ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode80 魔物の宮殿

俺はマシンパーツのメモを手に入れて町に戻ってくると、さっそくアメルダに見せに行った。

ラライの倉庫にあったと言うことは、重要なアイテムに間違いないだろう。

 

「アメルダ、ラライの倉庫でこんな物を見つけたぞ」

 

「これも研究記録かい?何が書かれてるんだ?」

 

俺はマシンパーツが書かれた紙を、アメルダに渡す。これも解読するのに時間がかかるものでなければいいんだが。

アメルダはしばらくマシンパーツのメモを眺めていると、急に驚いたような表情をした。

 

「どうやらこのマシンパーツってのは、最強の兵器を作るのに必要不可欠な部品みたいなんだ!これさえあれば、兵器を完成させられるね」

ついに、最強の兵器を作るための重要な手がかりが手に入ったんだな。

これで最強の兵器を完成させれば、ようがんまじんやひょうがまじんも倒せるだろう。

そこで俺はマシンパーツの作り方を聞こうと思ったが、アメルダは昨日のガロンのように過去の話を始めた。

 

「だけど、結局あいつの発明に頼っちまった。自分で殺した相手なのにね···」

 

「話したくなかったらいいんだけど、あんたとラライの間に、何があったんだ?」

 

自分からラライを殺したことを俺に言った今なら、その理由も教えてくれるかもしれない。

無理に話させるつもりはないが、一応聞くことにした。

 

「この前も話したけど、アイツは炎と氷を合体させる研究に、自分の全てを捧げていたんだ。けど、どうやっても発明は完成しなかった」

 

物を作る力を奪われているこの世界だから仕方ないことだけど、ラライにとってはとても辛いことだっただろう。

だが、それでどうしてラライを殺すことになるんだ?

俺がそう思っていると、アメルダは魔物の王である竜王の名を口にした。

 

「そんなある日、ラライの目の前に竜王が現れたのさ。そして、竜王はラライにもし味方になれば、人を越えた知恵を与えようって問いかけた」

 

竜王はラライにもそんな問いかけをしていたのか。

殺さざるを得ない状況になったと言うことは、ラライはその質問に、はいの返事をしたのだろうか?

「それで、ラライは竜王の誘いに乗ってしまったのか?」

 

「ああ、もともとは竜王軍を倒すための発明だったのに、研究に没頭するあまり、アイツはおかしくなってきていたんだ」

 

竜王の誘いに乗れば、研究が完成させれらない苦しみから解放されると思ったのだろうか。

竜王が本当に味方をしてくれるのかも分からないけど、勇者のように精神が追い詰められた人間ならそれにすがるしかないようだな。

 

「だからアタシは···アイツを、ラライを殺したのさ」

 

「そういうことだったのか···やっと分かったぜ」

 

ラライの倉庫にいたキラーマシンが襲ってきたのも、ラライが竜王の味方についたからなんだろうな。

それしか方法がなかったとは言え、アメルダが恋人であるラライを殺すことはとても辛かっただろう。

 

俺はかける言葉が見つからず、しばらく黙りこんでいた。

すると、アメルダはいつものような口調に戻り、マシンパーツの話の続きを始めた。

 

「全く、アタシとしたことが無駄な話をしすぎちまったよ!早いところ、最強の兵器を完成させちまおう!」

 

確かに、発明を完成させられなかったラライのためにも、俺たちが完成させないといけないな。

そのためにまずは、マシンパーツを作る必要がある。

 

「まずはマシンパーツを作らないといけないけど、必要な素材は書いてあったか?」

最強の兵器の素材になる物なので、そこら辺の素材で作ることは出来ないだろう。

そう聞くと、アメルダはメモを見ながら言った。

 

「このメモには、氷の湖の近くにある魔物の宮殿に隠されている、からくりパーツが必要って書いてあるね」

 

魔物の宮殿か···氷の湖の近くと言うことはすぐに場所は分かるだろうけど、マイラの魔物の城のようにたくさんの魔物が生息していそうだ。

でも、魔物の城の時のように荒くれの3人と行けば、魔物の群れを突破できるかもしれない。

 

「分かった。あの荒くれたちにも言ってくるよ」

 

「ああ、あの3人と一緒に戦えば、宮殿の魔物も倒せるはずだよ!」

俺はアメルダのいる研究室から出て、荒くれの3人のいる作業部屋に行った。

そこであいつらはいつも通り、筋肉の話をしている。

 

