死体の視界   作:叶芽

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25 -玩具-

 

 

 

 部屋のベッドで横になって色々考えていたら、冷たい風が入ってきた。日の光も入らない部屋なのに。

 そこに、きっと何かが居るのかも。

 

 

 

 

 

 

 PCを開くと、見たこともないファイルがデスクトップにあった。テキストファイル。開いてみた。

 長い文章がずっと続いていて、誰かの日記なのか物語なのか。そもそも、誰に向けての文章なのか。

 私。何故。これを書いたのは、誰。意図は、何。

 私は、何かをしなくてはならないのだろうか。ここに書かれているのは、もしかしたら命令なのかもしれない。命令だとして、私は何をすればいいのか。

 

 

 

 

 

 

 良いことでは、たぶんない。これは、悪いこと。

 でも、しないといけない気がする。これは。何で。

 怖い。

 これをしているのは、誰。私じゃない。これは、私じゃない。

 

 

 

 

 

 

 嫌なこと。

 視てはいけないもの。

 聴いてはならないもの。

 それはきっと、そういうもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

―――――――

―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぽかぽかとした天気。

 誰かが、私の手を引っ張っている。

 その人は前を向いていて、顔が見えない。

 私はこれからその人と、どこに行くんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おしまい

 

 

 

 

 

 


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