クリスマスパーティから1週間後、今日は大晦日という事もあり流石に拓磨には帰ってもらった。
「ふぅ、リビングの大掃除も終わったな...幽鬼!お前の方はどうだ?」
『はいはーい!こっちもなんとか終わりそうですよ〜!』
上の階から幽鬼の声がそう聞こえてくる。
「よし、後は親父の部屋だけだな」
そう言えば親父の書斎なら入った事はあるけど、親父の部屋って初めて入る気がする、今までの大掃除は母さんがやってたしな...もしかしたらシグナー補佐の資料とかあるかな?
『マスター!お掃除終わりました!』
「サンキューな!幽鬼」
『あれ?この中に入るのですか?』
「あぁ、色々ありそうだからな...うわっ!?」
突如床が光だし、バスター・ブレイダーが現れた。
『よっ、マスター!こっちの世界では初めましてだな?』
「お、おう...よろしく」
『むむ〜!私の時とリアクション違う』
「まぁ2体目だからな、それなりに馴れた...で、バスター・ブレイダー、何で今になって出てきたんだ?」
『この先はあんたの父上に止められてるんでな、これより先に行きたいなら』
「行きたいなら?」
デュエルか?
『この俺を騎士として認めさせてみな!』
「え...?」
騎士として認めさせる?
「それって一体どうすれば?」
『それは俺が判断する、騎士として認めればこの部屋へ進むことを許そう』
「もし認めさせれなかったら?」
『この部屋へ一生入れない、期限は今からきっかし24時間!それじゃ始め!』
バスター・ブレイダーは光に包まれ消えた。
「いや、始め!とか言われても俺そこまでやる気はないんだけど?」
『仕方がないですね!やるしかないですよ!』
何故か幽鬼は腰に手を当てて胸を張りながらそう答える。
「なんでお前はそんなにやる気なんだ?」
『だって可愛い後輩の頼みですからね!答えてあげないと可愛そうじゃないですか!』
※この回までデュエルはありません
「騎士としてって言われてもな」
真二は実体化した幽鬼と共に年越しそばの材料を買いに街へ出かけていた。
「頑張るっきゃないですよ!良い加減に物語に進展欲しいですしね!」
「何言ってんだお前」
そう言い真二達は魚屋に立ち寄る。
「マ・・・真二!私エビ天食べたいです!」
幽鬼は具現化している状態で街に出ている時のみ周りから怪しまれないよう俺のことは名前で呼んでもらっている。
「エビな、まぁ入れるつもりだったし分かったよ!おっちゃん、エビ6匹と金目鯛1匹それと鱈の切り身ちょうだい!」
「はいよ!」
「何で金目鯛とタラなんです?」
「ん?明日のおせち用」
明日のおせちは金目鯛の煮付け、黒豆の煮付け、後はそうだな後はお雑煮用に餅と蒲鉾だな
『ってちょっと待て!何でお前ら悠長に買い物してんだよ!俺に騎士道見せんとあの部屋入れないんだぞ!?』
分かってるって!でも明日の用意もしなきゃいけないから今はそっち優先!いいね?
『・・・』
「真二!私栗金団も食べたい!」
「栗金団かそうだな!挑戦してみてもいいかもな」
「やった!」
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さてと、これで買うものは終わったかな
「結構な量になりましたね」
「まぁな」
「今思ったんですけど、お正月はママさん帰って来るんですよね?」
「一応その予定らしいよ、詳しくはわからないけど昼頃には帰って来るんじゃないかな?」
「そうですか」
そう言うと幽鬼はため息をついた。
「どうしたんだ?珍しくため息なんかついて」
「特には何でもないですよ!ただもう少し実体化してたいなーなんて思ったりしただけです!」
流石に家に帰ったら見知らぬ女の子が家にいるなんてなると母さんも驚くからな、流石に出来ない相談だよな
「悪いな」
「いえいえ!」
「そう言えば精霊世界ってお正月とかないのか?」
「ありますけど、私は
「恋する乙女は?」
「おっちゃんは基本レイさんと一緒に居るんですよ」
「へぇ、そうなのかってかその呼び名辞めとけって言ったろ?」
「あれ〜真二と幽鬼ちゃん?何してるの?」
真二が幽鬼と談笑をしていると向かい側からレイと藍がこちらに気づき向かってきた。
「買い物?」
「あぁ、年越しそばと明日のおせちの具材を買いにな」
「ふーん、ねぇ真二!ちょっといい?」
「別にいいけどどうしたんだ?」
「レイちゃん、ちょっと待っててね!」
「う、うん」
藍はレイの腕を引っ張り少し遠くに移動し真二の耳元で話し出す
「ねぇ真二、レイちゃんにあの日の夜なんて言ったの?」
あの日ってなるとクリスマスの日かな?
「あー、あの日に出した料理酢が強かったらしくて、レイちゃんが酢のこと言ったから気づかなくてごめんって言ったんだけど、それがどうかした?」
「やっぱりね〜」
藍は頭を抱えながらそう言った
「どうした?」
「いや、さすが真二だな〜って思っただけだよ」
「危ない!」
その時だった幽鬼とレイの頭上に工場に使う鉄骨が落ちてきているのが見えた!
