遊戯王GX+   作:sura

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???side
いいぞ、いいぞ...もうすこし、もう少しであいつは俺の物となり、その力で遊一を目覚めさせることができる!

「やっほー♪どうだい先生?」

「え、えぇ!順調です!」

「そうか、なら良いや♪...それじゃあさ、そろそろ計画に取り掛かろうか♪」

「は、はい!」

「早く息子さんの目を覚まさせてあげたいしね♪それじゃ、期待してるから♪それとさ、僕に一泡吹かせようと何か計画してたでしょ?」

「ど、どうしてその事を!?」

「あらあら、普通に吐いちゃうのか...まぁいいや♪その正直さに免じて今回は許してあげるよ♪でも、次はないからね」

そう言うとフードの少年は影の中に入って行った。


TURNー13 〜勝利のために〜

真二side

イエロー寮

レイちゃんが帰って3週間が経った、なんて言うか騒がしかったのが嘘に感じるくらい静かだ、イエローの寮が一人部屋ってのもあるかも知れないけど

 

コンコン

 

客?誰だろ?

 

「どうぞ」

 

ガチャ!

 

「やぁ、久しぶり」

 

「...誰?」

 

「三沢だよ!三沢!」

 

三沢...そんな奴いたか?

 

「あっ!あのアサシン三沢!入試以来だな!元気にしてたか?」

 

「いや、体育の時ピッチャーをしてたんだが」

 

体育の時...?いつの話だろ?(TURNー7参照)

 

「それで、アサシン三沢が俺に何の用?暗殺か?」

 

「そんな事があるわけないだろ!それに俺はアサシンじゃない!...お隣さんに挨拶に来たんだ」

 

「お隣さん?」

 

「俺の部屋はお前の隣だからな」

 

「そうだったのか、でもなんで今頃?俺がここに来てもう3週間くらい経つぞ?」

 

「それはだな、デュエル理論を考えていたからだ」

 

...何言ってるんだ?こいつは

 

「デュエル理論?」

 

「分かりやすく言うならデッキ構築を考えてたんだ」

 

「それならそうと言えよ、今一瞬お前のことが俺の中で危ない奴っていう人間になってたぞ?」

 

まぁ、なんか実際やらかしそうな気はするけど

 

「なぁ、なんでデッキ構築?」

 

「それはな、お前を倒す為だ!遊闇真二!」

 

「...ん?」

 

俺を倒すためのデッキを作っててそれが完成したからお前の部屋に来たって解釈でいいのか?これ

 

「まぁ、いいや、俺とデュエルしたいってことだろ?」

 

「話が早くて助かる、外へ出ようか」

 

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藍side

「う〜っと!今日は休みだし、久しぶりにぐぅたらしようかな?」

 

バンッ!

 

「遊坂 藍!ちょっと来なさい!」

 

美咲は勢いよくドアを開け入って来た。

 

「も〜っ!何なのよ?って引っ張らないで〜!」

 

藍は美咲に引っ張られながら外へ出た。

 

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ブルー男子寮前

「ここは...男子寮?」

 

「そうよ!最近拓磨の様子が変なの!」

 

「様子が変〜?」

 

う〜ん?どういうことなのかな?

 

「居ましたわ!」

 

美咲が指をさす方向に拓磨がいた。

 

う〜ん、見た感じあまり変わらないような気がするけど?

 

ギロッ!

 

ひっ!何あの目つき!?

 

「ね、ねぇ美咲ちゃん!拓磨何かあったの〜?すごく怖いけど」

 

「それを突き止めるためにあなたを呼びましたの」

 

「え?」

 

「認めたくないのですけど、拓磨はあなたに強い信頼感を抱いて居ましたので」

 

「た、拓磨が私に?そんな〜照れるよ〜///」

 

「だから認めたくなかったの!」

 

「そ、そうだったんだ〜」

 

それにしても、拓磨どうしたんだろ?なんかここに来たばかりの時みたいな目つきしてるよ〜

 

「ちょっと私声をかけてくる!」

 

「ちょっと!遊坂さん!?」

 

「拓磨〜!」

 

「...なんだ?」

 

「特に用事はないんだけど、どこに行くの〜?」

 

「お前には関係のないところだ、用がないならさっさと帰れ」

 

「でもさ〜!」

 

「聞こえなかったのか?俺はさっさと帰れって言ったんだ」

 

ビクッ!

 

「ご、ごめんなさい」

 

美咲ちゃんの言う通り今日の拓磨はおかしいよ〜!

