遊戯王GX+   作:sura

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『...ここは、何処だ?』

辺り一面真っ白の部屋、上も下も右も左も真っ白だ。でもこの部屋には白以外の色も存在していた。この部屋に真二以外の人物がいたからだ。

「やぁ、待ってたよ...」

『お前は?』

「僕かい?僕は君だよ」

『俺は...お前?』

「さて、お話は終わりだ、そろそろ契約を破棄してくれないかな?」

契約?何のことだ?

「忘れたのかい?僕と交わした契約だよ...正確に言うなら君と僕が交わされた契約だけどね」

こいつ...何を言ってるんだ?

「くふふ、君...いや、僕...」

『俺は...お前なんか知らない!消えろ!』

「ちっ!時間か...良かったね!命拾いしたようだよ、今度はそうだな...闇の..ムに巻き...れた時に...現れるとし...ようかね」

そう言うと少年は消えていった。

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『マスター!起きてください!もう朝ですよ!』

「...幽鬼?お前何してんだ?」

真二が目を開けると真二に馬乗りになっている幽鬼の姿があった。

『えへへ』

「褒めてない!」


第1章 デュエルアカデミア受験編
TURNー1 〜対決、伝説のデュエリスト〜


あれから約3年の月日が流れた。行方不明となった父さんは未だに見つかっておらず、事件としても公にならなかった。しかし、一つだけある不思議なことを真二は抱えていた。

 

「シンクロカード、破戒蛮竜ーバスター・ドラゴン...か」

 

昨日、行方不明の父を探す手がかりにならないかと父の書斎に入った所、ある本から1枚の手紙が落ち、その中にはこのカードを頼むと書いてあった紙と1枚の白色の縁で作られたカードが入っていた。

 

テキストを見る限りこのカードはシンクロと書いていて融合モンスターのように条件らしきものまで書いてるんだよな〜

 

「このチューナーってのも何なんだろ?...」

 

『マスター、そろそろレイさんと藍さんが来ますよ!』

 

因みにだが幽鬼は真二の成長と共に喋れるようになっていた。

 

あ、そう言えば今日は藍とレイちゃんが来るんだったな...確か相談があるとか

 

ピンポーンッ!

 

『ほら〜!』

 

「真二〜勝手に入るよ〜!」

 

「お邪魔しまーす!」

 

藍とレイが家に入ってきた。

 

「おいおい、せめて俺の返答を聞いてから入って来いよ」

 

全く...まぁ良いか、それよりも今はこのカードだな、ぶっちゃけた話このカードを託されても使えないだろうし...

 

「真二〜どうしたの?」

 

「変なカード?白い色してるね!」

 

仕方ない白状するか

 

「このカードはな、俺の父さんの本から見つかったんだ。手紙と一緒にな」

 

「ってことはおじさんを見つけるヒントなの〜?」

 

「それが分かれば苦労してないって...多分父さんはこうなる事を知ってて手紙を入れてたんだと思う。」

 

多分だけど

 

「へぇ〜...見つかれば良いね!」

 

「うん...で、今日はどうしたんだ?俺は相談としか聞かされてないんだが?」

 

どうせ何時ものように藍の途轍もなくどうでも良い相談だろうけど

 

「む〜ッ!」

 

藍が真二に顔を近づけてきた。

 

「な、何だよ藍!///」

 

「どうせ真二は今回も私の相談だと思ってたんでしょ〜?」

 

「え?違うの?」

 

「今回はボクが相談しに来たんです。」

 

レイちゃんが!?意外だな...

 

「そ、そうか...で、相談って?」

 

「それがですね」

 

ピンポーンッ!

 

レイが口を開いた瞬間インターホンが鳴った。

 

あれ?今日は藍達以外は人が来ないはずだけどな...宅配か?

 

「ちょっと悪い、出てくる」

 

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ガチャッ!

