直死の眼を持つ優しき少女   作:黄金馬鹿

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今回から超大規模作戦に入ります。結構長いです

8月28日 サブタイトル変更


決戦、始まり

 件の一週間は早々とやってきた。作戦名、PT(Pacific Theater、太平洋戦域の略である)作戦と名付けられたその作戦は、至って単純な物だ。

 作戦は簡単。一千を超える敵に対し、全艦娘による飽和攻撃を仕掛け、中心を突き崩し、中央にいる姫級の深海凄艦を落とす。姫級が落ちれば周りの深海凄艦は蜘蛛の子を散らすように何処かへと行く。それが人類側の勝ちである。

 六つの鎮守府の合同作戦という史上初の大規模作戦は万全の準備の元、着々と進められていた。

 横須賀と呉の艦娘が姫級を落とす役を引き受け、残りの艦娘達は人類側の出した補給艦からの補給をローテーションで行い、深海凄艦の本土への攻撃を確実に防ぎながら殲滅していく。その中でブイン基地は特殊な立ち位置にいた。

 横須賀と呉の精鋭艦娘達が切り開く道を共に行き、援護に徹する。なるべく精鋭達の被害を減らすための的となり、敵の攻撃を掻い潜り、戦闘可能な艦娘は姫級と戦う。随伴艦として戦え、という事だ。

 そのため、ブイン基地艦娘は横須賀、呉の艦娘と連合艦隊を結成。横須賀、呉、計二十四隻の艦娘を中心とし、十四隻の艦娘で輪形陣を作り、主力部隊を中心へと運ぶ。十四隻全員を動かした理由は、途中で新たな艦娘が見つかった場合、新たな艦娘を後方へと運ぶための役割の艦娘、夕立と時雨を入れたからだ。

 百余名の艦娘の内、三十八隻もの艦娘を使った攻撃。勝てない相手を考えるほうが難しかった。

 横須賀鎮守府からは大和、武蔵、赤城、加賀、飛龍改二、蒼龍改二。呉鎮守府からは金剛改二、比叡改二、榛名改二、霧島改二、瑞鶴改二甲、翔鶴改二甲。まさしく人類の総力とも言える。そして、ブイン基地の艦娘がまだ戦えるのであったならば、ビッグセブンの長門と陸奥、さらには大鳳を加えた攻撃まで行う事ができる。正しく、大将首だけを取りに行く編成とも言えた。

 ブイン基地の提督は横須賀と呉の提督にその算段を念入りに確認すると、通信を切ってからペンを持ち、紙に視線を落とし、額にペンを当て考え始める。

 考えるのは艦娘の配置。先頭にはなるべく速さがあり、火力のある艦娘を。後ろには援護が可能な艦娘を。そう考え、編成を練る。

 様々なことを考慮し、考えだした編成はまさしく一点突破の編成と言えた。

 先頭、旗艦に雷。その少し後ろの左右に暁、ヴェールヌイ。そのまま左側には天龍、夕立、時雨、長門、熊野、龍驤。右側には龍田、木曾、陸奥、鈴谷、大鳳。この順番で、中央の主力を囲う様に動き、鉄砲玉の様に突撃していく。

 そして、全艦娘に余った鋼材で妖精さんに作ってもらった盾を渡し、防御面もそれなりに充実させる。こうしなければ、艦娘達は自らの身を守る術が無い。仲間が海の底へと沈んでいく姿は見たくないから、これが最大限の、提督に出来る手助けだった。

 時刻は夜。既に、艦娘達は軍から出た補給艦に乗り太平洋へと出発した。後戻りは出来ない。

 静かになった鎮守府を提督は歩き、独房の前で止まって鍵を開け、電気を付ける。

 中にいる少女は電気が付いたのには気が付いたが、喋る元気はないのか、何も言わない。

 

「……明日から、PT作戦だ。もしかしたら、負けるかもしれない。そうしたら、電だけでも逃げてくれて構わない」

「……いきなり負け宣言ですか。そんな事言ってる暇あったらとっとと寝て明日に備えるのです」

 

 一ヶ月、ずっとイスに縛られ続け、最低限の食事と水しか与えられなかった電の頬は既に痩けて、元々華奢で触れば折れそうだった手足も既に血管が浮き出てガリガリになっている。

 正直に言うと、見てられない姿だった。それでも皮肉を言うのは、余裕があるからなのか、電なりの激励なのか。それとも、本当は鎮守府の皆の事を憎らしく思っているのか。

 心境は電にしか分からないが、提督は何も言わずに電に背を向けた。

 

「……もしかしたら、力を借りる事になるかもしれない」

 

