『とりあえずは卒業おめでとうと言っておこう...いいか、お前は才能があるんだ!お前は強い、弱くなんかない!だから弱者は見下せ!強さだけを求めろ!』
「...分かってます。先生」
楽しまない本気のデュエルはつまらない、相手が弱すぎて楽しくない、唯一の楽しみと言えば勝利をした瞬間だけだ。...だから俺は勝利の為にデュエルを続ける、それがアカデミアで培った俺の本心
『そうだ、ではもう一度言おうか』
「はい、俺は勝つためのデュエルを行い、そして勝利する」
『よろしい』
パチン!
そう言うと男は指を鳴らした。
拓磨の部屋
ジリリリリリッ!
「っは!」
...何だったんだ今のは?夢だったのか?
TURNー4 〜戦士を超えた戦士〜
真二side
「ゔ〜気持ち悪...」
今俺たちはアカデミア行きの船に乗っている。
「真二が薬飲まないからだよ〜」
「そうだよ!」
なぜ俺が薬を飲めなかったのか、その理由はすごく簡単である。この船に乗るとき手荷物以外荷物は運送室に持ってかれたのだが薬を手荷物以外の方にあるカバンに入れたのだ。
「そうだけどさ...」
『マスターって意外とドジなんですね!』
挙げ句の果てにはこの扱いである
「ヘリ組の方はそろそろ着いてるのかな〜?」
「どうだろうねー!」
因みにヘリの方が早く着くのだが定員が決まっている。まぁ、基本的には中等部優先らしいけど
「ヘリなんて...人の乗っていい乗り物じゃねぇよ」
ヘリに乗った拓磨たちの気が知れねぇや
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拓磨side
「ハックション!」
「拓磨大丈夫か?」
「あっ!?あぁ...ちょっとボーッとしてた」
「おいおい、お前はこの後エキシビションマッチがあるんだから少しは休んでおけよ?」
「わかってるよ」
入学式の後にあるエキシビションマッチ...確か相手は丸藤 亮先輩だったな。
丸藤 亮...デュエルアカデミア最強のデュエリスト、だったな。藍曰くレイちゃんの憧れの人...とか言ってたか?まぁ、その事はどうでもいいけど。
「それにしても...」
「おい!見ろよ翔!あれが俺たちの学校だぜ!」
横のオシリスレッド達がうるさいな
「おい、お前ら!」
「準、やめとけ。どうせ馬鹿ばかりだ、この後の絶望を前に騒がせておけよ」
「...それもそうだな」
にしても、何で
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真二side
「ねぇ、レイちゃん...後何時間くらいだ...?」
「う〜ん...あと30分くらいと思うよ!」
「俺...ここで死ぬのかな...」
「も〜!船酔いごときで大げさなんだから!」
藍が手を拭きながらそう話してきた。
『ご乗船しているお客様にお伝えします。この船はデュエルアカデミア高等部へ向けて出航しておりますが、本日少々荒波のため到着が20分ほど遅れる見込みです。』
死んだ。
『「「...(死んだな)」」』
そう3人と1人の精霊は確信した。
「そ、それにしても〜入学式の後にあるエキシビションマッチが気になるよね〜!」
「そ、そうだね!だって亮様と拓磨さんのデュエルでしょ!見るしかないよね!」
そう言えば...プログラムにそんなの書いてたっけか...
『マスターはどっちが勝つと思います?』
「知らん...とりあえず陸に上がりたい」
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それから50分後
「ご乗船ありがとうございました!」
「よっしゃぁぁ!解放されたぜ!この陸地、この空気!これがデュエルアカデミアか!」
「真二はしゃぎ過ぎ!」
「そうだよ〜恥ずかしいからやめてってば〜!」
やっぱり人は地上にいないといけないんだよ!陸地最高!
「あっ!?」
真二が一旦落ち着き辺りを見回すと他の生徒達がポカーンとしていた。
「う...うぅ...///」
やばいすごい恥ずかしい!なんで藍達は止めなかったんだよ!
「き...君達で最後か、俺は君達の引率を任された丸藤 亮、3年生だ、よろしく」
「亮様///」
よりによってなんでこの人に見られてんだよ俺!レイちゃんはもう自分の世界入ってるし!
「レ、レイ!しっかりして!」
「大丈夫か?」
「本物だ〜///」
「あっ!こいつ、えっと...丸藤先輩のファンなんです。気にしないでください」
「そ、そうか」
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藍side
デュエルアカデミア(デュエルフィールド)
「我が校の校訓として.......」
あれがこの学校の校長先生か〜...なんて言うか不思議な人だな〜
「では、これで私の話を終わります。改めて入学おめでとう!」
「え〜それデーワこれよりエキシビションマッチを行うノーネ!」
確かあの人って入試式に真二の対戦相手だった先生だよね〜
「対象の生徒はデュエルフィールドに来るノーネ!」
エキシビションマッチ...確か拓磨とカイザーのデュエルだったよね〜
「やっぱり拓磨の様子...」
ってまた真二が独り言を言ってるよ...