 

「お待たせしました...って誰ですあなたたち!?」

 

真二が玄関を開けると黒服の男が2人立っていた。

 

「遊闇さんのお宅ですね、我々こういう者です」

 

そう言って黒服の男は名刺を渡してきた。

 

「は、はぁ...ってI2社の人!?」

 

Industrial Illusion(インダストリアル・イリュージョン)社、通称I2社とはデュエルモンスターズを開発したペガサス・J・クロフォードの会社である。

 

何でそんな人たちがここに!?それに俺の苗字を知ってるようだったし...

 

「それは私が説明しまショーウ」

 

黒服の男が車のドアを開けるとそこには1人の外国人が出てきた。

 

「ペ...ペガサスさん!?」

 

『誰ですか?この人?どこかで見たようなことがあるのですが...マスターの知り合いですか?』

 

「ユーが真二ボーイですね?」

 

ペガサス・J・クロフォード...デュエルモンスターズの生みの親であり、伝説の決闘者、武藤遊戯や海馬瀬人等とも戦った事のある世界中誰もが知る人だ、幽鬼分かったか?

 

そう真二は小声で言った。

 

「どうしてペガサスさんが!?」

 

「真二〜どうしたの〜?」

 

「大声あげて...びっくりしたよ」

 

「「ってペガサスさん!?」」

 

上から藍とレイが降りてきた。

 

と、とりあえず藍とレイちゃんには一旦帰ってもらうか

 

「ペガサスさん、少々お待ちください」

 

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3分後

とりあえず藍達は返したしペガサスさんは家に入れたけど...何だこの茶室にアメリカ人って言うこのシュールな光景は...

 

「ペガサスさん...本題に入りましょうか、どうしてここへ?」

 

「真二ボーイ、ユーは私の知らないカードを持ってますネ」

 

シンクロモンスターの事を知ってるのか?

 

「どうしてそれを?」

 

「昨日私宛にこんな手紙が来たのデース送り主は遊闇 真祐(しんすけ)と書いてありました」

 

「父さんの名前!?どうして!」

 

「...その表情から見て何かあったのですか?」

 

「えぇ、父さんは3年前に研究中の事故で行方不明に...それで父さんの手紙を調べてたらこのカードが」

 

そう言って真二はシンクロモンスターのカードを見せた。

 

「これがシンクロモンスター...なるほど興味深いカードデース!」

 

やっぱりペガサスさんもこのカードを作ったことはないのか

 

「ペガサスさん、父さんの手紙には何て書いてたのですか?」

 

「簡潔に言うなら不思議なカードを息子が持っているから見て欲しいとのことでした。」

 

それだけの理由でI2社の会長が動くのか!?

 

「本来ならば部下を向かわせこちらに招き入れるのですが今回はレアケースなので私自身が駆けつけたのデース」

 

「レアケース...ですか?」

 

「そうなのデース、真二ボーイ!ユーはそのカードを使いたくはないですか?」

 

こいつを...俺が

 

「はい!使いたいです!」

 

「オーケーデース!では私と一緒に行きまショーウ!」

 

「行くって何処にです?」

 

「デュエルディスクを開発する場所、海馬コーポレーションデース!」

 

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海馬コーポレーション...日本版のデュエルモンスターズを販売している会社であり、ソリッド・ビジョン・システムを開発した会社でもある。この会社の社長は海馬瀬人、デュエルキング武藤遊戯のライバルとして有名な人物だ。

 

ここが...海馬コーポレーション

 

『マスター!大きな建物ですねー!ここの屋上からなら家が見えるんじゃないですか?』

 

「隣町とはいえ流石にそれはないよ、精々...いや、本当に見えるかもな」

 

「真二ボーイ!早く来るのデース!」

 

「は、はい!今行きます!」

 

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コンコン!

 

「入れ!」

 

ガチャッ!

 

「お久しぶりデース、海馬ボーイ!」

 

「そいつか、珍しいカードを持っているというのは」

 

さすが大物...なんて言うオーラだよ

 

「は、はい!このカードです!」

 

「こいつを実用できるようにしろと言うことだったな」

 

話はもう通してあるのか...ってかそうじゃないとカードのこと知らないよな

 

「良いだろう引き受けてやる」

 

「本当ですか!」

 

「その代わりこの俺にデュエルで勝つことが出来たら、だがな!」

 

か、海馬さんとデュエル!?

