遊戯王GX+   作:sura

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真二side
校舎
「はぁ〜」

「気が滅入るわ〜」

今日は朝からみんなの落ち込み感がすごい、因みに、俺は理由がわかってる。その理由は

「拓磨〜!」

「お、おい///」

こいつらにある、藍が拓磨を説得する手段として使った告白、これが成功したのだ。入学当初から妖精のようだと慕われ、明日香並みに人気のあった藍、そしてファンクラブができるほどの人気を博し、拓磨様とか言われ続け、丸藤先輩並みの人気のある拓磨、この2人のカップルが約8割の生徒を落ち込ませている原因である。

「真二くん、何があったら藍ちゃんと拓磨くんがくっつくの?」

「何があったらって言うか藍と拓磨は元々両思いみたいな感じだったし、これと言っては...」

落ち込みながら話しかけてくる翔に幼馴染としての目線で話すのはどうかと思うが、まぁ、こればっかりは仕方ないよな、あいつらは元からあんな感じだったし、俺からしてみれば今更な感じではある。

「はぁ〜」

「だからそう落ち込むなっての、出会いなんて山ほどあるんだから」

「真二くんは人脈豊富だからそんなことが言えるんだよ」

人脈豊富?まぁ、テスターやってるからペガサスさんとか海馬社長とかのツテとかなら、なくはないけど

「そんなことないよ、だって俺ここより前の時じゃ藍とレイちゃん以外の女子の友達居なかったし」

「いや、そのレイちゃんが居るからなんだけど」

「それってどゆこと?」

「何でもないっす」

変な翔だな

「そう言えば、十代は?」

「アニキなら大徳寺先生の補講を受けてるよ?」

「ふーん、珍しいな、大徳寺先生が補講を受けさせるって」

いや、そもそも授業中に寝てる彼奴が悪いんだけど

「そう言えば真二くんは今度の長期休暇どうするの?」

「そりゃ、もちろん家に帰るけど?」

「ってことは藍ちゃんや拓磨くんも?」

「まぁ、そうだろうな、レイちゃんとも約束したし」

「あっ、そんなこと言ってたね」

「翔はどうするんだ?」

「僕は帰らないよ、兄さんも居るし」

そう言えば2人の仲っていいのか?まぁ、犬猿ってわけじゃなさそうだけど

「ってことは意外と学校に残る奴らって居るんだな、てっきりみんな帰るかと思ったよ」

真二が翔と話しているとヒソヒソと動き回る美咲を見かけた。

あれは美咲?なんか嫌な予感がするな、とりあえず尾行するか

「悪い、翔!急用を思い出した!それじゃあまたな!」

「あ、うん、またね!」


TURNー15 〜藍と美咲〜

美咲side

き〜っ!おのれ遊坂 藍!私の拓磨を独り占めして!

 

「そんなところで何してるんだ?美咲ちゃん」

 

美咲が振り返るとそこには真二が居た。

 

「ふぉえ!?あ、貴方には関係ありませんわ!遊闇 真二!それになんですの!?その呼び方は!」

 

私をちゃん付けで呼ぶなんて、失礼きわまりません!こう見えても立派なレディなのに!

 

「だって呼び捨てはダメなんだろ?そうなるとちゃんの方が呼びやすいし良いじゃねえか、それに可愛いぞ?ちゃんを付けた方が」

 

「なっ!私が可愛い!?///」

 

そんなこと屋敷のメイドにしか言われたことないのに!

 

「それに関係なくはないよ、どうせ藍か拓磨のことなんだろ?」

 

バレてる!?

 

「えぇ、そうですわ」

 

「はぁ...だと思ったよ、なぁ美咲ちゃん、何があったか教えてくれないか?」

 

なっ!この私にあのことを話せと!?

 

「それは嫌ですわ」

 

「え?」

 

「どうして貴方にプライベートなことを言わなくてはならないの?」

 

「ま、まぁそれはそうだが」

 

はぁ、全く時間の無駄でしたわね、それにしてもどうしましょう...なんで拓磨はあの子のことを...