「真二〜、拓磨の出番だよ!応援しようよ〜!」
「あ、あぁ!そうだな!」
やっぱり...真二何かを不安そうに見てる...何だろう?
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拓磨side
「君が相手か、よろしく頼む」
丸藤先輩...デュエルアカデミア最強のデュエリスト...この人を今ここで倒して俺が最強にのし上がってやる!
「丸藤先輩、負けても文句なしでお願いしますね!」
「...威勢はいいようだな」
「「デュエル!」」
「先攻君に譲るよ」
この人俺のことを舐めてるのか?
「俺のターン、ドロー」
拓磨 LP 4000
手札 5→6枚
この手札か、それじゃ始めるか!
「俺は儀式の下準備を発動!」
<儀式の下準備>
通常魔法
「デッキから儀式魔法とその儀式魔法に記載されているモンスターをデッキ、または墓地から手札に加える!俺はデッキからカオスの儀式とカオス・ソルジャーを手札に加える!」
「カオス・ソルジャーか...」
流石に丸藤先輩も動揺してるな!それもそうだろ!このカードは武藤遊戯さんが使った伝説のレアカード!到底お目にかかれる代物じゃないからな!
「そして、疾走の暗黒騎士ガイアを通常召喚!」
<疾走の暗黒騎士ガイア>
Level 7 戦士族 光
ATK 2300/DEF 2100
「レベル7のモンスターを生贄なしで召喚だと!?」
「疾走の暗黒騎士ガイアは生贄なしで召喚できるモンスター、その代わりその召喚を行った時、元々の攻撃力は1900となる。」
疾走の暗黒騎士ガイア
ATK 2300→1900
「そして、カオスの儀式を発動!」
<カオスの儀式>
儀式魔法
「手札のサクリボーとフィールドの疾走の暗黒騎士ガイアを生贄に捧げ、カオス・ソルジャーを儀式召喚!」
<カオス・ソルジャー>
Level 8 戦士族 地
ATK 3000/DEF 2500
「これが最強の戦士族モンスター...」
「まだまだですよ!俺は生贄にされた疾走の暗黒騎士ガイアとサクリボーのモンスター効果発動!カオス・ソルジャーモンスター...超戦士カオス・ソルジャーを1枚手札に加え、更に1枚ドロー!」
拓磨
手札 4→5枚
「カードを1枚伏せてターンエンド」
拓磨 LP 4000
手札 4枚
フィールド
カオス・ソルジャー(ATK 3000)
魔法・罠
伏せ1枚
次の俺のターン、俺は勝つ!そしてこのデュエルアカデミア最強の称号を手に入れる!
「俺のターン、ドロー!」
亮 LP 4000
手札 5→6枚
「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない時、サイバー・ドラゴンを特殊召喚する!」
<サイバー・ドラゴン>
Level 5 機械族 光
ATK 2100/DEF 1600
サイバー・ドラゴン...丸藤先輩のキーカード、だが俺の前では無力に近い!
「...俺はこれでターンエンドだ」
亮 LP 4000
手札 5枚
フィールド
サイバー・ドラゴン(ATK 2100)
魔法・罠
なし
これで...終わり?
「フッ!フフフフ!丸藤先輩!俺はあんたを見誤っていたよ!」
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真二side
ざわ...ざわ...
拓磨のやつ、何を言ってるんだ?
『マスター!ただいまです!』
「ありがとう幽鬼、どうだった?」
『やっぱり拓磨さん...以前マスターとした時より...その...心が』
やっぱりか...今の拓磨は勝つことしか望んでない、一体中等部時代のあいつに何があったんだ?
「ねぇ真二!亮様負けたりしないよね!」
「...多分このデュエル、拓磨が負けると思う」
「えっ!?真二〜それどういうこと〜?」
「確証はない、でも丸藤先輩のあの表情、きっと何かあると思う」
「何か?それってどういうこと?」
「何かは何かさ...」
きっと丸藤先輩は力量を計ろうとしてる...それこそ確信は無いけど
「それにしても...」
グイッ
レイは急に真二の袖を掴んだ
「レイちゃ...レイ、どうしたんだ?」
「な、なんか今の拓磨さん...怖い」
拓磨は今何が楽しくてデュエルしてるんだろ...俺には分からない...
「確かにな」
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拓磨side
全く期待して損した...学園最強がこんなに弱いとはな!これじゃあ真二よりも弱いっての
「俺のターン、ドロー!」
拓磨 LP 4000
手札 4→5枚
「俺はトレード・インを発動!」
<トレード・イン>
通常魔法
「手札のレベル8のモンスターを墓地へ送り2枚ドロー!」
拓磨
手札 3→5枚
これで俺の勝ちは確定した!
