やはり俺の福引旅行はまちがっている。   作:EPIPHANEIA

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俺ガイル二次小説第20話です。

皆様、大変お待たせして申し訳ございません。

仕事やプライベートな用事でいろいろと立て込んでて……。

では、さっそくどうぞ。




第20話

 

~2日目の昼・さっぽろ羊ヶ丘展望台~(留美side)

 

○花「あの……本当にごめんなさい、八幡さん。私や○帆の為に……。」

 

留美「大丈夫だよ、○花。八幡は年下の可愛い女の子の言うことなら、何でも聞くから。」

 

八幡「おい、留美。誤解されるような発言はやめろ。まるで、俺がロリコンみてぇじゃねぇか。」

 

私はあれから八幡と○花と一緒に、○花達と一緒に来ている人達を探す事になった。

 

因みに他の人達はと言うと、○帆が『イヤだイヤだー!!絶対に行かないからなー!!』と駄々をこねた為に、○帆の相手をしていた。

 

○花は凄く申し訳無さそうにしていたが、このままという訳にもいかないので、とりあえず私達3人で探す事にしたのであった。

 

八幡「それにしても、全然見つからないよな。北海道大学に比べたら、全然大した事ない広さなのに……。」

 

八幡の言う通り、探してから1時間経過したのだけど、未だに○花の探し人達は見つかっていない。

 

○花「そ、そうですね……。ふぁううう……みんな、何処に行っちゃったんだろう……?」

 

○花の探し人達が見つからず、途方に暮れていた時だった。

 

チャリーン……チャリーン……

 

留美「ん……?」

 

近くで何枚かのコインの音が鳴り響く音が聴こえて、私達はその方向へと振り向くと

 

チャリーン……パラパラ……

 

占い師「――――君達に迷いが見える。このまま現状維持でいるべきか、前へと進むべきか。確かに今は、あまり良い運勢では無い。」

 

男女『…………』

 

そこには、小さな椅子と小さなテーブルであるカップルを占っている、赤いジャケットを着た20代後半か30代前半ぐらいの男の占い師さんがいた。カップルの人達は、占いの結果に不安そうな表情をしているように見える。

 

占い師「だが、このままでいるよりは、前に進んだ方が正解だ。自分自身を、そしてお互いのパートナーを信じてな。そうすれば、君達の運勢も良い方向へと導く事になるだろう。大丈夫だ。」

 

男「ほ、本当ですか!?」

 

女「あ、ありがとうございます!!」

 

占ってもらったカップルは、自分達の占いが最初の言葉とは正反対の良い結果だった事を凄く喜び、占い師さんにお礼を言いながらその場を去っていった。

 

○花「占いかー。留美ちゃんはああいうの信じる?」

 

留美「うーん……どうだろう。どちらかと言えば信じるような……。○花は?」

 

○花「私も留美ちゃんとと一緒かな。どちらかと言うと信じる方だよ。朝のTVの12星座占いとかよく見るもん。」

 

留美「そうなんだ。八幡はどうなの……って、えっ?」

 

八幡「あれー……?」ガシガシ

 

私が八幡に尋ねようとしたら、八幡は占い師さんを見て、頭を掻きながら難しい顔をしていた。

 

留美「どうしたの?八幡。」

 

八幡「いや、あの占い師、昔どっかで見た事あるような気がするんだが……。」

 

留美・○花『えっ?』

 

八幡が占い師さんについて何か心当たりがあるような発言をした時だった。

 

占い師「……ちょっといいか?」

 

八幡・留美・○花『っ!?』

 

少し離れた場所にいた占い師さんが、いつの間にか私達の近くまで来て、私達に声を掛けたのだ。

 

八幡「な、何スか!?どうして、俺達に声を掛けて……?」

 

八幡がキョドりながらも、占い師さんに私達に声を掛けた理由を尋ねると、

 

占い師「いや、今朝の占いで新たな出会いがあると出たのだが、おそらく君達の事だろうと思ってな。」

 

○花「えっ?新たな出会い?それが私達なんですか?」

 

占い師「ああ。『今日の午後に、高校生の少年と4月から中学生になる2人組の少女達と出会う』と今朝の占いに出た。君達はそうではないのか?」

 

八幡・留美・○花『えっ……!』

 

何なの、この人……!?初対面なのに、私達の事を正確に言い当てるなんて……!