 

「どうした?怖気づいたか?」

 

「いえいえ、こんなに光栄なことはない、引き受けない理由なんて無いですよ!」

 

「威勢だけは良いようだな!」

 

「「デュエル!」」

 

[デュエルモードオン]

 

真二 [後攻]

海馬 [先攻]

 

「フン!俺が先攻か、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は古のルールを発動!」

 

<古のルール>

通常魔法

 

古のルール...確か手札の通常モンスターを特殊召喚するんだったよな?

 

「俺は手札の青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)を特殊召喚!」

 

青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)

Level 8 ドラゴン族 光

ATK 3000/DEF 2500

 

「あれが本物の青眼!スゲェカッコいい!」

 

『マスター...』

 

何だよその可哀想な目は!

 

「世界に3枚しか存在しないカードだぞ!このリアクションが普通だって!」

 

『そうですか?』

 

「そうだよ!」

 

「そしてカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

海馬 LP 4000

手札 4枚

フィールド

青眼の白龍(ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

 

青眼、俺のバスター・ブレイダーに掛かれば簡単に倒せる...けど、あの伏せカード、きっと何かある。

 

「どうした!早くカードを引け!」

 

「...俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は熟練の白魔術師を召喚!」

 

<熟練の白魔術師>

Level 4 魔法使い族 光

ATK 1700/DEF 1900

 

「このカードは相手、自分が魔法カードを発動するたびに魔力カウンターを1つ乗せる!そして俺は魔法カード、手札断札を発動!お互いに手札のカード2枚を墓地へ送り2枚ドローする!」

 

<手札断札>

速攻魔法

 

真二

手札 4→2→4枚

 

海馬

手札 4→2→4枚

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 0→1

 

よし!良いカードが来た!

 

「更に魔法カード、竜破壊の証を発動!デッキからバスター・ブレイダーを手札に加える!」

 

<竜破壊の証>

通常魔法

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 1→2

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 2枚

フィールド

熟練の白魔術師(ATK 1700)

[魔力カウンター2]

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

海馬 LP 4000

手札 4→5枚

 

「俺は魔法カード、ドラゴン・目覚めの旋律を発動!」

 

<ドラゴン・目覚めの旋律>

通常魔法

 

熟練の白魔術師

魔力カウンター 2→3

 

「ドラゴン・目覚めの旋律?」

 

「手札を1枚墓地へ送り、攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴン族モンスターカードを2枚手札に加える!」

 

攻撃力3000以上で守備力2500以下?...となると青眼か?

 

「俺は青眼の白龍を2枚手札に加える!」

 

やっぱり青眼か...これで青眼がフィールド・手札を合わせて3枚...ま、まさか!

 

「真二、貴様に俺の最強のカードを見せてやる!魔法カード、融合を発動!」

 

<融合>

通常魔法

 

「手札とフィールドの青眼3体を素材に現れよ!我が最強の下部、青眼の究極竜(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)!」

 

<青眼の究極竜>

Level 12 ドラゴン族 光

ATK 4500/DEF 3800

 

す...スッゲェ!これが伝説の融合モンスター!

 

『マスターまた目が輝いてます...』

 

「そして俺はリバースカードオープン!破壊輪!」

 

「破壊輪!?」

 

<破壊輪>

通常罠

 

「熟練の白魔術師を破壊し、お互いにそのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける!」

 

「リバースカード、オーブンダメージ・ダイエット!このターン受ける全てのダメージを半分にする!」

 

そう言うと熟練の白魔術師の首に破壊輪が装着され、爆発した。

 

「ゔぅっ...くっ!」

 

真二

LP 4000→3150

 

「ゔっ!」

 

海馬

LP 4000→2300

 

「青眼の究極竜でダイレクトアタック!アルティメット・バースト!」

 

「ゔぅぁっ!」

 

真二

LP 3150→900

 

「俺はこれでターンエンドだ!」

 

海馬 LP 2300

手札 2枚

フィールド

青眼の究極竜(ATK 4500)

魔法・罠

なし

 

やばいな...これもしかしたら負けるかもしんねぇ...