 

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真二side

『マスター、今のは流石にないですよ、美咲ちゃんだって女子なんですよ?』

 

幽鬼、お前のそのセリフが一番ダメだ

 

『どこがです!?』

 

”美咲ちゃんだって”ってところだ、だってなんて言うと一応みたいな解釈が取れるからな

 

「それでは私は失礼させて頂きますわ」

 

そう言うと美咲は走って去って行った。

 

「あっ!待てって!」

 

って、もうあんなとこまで行ってる...足早いな、あいつ

 

『どうするんですか?マスター』

 

美咲を止めないとこの後大変なことになるような気がするが、もうどこに行ったか検討つかないしな、女子寮まで行かれると流石に無理だしな

 

『諦めます?』

 

そうだな...藍に頼むわけにもいかないし

 

『そう言えばなんで藍さん絡みなのにマスターが動くんですか?』

 

そりゃ、幼馴染だしな

 

『そうですか、でも拓磨さんに言えばなんとかなるんじゃ?』

 

それも考えたが、拓磨に言うと大事になりそうでな

 

『そ、そうですか』

 

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藍side

ブルー女子寮前

「藍、気をつけて帰れよ!」

 

「うん!今日はありがと〜拓磨♡」

 

そう言うと藍は拓磨に投げキッスをした。

 

「お、おう///」

 

も〜拓磨ったら恥ずかしがり屋なんだから!

 

「お待ちなさい、遊坂 藍!」

 

拓磨と別れドアを開けようとすると美咲が声をかけた。

 

「どうしたの?美咲ちゃん?」

 

「どうしたも、こうしたも、ありませんわ!」

 

そう言い美咲はデュエルディスクを構えた

 

「私とデュエルなさい、私が勝ったら拓磨と別れてもらうわ!」

 

「なっ!?えぇ〜!」

 

私たちまだ付き合ったばっかりなんだよ!?それをすぐに別れるって!?

 

「どうしたの?断る気かしら?」

 

「そ、そりゃ、そうだよ〜だって「逃げる気?ふ〜ん勝ち逃げって訳かしら?いいご身分ね!」」

 

今日の美咲ちゃん、ムカつく...本当に私を挑発してる?

 

「いいよ、受けてあげる、でも場所を変えよ?」

 

「別に構いませんけど、どうしてですの?」

 

「ここじゃみんなの邪魔になるもん、それに真二!見てるんでしょ!」

 

「あはは...バレてたか」

 

木の陰から真二が出てきた。

 

「あ、あなたいつの間にそんなところへ!?」

 

「偶々だよ、それにしてもなんで分かった?気配は消してたはずだったんだが」

 

「気配を消しても私達を尾行してたことくらい分かるよ〜だって、幼馴染なんだから〜!」

 

本当はエンシェント・フェアリー・ドラゴンがさっき教えてくれたんだけど

 

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真二side

ここか、なんだか懐かしいな

 

真二たちは女子寮の近くにある泉の近くに来ていた。

 

「準備は良いかしら遊坂藍!」

 

「うん!」

 

「「デュエル!」」

 

藍 先攻

 

美咲 後攻

 

「私の先攻だよ!ドロー!」

 

藍 LP 4000

手札 5→6枚

 

気の所為か?今藍のドローしたカードが光った気がしたんだが...まさか生成...な訳ないよな

 

「私は手札のヘカテリスを墓地へ送り効果発動!デッキから神の居城ーヴァルハラを手札に加える。」

 

もう手に入れたか

 

「そして神の居城ーヴァルハラを発動!」

 

<神の居城ーヴァルハラ>

永続魔法

 

「そして私はヴァルハラの効果により手札から光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「さらに私はモンスターを1枚と、カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 4000

手札 2枚

モンスター

光神テテュス(ATK 2400)

伏せモンスター(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

伏せ1枚

 

「私のターン!」

 

美咲 LP 4000

手札 5→6枚

 

「私は手札断殺を発動!」

 