 

占い師「……その反応と表情だと、どうやら今朝の占いは当たりのようだな。」

 

留美「そ、そんなの分からないじゃない。ちゃんと観察すれば、それぐらい当てられる人だって……。」

 

私は強がって、占い師さんの言う事を否定しようとした。だって、初対面でそこまで正確に当てられるのも何か嫌だったし、それぐらい私達の事をよく観察したらと思ったから。

 

占い師「更に言えば、君達3人に共通する事は、それぞれ何らかの原因で孤独に過ごしていた時期があった。今ではそれは解消されているみたいだけどな。」

 

八幡・留美・○花『…………!!』

 

しかし、その占い師さんの続いた言葉に、私達は息を飲んだ。

 

……って、ちょっと待って?八幡は何となく分かるけど、○花までどうして私達と同じ反応をしているの?まさか、○花も……?

 

八幡「な……何なんですか!?どうして、俺達の事をそこまで……!!」

 

占い師「―――『俺の占いは当たる』」

 

八幡が占い師さんに問い詰めようとしたところ、占い師さんは堂々と私達にそう答えていた。

 

八幡「あれ……?」

 

占い師「うん?どうした?」

 

八幡「いや、何かそのセリフ、どっかで聞いた覚えがあるんだけど……?小さい頃に……。」

 

占い師「人違いではないのか?俺と君達は、初対面なのだろう?」

 

八幡「うーん……。そうなんですかね……?」

 

占い師「……まあ、いい。せっかくだから、君達の事も占いたい。特別に無料で占おう。」

 

○花「ふぇっ?無料で……ですか?」

 

占い師「ああ。ここで出会ったのも何かの運命だ。特に君は、今一緒に旅行に来た人達を探している。違うか?」

 

○花「ふぁう!?す、凄いです!!どうしてそこまで……!?」

 

占い師「言っただろう?『俺の占いは当たる』と。」

 

留美「……八幡、○花。せっかくだから、占ってもらおうよ。そこまで当てられたら、流石に信用するしかないと思うよ。」

 

八幡「お、おう。分かった。」

 

○花「は、はい。宜しくお願いします。」

 

こうして、私達はその占い師さんを信用して、占ってもらう事になった。

 

その占いの結果は、私達―――正確に言えば、私と○花に大きな影響をもたらすのであった。

 

 

 

 

 

占い師「……では、始めるぞ。」

 

八幡・留美・○花『…………』

 

チャリーン……

 

占い師さんが、占いの開始と同時に3枚のコインを同時に指で弾く。その様子を私達は静かに見ている。

 

トン、コロコロコロコロ……

 

チャリーン……トン、コロコロコロコロ……

 

占い師「……次で最後だ。」

 

チャリーン……トン、コロコロコロコロ……

 

占い師「…………」

 

八幡・留美・○花『…………』

 

占い師さんは最後と言ったコイントスの落ちたコインを見て、しばらくの間沈黙する。私達も、静かにその様子を静かに見ていた。

 

やがて、占い師さんは口を開いた。

 

占い師「……君の探し人達は、すぐに見つかるはずだ。」

 

○花「ふぇっ!?本当ですか!?」

 

占い師「ああ。他の2人と一緒に来ていた人達のところに戻るべきだ。そこでその人達と再会出来る。」

 

○花「あ、ありがとうございます!!留美ちゃん、八幡さん、今すぐ戻って……!」

 

占い師「待ってくれ。ついでといってはなんだが、君達2人の事で気になる事がある。」

 

留美「えっ?」

 

○花「ふぇっ?」

 

占い師「悪いが、そこの少年は聞かないでほしい。彼女達に対するプライベートな事だから。」

 

八幡「な、何だよ……。俺だけ除け者って訳かよ……。」

 

留美「…………八幡。」

 

八幡「……分かってるよ。冗談だ、冗談。プライベートな事なら、聞くわけにはいかないだろ。」

 

そう言いながら八幡は、私達の話が聞こえない場所まで離れて、私達を待つ事になった。

 

でも、気になる事って何だろう?しかも、占い師さんの話ではプライベートな事らしいし……。

 

占い師「さて、君達の気になる事の話になるが……。君達は今、大きな運命の分岐点にいる。」

 

留美「えっ?大きな運命の分岐点?」

 

○花「ど、どういう事ですか?」

 

占い師「……君達は今、気になる異性の相手がいるはずだ。それも少し年上―――4~5歳ぐらい年上のな。」

 

留美「えっ!?」

 

○花「ふぇえええ!?」

 

ほ……本当に何者なの、この人……?まるで、私達の事を何もかも見えてるみたいに……。

 