 

「なぜ戻って来たの!遊坂 藍!」

 

「拓磨のさっきの目、すごく怖かった、あの目やっぱり変だよ」

 

「っ!そ、それで?」

 

「私、真二に伝えてくる!」

 

真二なら...真二ならきっと拓磨を元に!

 

「ちょ、ちょっと!待ちなさい遊坂 藍、私を置いてかないで!」

 

「美咲ちゃんは拓磨を尾行してて、ここで拓磨を見失ったら、もう会えないような気がして...」

 

「...分かりましたわ、あなたのその気持ちに免じてこの私、尾行いたしますわ!」

 

「ありがとう美咲ちゃん!」

 

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真二side

「これで終わりだ!バスター・ブレイダーでウォーター・ドラゴンを攻撃!破壊剣一閃!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ」

 

三沢

LP 500→0

 

「良いデュエルだったぜ、三沢!」

 

まさかあんなコンボで俺のシンクロを封じてくるとは思わなかったよ

 

「また構築を考えないといけないな」

 

「勉強熱心だな、お前は」

 

「真二ぃぃぃ!」

 

背後から藍の声がする

 

「藍、どうしたんだ?そんなに急いで」

 

「ハァ...ハァ...拓磨が...拓磨が大変なの!」

 

「はぁ!?」

 

藍はさっき起こったことを話した。

 

それは確かにおかしいな、拓磨は基本的に藍には優しいし、そんな言葉を言うなんて想像がつかない...藍のこの表情を見る限り喧嘩してるようには見えないしな

 

「それで!拓磨は今どこにいる!」

 

「え、えっと!」

 

アタフタしながら藍はPDAを取り出した。

 

「森...発電所の近くだって!」

 

発電所ってなるとここから少し近いな

 

「藍、お前はゆっくりでいい、後で来い!」

 

「私も一緒に!」

 

「お前は今バテてる、ここで倒れたら困るんだよ」

 

「わ、分かった」

 

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発電所

この辺か?

 

「待ってましたわ遊闇 真二」

 

「美咲、拓磨の場所は?」

 

「さんをつけなさい!...あそこですわ!」

 

美咲の指差す方向に拓磨と白衣を着た人が2人居た

 

「情報提供感謝する!」

 

そう言い真二は拓磨の方へ走って行った。

 

「待て!お前ら!」

 

「おや?これはこれは、遊闇くんじゃないか」

 

俺のことを知ってる?ってことは学校関係者か?

 

「先生、この生徒は?」

 

「主要人物だよ、この作戦のね」

 

そう言うと先生と呼ばれる人は拓磨にヘルメットをかぶせた。

 

「な、何をしてるんだ!?」

 

「これはね、デュエルエナジーを転送する装置だよ」

 

「デュエル...エナジー?」

 

どこかで聞いたことがあるような...

 

「そう、人はデュエルをする時謎のエネルギーを放出することが最近の学会で分かってね、そしてデュエルエナジーは勝者の方に強く分泌されることが分かったのさ、だから私はこの遊蔵 拓磨を調整した、勝ちを渇望するようにね!...話がズレたか、まぁこれはそのデュエルエナジーを抽出する為の機械だよ」

 

「お前らの目的はなんだ!」

 

「私の目的かい?それはデュエルエナジーの回収だよ、そして息子を目覚めさせる」

 

息子を目覚めさせる?

 

「私の息子は今、意識不明なんだ、あの方が言うにはデュエルエナジーを与えることで目を覚ますと言っていてね」

 

「あの方?」

 

まさか、ヤミか?

 

「拓磨!目を覚ませ!」

 

「...真二、俺とデュエルしろ」

 

「お前何を言って!」

 

「無駄だよ、彼を正気に戻したければデュエルで勝つしかない、まぁ、勝てるとは思えんがね、今の拓磨くんは勝つことを全てとして考えているんだからね」

 

くっ、ここでデュエルしたら、デュエルエナジーってのを転送されちまう、そうなったら奴らの思う壺だ、でも...拓磨を正気に戻さないとっ!