真二が幽鬼とレイを助けに行こうと考えるより先にその方向へ走り出す!
あの距離、届くか?いや届かせてみせる!
「うおぉぉぉぉぉっ!」
真二は幽鬼とレイを突き飛ばすと鉄骨が真二に向かって落ち砂煙が舞った。
「「真二(マスター)!!」」
砂煙が治ると真二の周りには鉄骨が落ち、真二は無傷だった。
「あっぶねー!」
流石に死ぬかと思ったわ!
「真二ー!」
レイは真二に抱きついた。
「あはは、大袈裟すぎだよ」
「だってあんなの見たら死んじゃうって思うでしょ!」
レイは泣きながら真二にそう言った。
「大丈夫だからほら泣くなって」
真二はレイの頭を撫でながらそう言った。
「「(あら〜)」」
幽鬼とアイはニヤニヤしながら真二を見た。
「何してんだ?気持ち悪い顔して」
「「別に〜!」」
はぁ、こいつらまた何か企んでるな?
その後真二達は家へ帰った。
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『マスター、先ほどの無礼お許しください』
家に入るとバスター・ブレイダーが召喚されそう言った。
「別に気にしてないよ、それでお前が出てきたってことは騎士として認めさせたと言うことか?」
『はい、それではお父上の部屋へどうぞ』
そう言われ真二は父の部屋へ入った。
「なんか見た感じ普通ですね?」
「そうだな」
中の様子は他の部屋と変わらない、机の上にパソコンが置いてあるただの和室だ。
「コレといって目立った箇所はないよな?」
「そうですね、マスター!パソコンとかつけてみますか?」
父さんのパソコンか、たしかに資料とかありそうだな
「幽鬼、お前はあっちに有る棚を頼んでいいか?俺は
「分かりました!」
その後真二たちは2時間にも及ぶ大捜索を行なったのだがこれといって進展はなく幽鬼は最後の本を、真二はパソコンの中にあった最後のフォルダを開いた。
これは!?
------------------シグナー補佐の完全なる覚醒とその条件------------------
私はシグナー補佐として完全覚醒を行う事ついてある条件が必要だと言う事がわかった、この条件とはある覚悟がいると言うことだ。
覚悟、それは大切な者を守る。守護者としては当たり前のことである。
その覚悟のタイミングがいつ来るかは分からない、だが私にあのタイミングで覚醒が起こらなかったということは補佐は真二なのだろう。
「あのタイミング?父さんも闇のゲームか何かをやったのか?」
真二、このメッセージを見ているということは私はその場にいないのだろう、お前には幽鬼の事を話しておこうと思う、幽鬼はこの時代にはまだ存在してはいけないカードということはお前も知っているだろう。
彼女はシグナー補佐としてとても重要な鍵だ、彼女は完全覚醒を行う為に...
メッセージはここで切れてるのか
「幽鬼!お前の方は何かあったか?」
「はい!こんなの見つかりました!」
幽鬼は融合モンスターのカードを持ってこちらへ来た。
何だこのカード、波動竜騎士ドラゴエクィテス?ドラゴンシンクロモンスターと戦士族の融合かシナジーはあるな
真二はドラゴエクィテスをデッキの中に入れた。
「さてと!飯にしようぜ!バスター・ブレイダーも出てこい!一緒に食うぞ!」
『えっ!?私もですか!?』
「あぁ!今日からお前も俺の家族だからな!それに飯はみんなで食べる方がうまいだろ?」
「ま、マスターもしかしてエビ多く買ってたのってこれを見越して...?」
「そのつもりで6匹買ったんだ、お前も食うよな!」
「そんなー!3匹食べようと思ったのに〜!」
あとがきトークコーナー
sura「と言うわけで、開けましておめでとうございます!」
真二「いや、もう三月だぞ!?俺とお前の誕生日過ぎたんだぞ!?」
sura「いや〜色々忙しくって遅れちゃったよ、ホントごめん」
藍「でもさ〜何で今になってあんなの書き始めたの?」
拓磨「あんなのって?」
藍「ずっと放置してたポ◯モンとヒロ◯カ、よりによって今更更新したんだよ?」
sura「流石に放置はまずいと思ってね、ポケモンに関しては1年近く更新してなかったし」
真二「まぁ、それはいいんだけどさ、これからこの話どうなるんだ?」
sura「次回からはアカデミア編に戻るよ、冬休みを長々する気は無かったし、新章って感じかな?」
真二「ふーん、それで今回手に入れたドラゴエクィテスは?」
sura「それは今後にお楽しみってやつだよ」
藍「でもこれからも大変なんだよね?」
sura「あぁ、俺も就活があるからな」
藍「あはは〜そりゃ大変だ」
真二「藍、笑い事じゃないぞ」
拓磨「そうだぞ、俺たちも後2年くらいしたらスポンサーへアピールしなきゃいけないんだからな」
藍「うぅ・・・」