占い師「今こそが、勇気を出して前に進むべき絶好の機会―――その幼き恋心を彼等に示す時だ。これを逃せば、もう2度とその機会が訪れないかもしれない。」

 

留美・○花『…………』

 

占い師さんの言葉に押し黙る私と○花。そんな私達に、占い師さんは更に言葉を続ける。

 

占い師「その運命を決めるのは君達だ。勇気を出して君達自身の運命を切り開くか、勇気を出さずそのままにするのか……。いずれにせよ、君達自身の選択に後悔のないようにな。」

 

留美「う、うん。分かった。ありがとう、占い師さん。」

 

○花「あ、ありがとうございます。」

 

そして、私と○花は占い師さんのもとを離れて、八幡と合流する。

 

八幡「留美、○花。あの占い師に何て言われたんだ?」

 

○花「は、八幡さん、プライベートな事だから、聞くのはダメって言われませんでした?」

 

留美「そうだよ。乙女の秘密を聞こうとするなんて、サイテーだよ。八幡、キモい。」

 

八幡「ぐっ……。ルミルミ、お前も由比ヶ浜みたいな事を言いやがって……。」

 

留美「だからルミルミでもお前でもない。留美だから。」

 

○花「そ、それより早く戻りましょう。占い師さんが私達と出会ったところに戻れば、みんなと会えるって言ってましたから。」

 

八幡「お、おう。悪いな、○花。」

 

留美「そうだね。○花、ゴメンね。私の八幡が変な事を言うから。」

 

八幡「……おい、いつ俺が留美のものになったんだよ……。」

 

そんな下らないやり取りをしつつも、私達は元々いた場所へと戻る事にしたのだった。

 

そして、あの占い師さんの言う通り、私と○花の運命が大きく変わる出来事が、この後起こるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――おまけ・第18話――――

 

~千葉市内・某公園~(川崎大志side)

 

スフ○ン○ス「ニャー!」

 

京華「にゃんこちゃーん!!」

 

川崎弟「まってー!!」

 

ラス○オー○ー「あなた達、あんまり遠くに行くんじゃないよー!って、ミ○カはミ○カはミ○カより年下の子達にお姉さんぶってみる!!」

 

 

 

イン○ッ○ス「あーん…………もぐもぐもぐもぐ…………」

 

由比ヶ浜母「まあ、見事な食べっぷりね~。」

 

雪ノ下母「そうですね。結構可愛らしいじゃありませんか。」

 

イン○ッ○ス「こちらこそありがとなんだよ!こんな美味しいデザートを御馳走してもらって、うれしいんだよ!」

 

由比ヶ浜母「良いのよ~。あのまま何も食べれなくて、追い出されるのも可哀想だったし。」

 

 

 

……………今日は、川崎大志です。あの後、俺達は隣のお客さんだった3人組と一緒にお店を追い出されたのでした。(因みに店員のお姉さんが『アンタら、出てけー!!』と大激怒していました。)流石にお店の中に猫を連れてきて騒いでいたら、言い訳のしようもないッスもんね…………。

 

しかし、雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩のママさん達の機転で、どうにか注文したデザートやドリンクは辛うじてお持ち帰り出来たので、今は最初に俺達がいた公園であのシスターさんが大食いっぷりを発揮しています。その食べっぷりにママさん達は感嘆していました。

 

そして京華達は、あのミニ御○さんと猫と一緒に遊んでいます。となると…………

 

アクセ○○ータ「…………」

 

大志「…………」

 

そうなんスよ……。必然的にこんな組み合わせになったッス……。俺の隣には、如何にもあの『学園○市のレベル5第一位』のあのお方がいらっしゃったッス。何でこの人なんッスか……。確かに[[rb:主人公 > ヒーロー]]らしくて好きだし、むしろサインを貰いたいぐらいッスけど、どうせなら第三位や第五位の人達のほうが……。

 

アクセ○○ータ「……オイ。」

 

大志「(ビクッ)は、はい!!何ッスか!?」

 

そんな事を考えていると、白髪のお兄さんは俺に突然声を掛けてきました。な、何ッスか!?もしかして、変な事を考えていたのを読まれたのでは……?

 

アクセ○○ータ「……さっきは悪かったな。オレらの騒ぎにテメェらまで巻き込まンじまって。」

 

大志「……はい?」

 

あ、あれ?俺の聞き間違いッスか?このお兄さん、もしかして謝った……?