 提督の呟きは電に聞こえたのか否か。提督は足早に部屋を出て電気を消す。

 再び宵闇が訪れた部屋の中で電は唯一自由に動く首を動かして天井を見る。とは言っても、視界は閉ざされているのだが。

 電は何か考えているのかそのままボーッとすると、椅子を揺らして無理矢理倒して横になった。どうせ、明日になったら妖精さんが起こしてくれる。

 電はすぐに眠りについた。暇とは人をすぐに眠りに誘う物だと電はつい最近知った。

 

 

****

 

 

 作戦当日。作戦開始は一二〇〇。既に艦娘達は配置に着き、作戦開始の時を待っていた。

 横須賀、呉、ブイン連合艦隊及び横須賀鎮守府第一艦隊旗艦、大和、呉鎮守府第一艦隊旗艦、金剛、ブイン基地第一第二連合艦隊旗艦、雷は三人で横に並び、前を見据えていた。

 大和は艤装の一つである小さな傘を肩に置き、金剛は腕を組み、雷は左腰の刀の柄に手を乗せ、待っている。横を見れば、他の鎮守府の艦娘が既に攻撃はまだかと砲を構え待っている。

 生きて帰れる保証は無い。だが、やらなければ生き残れない。既に、この場の全艦娘の心は一つ。『生きて帰る』。この一つだけ。

 

「……嫌な、風ですね」

「確かに、この風は少々バッドな感じがしマース」

「その程度、斬って撃ってどうにかすりゃいいのよ。出来なきゃ死ぬだけよ」

「その通りですね。今考えるのはどうやって戦いぬくか、ですよね」

「そうデスね。それに、風程度で怯んでたら勝てる戦争も勝てまセーン」

「その通りよ。あと、金剛さん。その喋り方若干鬱陶しい」

「それはクマとタマの語尾を無くせと言ってるのと同じデスヨ」

「それは無茶な事を言ったわね」

 

 これだけ聞けば、この連合艦隊は軽く纏まりがないと思われるだろう。だが、それは合っている。

 元より、この時のみの連合艦隊。この時のみの仲間。チームワークはあっても纏まりはない。それぞれがそれぞれの役割を果たすのみ。

 時間まであと十分。大和と金剛が己の艦隊へと戻り、雷が先頭に立つ。その横に暁とヴェールヌイもやってくる。

 

「雷、大丈夫?」

「いざとなったら、変わってくれて構わないよ」

「大丈夫。私だって強くなってるのよ。何とかするわ」

 

 暁とヴェールヌイの両手の盾を軽く叩き、大丈夫だとアピールする。暁とヴェールヌイは雷の肩に手を置き、任せた、と言わんばかりに頷く。

 

「さて、配置に戻るかな」

 

 ヴェールヌイはそう呟くと、懐からヒップフラスクを取り出し、一口煽った。

 

「響、作戦前よ」

「一口だけなら酔わないさ。それに、少し酒を入れておいた方が気分が楽だからね」

 

 ヴェールヌイはそう言うと、ヒップフラスクを暁に投げ渡した。飲むかい?と意地悪い笑顔で首を傾げながら暁に聞く。暁がカクテル等の甘い酒しか飲めないのを知っておきながら。

 暁が手のそれを見ながらどうしようか、と悩んでいると横から雷がそれをひったくり、一口煽った。

 

「……これ、ウォッカのストレートじゃない。喉が焼けそう」

「悪いけど、ストレートしか私の舌には合わないからね」

「もう……二人共、作戦前なのに」

 

 暁は文句を言いながらも雷からヒップフラスクをひったくると、自分も一口煽った。そして盛大にむせた。

 

「げほっ、ごほっ!強っ!!?」

「お子様には強かったかな?」

「普通は割って飲むのよ!こういうのは!」

 

 最もな事を言いながら暁がヴェールヌイにヒップフラスクを突き返す。ヴェールヌイはそれを笑いながら受け取ると、懐にしまった。

 

「じゃあ、帰ったらカクテルを飲もうか。甘い物は嫌いじゃないからね。外にいいバーを見つけたんだ」

「それ、私達も入れるの?」

「来るもの拒まずの変わったバーだよ。雷、どうだい?」

「たまには盛大に酔ってみたいと思うものよ」

「そうか。なら、帰ったら一緒に行こうか」

 

 三人が同時に頷き、その手の盾を軽くぶつける。

 死ぬ事はあり得ない。帰って、必ず約束を果たす。それを確認し合った三人は再び配置へと戻った。

 

『全艦娘に通達。秒針、十秒後に十二の位置に合わせるべし!五、四、三、二、一、今!』

 

 その直後、無線機から大淀の声が聞こえ、艦娘達が時計の秒針を十二の位置に合わせる。次に、分針の合わせが始まり、すぐに合わせる。

 異常なし。雷が振り返っても、誰も失敗はしていない。

 それを見て雷は再び前を向く。

 今は後ろを見ていられない。前へ、前へ。ひたすら進め。刻め、今を。未来を。

 