「なあ、あんたたちに頼みたいことがあるんだ」

 

俺の呼び掛ける声が聞こえると、3人は俺の方を向いて話しかけてきた。

 

「オレたちに頼みたいことって何だ?できることならなんでもするぜ!」

 

「実は、最強の兵器を作るための素材がガライヤの魔物の宮殿にあるんだ。だから、一緒に魔物たちと戦ってほしい」

 

この3人は魔物との戦いが得意だから、俺一人で行くよりよっぽど心強い。

俺の言ったことに、3人は考える間もなくうなずいた。

 

「そんなことなら、もちろん手伝うぜ!」

 

「ワシは魔物との戦いには慣れている。共に最強の兵器の素材を取りに行こうぞ!」

 

「魔物との戦いも大詰めだし、アタシも行くわよ!」

 

みんなは、アメルダの救出に言った時と同じくらいやる気に満ちていた。

荒くれたちも早く最強の兵器を作って、魔物の親玉のようがんまじんとひょうがまじんを倒したいのだろう。

そのために、魔物の宮殿にあるからくりパーツを手に入れないといけないからな。

 

「みんな、ありがとうな。マイラの魔物の城に攻めこんだ時のように、今回も行くぞ!」

 

「おう!どんな魔物が来ようとも、オレたちがぶっ倒してやるぜ!」

ガロンの返事と共に、俺たちは赤色の旅のとびらに入った。荒くれたちはガライヤに来るのは初めてだから、俺が指示を出さないといけないな。

 

「魔物の宮殿までは結構距離があるけど、ついて来てくれ」

 

俺はみんなの先頭に立って歩いて、ガライヤの広大な雪原を歩いていく。

道中の敵は避けることが可能なので、俺たちは魔物に見つからないように雪原を歩いていった。

そして、1時間くらい歩いて、氷の湖がある場所までたどり着いた。

 

「アメルダの言う通りだと、この近くに魔物の宮殿の入り口があるはずだ」

 

氷の湖のまわりは広いので、歩きながらまわりを見回して、魔物の宮殿の入り口がないか探して行く。

すると、池の左側を見ていたベイパーが、何かを見つけたようだった。

 

「雄也が言っておる魔物の宮殿の入り口は、ここではないのか?」

 

ベイパーが言った方向を見ると、そこには海の上にかかっている大きな橋が見えた。

そして、橋を渡った先には宮殿のような大きな建物も存在している。

 

「アネゴの言ってたことだし、ここで間違いねえぜ」

 

「ここにいる魔物を倒して、兵器の素材を手に入れるわよ!」

 

ガロンたちは、宮殿に繋がる橋がある場所へ走っていった。他に宮殿らしき場所もないので、ここが魔物の宮殿で間違いないだろう。

なので俺もひかりのつるぎとまじんのかなづちの二刀流で、宮殿に繋がる橋に向かう。かなりの魔物がいるはずなので、二刀流を使わないと厳しい戦いになるだろう。

「雄也、この橋の上にも結構な敵がいるぜ」

 

先にガロンたちがたどり着いていた橋の上には、3体のキラーマシンと、4体のメタルハンターがいた。

慣れている敵だし今回はこっちも4人で来ている。今の俺たちなら楽勝で勝てるかもしれないな。

 

「俺たちなら押しきれるはずだ、みんな行くぞ!」

 

油断することは出来ないが、俺たちは武器を持って橋の上にいる魔物たちに殴りかかって行った。

 

俺たちが橋の上に来たことに気づくと、7体の魔物のうち手前にいたキラーマシン1体、メタルハンター2体がこちらに気づき、剣を持って斬りかかってきた。

弾き返せば攻撃のチャンスになるので、俺はみんなの前に出てひかりのつるぎとまじんのかなづちの二刀流で、メタルハンター2体の攻撃を受け止める。

だが、ここのメタルハンターは他の場所にいる奴らよりも攻撃力が高く、弾き返すことは出来なかった。

 

「このメタルハンター、結構強いな」

 

でも、攻撃を防ぐことは出来るので、今のうちにみんなで殴りかかればいいな。

キラーマシンも俺を狙っているのを見て、荒くれたちはメタルハンターをまじんのかなづちで殴りつける。

 