<手札断殺>

速攻魔法

 

「お互いに手札を2枚墓地へ送り、2枚ドローいたしますわ!」

 

手札 2→0→2枚

 

美咲

手札 5→3→5枚

 

「遊坂藍、見せてあげるわ、私の芯のデッキ、中等部一輪の薔薇の力を!私は薔薇恋人を召喚!」

 

<薔薇恋人>

Level 1 植物族 地

ATK 800/DEF 800

 

「薔薇恋人?」

 

「さらに私は超栄養太陽を発動!」

 

<超栄養太陽>

永続魔法

 

「このカードは自分フィールドのレベル2以下の植物族モンスターを生贄に捧げ、生贄にしたモンスターのレベル+3以下のモンスターを手札又はデッキから1体特殊召喚しますわ!」

 

薔薇恋人のレベルは1、レベル4までを特殊召喚できるってわけか

 

「私はデッキからローンファイア・ブロッサムを特殊召喚!」

 

<ローンファイア・ブロッサム>

Level 3 植物族 炎

ATK 500/DEF 1400

 

「さらにローンファイア・ブロッサムの効果発動!このカードを生贄にデッキから植物族モンスターを特殊召喚する!現れなさい!紅姫チルビメ!」

 

<紅姫チルビメ>

Level 8 植物族 地

ATK 1800/DEF 2800

 

「守備力2800!?」

 

「さらに、チルビメが私のフィールドに存在する限りチルビメ以外の私の植物族モンスターを攻撃対象にできませんわ!」

 

なるほどな、要するに藍は攻撃力2800より上、又はあのカードを破壊しない限り植物族モンスターを攻撃出来ないってわけか

 

「さらに墓地の薔薇恋人の効果発動!このカードをゲームから除外し、手札の植物族モンスターを特殊召喚する!」

 

「手札から!?それもレベル制限ないの!?」

 

「私は手札の姫葵マリーナを特殊召喚召喚!」

 

<姫葵マリーナ>

Level 8 植物族 地

ATK 2800/DEF 1600

 

「これで盤面はある程度揃いましたわ、バトル!姫葵マリーナで光神テテュスを攻撃!サン・フラワーウィップ!」

 

「くっ!」

 

LP 4000→3600

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

美咲

LP 4000

手札 0枚

モンスター

紅姫チルビメ(DEF 2800)

姫葵マリーナ(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「美咲ちゃんのエンドフェイズ時、リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!」

 

<リビングデッドの呼び声>

永続罠

 

「墓地に存在する光神テテュスを特殊召喚!」

 

<光神テテュス>

Level 5 天使族 光

ATK 2400/DEF 1800

 

「そして私のターン、ドロ〜!」

 

藍 LP 3600

手札 2→3枚

 

「私がドローしたのはマシュマロン!光神テテュスの効果によりこのカードを相手に見せることでもう一枚ドロー!」

 

手札 3→4枚

 

「さらに今引いた天空騎士パーシアスを見せもう一枚ドロー!」

 

手札 4→5枚

 

今日は藍のやつ、めちゃくちゃドローするな、本気だからデッキもそれに答えてるってことか?

 

「そして!フィールド魔法、天空の聖域発動!」

 

<天空の聖域>

フィールド魔法

 

「更にチューナーモンスター、メンタル・カウンセラー・リリーを召喚!」

 

<メンタル・カウンセラー・リリー>

Level 3 天使族 光 (チューナー)

ATK 400/DEF 1500

 

「くっ!チューナーモンスター!」

 

「更に私は光神化を発動!」

 

<光神化>

速攻魔法

 

「手札の天空騎士パーシアスを攻守を半減して特殊召喚!」

 

<天空騎士パーシアス>

Level 5 天使族 光

ATK 950/DEF 700

 

レベルの高いモンスターをあんなに簡単に揃えるとはな、これならシンクロを使ってもテスターとして申し分ないな、今度ペガサスさんと海馬社長に言っておこう

 

「なっ!痣が光ってる!?」

 

真二が感心していると、腕の痣が光り出した。

 

藍は何も感じず無意識に力を解放してるのか?