『一一五九!残り一分を切りました!カウントダウンに入ります!』

 

 大淀の再びの通信。周りから艤装が動き、擦れる鋼鉄の音が聞こえる。全員が戦闘態勢に入った。

 ここからは逃げられない。が、構わない。元より戦うために産まれた命。逃げることはありえない。

 先程の酒の味を思い出し、目を閉じ集中する。ここから待つのは地獄。だが、構わない。何故なら、こんな所で死ねないから。死ぬ訳にはいかないから。死なないから。

 

『五、四、三、二、一!作戦開始!!』

 

 大淀の声が無線機から流れる。始まった。

 それと同時に後ろから大和の声が響く。

 

「連合艦隊、前へ!!敵の中央を突破し敵の旗艦、姫を叩きます!!」

『了解!!』

「ブイン基地第一第二連合艦隊、機関最大!!先行してある程度の敵の数を減らすわ!!同時に空母部隊、艦載機発艦!!敵を減らして!!」

「横須賀第一艦隊、艦載機発艦!!ブイン基地の艦載機と共に敵の数を減らしてください!!」

「呉第一艦隊も発艦デース!敵をデストロイしてきてくだサーイ!!」

 

 作戦開始と同時に、すぐに大和からの指示が飛び、続いて雷、大和、金剛の各艦隊への指示が飛ぶ。

 

「艦載機の皆!大仕事やで!!」

「第一航空隊!発艦開始!!」

 

 先行するブイン基地第一第二連合艦隊の龍驤と大鳳が巻物とクロスボウから一瞬にして艦載機を発艦。戦艦と空母のみ故に足の遅い横須賀と呉の艦隊から先行する形のブイン基地連合艦隊の真上を艦載機が飛んでいく。

 まずは突撃し敵の陣形を乱し、突破口を確保。合流した横須賀と呉の艦隊を中心に輪形陣を組み、他の深海凄艦を無視する形で突貫。一気に姫級の眼の前まで進行する。

 近接戦闘が可能な雷、天龍、龍田、木曾は暁、ヴェールヌイと共に突貫。開いた道を後方の部隊が埋められないように近付く敵を撃ち落とす。ハッキリ言って、危険な作戦だ。

 だが、電なら歯を食いしばり一人でもやってのけた。そう思えば、不思議と出来ないという気持ちはなくなった。

 横を見れば、他の鎮守府艦隊達も陣形を組んで進んでいる。チャンスは一度。失敗するわけにはいかない。

 

『呉鎮守府第二艦隊、雪風より入電!敵深海凄艦を発見との事!さらにリンガ泊地航空部隊、彩雲より入電!敵を発見との事!』

「距離は?」

『距離は千!あちらもこちらに気が付き出向いてきている模様!』

「了解。聞いた通りよ、ブイン基地連合艦隊、近接戦闘部隊、抜刀!斬りこむわよ!!」

「了解したぜ、旗艦殿!」

「血祭りの始まりよ〜」

「一丁やってやろうぜ!」

 

 日本刀が、刀が、槍が、軍刀が抜かれ、近接戦闘部隊、雷、天龍、龍田、木曾が得物を片手に盾を前面に押しやり先行。さらに暁とヴェールヌイも彼女等の後方をついて行き、援護に回る。

 そして、開いた前面に夕立と時雨が滑り込み、残りの艦娘も前へと詰める。

 走り始めて数分。黒い敵の塊が肉眼で確認できた。

 

「ブイン基地連合艦隊旗艦、雷より作戦本部へ!敵艦隊を肉眼で確認!これより砲雷撃戦後、近接戦闘に入るわ!」

『了解しました、雷さん!ご武運を!』

 

 これより先は後方部隊の援護は暫く期待できない。自らの腕で活路を見出さなければならない。

 敵とこちらの射程距離はほぼ同じ。主砲、魚雷管、共に弾は詰まっている。後は撃つのみ。

 五、四、三、二、一。雷の中でのカウントダウンが始まり、終わる。それが、戦闘開始の合図。

 

「全艦、主砲斉射ァ!!」

 

 雷の声が飛び、それを掻き消すかのような轟音が響く。

 主砲が光の弾となり空を弧を描いて飛ぶ。だが、それを見ている程暇ではない。

 

「続き、全艦魚雷一斉射!」

「よし来た!」

 

 着弾を確認する前に雷が魚雷発射の指示を飛ばす。これに反応したのはこの中で唯一の雷巡、木曾。姉の北上と大井の改修を元に作られた改二艤装から放たれる魚雷は全部で四十門。纏まっている敵に撃てばまず当たるレベルの量だ。