「この機械野郎ども!オレたちの邪魔は絶対にさせねえぜ!」

 

「ワシの筋肉で、お前らを潰してやるぞ!」

 

「アタシたちを止められると思わないことね!」

 

みんなはそれぞれ大声を出して、メタルハンターに大きなダメージを与える。

鉄で出来たメタルハンターの装甲も、魔法の金属でできたハンマーの強力な一撃を受ければ、へこんでしまう。

そして、みんなの攻撃のおかげでメタルハンターの力が弱まり、俺は腕に力を入れて剣を弾き返した。

 

「よし、これで体勢を崩せたぜ!」

 

体勢を崩して動けなくなったメタルハンターに、みんなは次々と殴り付ける。体がボロボロになり、剣もへし折られて、もうすぐ倒せそうだった。

俺も一緒に殴りたいが、目の前のキラーマシンを何とかしないといけないな。それに、キラーマシンの背後から2体のメタルハンターが近づいてきていて、遠くにいるキラーマシンは弓で俺を狙っている。

 

「目の前にいるこいつを止めながら、サブマシンガンを撃つか」

 

俺は左手に持つ武器をサブマシンガンに変え、近くにいるキラーマシンの攻撃を受け止めながら後ろにいる4体の魔物を狙った。

キラーマシンの攻撃はかなり強いが、戦い慣れている俺が受け止められない強さではない。

遠くからの弓での攻撃も避け続け、俺はサブマシンガンで弓使いのキラーマシンの核を撃ち抜いて行く。

だが、弓を撃つキラーマシンに集中しているとメタルハンターに近づかれ、近くにいるキラーマシンも含めて3体の魔物に囲まれてしまった。

俺は剣や弓を避けながら右腕に力を溜めて、3体の魔物に向けて解き放つ。

「囲んでも俺は倒せないんだよ!回転斬り」

 

ひかりのつるぎだけでの回転斬りだったので二刀流の時より威力は劣り、一撃で倒すことはできなかった。

でも、大きな傷を与えることとのけぞらせて動きを止めることはできた。

 

「雄也、こっちの2体は片付いたぞ!そっちも任せてくれ」

 

「雄也は弓を撃ちやがる機械をぶっ壊してやってくれ!」

 

俺が3体に追撃をしかけようとしていると、後ろからメタルハンターを倒したガロンとベイパーの声が聞こえた。

荒くれは3人、俺のまわりにいる敵も3体なので、一対一で戦うことが出来るな。

 

「分かった。俺はあの2体を倒すぜ」

俺は橋の上を進んでいき、2体のキラーマシンの弓矢を避けながらサブマシンガンを撃ち放つ。

奴らの核にはひびが入っていて、俺はとどめをさすために大量の弾を乱射した。

まほうの弾丸はかなり消費したが、キラーマシンたちは光を放ちながら消えていった。

倒してからみんなの方を見ると、3人とも魔物の攻撃を受け止めて、まじんのかなづちで鉄の体を破壊していった。

 

「弓を使うキラーマシンを倒したし、俺も援護するぜ!」

 

荒くれたちの攻撃はかなり効いているが、倒すのに少し時間がかかりそうなので、俺はみんなと戦うのに集中している魔物たちを、後ろからひかりのつるぎで突き刺す。

弱っていたキラーマシンやメタルハンターは、内部の精密機械をえぐり取られ、壊れて消えて行った。

 

「よくやったぜ雄也!これで機械野郎どもは全滅だな」

 

「ああ、でも宮殿の中にはもっと敵がいるはずだぞ」

 

橋の上にいる敵は全滅したが、まだ油断することは出来ない。俺たちは橋を渡りきって、魔物の宮殿の近くまで来た。

しかし、魔物の宮殿はすぐ近くだが、岩山を越えないと行けないようだった。

でも、海に面している崖の真下を通っていけば岩山に登らなくても魔物の宮殿のところまで行けそうだな。

 

「みんな、これからこの岩山の崖の真下を通っていく。海に落ちないように気をつけてくれ」

筋肉は沈みやすいはずなので、荒くれたちが海に落ちたら危険だ。それに、ここは寒い地域なので低体温症を起こす可能性もある。

幅が1メートルもあるので、落ちることはないとありえないと思うけど。

 