 

「チッ!拓磨!俺とデュエルしろ!」

 

「フッ、それを待っていた」

 

「「デュエル!」」

 

真二 [先攻]

拓磨 [後攻]

 

「先攻は俺がもらう!ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺は手札からワン・フォー・ワンを発動!」

 

<ワン・フォー・ワン>

通常魔法

 

「手札のモンスターカードを墓地へ送りデッキからレベル1のモンスターを特殊召喚する!現れろ、破壊剣士の伴竜!」

 

<破壊剣士の伴竜>

Level 1 ドラゴン族 闇 (チューナー)

ATK 400/DEF 300

 

「そして破壊剣士の伴竜の効果発動!このカードを生け贄に捧げ、手札のバスター・ブレイダーを特殊召喚する!」

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2300

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

バスター・ブレイダー (ATK 2600)

魔法・罠

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

拓磨 LP 4000

手札 5→6枚

 

「俺はフィールド魔法、混沌の場(カオス・フィールド)を発動」

 

混沌の場(カオス・フィールド)

フィールド魔法

 

混沌の場が貼られると辺り一面は青く眩しい景色に変わった。

 

「混沌の場だと!?」

 

なんだこの眩しい景色は!?

 

『マスター!大丈夫ですか!?』

 

あぁ、なんとかな

 

『この場所...高い魔力と闇を感じます!』

 

闇...拓磨のか?

 

『はい...気をつけてください、何が起こるかわかりません!』

 

「何をよそ見してやがる!」

 

「...なんでもねえよ」

 

これが拓磨の闇?一体何があるんだ?

 

「混沌の場が貼られた時、俺はデッキから”カオス・ソルジャー”儀式モンスター、または”暗黒騎士ガイア”モンスターを手札に加える、俺は疾走の暗黒騎士ガイアを手札に加える。」

 

カオス・ソルジャーじゃない...ってことはすでに握っているか

 

「俺はカオスの儀式を発動!」

 

<カオスの儀式>

儀式魔法

 

「手札のサクリボーと疾走の暗黒騎士ガイアを生け贄に捧げ、現れろ、最高にして誇り高き戦士!カオス・ソルジャー!」

 

<カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

「そして、生け贄にされたサクリボーと疾走の暗黒騎士ガイアの効果を発動!デッキから1枚ドロー」

 

拓磨

手札 2→3枚

 

「さらにカオス・ソルジャーモンスターを手札に加える!俺が手札に加えるのは超戦士カオス・ソルジャー!」

 

「超戦士カオス・ソルジャーだと!?」

 

「そして混沌の場の効果発動手札・フィールドからモンスターが墓地へ送られる度にこのカードに魔力カウンターを1つ乗せる因みに最大個数は6個までだ、今送ったのは2体、よって2つ乗せる!」

 

混沌の場

魔力カウンター 0→2個

 

混沌の場に魔力カウンターが乗ると2つの灰色の玉が現れた。

 

あれが拓磨の闇...なのか?

 

『そのようですね』

 

「俺は勝利に全てを捧げる、俺はさらにトレード・イン発動!」

 

<トレード・イン>

通常魔法

 

「手札の超戦士カオス・ソルジャーを墓地へ送り、2枚ドロー!」

 

拓磨

手札 2→4枚

 

「そしてモンスターが墓地へ行った為、混沌の場に魔力カウンターが1つ乗る!」

 

混沌の場

魔力カウンター 2→3個

 

「バトル!ゆけ、カオス・ソルジャー!バスターブレイダーを攻撃!カオス・ブレード!」

 

「速攻魔法発動!破壊剣士融合!」

 

<破壊剣士融合>

速攻魔法

 

「手札のブラック・マジシャンと場のバスターブレイダーを融合!バスター・ブレイダーの力を受け継ぎし、最強の魔導剣士(パラディン)よ、今ここに姿を現せ!融合召喚!最強にして最高の魔導剣士!超魔導剣士ーブラック・パラディン!」

 

「モンスターが2体、また魔力カウンターを追加だ!」

 

混沌の場

魔力カウンター 3→5個

 

<超魔導剣士ーブラック・パラディン>

Level 8 魔法使い族 闇

ATK 2900/DEF 2400

 

「ブラック・パラディンはフィールドとお互いの墓地のドラゴン族モンスター1体につき500ポイント攻撃力をアップさせる!」

 

超魔導剣士ーブラック・パラディン

ATK 2900→3400

 

拓磨 LP 4000

手札 3枚

モンスター

カオス・ソルジャー (ATK 3000)

魔法・罠

伏せ1枚

フィールド魔法

混沌の場 (魔力カウンター 5個)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

真二 LP 4000

手札 1→2枚

 

拓磨の場には伏せカードが1枚、ブラック・パラディンの効果はさすがに知ってる、ならあれは罠カードと思った方がいいか、手札には融合解除がある、除去カードだったとしても防ぐことはできるか

 

「バトルだ!超魔導剣士ーブラック・パラディンでカオス・ソルジャーを攻撃!超魔導無影斬!」

 

