ドラゴンクエストビルダーズ メタルギアファンの復興日記   作:seven river

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Episode197 極黒の暴槌(後編)

トロルギガンテとボストロールは、俺を叩き潰すためにハンマーを振り続ける。

俺は残った力で大きなジャンプを繰り返し、闇の衝撃波を回避することは出来ていたが、奴らに近づいて攻撃することは出来ていなかった。

このままだと回避すら不可能になり、奴らに殺されてしまうだろう。

 

「こんなところで負けるわけにはいかないし…何とかしないとな…」

 

「お前の力はこの程度だったか、ビルダーめ!さっさと、アレフガルドの復活など諦めろ!」

 

追い詰められた俺を見て、トロルギガンテはそう言ってくる。

ガロンたちはまだギガンテスやボストロールと戦っており、援護に来れそうになかった。

この危機を脱しようと俺はボストロールに近づいて攻撃しようとするが、なかなか成功しない。

近づいて攻撃するのは、弱った俺ではもう不可能なのだろう。

 

「近づいて戦うのはもう無理そうだな…でも、まだこれがある…」

 

だがここで俺は、アサルトライフルの弾がまだ残っていることを思い出す。

ボストロールは弱っているし、奴を集中して撃てば倒すことが出来るかもしれない。

それ以外にこの危機を脱する方法もなさそうなので、俺は弾が尽きないことを願って、アサルトライフルをボストロールに向かって連射する。

 

「剣とハンマーじゃ無理なら、これであんたたちを倒してやるぜ…!」

 

「また厄介な発明品を出しやがって…だが、何を使ったところで無駄だ!」

 

なるべくダメージが大きくなるように、俺はボストロールの頭へ向かって撃つ。

奴らのハンマーを回避しながらの攻撃なので狙いを定めるのが困難だが、ボストロールは巨体なので何度も頭に当てることが出来ていた。

弱っていたところをアサルトライフルで撃たれ、ボストロールは再び倒れ込む。

 

「また倒れたな…今度こそとどめをさすぜ!」

 

ボストロールが動けなくなったことで、俺に攻撃して来るのはトロルギガンテだけになる。

俺はまた剣とハンマーに持ち替えて、倒れた奴にとどめの攻撃をしていった。

頭に銃での、足に剣とハンマーでの攻撃を受け続け、ついにボストロールは青い光を放って消えていく。

まだトロルギガンテはいるものの、最大の危機は何とか脱することが出来た。

 

「おのれ…よくも我らの仲間を…!我だけになろうとも叩き潰してくれる…!」

 

アサルトライフルの弾を使い切らずにいて、本当に助かったぜ。

トロルギガンテは赤く染まった目で、俺を睨みつけながらそう言う。

通常のトロルの顔はそこまで怖くないが、トロルギガンテは白目の部分が全て真っ赤になっており、非常に不気味だ。

トロルギガンテは今まで通り、闇の衝撃波を放つ棍棒を叩きつけてくる。

 

「トロルギガンテは、俺一人では倒し切れそうにないな…」

 

危機は脱したものの、トロルギガンテの生命力は非常に高いだろう。

このまま一人で戦えば、闇の衝撃波を受けて動けなくなったところを、棍棒の直撃で潰されるかもしれない。

アメルダは思ったよりは苦戦していないがまだ3体のボストロールと戦っており、一緒にトロルギガンテに挑むことは出来そうになかった。

だが、ガロンたちはもうギガンテスを倒しており、ボストロールも弱らせていた。

 

「残ったアサルトライフルの弾で、ガロンを助けよう」

 

そこで、俺はまだ残っているアサルトライフルの弾を使ってガロンを援護し、彼と一緒にトロルギガンテと戦おうとした。

俺はまたアサルトライフルに持ち替えて、ガロンを攻撃しているボストロールの頭を撃ち抜いていく。

命中率は低く、今度こそ弾を使い切ってしまったが、ガロンの攻撃で弱っていたところを背後から銃撃され、怯んで体勢を崩していた。

 