「分かったぜ。魔物を早くぶっ潰してえが、慎重に行かないとな」

 

俺たち4人はゆっくり歩きながら海に面した崖の真下を歩き、魔物の宮殿を目指した。

5分くらい歩いて、ようやく魔物の宮殿の裏側にたどり着くことが出来た。

 

「これが魔物の宮殿みたいだな。入り口を探して乗り込むぞ」

 

魔物の宮殿はマイラの魔物の城よりは小さいけど、2階建てになっているようだ。からくりパーツは2階にあるんだろうな。

魔物の宮殿の周りを歩いていき、しばらくして正面の入り口のような場所を見つけた。

気づかれないように中を覗くと、ホークマン、ガーゴイル、メタルハンターの群れがいて、2階にはキラーマシンが弓を構えて待ち受けていた。

からくりパーツは2階にあると思っていたが、1階の奥に宝箱があり、その中に入っているのだろう。

2階は下を見渡せる狭い廊下しかないから、恐らくはキラーマシンが下にいる敵を攻撃するための場所だと思われる。

 

「俺は弓を持ってるキラーマシンを倒すぜ。みんなは下にいる敵と戦ってくれ。俺もキラーマシンを全て倒したら下に降りるぞ」

 

遠距離攻撃ができるキラーマシンは、サブマシンガンを持っている俺が倒したほうがいいな。

その作戦を伝えると、みんなも納得した。

 

「分かったぜ。オレたちは、1階にいる奴らを倒しまくるぞ!」

 

「かなりの数だが、やはりワシの筋肉には敵わぬぞ」

 

「アネゴを助けた時みたいに、みんなでかかれば行けるはずよ!」

 

そして俺たちは魔物の宮殿の入り口にあった青い城の壁のブロックを壊し、中に突入していった。

その瞬間、中にいた多くの魔物が俺たちに向かって剣を向けてくる。

 

俺は2階にいるキラーマシンをサブマシンガンで撃とうとするが、それを防ごうとホークマンやガーゴイルが俺のところへ突撃してくる。

荒くれたちは奴らの攻撃をまじんのかなづちで防ごうとするが、数が多すぎて防ぎきれなかった。

「まずはこいつらを倒さないといけないのか」

 

俺はサブマシンガンを一度しまって二刀流に持ちかえる。そして、斬りかかってきたホークマンやガーゴイルを受け止めて、攻撃を弾き返した。

こいつらはスピードは早いが、攻撃力はあまり高くないので魔法の武器を使えば筋肉のない俺でも弾くことが可能だった。

怯んだ魔物たちを一気に倒すため、一撃必殺の威力を持つ、二刀流での回転斬りを放った。

 

「回転斬り!」

 

回転斬りで体を引き裂かれ、次々にホークマンやガーゴイルは倒れていく。

だが、安心する暇は少しもなく、宮殿の2階からキラーマシンの放った矢が飛んできた。

荒くれのみんなも気づいてかわすことは出来たけど、あいつらは戦いの邪魔になるし、先に倒しておかないといけない。

それで、2階に向けてサブマシンガンを撃ちながら階段の近くまで行くと、今度はメタルハンターたちが俺の前に立ち塞がる。

 

「2階に行こうと思ったら、今度はメタルハンターかよ」

 

荒くれたちは他のメタルハンターやガーゴイルに囲まれて、俺を助けに来られる状態ではなかった。

ここは俺一人でなんとかして、目の前のメタルハンターと上にいるキラーマシンを倒さないといけないな。

でも、キラーマシンを倒せる程度のまほうの弾丸しか残っていないので、メタルハンターの攻撃をかわしながら奴らを倒さないといけない。

俺はメタルハンターの降り下ろす剣を避けながら、上にいるキラーマシンの核に向かってまほうの弾丸を撃つ。

 

「残りの弾丸は少ないけど、足りるといいな」

 

上にいる敵に向かって銃を撃ったのはこれが初めてなので、普段のように核に命中させることは出来ない。

それでも残った銃弾を全て撃ちまくり、3体のキラーマシンのうち2体を倒すことができた。

しかし、残った1体を倒す前にまほうの弾丸がなくなってしまった。

 

「くそっ、やっぱり足りなくなったか。数は減らせたけど、全滅させるのは無理だったか」

 

