東方家族録   作:さまりと

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おはこんばんにちは。さまりとです。
ついに新しい異変がスタート。でも今回は全然進みません。
では、ゆっくりどうぞ。


第25話【もちつけ】

 

 

 

 

 

 

そこは1年のなかでもっとも低い位置ある月によって照らされていた。

 

「...逃...げ......ろ..。」

「嫌だよ...。あんたを放っておいたら直ぐに博麗の巫女たちに退治されちまう。そんなの嫌だよ。」

「頼...む。逃げ...て...くれ。そう...しな...いと俺...は...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前たちを...殺してしまう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、今日はここまで。それから今日は信の最後の授業だからな。みんなでお礼を言おう。」

「「「ありがとうございました。」」」

「ありがとうみんな。短い間だったけど楽しかったよ。人里には頻繁に出入りする思うから見かけたら気軽に声をかけてくれ。」

 

何だかんだでもう8月15日。夏休みももうあと5日しかない。新学期の準備やらで忙しくなるため今日でアルバイトはおしまいだ。

 

「助かったよ信。今までありがとう。」

「こっちこそ貴重な経験だったよ。お世話になりました。」

 

慧音に礼を言って教室を後にする

 

「信っ!!」

 

出て直ぐに最早聞きなれた声に呼び止められた。

 

「弾幕ごっこよ。今日こそアタイが最強になるんだから。」

 

チルノだ。何だかんだで幻想郷の住民のなかで一番長い時間一緒にいる気がする。

 

「いいだろう。今日も俺が勝つ!」

 

最近はほぼ毎日チルノや魔理沙と弾幕ごっこをやっている。

 

 

 

「これで終わりだっ!」

「うぐっ」

 

逃げ場を無くしたところに早さ重視の霊力弾を打ち込み勝利する。

 

「今日も俺の勝ちだな。」

「チルノちゃん大丈夫?」

 

2人の弾幕ごっこを見ていた大妖精たちが駆け寄ってきた。

 

「今回もダメだったね。」

「むぅうう。」

「はっはっは。いつでも挑戦は受けるからな。」

 

いつも通りチルノに勝ち少しテンションが上がっていた。

 

「今日は外界の方で用事があるからな。俺は一回向こうにいくよ。」

「信っ!!明日は絶対アタイが勝つんだからっ!」

「そう簡単に負けないさ。それじゃ。」

 

そういった信はその場から姿を消した。

 

(そういえば真、今日は寺子屋が終わったら直ぐに帰ってこいっていってたけどなんかあったかな?)

 

信が言った用事と言うのは、朝寺子屋に来る前に真に「今日は寺子屋が終わったら早く帰ってきてね。」といったことだ。

 

(今日は特になにもなかったよな。)

 

疑問を抱きつつ真のもとへ移動する。

 

信「ただいま。」

真「おかえり信にい。」

真がいた場所は台所だった。そして何かを大量に蒸している。

信「...なにやってるんだ?」

真「え?餅つきの準備。」

信「どうして?」

真「だって今日十五夜でしょ?」

信「...残念ながら今日は十五夜じゃない。」

真「えっ!?でも8月15日が十五夜なんじゃないの?」

(また誰かの冗談を本気にしたな。)

信「それは旧暦の話だ。今年の十五夜は9月15日だよ。」

真「...本当に?」

信「嘘言ってどうする。」

真「このもち米どうしよう。」

信「まあつくしかないだろうな。幸い今日も満月だ。一ヶ月早いけど月見しようか。」

 

急遽餅をつくことになった。

 

信「そういえば臼と杵の準備はできてるのか?」

真「うん。愛たちが今やってる。」

(ん?確か愛たちは十五夜について知ってたよな。)

 

今年の正月に餅をついたときに、愛が餅を次はいつ食べれるのかを聞いてきた。十五夜には食べれるといったらすぐに調べてきて9月15日と知らせてきた。その時恭助や静もそれを聞いていたはずだ。

 

愛「あ!信にい。おかえり。」

静「お帰りなさい。」

恭助「おかえり。」

信「ただいま。臼と杵のの準備できたか?」

愛「うん。あとはつくだけ。」

信「(なぁ、お前たちは今日が十五夜じゃないって知ってたよな?なんで一緒に餅つことになってるんだ?)」

愛「餅が食べたかったから!」

恭助「右に同じ。」

静「私もです。」

 

非常に素直で単純な理由だった。

 

信「(真に今日が十五夜って言ったのも?)」

愛「(まさか本気にするとは思わなくて。)」

信「(それにあんな量ついたら来月まで普通にもつぞ。)」

 

いつも明渡家で餅をつくときは大量につくる。だがそれは保護者組(特に男性陣)が餅が大好きなためにつくるのだ。だが今保護者組は旅行中でいない。それに今蒸してるものの他に同じくらいの量の米がスタンバイされている

 

恭助「幻想郷のみんなにお裾分けしたら?」

信「そうするか。餡子とかはどうするんだ?」

愛「もう準備できてる。きな粉とゴマはこれから準備するよ。」

信「でも晩飯まで結構時間あるなあ。」

 

時刻はまだ12時半。今ついてもすぐに固くなってしまう。

 

信「お前たち昼はもう済ませたのか?」

静「はい。真兄さんが早めに済ませておこうって。」

信「そうか...よしっ。餅は二回に分けてつこう。今持っていっても昼飯食べてるだろうし夜に乾燥させたやつを。みんなに配ればカビる前に食えるだろう。俺たちの分は5時半くらいにやり始めようか。」

愛&静&恭助「「「了解。」」」

真「蒸し終わったよ~。」

信「それじゃあ、始めるか。」

 

 

 




異変が始まるのにこんなタイトルでいいのだろうか...。

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