「少佐!武器、弾薬の補充です!」
「お、ありがとな吹雪!」
俺と電はあの後、武器弾薬の補充をしていた…次の戦いはこれほど上手くいくとは限らないので準備しておくことに越したことは無い…
「あの、司令官に質問があるのですが…どうして戦闘準備をしているのですか?少なくとも友軍同士で戦闘することはいけないことなのでは?」
と吹雪がそう質問して来たので、俺はこう答えた。
「いや、まさかこうなることになるのは俺も想定外だったよ、だって本当に撃ってくるとは思って居なかったしね」
それを聞いた吹雪は驚いた顔をしていた、それを見た俺は頭に手を置いてこう言った。
ポン!
「大丈夫だ、もし戦闘になっても大破程度で済ませるさ、だってこっちは大量の
それを聞いた吹雪は少し安心したのかほっとした顔をしていた。
「吹雪!後退するぞ!少佐、ご武運を!」
向こうも回収作業が終わったのか、敬礼してそう言ってきた。
「ああ、後は頼んだぞ」
俺は弾を補給出来たと同時に鎮守府へと直進した、その後は何も問題が起こらず上陸出来たのだった。
「さて…どうして某ダンボール好きの傭兵みたいに海から来なきゃならんのか」
「ダンボール好きなのは眼帯をしている方なのですよ、司令官」
「ああ、そうか…そういえばそうだったな」
俺と電は上陸するとそんな他愛の無い会話をしながらも執務室に向かって歩いていた(もちろんMSを纏いながら)。
「にしても酷いな、ドックも工廠も【ピカピカ】過ぎる、あまり使われていないのかな?」
「……それに静か過ぎるのです、例えるならゴーストタウンなのです」
と俺たちは鎮守府の一部しか見てないが、少し見ただけでこう思った地獄な様な所だと、寮の方は使われてはいるがボロボロでロクに補修作業などはされていない様に思え、されど提督の執務室のある方の建物を見るとそこは立派な建物で少なくとも俺の趣味に合うものじゃ無かった。
「まぁ、こいつは解体して資材にするとして」
だから俺はそう思いハンドミサイルランチャーを構えた。
チャキ…
「扉壊して突入な」
「了解なのです」ニィタァ…
シャン…
俺は電にそう伝えると同時に電は高周波ブレードを手に取った、それを確認した俺は…
ドドドドドドン!
ハンドミサイルランチャーからミサイルを発射して扉を吹き飛ばしたのだった。
「良し、入るぞ」
「なのです!」
俺と電はそれを確認し、中に入った…中に入って最初に目に入ったのは前提督の純金像だった。
「……」
「……」
それを見た俺と電は後で溶かして売ればいいやと思いながらも上の階に上がった。
「なんで前提督の肖像画ばかりあるんだよ、これなら全てダンボールの廊下の方がいいぞ」
「司令官の言う通りですね」
ズバァ!
「うっかりして肖像画をメッタ斬りにしちゃったのです」
ザク!
「あっ…俺もだ、てかこんなハゲの肖像画なんて要らねーよ!ここの元提督はどんだけ自信過剰なんだよ!」
俺と電は上の階に上がり執務室へと続く廊下を歩いていた、歩きながらも壁には傷付け無いようにしながら前提督の肖像画を一枚一枚メッタ刺しにしたりメッタ斬りしている。
「ここが執務室か、随分と豪華な作りだな…」
「これはこれで悪趣味なのです、艦娘の食料費を横領しているのは間違いないのです!」
シャン!
そうしてたら何時の間にか執務室の前に来ていた、扉はやけに豪華な作りをしており少なくとも数十万で売れるのは確実、中に入るとなんか色々高そうな机や椅子それに調度品など売れば金になるが悪趣味だなと思った。
「さて、これを全部売ったら少なくとも食事処間宮を建てる為に資金を一部使って、残りはここにいる艦娘に上げるか…いや、工廠や入渠ドックも増やせるぞ!あとで調べるか」
「司令官らしいのです」
そう電と会話した後に俺たちは部屋を出て入渠ドックに向かって歩き出そうと思った時だった。
「……」
ヒュン!
電は何かに気付いたのか懐に忍ばせた投げナイフをある方向に向かって投擲した。
キィン!