 

大志「あ、あの……?」

 

アクセ○○ータ「うるせェぞ!!ガキ!!2度は言わねェからな!!」

 

大志「は、はい!!すいませんでした!!お、俺なら気にしてませんから!!」

 

や、やっぱり怖いッスよ!この人~~~!!俺は即座にお兄さんに謝りました。

 

アクセ○○ータ「……ところで、オマエ。何か悩みでもあるみてェな顔をしてるな?くだらねェ恋愛絡みか何かか?」

 

大志「……はい?」

 

あれ?俺、話して無いッスよね?何で分かったンスか……?

 

雪ノ下母「あら?そうなのですか?」

 

由比ヶ浜母「へぇー、そうなんだ。良かったら私達にも教えてくれないかしら?」

 

イン○ッ○ス「私も君の悩み、興味あるかも!恋愛がらみなら!」

 

いつの間にかママさん達やシスターさんも、俺の悩みに興味を持ったみたいです。

 

大志「わ、分かりました。お話します……。」

 

そうして、俺は姉ちゃんの恋愛話、そして俺の恋愛の話を話しました。名前は出しませんでしたが、姉ちゃんの好きなお兄さんの話、俺の好きな比企谷さんの話、それらを全て話しました。

 

雪ノ下母「成程……つまり、お姉さんも貴方もその兄妹が好きだという事なのですね。」

 

イン○ッ○ス「そうなんだねー。それぞれ好きになったのが兄妹って、凄く素敵な偶然かも。」

 

由比ヶ浜母「あれ?そのお姉さんの話、何か聞き覚えがあるような気がするんだけど……?まあ、凄くいい話だけどね。」

 

ラス○オー○ー「うーん、これは素敵な恋のロマンスの香りがするね、ってミ○カはミ○カはいつの間にか興味深々で聴いていたり。」

 

俺の話を聴いてくれた女性陣からは様々な意見が出てくる。っていうか、幼いミ○カさんはいつの間に聴いてたンスか……。

 

アクセ○○ータ「……ケッ、くだらねェ。哀れだなァ、オマエもその姉貴も。」

 

大志「なっ……!?」

 

い、今、この人姉ちゃんの事を馬鹿にしましたよね!?そうッスよね!?

 

大志「く、下らないとか哀れって何ッスか!?」

 

アクセ○○ータ「オマエもその姉貴も意気地無しって事だよ。根性無し、またはヘタレとも言うけどなァ。」

 

大志「お、俺の事はともかく、姉ちゃんまで馬鹿にするなッス!!いくら、アンタでも……!!」

 

俺の自慢の姉ちゃんをそこまで馬鹿にされたら、例え相手が神様でも許せないッスよ!!そんな事を思いながら、お兄さんに歯向かおうとしたら、

 

アクセ○○ータ「だったら、テメェがまずその想いをぶちまけたらどうなンだ!?1回でも、その女にテメェの想いをぶちまけた事があンのか!?アァ!?」

 

大志「っ……!!」

 

しかし、お兄さんの続けて出た言葉に、俺は何も言えませんでした。お兄さんは更に言葉を続けます。

 

アクセ○○ータ「まずはテメェがダメもとでやってみるンだ。そうして姉貴にも、言ってやるンだよ。『俺は自分の想いを伝えた。だから、姉ちゃんも自分の想いを伝えな』ってなァ。」

 

大志「…………」

 

アクセ○○ータ「結果はどうなるかは分からねェよ。だが、何も変わらずこのままでいいはずがないのは、テメェも姉貴も分かってるンだろうが。違うのか?」

 

大志「…………そうッスよね、やっぱり。」

 

お兄さんの言葉を聞いて、俺は決意しました。

 

大志「俺、決めました!!電話越しになりますけど、今夜告白します!そうして、姉ちゃんにもその事を伝えます!!」

 

アクセ○○ータ「……チッ、ようやく腹をくくったか。全く柄にもねェ事言わせンじゃねェよ。このオレに。」

 

雪ノ下母「柄にもないなんてとんでもない。何か素敵ですよ、貴方達。」

 

ラス○オー○ー「ううう……まさかあなたがそんな事を言うなんて、ってミ○カはミ○カはあなたの変化に感動してみたり。」

 

イン○ッ○ス「アクセ○○ータ、何か凄いんだよ!これもと○まと出会ったお陰かも!」

 

川崎弟「あくせ○○ーた?」

 

京華「それがおにいちゃんのなまえなの?だったら『あーちゃん』だね!!」

 

