナを連れた、アイドル的な存在のシリカ~!!」

 

「片やこちらは、戦闘に不向きなレプラコーンでありながら、強さはALOトップクラス!!凄腕鍛冶屋のリズベットー!!」

 

両者共、呼ばれて別々の一礼をしてから歓声を受けながら前に進んだ。リズの応援の筈が、武器を安くしろー!!、等のおかしな物まで混ざっていた。

 

「敗けないわよ!!」

 

「そ、それは私もです!!」

 

「おぉ、なんか様子がおかしいなぁ?さっきのアイドル的なってやつのせいかなぁ?」

 

「む!!それなら、リズさんは言われてないですよね~。」

 

「おおと、何やら口喧嘩の様な物が始まっていますが、気にせず始めましょう!!」

 

「10!!9!!8!!7!!6!!5!!4!!3!!2!!1!!0!!」

 

「ピナ!!バブルブレス!!」

 

ピナが雄叫びながら口から泡を一気に吐き、シリカは前に突進した。対するリズは予想していたのか、メイスで泡を叩き、シリカの短剣の攻撃を盾で受け止めた。

 

「いつもワンパターンなのよ、あんたは!!」

 

シリカの攻撃を止めた瞬間、前に突き出すような形のシリカの腕を掴み、背負い投げでシリカを地面にぶつけ、そのまま投げ飛ばした。投げ飛ばしても、ALOには翅があるので、シリカは翅を拡げ減速した。

 

「あ、危なかった~。」

 

「たまには、こんな風に仲間でも知らない手を使わないと。」

 

「なんで私レクチャーされてるんですか!!」

 

一気にシリカは前に動きだし、短剣の特有の高速連撃を叩き込んだが、相手は自分と殆どいつもいるリズなので、リズには目に見えはしないが、シリカの動きを全て読んでいる。

 

逆にシリカは、先程の様なリズの体術関連は知らない、リズの体術自体にダメージ判定が無くとも、僅かな間に大きな隙が生まれる。その間に連撃数が多い技などを食らえば、HPが吹き飛ぶ。リズは戦闘に不向きなレプラコーンだが、HPゲージはSAOデータの引き継ぎなので高い。シリカ本人もSAOデータを使用しているが、戦闘の殆どをピナでダメージを与える事が多すぎた為、HPはリズの方が高い。

 

「そんな攻め方じゃ、私には勝てないわよ!!」

 

「!!ピナ!!バブルブレス!!」

 

「きゅるー!!」

 

「何度やっても同じよ!!」

 

リズはメイスで泡を叩き、短剣が自分に向かって来たのを止め、シリカの腕を掴もうとした、したが、無い。シリカの腕が無い。急いで前を見たら、盾には、短剣が刺さっているだけで、シリカの姿が無い。上を見上げようとした時、足が折り曲がり、重心が下に動き、バランスを崩した。後ろを振り返ると、シリカが膝めがけて蹴りを入れていた。リズの様なスキル無しではなく、エフェクトがかかっている。

 

「あんた、それって!?」

 

「リズさん言いましたよね、仲間の知らない手を使わないとって、そう言うことですよ。」

 

控え室でモニターを見ていたキリトにはすぐにわかった、SAO時代に使っていたスキルで、低位に存在するが、ムエタイの様な足技を使うスキルがあった、スキル自体の名前は忘れたが、今のは紛れもない《体術スキル》

 

シリカはリズの盾に刺した短剣を引き抜き、一気に勝負を決めにいった。短剣上位スキル8連撃《アクセル・レイド》

 

「てええい!!」

 

瞬く間に8連撃を入れ、硬直が体を止めた、しかし、ウィナー表示が現れない。現れないとは詰まり、

 

「あんたの負けよ。」

 

「!?」

 

「惜しかったけどね。」

 

リズのHPは残り少しだった、しかし、リズの左腕に着けてある盾が、ポリゴン片になってしまった。恐らく、リズはスタンが切れてから盾で少しでも止めようとして、クリティカルポイントをずらしたのだ、リズの戦闘のセンスの高さには、今回のデュエルで初めて教え込まれた。

 

リズは片手棍を振り上げると、地面に叩き着けた。地面から火花の様な物が発生し、シリカを包み込んだ。片手棍最上位剣技《アグマン・ブレイカー》

 

火花の中でシリカは自分の減っていくHPを見ずに、リズを見ていた。

 

(強いなぁ、リズさん。勝ったと思ったのに、完全に確信してたのに。)

 

頭の中でリズを褒めると、HPが0になり、体が黄色いリメインライトに変化した。

 

「決まったー!!第二試合勝者はリズベットー!!」

 

「シリカ選手も惜しかったですね、途中、ダガーを盾に刺し、体術スキルを使用たのには正直驚かされました。」

 

「お疲れ。」

 

シリカに労いの一言をかけると、蘇生薬を使用してシリカを蘇生させた。

 

「あんた、体術スキル持ってたんだ。」

 

「もしもの時の奥の手で隠し持ってたんです。今じゃ7割は習得してます。」

 

「え?後半わざと聞こえないように言わなかった?」

 

「そうですよ。今言っちゃうのは、勿体無いです。」

 

「次の選手は準備してください!!」

 

「もう戻ろうか。」

 

「そうですね、ピナ、戻るよ。」

 

「きゅる♪」

 

リズとシリカは回復しながら控え室に戻り、シリカはキリトから体術スキルに関しての使うコツ、リズは皆から現実の体術を使用できることを質問された。


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