 

『マスター!諦めちゃいけませんよ!ほら!いつものやつですよ!』

 

「いつもの?」

 

『ほら!いつもやってるあのニヤって笑いながらデッキを信じる奴ですよ!』

 

その俺がいつも変なことしてる危ない奴みたいな言い方止めろ!...確かに俺の負けは決していない!

 

「流石は海馬さん...ですが、もう...終わりですか?」

 

「なに?」

 

「俺のライフはまだ残ってます、今から俺は俺と俺のデッキの絆の力を見せますよ!」

 

「ならば見せてみろ!貴様のデッキの絆とやらを!」

 

「俺のターン...」

 

デッキよ...応えてくれ!

 

「ドロー!」

 

真二 LP 900

手札

 

真二のドローしたカードは光輝くようにデッキから引き抜かれた。

 

なっ!このカードは!

 

真二はドローしたカードに目を奪われた。

 

こいつは...チューナーモンスター!?何でこのデッキに!?...今は考えている時じゃないな、こいつを使わないと!

 

「俺はチューナーモンスター、破壊剣士の伴竜を通常召喚!」

 

「「チューナーモンスター(だと)!?」」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 光(チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

突然のチューナーモンスターの登場により、ペガサスと海馬は仰天していた。

 

「破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードの召喚に成功した時、デッキからこのモンスター以外の破壊剣カードを手札に加える!俺が手札に加えるのは破壊剣士融合そして破壊剣士融合を発動!」

 

<破壊剣士融合>

速攻魔法

 

「このカードはバスター・ブレイダーを融合素材とする融合を行う時フィールド・手札から行うカードです!俺は手札のバスター・ブレイダーとブラック・マジシャンを融合!」

 

「ブラック・マジシャン...だと!」

 

「現れろ!超魔導剣士(ちょうまどうけんし)ーブラック・パラディン」

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「ブラック・パラディンの効果によりフィールド・墓地に存在するドラゴン族モンスター1体につき攻撃力を500ポイントアップする!ドラゴン族モンスターは全部で5体、攻撃力は2500ポイントアップする!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→5400

 

「攻撃力5400だと!?」

 

「まだです!俺は破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生贄に捧げ、墓地・手札からバスター・ブレイダーを特殊召喚する!来い!バスター・ブレイダー!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「バスター・ブレイダーは相手の墓地・フィールドのドラゴン族1体につき攻撃力を500アップさせます!ドラゴン族の数は4体、よって2000ポイントアップ!」

 

バスター・ブレイダー

ATK 2600→4600

 

「バトルです!バスター・ブレイダーで青眼の究極竜を攻撃!破壊剣一閃!」

 

「ゔっ!」

 

海馬

LP 2300→2200

 

「これで止めだ!超魔導剣士ーブラック・パラディンの攻撃!超・魔・導烈破・斬(ちょう ま どうれっ ぱざん)!」

 

「ゔわぁぁぁぁぁ!」

 

海馬

LP 2200→-3200

 

[デュエルモードオフ]

 

流石は伝説のデュエリスト...勝てたのが不思議なくらいだった、あの時こいつを引いてなかったらって思うとゾッとするよ...でもなんでこのカードが俺のデッキに?

 

「おい!真二!」

 

「は、はい!」

 

「約束は約束だ、貴様のデュエルディスクをアップグレードしてやる。」

 

「ってことは!」

 

「やりました真二ボーイ!これでユーはシンクロモンスターを使う事が出来マース!」

 

「はい!ペガサスさん!」

 

「俺は今からアップグレードのプログラムを作る、デュエルディスクとシンクロカードを置いてこの部屋から出ろ!」




決闘者情報
名前:遊坂 藍
誕生日:7月7日
デッキ:???

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