 それに合わせて五隻の駆逐軽巡の魚雷。これだけでも密集してる相手からしたら悪夢の様なものなのに、それに合わせて木曾の魚雷。確実に何隻かは沈ませれる。

 しかし、相手も黙ってみている訳ではない。砲を六人へと向け、発射。砲弾が文字通り雨あられとなり降り注ぐ。

 

「砲撃、来るぞ!!」

「盾を砲弾に合わせて!突っ込むわ!!」

 

 次の瞬間、炸裂。大小様々な砲弾が彼女等を襲い、爆発する。

 爆発から数秒後。彼女等は所々服や盾を焦がしながらも煙の中を抜けてきた。

 

「損害報告!」

「全員小破以下!実質無傷!」

「ならよし!」

 

 盾が無ければ即死だった。艦娘の力無しでは持ちあげる事すら叶わない盾は全員の体を確実に守ってくれていた。

 雷がさらに速度を上げて突っ込む。それに合わせて五人も突っ込む。しかし、今度は魚雷がやって来ると同時にこちらの魚雷が炸裂。何隻かの深海凄艦が海の底へと沈んでいく。

 

「魚雷来てるわ!」

「飛ぶぞ!」

「えぇ!一、二……今!!」

 

 雷の声に合わせて全員が一斉に海面を蹴って飛ぶ。他の鎮守府の艦娘が見たら目を丸くする光景だろう。魚雷を飛んで避けるなんて発想、普通はない。

 魚雷は彼女等の足下をすり抜けていき、後ろへと流れていく。それを後方の部隊が副砲や機銃で撃ちぬいて爆発させる。

 もう近接戦闘を阻む物は無い。雷、天龍、龍田、木曾は獰猛な笑顔を浮かべると得物を構える。

 

「全員、後は好き勝手やってよし!!血祭りの時間よ!!」

「地獄の始まりだオルァァァァ!!」

「今日は槍が降る日よ〜」

「ぶっ殺してやらァァァァァ!!」

「デュエルだぁ!」

『今のデュエリスト誰だ!!』

 

 若干一名誰かがふざけたが、もう若干ハイになってる四人は一回ツッコミを入れるだけでとまらない。

 接敵まで、残り数秒。後方の部隊がそんな彼女達を見つめる。

 そして、接触。その瞬間、深海凄艦が舞った。

 

「このまま切り崩すッ!!」

『了解ッ!!』

 

 第一刀。それは深海凄艦を一瞬で切り飛ばし、空へとふっ飛ばした。さらにもう一歩踏み込み、その後ろの深海凄艦を切り飛ばす。木曾が回転しながら魚雷をばら撒き、深海凄艦を文字通り吹き飛ばし、龍田が槍を振り回しながら文字通り血の雨を作り出し、天龍と雷が絶妙なコンビネーションで敵の中央を突破していき、暁と響が囲まれないように動きまわる深海凄艦を撃っていく。

 刀を突き刺し、足で蹴って引きぬくと同時に血が吹き出し、視界を一瞬黒に染める。その瞬間に真横にいた深海凄艦の主砲が開き、雷へと照準を合わせる。が、それを暁の主砲が阻害し、その間に天龍が切り捨て、龍田がその先の深海凄艦を串刺しにして後方へと投げ飛ばし、木曾が天龍の肩を踏み空へ飛び、着地すると共に何体かの深海凄艦を斬り殺し、吹き飛ばす。波が発生し、それに乗じて響が飛び上がり、盾で深海凄艦を殴り飛ばして撲殺。着地した響へ向けられる砲門は復活した雷が砲門を切り飛ばして無力化。最後に横へと一閃して真っ二つに。背中側にいる深海凄艦が砲門を向けるが天龍が斬殺。その天龍を狙う敵を暁が爆殺。その暁を狙う深海凄艦を龍田が刺殺し、その背中を響と木曾が守る。

 初めから打ち合わせしていたのでは?と思えるほどの連携。暫し六人による無双が続いた所で後方の本隊がやって来る。

 ここからは今期の勝負だ。如何に被害を少なくして横須賀と呉の艦娘を連れて行くか。

 

「全艦、輪形陣を形成!前衛部隊で道を切り開くから強引に突破するわよ!!」

『了解!』

 

 滴る返り血を拭こうともせずに輪形陣が一瞬で形成される。

 戦闘は雷。彼女が斬りこみ隊長を努める。ここからは援護は期待できない。各々の身を守る事で精一杯だから。

 雷は唇の端を噛みつつ、吠える。

 

「全艦、全速前進!」

 

 平晴眼の構えを取った雷が駆け出す。全ては、目指すべき勝利のために。




続きは明日、夜の八時です

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