キラーマシンは知能が高いようで、俺だけを狙わずガロンたちにも弓を撃っていた。

俺だけを狙っていれば、荒くれたちが魔物を蹴散らすことが分かっているようだ。

みんなもキラーマシンのせいで上手く戦えず、ガーゴイル、ホークマン、メタルハンターに苦戦していた。

 

「早くあいつを倒さないといけないのに···このメタルハンターが邪魔だな」

 

こうなったら2階に登ってなんとかキラーマシンに近づいて倒すしかないが、俺を登らせないようメタルハンターが妨害してくる。

もう一度回転斬りを使うしかないけど、キラーマシンが連続で弓を撃ってくるから使うタイミングがないな。

なので俺は、メタルハンターの攻撃を避けながら少しずつダメージを与えていく。

メタルハンターはスピードがそれほどでもないので、後ろにまわって斬りつけることが出来た。

 

「このくらいの動きなら簡単にかわせるし、倒せそうだな」

 

俺は二刀流で次々にメタルハンターにダメージを与えていったが、倒すのにはかなりの時間がかかった。

みんなもまだ苦戦しており、早く救援に向かわないといけないな。

 

「アネゴのいた城みてえに、敵が多すぎるぜ!」

 

「結構倒したはずなのに、まだかなりいるわね」

 

「上にいる機械が撃ってくる弓矢が邪魔だな」

 

まずは俺は3人が少しでも戦いやすくなるよう、2階にいるキラーマシンを倒しに行く。

するとキラーマシンは俺に気づき、大量の矢を放ってくる。それでも俺だけでなく、下にいる荒くれにも同時に矢を撃っていた。

俺はそれを避けるために、全力で2階の通路を走っていく。

そして、キラーマシンの至近距離まで近づくと、奴も武器を弓から剣に変えて襲いかかってくる。

それも、俺も使う特技である回転斬りを放ってきた。

 

「コノニンゲンヲ、シマツスル!」

 

「そっちが使うなら、俺も回転斬り!」

 

俺は機械音で喋りながら剣を一回転させるキラーマシンを、まじんのかなづちとひかりのつるぎでなぎはらう。

攻撃力の高い攻撃がぶつかりあい、俺の右腕はかなり痛んだが、動きを止めずに左腕での一撃をキラーマシンの装甲に当てた。

まじんのかなづちの強力な一撃を受けて、キラーマシンは変形して動きが止まる。

このまま反撃されないように、俺は痛みに耐えてひかりのつるぎを奴の核に深く突き刺した。

 

「これで終わりだぜ、キラーマシン!」

 

俺はキラーマシンが倒れたのを見て、下にいる3人の援護に行った。

キラーマシンが倒れたことでみんな戦いやすくなったが、まだ敵は残っている。

 

「みんな、今すぐ助けに行くぜ!」

 

急いで階段を降り、ガロンと戦っているメタルハンターや、ガーゴイル、ホークマンを思いきり攻撃する。

そして、俺の攻撃で怯んだ魔物たちの頭を、ガロンはまじんのかなづちで叩き潰した。

 

「よくやったな雄也!敵はもう少しだぜ!」

 

「ああ、二人を助けて敵を全滅させるぞ」

 

俺はベイパーと、ガロンはギエラと戦っている魔物に襲いかかる。敵の残りも少ないので、体勢を立て直した二人は一気に奴らを倒していった。

 

「雄也!あとはワシの筋肉の力に任せておけ!」

 

「ガロンのおかげで助かったわ!これで安心して魔物を潰せるわ!」

 

俺たち4人で次々に魔物を減らしていき、最後には全滅させていった。

久しぶりに一緒に行動したが、やっぱり荒くれ者は強いな。

 

「これで全滅させたみたいだな。あの宝箱を調べて来るぜ」

 

俺は敵がいなくなったことを確認して、奥にある宝箱を開けた。すると、中には複雑な歯車が入っていた。

これがアメルダの言ってたからくりパーツだろう。俺はそれをポーチにしまい、3人のところに戻った。

 

「雄也、探していた物は手に入ったか?」

 

「ああ、これで最強の兵器を作れるはずだし、町に戻るぞ!」

 

これでようやく、ようがんまじんを倒す準備が全て完了するな。

俺たちは最強の兵器を作り、マイラとガライヤの魔物の親玉を倒すため、町に戻って行った。


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