「リバースカードオープン、ブレイクスルー・スキル!ブレイク・パラディンの効果を無効にする!」

 

<ブレイクスルー・スキル>

通常罠

 

「やっぱり通してはくれないか、速攻魔法発動!融合解除!ブラック・パラディンをエクストラデッキに戻し、融合素材となったモンスターを墓地から蘇生させる!」

 

<融合解除>

速攻魔法

 

<バスター・ブレイダー>

Level 7 戦士族 地

ATK 2600/DEF 2400

 

<ブラック・マジシャン>

Level 7 魔法使い族 闇

ATK 2500/DEF 2100

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

真二 LP 4000

手札 1枚

モンスター

バスター・ブレイダー (ATK 2600)

ブラック・マジシャン (ATK 2500)

魔法・罠

伏せ1枚

 

『マスターの読みは正しかったようです!』

 

って事はやっぱり

 

『はい、あの玉一つ一つが拓磨さんの闇その物です!』

 

一つ一つってあの数全部って事かよ

 

『はい、今から私の魔力であれ全てを具現化させます、いきますよ!』

 

そういうと幽鬼は1枚の札を投げつけた。

 

スファン!

 

投げつけた札は分散すると、玉の全てが変形し拓磨の影のような形になった。

 

あれが

 

『はい、拓磨さんの闇自身です。』

 

【勝利こそ全てだ】

 

【そう、俺はずっと勝ち続ければいい】

 

【そうすればきっと夢は叶う】

 

【それなら孤独でもいい】

 

【デュエルは勝利こそ全てだ】

 

5体の闇...あれが拓磨の心の奥底に眠る弱音か

 

『そのようですね』

 

なぁ幽鬼、一つ頼みたいことがある

 

『何でしょう?』

 

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藍side

もう少し...もう少しで拓磨と真二の所に着く...あっ!あれは!

 

「ハァ...ハァ...美咲ちゃん、状況は〜?」

 

「はっきり言って今の所両者互角ですわ」

 

「って事は何が起こるかまだ分からないって事?」

 

「いいえ、言ったはずですわ、”今の所は”と」

 

今の所?それってどういう事?それにあの拓磨の影みたいなのはなに?

 

「真二〜!」

 

「藍、もう来たのか!?」

 

「おい、真二...よそ見してんじゃねぇよ、それに今は俺のターンだ」

 

「拓磨〜何してるの!なんでそんなに...そんなに楽しそうじゃないの?」

 

「楽しむ...?俺はなぜ楽しまなきゃいけないんだ?」

 

「だって...だってデュエルは楽しむものでしょ?」

 

「黙れ!藍、真二の次はお前だ!」

 

ひっ!

 

「拓磨!よそ見をするんじゃない!今の相手は俺なんだろ!」

 

「分かってるさ、だがこのターンでケリをつける!」

 

「なんだと!?」

 

「俺は混沌の場の効果発動!魔力カウンターを3つ取り除きデッキから儀式魔法を1枚手札に加える、俺は超戦士の萌芽を手札に加える。」

 

混沌の場の効果を使うと、5体のうち3体の拓磨の影は拓磨の中に取り込まれた

 

「そして超戦士の萌芽を発動!」

 

<超戦士の萌芽>

儀式魔法

 

「手札のレベル4闇属性の宵闇の騎士と、デッキのレベル4光属性の開闢の騎士を墓地へ送り、墓地より超戦士カオス・ソルジャーを儀式召喚する!戦士を超えた超戦士よ、絆の鎖を砕いた俺にその力を見せよ!儀式召喚!降誕せよ!超戦士カオス・ソルジャー!」

 

<超戦士カオス・ソルジャー>

Level 8 戦士族 地

ATK 3000/DEF 2500

 

あのモンスター...中等部時代の拓磨のエースって前に明日香ちゃんから聞いたことがある、そういえばいつも拓磨が出してるカードだよね〜、確か効果は戦闘でモンスターを破壊したらそのモンスターの攻撃力分のダメージを与える...だったっけ?

