緋弾のoutlaw   作:サバ缶みそ味

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*注意!

 この物語はオリ主がいます!

 独自展開のため色んなキャラも出ます

 戦闘描写はうまくありません、ごめんなさい!

 『それでも私は一向に構わんっっ‼』という方、ありがとうございます!


9話 激闘

 遠くなるバイクの姿を確認する。あっちの方はキンジに任しても大丈夫そうだ。俺があとやることとしたら、こいつらを倒して、何人たりとも空港には行かせなことだな

 

「それじゃあやってやろうかね!」

 

 相手はカーキ色の防弾服に防弾メット、HK416を持ってこちらに突撃…この人らガチだし。どこのアーミーですかっての。圧倒的な数の差、この戦場は滾るな。

 

「いくぞおらあああっ‼」

 

 LARグリズリーで狙いを定めて撃つ。全発フルに使い切って数人倒す。ざっと8人ぐらいか…補充分の弾は残り3ダース分、足りないぐらいかもしれんが十分だ。飛んでくる弾丸を身を屈んで躱し、転がって横転しているバンの陰に隠れる。

 

「前のチンピラ共より少々手ごわいな…」

 

 弾丸を補充しスタングレネードのピンを抜き、アンダースローで敵陣に向けて投げる。閃光と爆音が巻き起こる数秒後に飛び出して駆ける。連中の方は前線に立っていた数人を盾にしてお構いなしに乱射してきているか。俺は腰の愛刀『八房』を抜く

 

「今宵の愛刀『八房』は一味違うぜ!」

 

 これ、言ってみたかったんだー。弾丸を躱しながら体に当たりそうなところは刀で切り落とす。一発ならまだわかるが数百発もの弾丸をすんごい早さで切り落として駆けているから奴さん物凄く驚いているんだよね

 

「なっ!?弾を斬っているだと!?」

「あいつ、化け物か!?」

「怯むな、撃ち続けろ‼」

 

 怯まずに放たれる弾丸の雨を避けて懐へ迫る。相手の銃を真っ二つに斬り、一人、二人、三人と息継ぎをしないまま間を縫うように駆け、首筋、脇腹、背、腰を峰打ちで叩きのめす。通り過ぎた後はバタバタと倒れていく。

 

「安心せい、峰打ちじゃ…なんちゃっ」

 

 『て』といい終える隙もくれずに新手による乱射が入る。そこは攻撃したらいけないルールでしょ!?俺は慌ててバンの陰に隠れる

 

「いててて…背中に鉄板しこんでよかったー」

 

 防弾ジャケットを脱ぎ見事にへこんだ分厚い鉄板を抜き取る。反撃を与え中の如くしつこく撃ってくる。奴さん、容赦なく乱射してくるね。またスタングレネードを投げた後に突撃するか。

 

_チュインッ

 

「ぎゃっ!?」

 

_チュインッ

 

「ぐぎゃっ!?」

 

 おっと?死角に潜んでいる奴さんが次々と撃たれていくぞ?狼狽している様子がよくみえる

 

「な、なんだ今のは!?」

「狙撃か!?ど、どこから撃ってきた!?」

 

『ノブツナさん、気を抜きすぎです』

 

 レキが無線で俺に注意して引き金を引く。はい、見事に陰に隠れている奴を一人当たる、ナイスショット。

 直線状からの狙撃でどうやって車の陰に隠れている奴を射抜くか。答えは跳弾。レキが撃つのは『跳弾狙撃(エル・スナイプ)』と言って、障害物などを利用して跳弾させて狙撃する技だ。また複数の障害物を経由して跳弾させて狙撃する『二重跳弾狙撃(エル・エル)』もレキは撃てる。

 

「レキ、サンキュー。助かったぜ」

『ノブツナさん、そのまま突撃してください』

 

