ドォォォォォン!
「勝手は!榛名が!許しません!」
ドォォォォォン!ドォォォォォン!
「ああ!チクショウメェェェ!毎回毎回どうしてこうなるんだよ!このやろう!」
俺は今、ここの鎮守府に所属している榛名と交戦していた…榛名は主砲をこちらに向けて砲撃してくる、ここの鎮守府を壊すぐらいの勢いで、それを見た俺は上手く海に誘導しながら回避していた、何故海に向かうのか?簡単だ、アクアジムは元々海で色々な作業をする為に作られた機体だ、それに陸だとこいつの本来の性能は落ちるということもあるからだ。
「…⁉︎、どうして当たらないの‼︎」
ドォォォォォン!ドォォォォォン!
彼女は攻撃が当たらないことに嫌気が指して来たのか砲撃を繰り返す、俺は回避し続けたそして…
「よし!海だ!潜航!」
ドボォォォン!
俺は海に飛び込むと同時にハンドミサイルランチャーを取り出して構えたその直後だった。
「ふふふ…来るのを待っていたでち!」
「なっ?」
ガシ!
俺はスク水を着た艦娘がいきなり抱き付き締め上げて来た。
「クソ!誰だ!」
俺は拘束されているのでそれを振り払おうと左右に揺らしたが…
「絶対に離さないでち‼︎」
「そうか!なら絶対に離すなよ!」
彼女がそう言って来たので俺はジェットパックの出力を最大にして海面に上がる様な勢いで飛び上がった。
パシ!
「で!でちぃぃぃぃ⁉︎」
スク水少女はその勢いには耐え切れなかったのか、そのまま手を離して海のそこに沈んで行った。
バシャャャャン!
「勝手は!榛名は!許しません!」
ドォォォォォン!
「⁉︎、しまっ…」
ドガァァン!
だが、俺は飛ばし過ぎたせいで海上に出てしまい、そのまま榛名の放った砲弾を喰らったのだった。
ーーーー☆
「はぁはぁ…」
「ふふふ…いいのです」ペロッ♡
私、電は高周波ブレードに付いた川内さんの血を舐めているのです、既に勝負は付いていて川内さんはもう立てず床にはいくつ張ってこちらを睨んでいる。
「……喧嘩を売って来たのはそちらなのです、自業自得なのですよ」
「くっ…」
私はその目に対してこう答えた、だってこっちは戦う気は無かったのに向こう側から砲撃をしてきたからだ。
「それじゃ、少しだけ眠ってて下さいなのです」
ス…スチャ…バチバチ!
「ぐが⁉︎」
ドサ…
私は高周波ブレードをしまった後にそのまま対艦娘用のスタンバトンを取り出してそのまま首に当てて気絶させた。
「ふぅ…これで鎮圧なのです、早く司令官と合流しないと」
それを見届けた私は司令官がいると思われるところである工廠に向かおうとした時でした。
「待って!電!」
「こら!待ちなさい!電!」
聞き覚えのある二人の声が聞こえたので私はその方向に振り向くとそこには…
「ん?暁お姉ちゃんに雷お姉ちゃん?何の用なのですか?」
姉妹艦であり同期であり姉妹である暁お姉ちゃんと雷お姉ちゃんの姿があった、暁お姉ちゃんと雷お姉ちゃんはこちらに走ってくるとこう尋ねて来ました。
「電、どうしてあんな奴等の味方をするの?」
それを聞いた私は首を傾げてこう聞き返した。
「どうして二人はあの人を敵と思うのですか?」
「「え?」」
二人は私の質問を聞いた直後に何故か嫌な顔をしていた、その顔をしている理由を私は気付いてしまった。
「……あの人は違うのです、電もあの人に助けられたのです」
私は二人にそう言うと二人は信じられない様な顔をしていた、まぁ…それは当然なのです、私もそうなのでしたから、今でも思い出すのです彼との思い出を初めての出会いを…
『貴様を逮捕する、何心配するな…俺に賄賂を払ったら見逃してやるから』
『わ、分かった!払う!払う!だから!』
『あれは嘘だ』
ガシ!
『うわぁぁ!』
ズルズルズル!