「助かったぜ、雄也!こいつを倒したら、オレもそっちに向かってやる!」

 

「ああ、頼んだぞ!」

 

ボストロールが怯むと、ガロンはそう言って奴に追撃を加えていく。

荒くれの力のこもった連撃を受けて、ボストロールは力を失って倒れていった。

奴を倒すと、ガロンはブラッディハンマーを振り上げて走り、トロルギガンテに近づいていく。

 

「よくもオレたちのアジトを奪いやがって…!もう二度と、壊させたりしねえぜ!」

 

「お前も我らの仲間を…!ならば、ビルダーと同様に叩き潰してやる!」

 

トロルギガンテは闇の棍棒を叩きつけるが、ガロンも大きく跳んで回避する。

そして、奴の足に向かって何度もブラッディハンマーを叩きつけていった。

こちらが二人になったことで俺への攻撃回数が減り、俺も接近出来るようになり、トロルギガンテの足に向かって二刀流での連撃を加えていく。

この程度で倒せる相手ではないが、少しずつダメージを与えて行かないとな。

 

「生命力も相当なものだけど…確実に効いてるな」

 

「ああ。オレたちの筋肉とお前の兵器で、こいつとの戦いを終わらせてやろうぜ!」

 

ガロンは左足を、俺は右足を集中して攻撃していく。

これでみんなの援護も加われば、トロルギガンテを倒せるかもしれないな。

だが、トロルギガンテも俺たちの抵抗を許そうとはせず、全身の力を腕に溜め始める。

 

「まだ死なないのか、人間どもめ…!お前たちがどれだけ弱い存在か、我が叩き込んでやる!」

 

力を溜めた後の攻撃は、どの変異体であっても非常に危険なものだった。

トロルギガンテは変異体の中でも強力な部類だし、すぐに避けなければいけないだろう。

 

「ガロン、今すぐ大きく跳べ!」

 

俺はガロンに向けてそう叫んだ後、自身も大きくジャンプする。

俺もガロンも一度のジャンプでは避けきれないと思い、攻撃が炸裂する前にもう一度ジャンプを行った。

トロルギガンテは力を溜めきると、大きく飛び上がり、飛天斬りのように垂直に暗黒の棍棒を叩きつける。

そして、棍棒が地面に叩きつけられた瞬間に、棍棒の中の闇の力が大爆発を起こし、辺りを吹き飛ばす。

 

「くっ…なんて攻撃範囲なんだ…!」

 

その爆発はドルモーアよりさらに大きく、闇の最上位呪文であるドルマドン並だろう。

俺とガロンは直撃は避けられたが爆風には当たってしまい、先ほどまでの戦いで弱っていた俺は立ち上がれなくなってしまう。

動けなくなった俺を見て、トロルギガンテはとどめをさそうとして来た。

 

「もう動けなくなったか…ビルダー。我が仕留めて、人間どもの抵抗を終わりにしてやる!」

 

「まだオレは戦える…雄也は死なせねえし、アジトも壊させねえぜ…!」

 

まだ戦えるガロンは俺の前に立ち塞がり、トロルギガンテへの攻撃を続けていく。

しかし、彼も大きなダメージを負ったのは間違いないだろうし、今度あの攻撃を使われれば爆発の直撃を受けてしまうかもしれない。

それでもここで引き下がれず、ガロンはハンマーを振り続ける。

 

「ビルダーと共に倒れれば良かったというのに、手間をかけさせやがって!」

 

トロルギガンテは溜め攻撃は行わず、先ほどまでと同じ攻撃に戻る。

あの攻撃の爆発はトロルギガンテ自身や棍棒にもかなりの反動がありそうだし、連発は出来ないのかもしれないな。

しかし、それでも通常の攻撃でも闇の衝撃波を出すので、ガロンも何度もそれを受けてしまっていた。

 

「やっぱり強えな…でも、オレはまだ倒れねえぜ!」

 