 

「そして私はレベル5の天空騎士パーシアスにレベル3のメンタル・カウンセラー・リリーをチューニング!神聖なる騎士の力、今ここに集まりて、真の力となる!」

 

5 + 3 = 8

 

「シンクロ召喚!現れよ!神聖騎士パーシアス!」

 

<神聖騎士パーシアス>

Level 8 天使族 光

ATK 2600/DEF 2100

 

「新しいシンクロモンスターですの!?」

 

「更に今シンクロ素材となったメンタル・カウンセラー・リリーの効果発動!私のライフを500ポイント払い、このターン終了時まで攻撃力を1000ポイントアップ!」

 

LP 3600→3100

 

神聖騎士パーシアス

ATK 2600→3600

 

「更に神聖騎士パーシアスのモンスター効果発動!相手フィールドに表側表示で存在するモンスター1体の表示形式を変更する!私が変更するのは姫葵マリーナの表示形式を守備表示に変更!」

 

姫葵マリーナ

ATK 2800→DEF 1800

 

「バトルだよ!神聖騎士パーシアスで秋姫チビルメを攻撃!ホーリー・アヴェンジ!」

 

神聖騎士パーシアスが光りを放つとチビルメは消滅した。

 

「神聖騎士パーシアスは貫通能力を持っているよ〜!」

 

「ゔっ!」

 

美咲

LP 4000→3200

 

「これで他のモンスターを攻撃できる!」

 

「それはどうかしら?私は姫葵マリーナの効果発動!このカードが表側表示で存在し、このカード以外の植物族モンスターが破壊された場合、相手フィールドのカード1枚を破壊する!私は光神テテュスを破壊!」

 

姫葵マリーナは触手で光神テテュスを覆い、そして潰した。

 

「やっぱり美咲ちゃんは強いね〜私はターンエンド!エンドフェイズ時神聖騎士パーシアスの攻撃力は元に戻るよ!」

 

神聖騎士パーシアス

ATK 3600→2600

 

藍 LP 3100

手札 1枚

モンスター

神聖騎士パーシアス(ATK 2600)

伏せモンスター(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

フィールド魔法

天空の聖域

 

藍の目付きが変わった、さっきまでとは違ういつもの優しい藍の目だ

 

「茶化さないでくださいます?」

 

「茶化してなんてないよ〜!本心を言ってるだけだってば〜!」

 

「何が本心よ、私から拓磨を奪っておいてよく言うわ!」

 

「...」

 

「遊坂藍、貴女に拓磨は絶対に渡したくありませんの!」

 

「それはさっき聞いたよ、でもどうして?拓磨がかっこいいから?それとも従兄弟だから?そんな理由で拓磨を渡したくないって言うのは好きだからとかじゃないよ!ただのわがままだよ?」

 

「そんな理由なわけないじゃない!貴女には分からないわよね!私は拓磨を愛していたの!」

 

今なんかすごいこと言った気がしたんだが

 

「愛してた?」

 

「ええ、そうよ、私は元々拓磨の許嫁でしたの」

 

「「はぁ!?」」

 

「いやいやいや、待て!お前と拓磨って従兄弟同士だろ!?結婚なんて」

 

「できますわよ、日本では4親等以上離れていれば結婚できる、と言っても本当に最初は親同士が勝手に決めた約束のようなもの当初は好きでも何でもなかった、でもね...いや、これ以上はお話できませんわ」

 

財閥の家庭事情ってやつか?凄く狂ってるような気がする

 

「遊坂藍、私は貴女に拓磨を取られたのが悔しかった、だからこのデュエルを仕掛けましたの!」

 

「美咲ちゃん...でも、私負けないよ!」

 

「それはこっちだって、同じことですわ!私のターン!」

 

美咲 LP 3200

手札0→1枚

 

「私は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

 

手札 0→2枚

 

「私は永続魔法、増草剤を発動!」

 