 レキの跳弾による多方向からの狙撃に狼狽える隙に一気に突撃する。数人叩き伏せ、まだこちらにやってくる連中には刀を地面に突き刺し奴さんが落としたHK416を拾い上げ足と手を狙い撃つ。

 

『ノブツナさん、RPG来ます』

 

 レキからの伝言で前方を見る。あからさまに前に立ってRPG-7を構えてこちらを狙って撃ってきた。地面に突き刺した愛刀を引き抜き、飛んでくる弾頭に集中する。刀身を横にして薙ぐ。弾頭をなぞる様に沿わせ、微妙に押していき機動をずらしていかせる。当たると爆発するところが過ぎれば力を込めて振る

 

 キンッ

 

 乾いた金属音とともにRPG-7の弾頭の軌道を右上へ大きくずらして躱す。当たることなく弾の軌道がはずれたことに相手は驚愕する。装填させる隙は与えない

 

「レキ、シュート」

『了解』

 

 バンに当たって跳弾する音が横から聞こえそれと同時にRPG-7を持ってた野郎は倒れる。さっきの技、すっごく集中力がいるんだよねー。だが愚痴をこぼす暇はない、まだ敵はいる。俺はそのまま駆けて刀を振るう。

 

「どうした、こんなもんか!」

 

 __何十分刀を振るったろうか、すでにこの道路には横転したバン、散らばる薬莢、数々の弾痕、そして倒れているマッドギアの連中。さしずめ3/4は片づけただろう。もうそろそろ終わるかなと思っていた時だ。俺の方に円形の手榴弾が投げ込まれてきた。愛刀とLARグリズリーの弾丸で手榴弾を弾き、周りが爆発する。その刹那、爆炎を突き抜けて数本のナイフが飛んできた。ギョッとした俺は顔を逸らして避けた。

 

「あっぶねー…」

「ほほう、それも巧くいなすか」

 

 スタッと横転したバンを飛び越えて出てきたのは先ほどまでの連中より筋肉でカーキ色の軍服と赤いベレー帽、顔には斜めに切り傷がついた屈強な男だ。軍服には手榴弾を何個か着け、片手には黒色のロッドを握っている

 

「見た感じ、あんたがマッドギアの残党を束ねる親玉だな?」

「いかにも、吾輩の名は『ロレント』。今のマッドギアを束ねている。」

 

 ロレントは倒れている自分の部下たちを見る。悔しそう、いやむしろ今の状況を満足しているのか?

 

「…今は壊滅状態だがな。憎らしいを通り越して貴様たちは称賛に価する」

「そうかい、それでどうすんだ?」

「貴様の戦い方を見ると…よほど戦闘に餓えているらしい。どうだ?殺しを禁じられている武偵なぞ離れて我がマッドギアに来てみないか?」

 

 …これはあれか、アイドルなんちゃらみたいなスカウトってやつか。でもこれに至っては愚問だろ

 

「生憎、潰れかかっている組織を立ちなおす気力はねえよ。それに…レキっていう先約がいんだ。一昨日来な」

「ふっ、断ると思っていた!貴様らを打ちのめし、連れ帰って調教してやろう!」

 

 ロレントはロッドを構えて迫る。調教とか、そんな趣味はないんだけどと言っている場合ではない。気迫で分かる、生半可でやったらこちらが死ぬかもしれない。愛刀を振るいロッドとぶつかり火花が散る。ロッドをバトンのように回して次は下段から打ち上げてきた

 

「そいっ!?」

 

 ロッドの攻撃を躱して上段から叩き込む。ロレントは後転して避けると同時に目の前に手榴弾を投げてきた。やべえ、すでにピンがとれて数秒経ったやつじゃん!?爆発すr…

 

_チュインッ

 

 跳弾して飛んできた弾丸に弾かれて手榴弾は遠くへ飛ばされ爆発を起こす。

 

『ノブツナさん、油断しすぎです』

「わるい‥気を抜いてた」

 