「私の気配に気づくとはやるねぇ、駆逐艦」
投擲した投げナイフはその艦娘が持つナイフで弾かれ姿を現していた。
「司令官さん、戦闘許可を下さいのです」ニィタァ…
それを見た電は久々の
「ああ、思う存分にやれ…」
タッタッタッタッ!
それを見た俺はあっ…あの子オワタ!と思いつつガチで暴れる電を抑えきれないと思いながらその場から退散した、次の瞬間だった。
スパン!ズゥゥゥゥン!
何かが斬る音が聞こえたのでその方向を見ると、そこには先程まであった通路の姿はなく、文字通り真っ二つに斬れていたのだった(どこの五右衛門だよ)。
ーーーー☆
「ここじゃ動きにくいので【場所】を変えてもいいですか?」
電は司令官さんがその場から退散した後、電は高周波ブレードを構えて目の前にいる女性、軽巡の川内さんにそう尋ねていました。
「場所は変える必要は無いよ、だってここで死ぬんだからさぁ‼︎」
ダン!
川内さんは私に手に持っているクナイを刺そうとこちらに突っ込んできました。
「ハァ…話は最後まで聞かないとダメですよ」
シャン…キィン!
でも、私は【場所を変える】為にこの執務室があるこの建物を斬った…文字通り真っ二つにです!
「建物を斬った⁉︎うわぁ‼︎」
グラ…ズゥゥゥゥン!
川内さんはそれを見た私に驚き足を止めてしまいそのまま落ちるように地面に落下したのです。
「さて、広くなったのです!」
それを見た私は高周波ブレードを手に持ちそのまま下に飛び降りた。
「イテテ…くそ、駆逐艦めって⁉︎」
「アハッ♡」
ヒュン!キン!ギリギリ…
私はそのまま高周波ブレードを川内さんに向けて振り下ろした、けど川内さんはその一撃を手持ちのクナイで防いだ。
「このまま殺られて下さいなのです…」
ギリギリ…ギリギリ…
「やだよ!」
ドカ!
「くふ⁉︎」
シュタ!スタ…シャキ…
それを見た私は燃え上がり高周波ブレードを押し付けようと力を込めたが、その前に川内さんが私の腹に蹴りを入れ、私が怯んだ隙を突いて彼女はその場を離れてクナイを構える。
「…ああ…いい…いいのです!もっと電を楽しませるのです!」
それを見た私は彼女の実力に歓喜に震えたのでそのまま高周波ブレードを構えたのだった。
ーーーー☆
「ここが工廠か…何か不気味な予感がしてならないぞ」
俺は電と別れた(プラズマが爆発した)後、そのまま工廠に向かって歩いていた。
「…‼︎」
「ん?何か声が…」
その途中、何か声が聞こえたのでその方向に行くとそこは目的地の工廠だった。
「どんな会話をしているのかな…」
俺は彼女達がどの様な会話(物騒な会議)をしているのかなと耳を澄ませた。
「何?お姉様達が突破されたの?」
「はい!それで今は川内さんが闇討ちで仕留めようとしたら隣にいた暁型駆逐艦の電が気配に気付いて色々あって交戦中とのことです!」
「分かりました!姉妹艦の暁と雷に連絡して下さい!彼女を説得してこちら側に引き入れます!」
「⁉︎、正気ですか」
「それと翔鶴さんに連絡を艦載機であのMSを探してください!」
「了解!」
俺はその一連の会話を聞いた時、ここの艦娘達がどんな目にあったかを想像したが…どれも憶測ばかりで何も分からない、どうして彼女達が人間が嫌いなのか気になった。
「そこにいるのはだれ⁉︎」
ジャキ!
「やべ!」
ブォォォォォン!ドォォォォォン!
俺は彼女達に気配を気付かれたのでその場を離れると同時に爆発した。
「お前がここの艦娘を率いる親玉か?金剛型高速戦艦、榛名‼︎」
俺はアクアジムのブースターで姿勢制御を整えて着地し、ハンドミサイルランチャーを構えたのだった。
「……貴方には死んでもらいます!」
榛名は俺の問いかけにこう答えて武器を構えてお互いに対峙したのだった。
to be continue…
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