<増草剤>

永続魔法

 

「このカードは1ターンに1度、通常召喚を放棄する代わりに墓地に存在する植物族モンスターを特殊召喚いたしますわ!蘇りなさい、紅姫チルビメ!」

 

<紅姫チルビメ>

Level 8 植物族 地

ATK 1800/DEF 2800

 

「またなの!?」

 

「姫葵マリーナを攻撃表示に変更」

 

姫葵マリーナ

DEF 1800→ATK 2800

 

「バトルですわ!姫葵マリーナ、神聖騎士パーシアスを攻撃!サン・フラワーウィップ!」

 

「くっ!でも、天空の聖域がある限り、天使族モンスターでの戦闘ダメージは0になる!」

 

「そのくらい知っています!私はこれでターン終了ですわ!」

 

美咲 LP 3200

手札 1枚

モンスター

姫葵マリーナ (ATK 2800)

紅姫チルビメ (DEF 2800)

魔法・罠

伏せ2枚

増草剤(永続魔法)

 

「私のターン!ドロー!」

 

藍 LP 3100

手札 1→2枚

 

「私は墓地に存在する創造の代行者ヴィーナスをゲームから除外し手札からマスター・ヒュペリオンを特殊召喚!」

 

<マスター・ヒュペリオン>

Level 8 天使族 光

ATK 2700/DEF 2100

 

「で、でけぇ...」

 

あんなカードいつの間に持ってたんだ?初めて見たぞ

 

「マスター・ヒュペリオンの効果発動!墓地に存在する天使族・光属性モンスターをゲームから除外することでフィールド上のカード1枚を破壊する!私は墓地に存在する神聖騎士パーシアスをゲームから除外し、葵姫マリーネを破壊!」

 

「くっ!」

 

マスター・ヒュペリオンが手を前に突き出すと熱風が葵姫マリーネを包み込み破壊した。

 

「紅姫チルビメの効果発動!このカードがフィールド上に存在し、他の植物族モンスターが破壊された時、デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する!現れなさい!椿姫ティタニアル!」

 

<椿姫ティタニアル>

Level 8 植物族 風

ATK 2800/DEF 2600

 

「さぁ、絶望しなさい!藍!これが私のコンボよ!」

 

「マスター・ヒュペリオンは天空の聖域がある時、この効果をもう一度発動できる!」

 

「ならばその時、椿姫ティタニアルのモンスター効果を発動しますわ!自分フィールドに存在する植物族モンスターを生贄に捧げ相手のカードの効果発動を無効にし、破壊いたします!いきなさい!ディバイン・ウィップ!」

 

椿姫ティタニアルの触手がマスター・ヒュペリオンを縛り、潰した

 

「これであなたも終わり、ですわね!」

 

藍の手札にはさっき公開して手札に入れたマシュマロンのみか、藍はこの状況どうする?

 

「私はモンスターを伏せてターンエンド!」

 

藍 LP 3100

手札 0枚

モンスター

伏せモンスター x2(DEF ???)

魔法・罠

神の居城ーヴァルハラ(永続魔法)

フィールド魔法

天空の聖域

 

「私のターン!」

 

美咲 LP 3200

手札 1→2枚

 

「私は増草剤の効果を発動!墓地に存在する姫葵マリーナを特殊召喚!」

 

<姫葵マリーナ>

Level 8 植物族 地

ATK 2800/DEF 1600

 

「さらに紅姫チルビメを攻撃表示に変更」

 

紅姫チルビメ

DEF 2800→ATK 1800

 

「バトルですわ!姫葵マリーナで最初から伏せてあったモンスターを攻撃!」

 

「くっ!破壊されたスケルエンジェルのリバース効果発動!1枚ドロー!」

 

手札 0→1枚

 

「紅姫チルビメで最後の伏せモンスターを攻撃!」

 

「マシュマロン!私を守って!」

 

「そんなことさせませんわよ!リバースカードオープンサンダー・ブレイク!」

 

<サンダー・ブレイク>

通常罠

 