 レキは跳弾狙撃でロレントを狙撃する。跳弾した弾を見切っているのかロレントは軽く躱していく

 

「どこで跳弾したか音さえ聞こえればすぐにわかる!」

「…これはマジで厄介だな」

 

 俺は軽く苦笑いをするがそんなことも気にせずロレントは向こうの方を見ていた

 

「…ふむ、やはり狙撃は面倒だ」

 

 あいつ、何をする気だ…?やられる前にやる!駆けて刀を振るう。ロレントは攻撃することなく後ろ後ろへと下がっていく。LARグリズリーで狙い撃つがそれもちょこまかと後ろへと避けていく

 

「このっ…!」

 

 もう一発撃ち込んだ時、ロレントはにやりとして後ろへ跳躍し横転しているバンの上に乗るや否や窓を割って何かを取り出す。あれは‥‥カールグスタフ!?ということはっ!急いで無線を飛ばす

 

「レキ!走れ!!」

「もう遅い‼」

 

 バスンと砲弾が放たれた音がして弾頭が遥か向こう、レキが狙撃していた場所へ飛び、爆発を巻き起こす。無線からはノイズしか聞こえない。

 

「‥‥っ」

「ふん、その程度で狼狽えるのならまだまだ小童よ」

 

 俺が狼狽えているように見えたのか余裕かまして俺の方を見て不敵に笑う。

 

「…おっさん、何か勘違いしてねえか?」

「…?」

 

 足を軽く屈んで力を込める。最大限までに縮めたバネを放して飛ばすように目一杯に跳躍してロレントの目の前に迫った

 

「っ!?はやっ…」

「俺は今プッツンしてんだぜぇっ‼」

 

 刀で叩き込む方がよかった。ブチギレてるとついつい殴ってしまう。左拳で鳩尾に叩き込む。前へ仰け反らせ二―キックで顔面へ一発。刀で叩き込みを入れるがロレントは大きく下がって俺の方を睨む

 

「このっ、一等兵がぁぁぁっ‼」

 

 ロレントの野郎はありったけの手榴弾を俺へ投げ込む。バウンドしたり、転がったり、宙へ投げてきたりと様々だが、激おこプンプン丸の俺には

 

「…無駄」

 

 ゆらりと前へ倒れかけるように体重を入れてそして駆け出す。ドンドンと横で爆発しているが爆炎より速く、そしてロレントに迫った

 

「ぬううっ‼」

 

 ロッドを振るってきたが、それを真っ二つに斬り、峰を向けフルスイングで叩きいれた。

 

「おおおらぁぁっっ‼」

 

 プロ野球選手がホームランを打ち込むようにぶっ飛ばす。少し遠くへ飛ばされたロレントはコンクリに大の字になって倒れた。相手が動かず気を失っているのを確認し、愛刀を鞘へ納める。パチパチと燃える炎以外、音は静寂だ。

 

「そんなことより、レキを探さねえと…無事でいてくれよ!」

 

 戦闘を終了させ、レキがいるであろうその先へ向かう…

 

「もらったぞ!」

「!!」

 

 一瞬の気が大きな隙となった。地面にワイヤーが仕掛けられており、足をとられその勢いでワイヤーが首に絡まる。

 

「ハァッ‼」

 

 ワイヤーを持ったロレントは高く飛び上がり、柱に取り付けたフックにワイヤーを掛ける。首に巻き付いたワイヤーを必死に解こうとするが堅く取れない。こうしているうちにワイヤーに引っ張られ宙吊り状態に。冷静に解説してるけどすんげえやべえの。

 

「がっ…」

 

 首が一気に締まり、呼吸が苦しくなってきた。

 

「ほほう、首の筋肉で力付くで耐えているようだがそれはいつまでもつかな?」

 

 今必死に耐えているがそろそろ限界に近い。力を振り絞って愛刀に手を伸ばす。あれだ、ワイヤーをピーンされたら確実に死ぬ!