由比ヶ浜母「ウフフ。『あーちゃん』ね。何か可愛いかも。他の2人と猫ちゃんは?」

 

京華「えーと……『インちゃん』と『みーちゃん』、それににゃんこちゃんは『スーちゃん』!!」

 

ラス○オー○ー「『みーちゃん』ってミ○カの事?ってミ○カはミ○カは可愛らしいニックネームに喜んでみる!!」

 

イン○ッ○ス「イ、『インちゃん』って私の事かな?結構いいかも!!」

 

アクセ○○ータ「……チッ、クソガキ共。そろそろ時間がねェぞ。あの三下とオリジナルのお見舞いに行くンじゃなかったのかよ?」

 

イン○ッ○ス「あっ、そうだった!早くと○まと短髪のところに行かなくちゃいけないんだよ!」

 

ラス○オー○ー「じゃーねー!ちびっ子達ー!!ってミ○カはミ○カはちびっ子達に大きく手を振ってお別れしてみたり!!」

 

川崎弟「またねー!!おねーちゃん!!にゃんこちゃーん!!」

 

京華「バイバーイ!!みーちゃん!インちゃん!あーちゃん!スーちゃん!」

 

イン○ッ○ス「こちらこそ、御馳走してくれてありがとー!!また会える日を楽しみにしてるんだよー!!」

 

アクセ○○ータ「…………じゃァな。」

 

こうして、あの(一部で)有名人の3人組は俺達のもとを去って、何処かへと向かったのでした。

 

でも、最後の話を聞いた限り、『と○まと短髪』、それに『三下とオリジナル』って言ってたような気がするッスけど、もしかして……。

 

由比ヶ浜母「……結構良い子達でしたね、あの子達。」

 

雪ノ下母「そうですね。縁がありましたら、またお会いしたいものです。」

 

京華「けーかもみーちゃんやスーちゃんとあそべて、たのしかったよー!」

 

川崎弟「にゃんこちゃん、すごくかわいかったー!またあいたーい!」

 

ママさん達や京華達が、あの人達に出会った感想をそれぞれ話しています。

 

大志「あの……。」

 

その時、俺はママさん達に面を向かいました。

 

雪ノ下母「あら、どうされました?」

 

由比ヶ浜母「ん?どうしたの?」

 

そして、俺は―――

 

大志「俺の姉ちゃんは…………川崎沙希は、絶対に雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩達には負けないッス!!必ずお兄さんの………比企谷八幡先輩の恋人になります!!」

 

雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩達のママさん達に向かって―――

 

大志「そして俺も、比企谷さん…………比企谷小町さんに今夜告白します!!必ず比企谷さんと恋仲になるッス!!」

 

―――大それた宣戦布告ともいえる、宣言をしたのでした。

 

京華「きゃー!たーちゃん、かっこいー!」

 

川崎「たーちゃん、すごーい!」

 

俺の宣言に、京華達は拍手しながら喜んでいます。

 

由比ヶ浜「そっかー、ヒッキー君をめぐる結衣のライバルの家族だったんだね、君達。」

 

雪ノ下母「…………成程、陽乃と雪乃、そして比企谷君のお知り合いなのですね、貴方。」

 

そして、ママさん達は、俺の宣言で俺達の素性に気付きました。

 

雪ノ下母「それでは、私はそろそろ失礼致しますわ。」

 

由比ヶ浜母「あれ?もう行かれるんですか?『ゆきのんちゃんのお母様』。」

 

雪ノ下母「ええ。私も少し娘達の応援をしようと思いまして。貴女もそうではないのですか?『由比ヶ浜さんのお母様』。」

 

由比ヶ浜母「……そうですね。私も結衣に言ってやらなくちゃ。『うかうかしてると、ヒッキー君とられるよ』って。」

 

何か、ママさん達の間で静かに火花が散っているように見えるンですけど……。しかも、バックには龍と虎がいるようないないような……。やっぱり、俺、無謀な事を言いましたかね……?

 

こうして俺達は別れて、スーパーで夕飯の買い物をしつつ、家への帰路につくのでした。

 

そして、俺は今夜…………。

 

あっ、余談なんですけど、何か俺達が公園の近くの病院で騒ぎが起こったらしいです。

 

何でも大きな噛みつき音や男性の悲鳴、それに病院にいた人達が操り人形みたいになったとか、大規模な停電が起こったとかで大パニックになったとか…………。

 

…………京華達がいなかったら、俺もついていきたかったかもッス…………。


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