「手札を一枚捨て、マシュマロンを破壊!」

 

「うっ!」

 

「そして椿姫ティタニアルでダイレクトアタック!」

 

「キャァァッ!」

 

LP 3100→300

 

「私はこれでターンエンド、ですわ!」

 

美咲 LP 3200

手札 0枚

モンスター

紅姫チルビメ(ATK 1800)

椿姫ティタニアル(ATK 2800)

魔法・罠

伏せ1枚

増草剤(永続魔法)

 

「これで勝負は決まりですわね、潔くサレンダーして拓磨と別れてくださいまし」

 

「私は…」

 

「本当にサレンダー宣言ですの?良いですわよ」

 

「私は諦めない!美咲ちゃんにも負けないくらいに拓磨が好きだから!私のターン!」

 

藍 LP 300

手札 1→2枚

 

「見つけた!私の鍵!」

 

「なんですの!?もしかして勝機があると言いますの!?」

 

「ううん...でも、希望はある!私は強欲な壺を発動!」

 

<強欲な壺>

通常魔法

 

「アハハッ!何かと思えば手札補充ですの?」

 

手札 1→3枚

 

「さらに私は貪欲な壺を発動!」

 

<貪欲な壺>

通常魔法

 

「私は墓地のマスター・ヒュペリオン、スケルエンジェル、マシュマロン、光神テテュス、神聖騎士パーシアスをデッキに戻し、2枚ドロー!」

 

手札 2→4枚

 

「美咲ちゃん」

 

「なんですの?」

 

「さっき普通に私の名前を呼んでくれたの嬉しかったよ!」

 

「えっ!?///」

 

「私はゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「さらにゼラの戦士を生贄に捧げ、大天使ゼラートを特殊召喚!」

 

<大天使ゼラート>

Level 8 天使族 光

ATK 2800/DEF 2300

 

「そして大天使ゼラートの効果発動、フィールドに天空の聖域が存在する時、手札の光属性モンスターを1枚墓地に送る事で、相手のモンスター全てを破壊する!」

 

「そんな!」

 

なるほど、同時に破壊する、即ちチルビメ効果を使用させずに砕くことができるってことか

 

「行け!大天使ゼラート!光の光芒!」

 

大天使ゼラートが光を放つと美咲のモンスターたちを包んで破壊した。

 

「で、でもこのターンで終わらす事は出来ませんわよ!」

 

「それはどうかな〜?」

 

「え!?」

 

「私は死者蘇生を発動!」

 

<死者蘇生>

通常魔法

 

「私は墓地に存在するゼラの戦士を召喚!」

 

<ゼラの戦士>

Level 4 戦士族 地

ATK 1600/DEF 1600

 

「バトル!ゼラの戦士でダイレクトアタック!」

 

「くっ!」

 

美咲

LP 3200→1600

 

「これで終わりだよ!大天使ゼラート!聖なる波動!」

 

「くぅゎぁぁぁぁぁっ!」

 

ザッバーン!

 

美咲は風に飛ばされて泉に落とされた

 

「あっ!」

 

「何やってんだよ藍、美咲大丈夫か?」

 

「がばっ!私泳げっ!」

 

もしかして美咲ってカナヅチなのか!?

 

「全く、面倒かけやがって」

 

シンジは制服の上着を脱ぎ捨て泉の中に飛び込んだ。

 

くっ、美咲はどこだ?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

美咲side

『お前はそれでいいのか?』

 

え?

 

『お前は親の人形で良いのかって聞いてんだよ!』

 

「だって私にはもうそこしか居場所が無いもの!だったらそうするしかないじゃない!」

 

『なら居場所ができるまで俺がお前の居場所になってやる!』

 

「っ!?」

 

これは...走馬灯?本当にある物なのね...っ!...もう息が...アハハ...私もう死んでしまいますのね

 

薄れ行く意識の中最後に美咲はそう確信した。

 

ごめんなさい拓磨、私...もう

 

そう思った瞬間、一瞬だけこちらに泳いでくる真二が目に映った。

 

あれは...遊闇 真二...?