「闘志だけは素晴らしいな…だが、お前の体力ももうすぐ限界だろう!」

 

ガロンの動きも確実に鈍って来ており、トロルギガンテはそれを見逃さずさらなる攻撃を叩き込む。

このままではガロンは間違いなく殺されてしまうので、俺も何とか戦線復帰しようとする。

ポーチから白花の秘薬を取り出して飲み、傷ついた体を回復させていった。

この世界の薬は即効性なので、全快とはならずとも、立ち上がれるまでには回復する。

 

「俺もまだ戦うぞ、トロルギガンテ!」

 

そして再び剣とハンマーを構えて、トロルギガンテへの攻撃を始めていった。

俺とガロンの攻撃で、トロルギガンテも少しは弱ってきただろう。

さらに、俺たち二人のところにベイパーたちも駆けつけて来る。

 

「こちらもボストロール共を倒した。加勢しよう、雄也、ガロン!」

 

「アタシたちのアジトを奪うだけじゃなく、ガロンたちまで傷つけるなんて絶対に許さないわよ!」

 

「私も長い間この町で暮らした身です…力の限りを尽くして、この町を守りきります!」

 

「人間どもが…我の軍勢相手にここまで戦うとは…!なんとしても叩き潰してやる…!」

 

ベイパーたちもそれぞれのハンマーを使って、トロルギガンテを攻撃していった。

トロルギガンテは棍棒で攻撃を行い続け、みんなは闇の衝撃波を避けるのがかなり難しそうだった。

だが、それでも直撃だけは避けようとして、大きくジャンプをしながら戦っていく。

5人で攻撃を行い、トロルギガンテの足に大きなダメージを与えていった。

 

「わしらは武器も強力になっている…もしかしたら、倒せるかもしれぬな」

 

「我がここまで追い詰められるとは…だが、人間ごときに倒される我ではない!」

 

ベイパーの言う通り、俺たちは武器も強力になっている…この前は全員の力を合わせても勝てなかったトロルギガンテでも、今度は勝てる希望がある。

みんな闇の衝撃波を受けた痛みに耐えながら、懸命に攻撃を続けていく。

だが、追い詰められたトロルギガンテは、再び腕に力を溜め始めた。

 

「まずい、強力な攻撃が来る…!」

 

「出来る限りの力で跳べ!」

 

さっきの爆発を見た俺とガロンは、みんなに向かって大声でそう叫ぶ。

みんながあの爆発で動けなくなってしまったら、俺たちは全滅だ。

俺も全快の状態ではないが、可能な限りダメージを減らそうとほしふるうでわの力を活かして、素早く、そして遠くまでジャンプする。

 

「消え去れ、人間ども!」

 

トロルギガンテがそう叫んで棍棒を叩きつけると、さっきも見た闇の大爆発が起こる。

トロルギガンテ自身も反動でかなりのダメージを受けていたが、爆発の威力は凄まじく、みんなの中で一番遠くまで離れていた俺にも衝撃が及ぶ。

みんなもまだ辛うじて立ち上がることは出来ていたが、さっきまでの戦いで傷ついていたガロンは、大怪我を負って動けなくなっていた。

 

「すごい威力ではあるな…だが、わしの筋肉は決して死なず!」

 

「ガロンをここまで傷つけるなんて、アンタのことは死んでも許さないわよ!」

 

ベイパーとギエラ、シェネリはガロンをかばうようにしてハンマーを構え、トロルギガンテへの攻撃を再開する。

いつさらなる攻撃を受けてもおかしくないのに、みんなそれぞれの力を信じて戦い続けていた。

俺は戦いに戻る前に、倒れているガロンに駆け寄る。

ガロンはまだ意識はあるようだが、白花の秘薬を使っても戦える状態に戻れるかは分からなかった。

 

「大丈夫か、ガロン?」

 

「大丈夫に決まってるぜ…!あの野郎を倒すまで、オレは倒れねえ…!」

 