「俺は儀式魔法、超戦士の萌芽を発動!」
<超戦士の萌芽>
儀式魔法
「このカードは手札から光属性、デッキ闇属性またはその逆のモンスターをレベルが8になるように墓地へ送り、手札・墓地からカオス・ソルジャーモンスターを儀式召喚する!」
「墓地のモンスターを儀式召喚!?それもデッキから素材を送るだと!?」
「俺は手札の宵闇の騎士とデッキの開闢の騎士を墓地へ送り、墓地の超戦士カオス・ソルジャーを儀式召喚する!戦士を超えし超戦士よ、絆の鎖を砕いた俺にその力を見せよ!儀式召喚!降誕せよ超戦士カオス・ソルジャー!」
<超戦士カオス・ソルジャー>
Level 8 戦士族 地
ATK 3000/DEF 2500
「これが俺のエース!俺の全力!バトルだ!超戦士カオス・ソルジャーでサイバー・ドラゴンを攻撃!カオス・ブレード改」
「ゔっ!」
亮
LP 4000→3100
「さらに超戦士カオス・ソルジャーの効果発動!このモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!カオス・インパクト!」
「ゔぁぁっ!」
亮
LP 3100→1000
これで学園最強の称号は俺のものだ!
「これで終わりだ!カオス・ソルジャーでダイレクトアタック!」
「その瞬間手札より、速攻のかかしを墓地へ送りバトルフェイズを強制終了する!」
「ちっ!」
まぁいい、次のターンで俺は勝てるんだからな!
「ターンエンド」
拓磨 LP 4000
手札 3枚
フィールド
カオス・ソルジャー(ATK 3000)
超戦士カオス・ソルジャー(ATK 3000)
魔法・罠
なし
「俺のターン、ドロー!」
亮 LP 1000
手札 4→5枚
「君の力見せてもらった、はっきり言って凄い力の持ち主だが...勝利に焦りすぎ、と言ったところか」
勝利に焦りすぎ?何言ってるんだ?この人...っは!開闢の騎士と宵闇の騎士による付属効果か、使えばかかしを除外できた可能性があったからな
開闢の騎士、宵闇の騎士はカオス・ソルジャー儀式モンスターの儀式素材になった時1ターンに1度モンスターを除外する効果、相手の手札を1枚裏側で除外する効果、戦闘破壊した時もう一度攻撃できる効果を付属させる効果がある。
「確かに今思えば俺が儀式に対する付属効果を発動していればさっきのターンで勝機はあったかもしれない!でも、このターンで俺を倒せるとでも?」
「あぁ、少なくとも俺は君より勝利に焦りを持ってないからな...だが、君の全力を見せてもらったからには俺の本気を見せてやる!」
丸藤先輩の本気?
「俺はパワー・ボンドを発動!」
<パワー・ボンド>
通常魔法
「手札のサイバー・ドラゴン2体で融合を行う!来い!サイバー・ツイン・ドラゴン」
<サイバー・ツイン・ドラゴン>
Level 8 機械族 光
ATK 2800/DEF 2100
「パワー・ボンドを使用したモンスターは元々の攻撃力分だけ攻撃力をアップする!」
なんだと!?
サイバー・ツイン・ドラゴン
ATK 2800→5600
「サイバー・ツイン・ドラゴンで、超戦士カオス・ソルジャーを攻撃!エヴォリューション・ツイン・バースト!」
くっ!防ぎようがない!...だがこれを耐えれば!
拓磨
LP 4000→1400
「た、耐えた...これで俺のターンが回る!」
「サイバー・ツイン・ドラゴンは2回攻撃できる!」
「なにっ!?」
「エヴォリューション・ツイン・バースト!2回目ェ!」
「そんな...そんなぁぁぁぁ!」
拓磨
LP 1400→-1200
そんな...この俺が...たったレベル1のモンスターのせいで...
「敗因は自分が1番分かってるはずだ...」
そう言うと亮はデュエルフィールドを降りていった。
後書きの雑談トーク
真二「どうも、初めまして!」
sura「え〜遊戯王GX+を見ていただき有難うございます。」
真二「ってなんかこの感じが久しぶりに思えるな」
sura「そう?この次元じゃ初めてのはずだけど」
真二「この次元?」
sura「あ、いや、何でもない!こっちの話」
真二「で、ここでは何を話せば?」
sura「まぁ...雑談とか謝罪とかかな?」
真二「謝罪!?」
sura「あ〜まぁ、今回は雑談だな、じゃあ今回はこの話題、レイジング・テンペスト」
真二「明日(10/8)発売のパックか」
sura「個人的にレイジング・ドラゴンかな、真紅眼に使えるし!覇王黒龍のほぼ上位互換だしな、他にはカオス・ソルジャーの強化かな、正直に使い勝手が良くなった」
真二「今回使った超戦士の萌芽はこのパック収録なんだろ?」
sura「あぁ!他にも2枚新規があるからな、特に罠は強い」
真二「でも宵闇開闢軸じゃないと使えないよな」
sura「使えるには使えるぜ?ただ使い辛いだけ」
真二「それを使えないって言うんだよ」
sura「...おっと!そろそろ時間のようだな!次回はあの子が来るぜ!」
真二「あの子?」
sura「ヒントは”〜”だ」
真二「それほぼ答え」