 

----------------------------------------------------------------------------------------

 

真二side

「はぁ...はぁ...」

 

「真二!美咲ちゃん!」

 

真二は美咲を陸にあげ、心拍音を確認した。

 

くっ、止まりかけてる!

 

「真二!美咲ちゃんは大丈夫なの!?」

 

「いや、少し危ない!」

 

カチッ!

 

そう言うと真二は美咲の上着を脱がした

 

「えっちょ!何してるの!?」

 

「心臓マッサージだ、安心しろ保健で習ったことからやり方も分かってる!」

 

戻ってこい!美咲!

 

「ゲホッ!ゲホッ!」

 

真二が心臓マッサージと人工呼吸を終えると美咲が咳き込んだ

 

「大丈夫が!美咲!」

 

「ここは...」

 

「美咲ちゃん!」

 

「藍...それにしてもやっぱ私はまだまだ子供ですのね、拓磨が取られたから妬いたりなんかして...あんなにムキになって、藍には悪いことしましたわね、本当にごめんなさい」

 

「もう良いのか?拓磨のことは」

 

「えぇ、それに素敵な殿方を見つけましたし♪」

 

そう言い美咲は真二の方を向いた

 

「...えっ!?」

 

「真二様♡」

 

そう言いながら美咲は真二に抱きついた。

 

「あはは、これはレイちゃんにライバル出現だね...(汗)」

 

「笑ってないでなんとかしろ!」

 

「離しませんわよ♡ダーリン♪」




それから1時間後
やっと諦めてくれたか美咲のやつ

「今日のところは、らしいけどね」

「それで藍、用があるんだが」

「うん、分かってる」

そう言い藍はエンシェント・フェアリー・ドラゴンのカードを見せた。

「なんで分かったんだ?」

「なんとなくだよ♪」

『貴方が盾の痣を持つ真二ですね』

エンシェント・フェアリー・ドラゴン...直接会うのは初めてだよな?

「初めましてだよな?エンシェント・フェアリー・ドラゴン」

『えぇ、貴方もよく私が精霊だと分かりましたね』

「精霊には独特な魔力が出てるからな、それに幽鬼から教えてもらってたからな、それで一つ聞きたい、この痣はなんだ?」

『それは血によって受け継がれるシグナー補佐の証です、貴方はシグナーについてどこまで知っていますか?』

「どこまで、と言われてもほぼ知らないに等しいよ、そもそもシグナーってなんだ?」

『そうですか、では良い機会です、藍にも全てを話しましょう。シグナーとは5000年周期で訪れる冥界の王と戦うため赤き龍により星の民に選ばれた五人の事を指します。』

そんな凄いやつの補佐って事か?

「それでそのシグナーってのは分かった、シグナー補佐は何をすれば良いんだ?」

『シグナー補佐はシグナーを護り、そして試練を与える役目があります』

「シグナーを護り試練を与える?って事はシグナーはもう選ばれてるのか?」

『いいえ、まだ選ばれてはいません、ですが貴方かその次の世代には選ばれているでしょう、今はその時が来るまでの準備期間と言いましょうか』

「準備期間ねぇ...」

『貴方はスターダスト・ドラゴンを持っていますね?』

「ん?あぁ、持ってるというか生みだしたというかだがあるぜ?」

『そのカードは赤き龍の分離体、即ちシグナーの持つカードです、シグナーが選ばれる時、貴方はそのカードを手放さなければなりません』

「それについては構わない、正直突然出てきて気味が悪いとは思ってたんでな」

『そうですか』

「って事はエンシェント・フェアリーもなの?」

『はい、そうなりますね』

「そっか〜」

「なぁ、一つ質問いいか?」

『なんですか?』

「シグナーってのは俺たちに分かるものなのか?」

『えぇ、シグナーとシグナー補佐は引かれ合う運命にあります、ですのできっと』

「そうか、ありがとなエンシェント・フェアリー」

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