 

「よく頑張ったがもうこれで終わりだ!」

 

 俺が愛刀引き抜くよりも早くロレントがワイヤーを弾こうと手を伸ばす。ヤバイ、マジでヤバイ!

 

 

__キィンッ

 

 その時不思議な事が起こった‥‥じゃねえ、どこからか飛んできた弾丸が取り付けられたフックに直撃しフックが外される。ワイヤーが緩み、ずるりと落ちる。今の狙撃は…

 

『…ノブツナさん、決めてください』

 

 この声はレキ!無事でよかったという前に…着地した俺は解いたワイヤーを握り思い切り引っ張る。力が押されロレントが無防備のままこちらへ一気に引っ張られてくる。もう手加減はしない!

 

「せいっっ‼」

 

 腹部と胸部に強烈な掌底をお見舞いする。ロレントはビクリと全身が痙攣し前のめりになる。この技は『打振』と言って人体に含まれる水分、血液を振動させ筋肉や臓器に衝撃を伝わせる。俺の行きつけの医者がよくやる。そしてトドメに踵落としでフィニッシュ。

 

「ご…この…吾輩…が」

 

 ロレントはそうつぶやいて気を失う。まだあったんかい、本当にしつこいおっさんだった。念のため足と手に手錠をかけて置いておく。これで戦闘終了、そんなことよりやることがある

 

「レキ!無事か!?」

 

 急いでレキがいるであろう方向へ走る。

 

「ノブツナさん、ここです」

 

 レキの声が聞こえ、手を振る姿が見えた。丁度離れたバンの後ろにいた。

 

「怪我はねえか!?」

「多少は大丈夫です。ノブツナさんのおかげで少なく済みました」

 

 無表情で何事も無い様にいうけどさ…服は焦げて敗れている個所もあったり、顔に擦り傷、火傷はなさそうだが、右足を怪我しているし大丈夫じゃねえだろう。こんな状態でここまで駆けてくれたのか…

 

「ほらよ」

 

 俺は上着をレキに羽織らせ、おんぶする。

 

「ノブツナさん…?」

 

 珍しくレキが今の状況に困惑している。

 

「もっと俺に甘えてもいいんだ。もっと自分の身体を大事にしろ。…か、仮でも俺のパートナーなんだからよ」

 

 イタイ!こういうのもなんだけどイタイ!俺が言うようなセリフじゃねえ!ま、まあパートナーを気遣うのは大事だけどさ?それにレキには無茶をさせちまったしな

 

「…ありがとうございます」

 

 レキがきゅっと肩を握る。遠くでパトカーのサイレンが聞こえる、後は警察と他の武偵に任せよう。ポツポツと雨が降ってきた…今夜は荒れるって言ってたな。とりあえず救護班も来るだろうからそっちの方へ行くか。

 そんなことを考えていると携帯が鳴る。鳰からか

 

「もしもーし、こっちは片付いたぞー」

『ノブちゃん、レキレキ、お疲れっス!そんなノブちゃんに速報っス。飛行機ジャックが起き、キンジ&アリアが真犯人と戦闘中ッス‼』

 

 どうやらあっちも頑張っているようだ。キンジ、頑張れよー




用語集

ロレント:2Dアクションゲーム、ファイナルファイトに登場するボス。カーキ色の軍服に赤いベレー帽、ロッドと手榴弾などの銃火器を使う。その後はストリートファイターにも登場する。軍人キャラ

カールグスタフ:FFV M2ともいう。カールグスタフ兵器工場で生産された無反動砲。装甲車輌を破壊するためなど多様に使われ、開発当時は500Mが弾頭の有効射程だったが現在では1000M程らしい

その時不思議な事が起こった:仮面ライダーBlackより。仮面ライダーがピンチになると急に逆転して有利になる不思議現象。ご都合主義?おっと、それ以上言ったらいけない

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