初めての出会いはとてもロマンチックなものでは無かったのです、出会いは私が夜の相手をする直前だった、突然ドアをノックする音が聞こえたと同時に複数人の憲兵を連れて入って来て当時の私の提督を連れて何処かに行ったのだ。
『大丈夫か?』
『ヒィ!』
バサ…
『え?』
『ほれ、その格好じゃ風邪を引くからこれを纏っておけ』
当時の私は彼に何かされるのでは無いかと心配していた、だが…彼は私の怯える姿を見て何かを思ったのか彼は私にコートを掛けてくれた、そのコートは憲兵隊にとって大切なコートであるにも関わらずだ、これが私と彼との出会いだった、だからこそ二人が疑う理由は分かるでもそれでも信じる心を喪うのはいけないのです。
「二人も彼を…司令官を信じて下さい!そうすれば電の言っていることも分かるのです!」
二人は私の心からの言葉に二人は動揺していて、多分今は悩んでいると思うのです、そして二人はこちらに聞こえない声で相談していた。
「電、私は…私たちは…」
と暁お姉ちゃんが雷お姉ちゃんと相談を終えた後、私に何か喋ろうとした時だった。
「二人共!彼女の言葉を信じ無いで下さい!」
「そうです!」
突然、二人の声が聞こえたのでその方向を向くとそこには金剛型高速戦艦である霧島と川内型軽巡洋艦の神通の姿があった。
「はぁ…本当は戦いたく無いのですが、やるしか無い様ですね」
スチャ…
それを見た私は高周波ブレードを構えて二人と向き合った、片方は軽軽巡…片方は戦艦、戦力差こちらが不利だが勝てないというわけでは無いこの場にいる暁お姉ちゃんと雷お姉ちゃんが敵に回ったとしても勝てる。
「ま、まって!霧島!神通!まだ電の説得が終わった訳じゃ…」
そう思っていると雷お姉ちゃんが二人にそういったが神通さんはそれを嘲笑う様にこういった。
「何を言っているんですか?二人共先程までその駆逐艦に洗脳されかけていましたよ」
「そ、そんなこと…」
それを聞いた雷お姉ちゃんは何か言い返そうとしましたが…
ドン‼︎
「あなた達二人は下がりなさい、邪魔です」
「「……」」
霧島さんにそう言われて二人は黙り込んでいた、二人の顔には恐怖が浮かんでいた…それも当然か二人は駆逐艦、相手は軽巡と戦艦本来ならば勝ち目はゼロに近いでも…
「暁お姉ちゃん、雷お姉ちゃん…」
「電?あんた何しようとしているの⁉︎」
私は怒りに怒っていた、もしこの場に私の知っている金剛さんが来たら間違いなく二人を蒼き死神の如き動きで殴り飛ばすだろう…
「二人は下がってて欲しいのです」ニィタァ…
「「⁉︎」」
私の笑顔を見た暁お姉ちゃんと雷お姉ちゃんは少し信じられない表情をしているのを見て顔を真っ青にしていた。
「斬られたい奴から掛かってくるのです、電に…”無双の狩人”に勝てる自信があるのならの話なのですけどね」
だから、私は高周波ブレードを構えて構えてこう宣言して二人に突っ込んだ。
「ふん!主砲!撃てぇぇぇぇ!」
ドォォン!ドォォン!ドォォン!
「次弾装填済みです!」
ドォォン!ドォォン!ドォォン!
それを見た二人は艦装を纏ってこちらに砲撃を仕掛けてきた、それを見た私の取った行動はリミッターの解除だった。
「……モウオマエタチハオワッテイルノデス!」
チャキ…シャン!
私がそう言った次の瞬間、霧島さんと神通さんは地に伏していた二人共いつの間にか大破する程の損傷を受けたことに驚いてこちらに恐怖の視線を向けていた。
「……」ペロリ…
それに対して私は先程斬った二人の血を舐めていた、二人の血の味はあまり美味しくなかったがそれでも何よりはマシかなぁと思っていた。
「あ、貴方は…な、何者ですか?」
神通さんは最後の力を振り絞って私に何者かか問いかける、それを聞いた私の答えは簡単だった。
「私の名前は電です、元第11MS艦娘合同運用実験部隊通称モルモット隊所属の艦娘なのです」
それを聞いた神通は何か納得したのかのようにそのまま気絶したのだった。
「……行かなくちゃ、司令官の所に!雷お姉ちゃん、暁お姉ちゃん!また後でね!」
私は二人にこう言うと私は先程爆発のあった所に向かって走り出したのだった。
to be continue…
感想、アドバイス…待ってます。