 

「さらに俺は最強の盾を超戦士カオス・ソルジャーに装備する!」

 

「最強の...盾?」

 

「このカードは戦士族にのみ装備可能のカード、このカードを装備したモンスターは攻撃表示の時、守備力分を攻撃力に加え、守備表示の時攻撃力分を守備力に加えるカードだ」

 

<最強の盾>

装備魔法

 

超戦士カオス・ソルジャー

ATK 3000→5500

 

「攻撃力...」

 

「5500!?」

 

「ふふふハッハッハ!素晴らしい!これが勝利を望みし力か!そうだ、もっとやれ拓磨!」

 

「...はい、先生!バトル!超戦士カオス・ソルジャーでバスター・ブレイダーを攻撃!カオス・ブレード改!」

 

「させてたまるか!俺は墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!このカードをゲームから除外し攻撃を無効にする!」

 

「そんなカードいつの間に...なるほど、最初のワン・フォー・ワンか、だがな真二、今お前はこれでまだチャンスがあると思っただろ?」

 

「なっ!」

 

「残念だったなぁ、一見今の行動は正しかった、だが俺はその先を行く!速攻魔法発動!ダブル・アップ・チャンス!」

 

<ダブル・アップ・チャンス>

速攻魔法

 

「「ダブル・アップ・チャンス?」」

 

「俺のモンスターの攻撃が無効化された時、もう一度攻撃ができる!今度こそトドメを刺せ!バスター・ブレイダーを攻撃!カオス・W(ダブル)・ブレード!」

 

「リバースカードオープン!ダメージダイエット!このターン受けるダメージを半分にする!」

 

「無駄だ!ダブル・アップ・チャンスで効果を得たモンスターはダメージステップ時、そのモンスターの攻撃力は2倍になる!」

 

「なんだと!?ぐぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

真二

LP 4000→0

 

「真二!」

 

藍は真二の元に走って行った。

 

「ついに、遂にやった!俺は真二に勝ったんだ!」

 

「素晴らしい...がデュエルエナジーはまだ少し足りていないな、拓磨、あの女も始末しろ!」

 

「ぐっ!?」

 

拓磨は頭を抑えながら蹲った。

 

「どうした!?何があったのだ?」

 

「はぁ...はぁ...何でもありません、大丈夫です、少しだけ頭が痛くなっただけです。」

 

「へ...へへ、どうだ、俺の力は」

 

「貴様!何をした!」

 

「教え...ねぇよ」

 

「...まぁいい、さてと拓磨あの女ともデュエルをし、エナジーを集めるんだ」

 

「...はい」

 

そういうと拓磨はデュエルディスクを構えた。

 

「あ...い」

 

「真二、もういいよ...これ以上喋ったら」

 

「大丈夫...だ、ただの魔力の使いすぎ...だから、はぁ...はぁ...それよりも藍、拓磨を倒してくれ」

 

「そんなっ!無理だよ!私、真二より弱いんだよ!?」

 

「大丈夫、藍ならきっと拓磨を救える...だから!」

 

そう言って真二は一枚のカードを藍に渡してきた。

 

幽鬼...うさぎ

 

「こいつならいざという時藍を守ってくれる...はずだ」

 

『はずとは何ですか!はずとは!』

 

えっ!?今声が聞こえたような

 

「藍...頼んだ、お前の気持ちを拓磨に伝えてこい、そうしたら、あいつを救えると...思う」

 

そう言うと真二は目をつむった。

 

「真二!?ねぇ、起きてよ!」

 

『大丈夫ですよ藍さん、マスターは魔力を補充するために眠っただけです!』

 

また、声がした!?

 

「どこなの!?」

 

『ここです!』

 

もしかして幽鬼うさぎから!?

 

『私はカードの精霊です、でも不思議ですね』

 

不思議って何が?

 

『藍さんに魔力を少し流して会話できる程度まで流そうとしたのですが...最初から少量ながら魔力を持っているんです。』

 

「おい、話はもう済んだか?さっさと始めようぜ?」

 

「...今はお話ししてる場合じゃないようだね」

 

正直怖い、だって相手は拓磨なんだから...でも逃げちゃダメなんだ!あの時みたいに悔しい思いをしないために...今度はちゃんと自分の思いを伝えないといけないんだ!




次回予告
藍「拓磨、一つ聞いていい?拓磨にとってデュエルってなに?」

影の拓磨【それは勝利、デュエルとは勝利することだ!】

藍「違うよ!デュエルは楽しむものでしょ?」

影の拓磨【そうだ、だから俺は楽しんでいる、勝利をな!】

藍「そうじゃないよ!デュエルはみんなで楽しく!笑顔でやるものだよ!」

影の拓磨【お前は...お前は何なんだ!何で俺にここまでする!】

藍「だって私は拓磨のことがっ!」

私は伝えるあの時言えなかったことを!
次回、遊戯王GX+”伝えたいこと”デュエルスタンバイ!

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