ガロンは、普通の人間なら決して立ち上がれないほどの怪我であるのに、ハンマーを持ってトロルギガンテに向かって行こうとする。

だが、今のガロンがトロルギガンテと戦えば殺される危険性が高いので、下がっていてくれと俺は言った。

 

「いや、あいつは俺たちが倒す。この状態で戦ったら、ガロンでも危ないと思うぜ。あんたが死んだら、俺もアメルダもみんなも悲しむぞ」

 

「…分かったぜ。頼んだからな、雄也」

 

ガロンもアネゴと慕うアメルダや仲間たちを悲しませるわけにはいかないと、俺の指示を聞いてくれる。

ガロンの分も、俺がトロルギガンテをさらに追い詰めてやらないとな。

俺はガロンにうなずくと、再びトロルギガンテへと近づいていった。

 

「ビルダーも町の人間どもも、もうボロボロだな…我が終わらせてやる、お前たちも、この町もな」

 

ベイパーたちも闇の衝撃波を避けきれず、かなり追い詰めらていた。

だが、それと同時にトロルギガンテ自身もみんなの攻撃で、確実に弱っている。

どちらの体力が先に尽きるかの、賭けになりそうだな。

俺が戻って来ると、トロルギガンテは俺に向かっても棍棒を叩きつけてきた。

 

「みんなも弱ってるけど、こっちの攻撃も確実に効いてる…みんながやられる前に倒そう」

 

俺は大きなジャンプを繰り返して可能な限り衝撃波を避けていき、食らったとしても痛みに耐えて剣とハンマーを振り、奴の体力を削りとっていく。

みんなも動きが遅くなって来ていたが、トロルギガンテに攻撃を当てることが出来ていた。

 

「我を追い詰めたのは褒めてやる…だが、最後に勝つのは我の方なのだ!」

 

だが、トロルギガンテの猛攻は追い詰めても収まることはない。

俺たちの動きが遅くなって来たのを見て、奴は今度は棍棒を横に振ってから、回転攻撃を行ってきた。

ただの回転攻撃ではなく、回転と同時に闇の竜巻が発生し、周囲を斬り裂いていく。

闇の大爆発よりは範囲は狭いが、弱っていたみんなは回避しきれず、体にいくつもの切り傷を負っていた。

俺は何とか避けられたが、一人だけでトロルギガンテを倒せる気はしない。

 

「これで分かったか、人間ども?自分たちの無力さをな…!」

 

「くそっ、こんな技まで隠していたのか…!でも、それでも俺たちは諦めないぞ」

 

だが、俺は弱気な様子は見せず、みんなの前に立ってトロルギガンテを引き付けていく。

トロルギガンテは闇の衝撃波で俺の動きを止めて、棍棒で叩き潰そうとして来た。

白花の秘薬で回復した俺も、次第にみんなのように追い詰められていく。

俺も弱って来たのを見て、ギエラたちは最後の賭けに出ようとした。

 

「しつこいビルダーもここまでか…終わらせてやろう!」

 

「こうなったら最後の賭けよ…アタシたちが全員でトロルギガンテの棍棒を止めるから、雄也はあのマシンで突撃して!」

 

トロルギガンテの棍棒を止める…人間が何人いたとしても、それは困難だろう。

だが、トロルギガンテも弱っているので、もしそれが成功したら極げきとつマシンを使って、奴を倒すことが出来るだろう。

荒くれたちはようがんまじんの腕も受け止めたことがあったので、今回ももしかしたら成功するかもしれない。

 

「追い詰められて気が狂ったか、人間ども!我の棍棒を止められるはずなかろう!」

 

トロルギガンテはそれは不可能だといい、笑いながら棍棒を振り下ろしてきた。

ギエラの指示を聞いてベイパーとシェネリも動き出し、俺に叩きつけられようとしていた棍棒を受け止めようとする。

これが失敗したらみんな死ぬと思いガロンも飛び出して来て、ボストロールを倒し終えたアメルダも駆けつけてきた。

 

