東方家族録   作:さまりと

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おはこんばんにちは。さまりとです。
これからどっと増えます



第16話【リターンアンドリターン】

「「おにいちゃああああん!!」」「おにいさまああああ!」「しいいんんんん。」

 

信が戻ってきてからしばらくしても、2人の幼い子供の泣き声は響いていた。それに加えチルノとフランもしがみついてきた。

 

「よしよし。もういなくなんないから落ち着きなさい、な。」

「ホントに?」

「もういなくなんない?」

「本当さ。心配させて悪かった。フランもチルノも落ち着け。自力で来れるのがわかったから定期的に来るぞ。」

「「ホント?」」

「本当だよ。俺を信じろ。だからそろそろ離れてくれると嬉しいんだが...。」

「なあ、信。そろそろ説明してほしいんだぜ。」

「あぁ、何から話そうか。」

「まず、その子達は誰なんだぜ?」

「俺の一番下の兄弟だよ。ほら、みんなに挨拶しなさい。」

 

泣いていた2は落ち着きを取り戻し、女の子から自己紹介を始めた。

 

「はじめまして。あけど はなです。よろしくおねがいします。」

「はじめまして。あけど かざとです。よろしくお願いします。」

「2人は何歳なの?」

 

咲夜が優しい口調で問いかけてきた。

 

「「4さいっ!!」」

 

華と風人は元気に答えた。年相応でとても無邪気のようだ。

 

((((((可愛い。))))))

 

その場のみんなの意見がまたひとつになった。

 

「2人は双子なんだ。華がお姉ちゃんで風人が弟。仲良くしてやってくれ。」

「よろしくね。私は咲夜。」

「魔理沙だぜ。」

「霊夢よ。」

「私はアリス。」

 

以下省略

 

その場にいたみんなが自己紹介した。

 

「こんなに一気に自己紹介されて大丈夫なの?」

「大丈夫大丈夫。こいつら記憶力がいいんだ。あっちのお姉ちゃんは誰だ?」

「「れいむおねえちゃん!」」

「じゃあこっちのお姉ちゃんは?」

「「もこうおねえちゃん!」」

「じゃあそこのおねえちゃんは?」

「「レミリャおねえちゃん!」」

「えっ!?」

「まだ舌が回らなくてな、たまに呼べない人がいるんだよ。多目に見てやってくれ」

「そ、そうなの...。」少しショックを受けたようだ。

「しかし本当に覚えてるんだな。」

「それよりも次の質問いいかしら。」

「あぁ。」

「どうやって戻ってきたの?それになんであんなところから。」

「話せば少し長いんだこれが。風人、華フランたちと遊んでこい。フランたちも一緒に遊んでやってくれ。」

 

そういうと風人と華は寺子屋の生徒たちと一緒に遊びにいった。

 

「さてと。じゃあ最初から説明するぞ?」

 

・・・・・数十分前・・・・・

 

「よっと。ゆかりんサンキュな。」

「こっちも迷惑かけたわね。」

「いやいいさ。幻想郷での暮らしも楽しかったし。」

「そう言ってくれると助かるわ。じゃあこれで失礼するわね。」

「またいつか。」

 

別れの言葉と共に紫がスキマえと消えていった。信が送られたのは家の玄関の前だ。

 

「1週間しかたってないのに懐かしく感じるな。」

 

感慨深さを胸に扉を開ける。

 

「ただいまー。」

「「ワンッ!!」」「「ニャーン」」

「おぉ、モコ、コト、久しぶりだな~。トモとモモも。」

 

玄関に入るとまず出迎えてくれたのは犬のモコとコト、それに猫のトモとモモだった。モコとコトは玄関のなかに犬小屋を建てそこで飼っている。首輪はつけているがリードはしていなく、基本自由に家の中を歩き回れるようになっている。だが少し違和感がある。

 

「?...気のせい...じゃないよな。後で話そうか。」

 

今は兄弟たちに顔を見せるのが先である。なんの連絡もなしに1週間も家を空けたのだ。

 

「「かえってきた...。」」

「ん?」

 

靴を脱いでいるときに背後から声が聞こえた。

 

「「おにいちゃあああああんっ!!!」」

 

2つの影が胸に飛び込んできた。

 

「華っ!風人っ!...ただいま。」

「風人ー、華ー。どうし.た..んだ...。」

「よう、真。ただ「みんなっ!!信兄が帰ってきたぞっ!!!」」

「本当にっ!?」

「そこにいるんだっ!!本物が、すぐそこに!!」

 

居間にみんないたようでどんどん出てきた。

 

「ただいま。心配かけt「「「「「「「「「信にいいいいいっ!!」」」」」」」」」」

 

恭助と静を残して全員が突っ込んできた。

 

(あれ?これやばくね?)

 

今突っ込んできてるのは9人。俺は問題ないが風人と華が万一下敷きになったらヤバイ。

 

(どうする...。)

 

風人と華が足にしがみついてしまってすぐには動けない。9人を止めるのも正直無理だろう。

 

(どうする。明渡信っ!なにかいいアイディアは...あ!)

 

思い付いた。

 

(霊夢と座標と空間を共有する!!)

 

その瞬間、3人は姿を消した。

 

 

「ってことがあってな。俺もまさかあんなところに出るなんて予想外だったよ。はっはっは。」

 

ゴンッ。霊夢が今度は拳骨を放った。

 

「で、もう信は外界も幻想郷も自由に行き来出来るようになったわけだ。」

「そういうことだな。そんなわけだから、これからもよろしく。」

「「「「はぁ~。」」」」

「...もしかして、俺嫌われてる?」

「いえ、そういう訳じゃないんだけど。なんというか...。」

「しばらく会えないと思ったやつがさらっと帰ってきてな、」

「みんな拍子抜けしてるのよ。」

「なるほどな...。てかそろそろ戻るよ。あいつらも困惑してるだろうし。」

「1週間もいなかった兄貴が急に現れて、目の前から別の二人と一緒に消えたらそりゃあ混乱するわな。」

「そういうわけだ。おーい、華、風人、もう帰るぞー。」

「「はーい。」」

「バイバイ華、風人。また遊ぼうね。」

「「うん!バイバイみんな。」」

「それじゃあな。また明日来るよ。」

 

そういって信と華と風人は帰っていった。

 

「しかし良かったぜ。あいつ自由に来れるみたいでさ。」

「えぇ、本当に。」

「あなたも大変な相手に思いを抱いたものね、咲夜。」

「「「えっ!?」」」

「お嬢様っ!」

「あら、ごめんなさい♪でもこの際はっきりしたらどうなの?うじうじしてたら彼、別のやつに取られちゃうわよ。」

「詳しく聞こうかしら。」

「...はぁ~。お嬢様の話の通りよ。私は彼に...思いを...寄せている///。」

「あいつは倍率高いぜ?」

「...分かってるわよ。」

「いったいあいつ何人惚れさせる気なのかしらね。」

「しかも無自覚で無意識だろ?」

「それが余計たちが悪いわよね。」

 

少女たちの初恋は続く。




次回は明渡家14人兄弟が全員が登場です。

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