「こんな時に役立てないんだったら、何のための筋肉なんだ!」

 

「自分の作った最強兵器を信じて、思い切り突撃して来な!」

 

それぞれの筋肉と闘志の全てを発揮して、みんなトロルギガンテの攻撃を受け止めていく。

弱っていたこともあって奴もすぐには押し切れず、隙を作ってしまった。

長くは耐えられないだろうからそこで決着をつけようと、俺は極げきとつマシンに乗り込む。

 

「行くぞ!」

 

アクセルを全開にまで踏んで、最高速度で突撃していった。

もはやどれだけの速度なのか分からないほど速く、瞬時にトロルギガンテの背後に5本の角が突き刺さる。

トロルギガンテは絶大なダメージを受けて倒れ込み、動かなくなっていた。

俺自身にもとてつもない衝撃が走るが、身体中の痛みを我慢してマシンから降り、両腕の力をため始める。

 

「動きが止まったね。とどめをさすよ、みんな!」

 

アメルダの指示で、みんなもトロルギガンテに総攻撃を仕掛ける。

みんなはもう全力を出すことは出来ないが、できる限りの攻撃を続けていた。

そして、俺は両腕に力が溜まりきると、大きく飛び上がって垂直に両腕の武器を叩きつける。

 

「飛天斬り!」

 

最後に二刀流での飛天斬りを受けて、トロルギガンテの膨大な生命力は全て失われて消えていった。

 

こうして、長かったトロルギガンテとの決戦は終わった。

荒くれたちの筋肉と闘志、超マシンメーカーで作った新兵器、その一つでもが欠けていたら勝てなかったと思えるほど、厳しい戦いだったな。

そう思っていると、アメルダたちが喜びの声を上げた。

 

「終わった、みたいだね…ついにアタシたち、アジトを奪ったトロルギガンテを倒せたんだ」

 

「賭けには勝ったみたいね。これでこのアジトを奪われる心配も、当分なさそうだわ」

 

「ああ。マイラが魔物の城になっていた時はどうしようかと思っていたけど、本当に良かったぜ」

 

みんなの口調からは疲れも感じられるが、ここまでの戦いだったのだから仕方ないな。

これで、マイラの2度目の復興も達成されただろう。

マイラもメルキドやリムルダールと同様、これからも発展を続けていくはずだ。

アメルダは、がったいまじんの時と同じで宴を開こうと言ってくる。

 

「本当に、本当に良かったよ…アンタのおかげで、ラライの最終兵器も完成させられたしね。そうだ、昔がったいまじんを倒した時みたいに、宴を開かないかい?せっかくのおめでたい日だし、一晩中飲み明かしたいんだ」

 

「いいと思うぜ。傷を癒してみんな落ち着いたら、さっそく始めよう」

 

俺もアメルダの提案に賛成しながら、マイラの町の中に戻っていく。

メルキドの2度目の復興の後にも宴を開いたし、この先はさらに厳しい戦いが待っているかもしれない…こんな時くらい、楽しんでおかないとな。

みんなも宴を開くことに賛成し、疲れた体を引きずりながら帰っていった。

 

みんなの傷を白花の秘薬で癒した後、俺たちはバーカウンターでマイラの2度目の復興を祝う宴を行った。

荒くれもアメルダも騒ぎながら、酔っ払うまで酒を飲み続けている。

俺もあまり酒を飲まない方がいいと分かっていながら、みんなに誘われてたくさん飲んでいた。

もともとはガライヤ出身であるコルトとシェネリも、すっかり荒くれだらけのこの町の雰囲気に馴染んでいる。

今回はこの前の宴と違い、ラライの姿が見えることはもうなかった。

だが、荒くれたちやアメルダは彼のことを決して忘れず、これからも戦っていくことだろう。

朝方になり宴がお開きになった後は、俺はこれから向かうことになるだろうエンダルゴやアレフとの決戦のことも考え、眠りについていった。




次回から9章に入っていきます。

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